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【長周新聞】地方現実に肉薄して支持広げる れいわ新選組・山本太郎の街頭演説 in 福岡(文字おこし)10/31#山本太郎 2019/10/26 #福岡 https://t.co/Oh2Gyvry0e pic.twitter.com/2TyDcWI2cG
— tomochan077🐾れいわ新選組応援! (@tomochan077) 2019年10月31日
※末尾抜粋
なんとしても次の選挙では政権交代に繋がるようなたたかいをしていきたい。だから消費税は下げるしかない。野党がかたまって勝てるのだったら、とっくの昔に勝ってるはずだ。野党共闘に幻想は持たない。野党が勝てなかったのは経済政策が弱かったからだ。人人にこの人に託したら自分の生活は楽になるという希望を見せたい。
地方現実に肉薄して支持広げる れいわ新選組・山本太郎の街頭演説 in 福岡(文字おこし)
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/13933
2019年10月31日 長周新聞 ※動画補足
山本太郎(れいわ新選組代表) 街頭記者会見 博多駅博多口 2019年10月26日
れいわ新選組・山本太郎代表は10月26日、福岡市の博多駅前広場で街頭記者会見をおこなった。高校生などの若者から幼い子どもを連れた親世代、年金で生活する高齢者世代まで多くの老若男女が集まり、3時間に及ぶ論議に耳を傾けた。障害者が置かれている窮状や医療現場で患者が切り捨てられている問題、また自民党政府の横暴を空けて通してきた野党の妥協的態度への批判も議題にのぼり、一握りの大企業がもうける一方で多くの国民を困窮に追いやる政治を下から変革しようという山本代表の訴えに強い共感が寄せられた。論議の主な内容を紹介する。
山本代表 この6年間、参議院の最前列に座って政治に参加し、見てきた。おこなわれている政治は、カネにならないことはほぼ前に進まず、地方が衰退するしかないような施策だけが前に進む。地方から力を奪う施策の連続だ。地方は物価が安くて暮らしやすいというが、実際は所得が低く、買うものの値段は東京とほとんど変わらない。しかも一人一台くらいの車がなければ生活ができず、維持費だけでもたいへんだ。消費税を上げて一番に首が絞まるのも地方だ。この国の企業の99%を占める中小零細偽業の首を絞めるのも消費税だ。すでに税金の滞納の六割を占めるのが消費税だ。2%も上げてさらに首を絞める。この国から活力を奪い、地方を衰退させる政治をもう終わりにしよう。そのためには地方のみなさんと繋がって今の政治をひっくり返すしかない。
意見(男性) 私は立憲民主党のサポーターだ。山本さんは野党共闘を目指しているが、そうでなければ政権奪取は難しいと思う。れいわ新選組の緊急政策はほとんどが立憲民主党と同じような政策だ。ちょっと違うのが消費税廃止だ。これは財源問題でいつも議論がストップする。山本さんのいうように新規国債を発行してインフレが行きすぎたらどうするのか? という懸念がある。これをどう解消するのか。
山本 野党は塊にならなければ政権交代につながらない、さらにれいわ新選組と立憲民主党の政策はそれほど違わないという意見だが、同じでない部分はおそらく財源についてだろう。政策の財源を税収の範囲でしかやらないのであれば、やれることは限定される。プライマリーバランス(歳入と歳出の釣り合い)の黒字化という意識が与野党の中にある。私はこれに大反対だ。プライマリーバランスの黒字化を達成したアルゼンチン、ギリシャがどうなったのか? 緊縮政策で経済のパイはどんどん縮小した。国の財政と家計を混同すること自体が間違っている。
どの国も当然借金をする。国に生きる人々に投資をして成長させるのが国の役割だ。だから、どの国も緩やかなインフレだ。一方、日本は20年以上のデフレ。こんな先進国はないと安倍総理自身が認めている。こんな間抜けな経済政策をする国は日本を除いて存在しない。
デフレの原因はさまざまある。賃金が低くなる。その原因は企業が「生産性の向上」の下に労働者を叩いていった。国鉄や電電公社などの公的機関を民営化していくことで労働組合を解体し、労働者が連帯して労働環境を守るという大きな力をどんどん削いでいった。その結果、賃金が下がった。それだけでなく国による投資を絞り、超緊縮を進めている。その中で消費税を何度も上げて強制的に物価を上げた。実質賃金が下がっているのだから生活が苦しくなるのは当たり前だ。この責任を民主党が感じているのか?
私はもともと民主党政府の原発対応に対して怒りをもって立候補した。だが自民党政権にかわったらもっとひどくなると思ったから、立候補するしかないと思って国政に出た。与党だから信じる信じない、野党だから信じる信じないという話はない。これまでなにをやってきて、これから何をやっていくのかを総合的に見てしか判断できない。
この夏の参院選の前に「与野党が国会の中でテーブルの下でヌルッと手を繋ぐこともある」という話をしたら、いろんな政党の支持者からお叱りを受けた。「野党共闘の足を引っ張るようなことをいうな」と。では、本当にあったことも言ってはいけないのか? 申し訳ないが本気で足を引っ張ろうと思ったら、言っていないことはいっぱいある。当たり前だ。大打撃を与えられる。こっちは大人になっている。
ご発言の通り、政権交代を望むならば野党が塊になることは基本中の基本だ。私も小沢一郎氏から「どれだけ自分が苦手な人でも手を繋がなければダメだ。それで権力を手に入れたら、自分がやりたいと思っていることができるんだよ。野党のままではそれはただのスローガンにしかならない」といわれてきた。確かにそうだと思う。だが来年冒頭に解散があるとしたら、野党がどう固まっていくのか話し合っていかなければいけない時期に来ている。
ただ野党が塊になっただけで勝てるとは思っていない。それならとっくに勝っているはずだからだ。野党は選挙の時にアピールしきれていない。それが総括できているのかを考えなければいけない。
これまで国会の中で数々の悪法が通ってきた【表参照】。特定機密保護法は不都合な情報にベールをかけられる可能性がある代物だ。さらに国家戦略特別区域法は、自分のオトモダチに獣医学部を作ってあげたり、農業への企業参入を認めたり、労働規制を緩和して、金もうけのための規制に穴を開ける「オトモダチ特区」だ。他にも、法人税引き下げ、派遣法改正、安全保障関連法、刑訴法改正、TPP、種子法廃止、テロ等準備罪、PFI法改正、働き方改革法、TPP11、カジノ法、水道法改正、漁業法改正、入管法改正…など山ほどの悪法が通過している。その都度、これらの問題点を精緻に組み立てて質問を続けたのが野党の先輩方だ。だが、その間に四度の国政選挙があったが、政権交代はなされていない。一つ一つの法律をかなり強引な決め方をしてきて、新聞の世論調査でも「自民党やりすぎじゃないか」という割合が高かったが、選挙では負ける。その総括はされているのか? ということだ。
私にいわせれば、経済政策が弱すぎる。いま苦しんでいる人たちを少しでも楽にすることをちゃんと伝えられているのか。「プライマリーバランスの黒字化」など野党が言うべきではない。この国に生きている多くの人が生活困窮に陥りそうな状態のなかでは寝言でしかない。20年以上のデフレでみんなボロボロになっているのに「財政健全化」というのはいい加減にしてもらいたい。人々の生活を救うのが政治だ。ないところから取ろうとするな。
過去決めたことはもう動かせないということはない。状況を見て、昔はこう思っていたが方針を変えなければ人々を救えないという方針転換であればみんな歓迎する。消費税は上げるどころでも、据え置きでもなく、減税しかないと野党にいってもらいたい。人々を救ってほしい。
野党が塊になることは必要だが、それだけではひっくり返せない。誰もが自分のことだと思える政策を乗せなければならない。特定秘密保護法、安保法、刑訴法、TPPなどいろいろあるが、自分が今日生きるために買うおにぎりにも罰金が科せられるという消費税が一番多くの方がピンとくるのではないかと思っている。
消費税を廃止にするには私たちが政権を取る以外にないが、その時期は皆さん次第であるし、まだ時間がかかる。それまで消費税が上がり続けることを私は許容できない。廃止の前に第一段階として5%に下げるという選択肢があるのなら私はそうしたい。だから私は消費税5%への減税でまとまれるのであれば、野党共闘を全力でやるとずっと言っている。それはまだ進んでいないが、れいわ新選組単体で考えれば単独でやった方が議席数は増やせる。数は増える。野党共闘ではれいわ新選組の議席はおそらく増えないが、それで消費税5%にできるのならやるべきだと思っている。だが消費税5%にも乗れないのであれば単独でやる以外にない。そのためには選挙区と比例の重複立候補は一人600万円の供託金がいる。入場料だけであり、100人立てれば選挙費用をあわせて費用は20億円をこえるだろう。お金持ちは少ないので、小口でも多くの人からの寄付で賄いたい。薄く広くご協力をお願いしたい。
意見(女性) 舩後さんと木村さんが障害を持ちながら当選されたのを見て感動した。私は軽度外傷性脳損傷患者家族会というところでボランティア活動をしており、救われない患者の救済活動をしている。30年も活動をしているが国に対して腹が立っている。国土交通省と厚労省においていかに杜撰な対応をしているのかが見えてきた。
山本 軽度外傷性脳損傷というのはどんなものか教えてほしい。
女性 この病気は誰にでも起こりえる怪我だ。赤ちゃんの揺さぶられだったり、もしくは工事現場の転落事故や交通事故、DVなど外からの衝撃を受けて脳が頭蓋骨に当たって損傷し、それが原因で大きな障害を受ける。その被害者がたくさんいる。軽度というが、決して軽くなく、精神と身体と両方の障害を持って生きてしまったということだ。これまで活動するなかで国はいろいろと認めてはきたが、実際は国からの保障ではなく自賠責保険とか労災保険での処理になる。裁判を起こしても司法もなぜか認めようとしない。等級も一番低く75万円だ。本来は死んだのと同じくらいの損害賠償を払わなければいけないのに、むち打ちと同じくらいの14級、75万円の判断しか下さない。それで患者たちは障害を持ちながら自腹を切って生活をしたり、治療費を払ったりしている。そういう人たちが全国にたくさんいる。患者たちは精神と身体と二つの障害を持っているので声も出せないで、沈黙のなかで生きている。これが現状だ。国に足を運んだりもしているが、なかなか進まない。これを国会でとりあげて欲しい。舩後さんと木村さんどちらかに、同じ障害を抱える立場として国会でとりあげていただけないかと思って、今日は陳情を持ってきた。ぜひ受けとってもらいたい。
山本 ありがとうございます。今陳情をいただいた。究極の質問権は議員本人にあるため私から約束しますというのはいえないが、両議員には必ずシェアするということを約束する。
命の選別する社会に歯止めを
意見(女性) 病院でリハビリの仕事をしている。病院で仕事をしていると、もうすでに命を選別する社会になっていると感じることが多い。2006年の診療報酬改定によってリハビリの日数制限が始まった。理由は改善の見込みがないのに無駄にリハビリを続けないようにするとか、そこに国の医療費を回せないこと、介護保険でのリハビリに移行することが理由だと聞いている。脳卒中などの脳血管障害であれば発症してから180日、骨折などであれば怪我をしてから150日、肺炎などの呼吸器疾患であれば発症してから90日など、症状によって期限が決められている。
2006年からこの期限以降は1回20分のリハビリが月に13回までと決められてしまった。それまでに毎日改善の期待を込めて60分、120分とリハビリを受けていたのに、一定の日数をもって1カ月に20分を13回とリハビリ機会が減ってしまった。
リハビリ難民とは、日数制限制度によって受けたいリハビリを受けられなくなってしまった人のことだ。リハビリをおこなう側にも問題があったから無駄なリハビリを削減するために国が介入したかもしれない。そこは私には分からない。しかし、これではリハビリが減ってしまう患者への説明にならない。改善の見込みがないからリハビリを減らすともいえない。
病院でのリハビリ
しかたなく「国の制度で180日をもって月13回のリハビリになる」と説明するが、いっている私本人も非常に白白しく感じている。そして日数制限を障害名をもって一律にしてしまうのはあまりにも極端で、患者一人一人異なる症状、障害、個別性を無視する制度だと思う。リハビリを13回に減らされた患者、その家族の落胆ぶり、見放された感じをこれまで目の当たりにしてきた。お金のある人は保険外診療で高額なリハビリを自費で受ける場合もあると聞いている。ここに命の選別を感じる。リハビリはその人の社会復帰にも生きがいにもかかわっており、ただの回復機能ではない。また寝たきり、ほぼ寝たきりでベッドから出られるのはリハビリの時間だけという患者にとっても、単に機能の回復だけではなく呼吸機能の維持や誤嚥性肺炎の予防にもなり、まさに命にかかわることだ。一人一人違う人間の回復を制度で決めないでほしい。回復の機会も奪って命の選別をしないでほしい。医療にも限界はあるが、リハビリ難民をつくりだすこの国の制度をなんとか変えてほしい。
山本 そんなひどいことになっていたというのを今知った。勉強不足で申し訳ない。病名で一括りにしてそれで全部落とし込まれると。でも人それぞれ違うではないかということだ。その症状の重さや状況はそれぞれの差があるのにそのような乱暴な状態になっているのはなぜか。コストダウンしかない。日数制限を導入する前は、リハビリ施設は人員的には回っていたのか? 例えば人手不足ではなかったか?
意見(女性) 人員は足りていなかった。そのためにリハビリの学校を山のようにつくってきた。増やしたのはいいが、なかなか人員が育っていないという現実はある。
山本 先ほどコストカットと失礼なことをいったが、そのコストカットをなぜしなければならないのか。おそらくこれは加速していく。高齢者はどんどん増える。それぞれを命の限り生かすにはお金がかかりすぎると国は考えている。「いつまで生きるつもりですか?」というような社会がこれから加速していくと思う。だから生産性で人間の命、人間の価値が決められるような空気感が蔓延している。あなたは何かの役に立っているのか、あなたは何かを生み出すことができたのか、何か利益を出しているのかといって、利益を生み出すことができない人たちは生きている価値がないというような社会的空気はこれからどんどん強まっていく。
究極には自分で死ぬ時期を決めなければならない社会になる。それが合法化されていく。そんな社会は地獄だ。これをなんとか止めるために私は舩後さん、木村さんのような重度障害をもつ人が国会に入り、生産性で人間を計らせない議論していくことが必要だと思う。まさにもう命の選別が始まっているという話に身震いを感じる。さらにここから減らされていくこともある。これは憲法違反だ。先ほどいわれたように、骨折にせよ、脳卒中にせよ症状の程度やその人が抱える条件は違う。憲法一三条で保障された「すべての国民は個人として尊重される」ということを医療の場にも最大限反映しなければならない。憲法は権力者を縛るものだが、それを守らなければならない国会議員がとんでもない政策を実行している。すでに始まっている命の選別に関してこれから私自身も理解を深めたい。二人の国会議員にも伝達していきたい。
高齢者を支える生活保障を
意見(女性) 私はここ福岡に生まれ育ってもうすぐ還暦を迎える。昨年肺がんで主人を亡くした。58歳だった。今初めての一人暮らしをしているが、自営だったので年金は国民年金で遺族年金は基本的にない。少しだけサラリーマンをしていたのでそのときのものを2カ月に一度5000円だけもらっている。そして寡婦年金というものが60歳から65歳まであり、先日はがきで年間47万円という通知が来た。1カ月4万円弱ということだ。ずっと真面目に働いてきた夫だった。税金もきちんと納めていたが、一人になってとても少額でとまどっている。だから私は朝8時から午後5時までパート勤務をして頑張っている。先日安倍首相の所信表明で8割の方が65歳を過ぎても働きたいという意欲をもっているといわれていて呆れた。
考えを尋ねたいのは、これからの日本の未来を担っていく若者たちや子どもたちについてだ。先日ニュースで「夏に子どもが痩せている」というものを見た。なぜかというと夏休みに給食がないので子どもが痩せるということだった。そして私がパートをしているところには、若者たちや学生たちがたくさんいる。彼らは将来に夢をもって一生懸命に学び、掛け持ちでアルバイトをして頑張っている。しかし多額の奨学金を抱えていたり、就職できたとしても心までも壊してしまうという働き方を耳にする。私は彼らには幸せに生きていって欲しいと願っている。だから憲法改正が進むことで戦争につながったり、子どもたちが戦地に行くことがないのか心配している。このように将来を担う若者たちの頑張る力を奪いとったり、子どもたちから笑顔をとってしまうような政治は絶対に許せない。それで消費税も上がったがだんだんみんな生きづらさを感じてやっと今の現状に気付き、怒り出しているところだと思う。このような場所にもこんなにたくさんの人が集まったり、ネットを見て学ぶこともできる。しかし一人一人が選挙に行かなければ絶対に変わることはない。だからみなさんに選挙に行かなければならないということをいいたい。
山本 初めての一人暮らしで年金が毎月4万円。働かなければ生活できないという絶望的な状況だ。ギリギリの生活で今月なんとか乗り切ったというような人が多ければ多いほど社会はすさんでいくと思う。一人一人の力を奪うためにそんな状態にされているのかと穿った見方をしてしまうほどだ。憲法二五条は「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と書いている。65歳をこえても自分が命尽きる瞬間まで働き続けなければ生活できないというのは健康で文化的といえるのか。多くの方々が生活困窮、もしくは生活困窮に足を踏み入れそうな状況がある。ルールを守れていないのは国の方だ。そういう人たちが憲法を変えたいなど図々しすぎる。
深夜にコンビニに行くと、搬入している人たちに高齢の方が多い。こんな時間まで仕事をしなければ食べていけないというのが高齢の方々にも大勢いるのだという現場を自分の目で見ることができる瞬間だ。今のままの年金制度は、年金がどんどん細っていく。今の高齢化社会のなかで、現役世代が高齢者を支えるという建て付けは成り立たない。もう破綻している。今少ない年金を貰いながらぎりぎりの生活している人たちには増額していくしかないと私は思っている。年金や生活保護をどんどん減らしていくという方向性は一番まずい。年金の場合どうやって増やすのかというと、年金の基金として積み上げているものが100兆円ほどあるが、これを崩すしかない。実際に崩せるお金があるのだからそれを崩すべきだ。少ない年金で苦しんでいる人たちにお金を使ってもらった方が経済は回る。20年以上お金が回らないというデフレの状況を作り出しているのだから、もっとお金が回るような状況にしようと思ったら、所得が少ない人にお金を出すのが一番効果的だ。国一番やらなければならなかった少子化対策をしてこなかった結果、今の年金問題が出てきている。
今この国を立て直さなければならない。この国は衰退国家としてすでに踏み出している。このままこれが加速していくと総貧乏という大変な状態になる。今もうその手前だ。ラッキーなことに昔つけた筋肉が残っているが、その筋肉が残っている間に投資をするしかない。死ぬまで働かなければ生きていけないというようなとんでもない国にしてしまった。逃げ切れる人もいるが、逃げ切れない人の方が多数だ。だから今すべきこととして100兆円ため込んでいるお金を切り崩して人間の尊厳が守れるような状況にしていくしかない。そして年金というシステムについてはやり方を変えていくしかない。社会保険料をいくら払っても…という状況をやめにして、年金という料金の徴収は税金をもってやっていくということでいいのではないか。
違う形で私がやりたいのは生存保障制度だ。今の生活保護はすべてを失う前提からではないと受けられない。そうではなく、その手前から今あなたに足らない部分のお金を出すという制度だ。生活保護には医療扶助、生活扶助、住宅扶助などのいくつかの扶助がある。
それをバラで受けられるというシステムにしていきたい。完全に失ってしまった人がリスタートするのはとても大変なことだ。そのずっと手前でその人の生存権を支えていく。食費が厳しいのなら食費で支え、家賃の支払いが大変なのであれば家賃を扶助する。病気になってしまったのなら医療費を扶助するというようなバラで受けられる制度にすれば、トータルコストとして生活保護よりは負担が軽くなるのではないかと思う。
ベーシックインカムについて
意見(男性) 年金のことを聞きたくて来た。生活扶助、生活保護をバラで受けられるようにするという話はわかったが、しかしそれが年金に代わる制度かというと私は首をかしげてしまう。年金は定年退職してからもらえるものだ。だから定年退職したときに仮に麻生さんのいうように2000万円の貯金があったとする。その場合は山本さんのいう生活扶助制度は受けられないと思う。その2000万円がなくなって100万円ほどになり、来年には立ちゆかなくなるという時点で受けられるということになると思うが、そうなると自分が持っている2000万円はさっさと使ってしまって国に頼ろうとなってしまうのではないか。そうなると制度上、自分の有り金をさっさと使って国におんぶに抱っこになろうという考え方もできてしまう。
9月29日付のニュース記事で岩手県の衆議院議員・階猛氏の、消費増税はせずに月8万円のベーシックインカムで年金はまかなえるという記事が出ていた。もう一つは2016年に山本さんが小沢さんと一緒にやっていたときの「生活の党と山本太郎と仲間たち」はベーシックインカムを明確に参議院選挙の公約にしてたたかっていた。しかしこれまでれいわ新選組の動画などを見ていて、山本さんがベーシックインカムにはまったくふれていないのはなにか理由があるのか。また、先ほどいった2000万円をさっさと使ってしまって国におんぶに抱っこという意見に対して対処法などがあれば答えてもらいたい。
山本 私は生存を保障される制度を今のような形ではない状態にしたい。結局自分たちの掛け金に対してもらえる金額が少ないという状態が今の年金制度だ。現役世代が高齢者を支えるということではじまった制度が支えられない状況になっている。これを無理に続けていくということ自体が私は破綻していると思う。なぜなら前提が変わっている。この制度を続けるのであれば少子化というような問題を抱える国にしては絶対にいけなかった。けれども残念ながら政治がその責任を果たしてこなかった。
どのくらいの資産を持っていたらその制度を受けられないようにするのか受けられるようにするのかという細かい議論のところまではまだ行っていない。そこは埋まっていない。2000万円持っている人が全部使い切っても国からの保護を受けられるというようなことがあれば、それを悪用する人がいないかという質問だが、今の生活保護の暮らしというのはとても貧しい。耐久消費財などは買い換えられない。服だって新しいものは買えない。高齢者であれば本当にお世話になった人に旅立たれても会いに行けない。出せる香典もないからだ。それは大人の世界と同じように子どもも孤立する。子どもは例えば友だちと「おやつ買って帰ろうか」となってもその中に入れない。大人も子どもも生活が厳しい状態のなかでそういう人間との繋がりというものが作れず孤立化してしまう。つまづくもっともっと手前で必要なものがあるならば、国がそこに投資した方が、全てを失うという状態がやってくるよりも国としてのトータルコストが軽減されるのではないかと思っている。だから年金制度自体と今どうやって維持させるのかというところには立脚していない。
ベーシックインカムとは、雑な言い方をすると、生きているということだけが条件でお金を国を配るという考え方だ。赤ちゃんからお年寄りまで、寝たきりであったとしてもお金が配られる。当初はベーシックインカムというものを検討する必要があると考えていた。しかしそこからいろいろ知っていくなかで、ベーシックインカムのなかにはみんなに与えるサービスを現金を渡すだけで終わりにするという考え方にも繋がる可能性があると知った。国が人人に対して最大限の投資をし、産業や雇用を守らなければならないという「大きな政府」という考え方の人間だけではなく、竹中平蔵さんのような極力受けられるサービスは削っていくというような「小さな政府」を目指す人たちにもベーシックインカムという考え方を持っている。
行政サービスを極端に減らし、あとは現金で決着をつけるというような話になると命を失う人がいる。そいうことにも繋がりかねないようなベーシックインカム論になっていくのは怖いという思いがある。これからAI社会になっていって感情労働しか人間には仕事がなくなるという状況になったときに、いかにみんなが生活できるようにするかということになれば、企業側からお金をとりながらみんなにお金を配っていくということもある。でもここでただ配るだけでいいのか。国が人人を雇用し、それに対して報酬として渡すという形にするのかなどいろいろな話し合いが必要だ。
ただ今みたいな不景気で、20年以上のデフレから脱却できていないという状況のときには当然経済政策として税ではなく新規国債を発行しお金を配ることができる。新規国債の制限されるものはインフレだ。インフレが制御できるのであれば現金を配ることも可能だが、別にこれは現金でなくてもいい。消費税廃止という形で財源をそれにあてるということも可能だし、人人の生活を底上げするためであればやり方はなんでもいい。
ベーシックインカムについては今すぐに自分たちの公約のなかには入れない方針だ。しかし先々、すべてがAIのような状況になってしまって人間の仕事が奪われていくというようなことがあるという前提のなか、失業者が増えていくというときには国家が救うしかない。だからそのときにはお金を配るという行為ではなく、労働の対価として受けとれるような状況にする議論が必要だと思う。
人と直に繋がって広げる
意見(女性) 野党が消費税5%にも難色を示している状態でれいわ新選組が100人候補者を立てるとなるとお金の問題が出てくる。インターネットで政治献金を集めるネット献金や選挙プランナーをつけることは考えていないのか。
山本 ネット献金はすでに導入している。選挙プランナーに関しては、自分たちでやるしかない。私たちは奇想天外なことをしている。そういうことはプランナーの人の止められてしまう。今回の舩後さんや木村さんを立てることも周りから大反対されたのを私がゴリ押しした。私たちのように感覚的にやっていくこととは、衝突する部分も出てくるかもしれない。戦術一つではなく、普段からしっかりと活動しているかに勝るものはない。れいわ新選組を大きくするのは山本太郎や、舩後や木村という議員たちの働きだけでは限界がある。そうではなく、みなさんの一枚でも多くポスターを貼っていただくこと以外にない。事前にできることはそれしかない。ネットの中だけで広がると思ったら大間違いだ。ネットは拡散するという部分には特徴があると思うが、実際に人に会って足で回らなければどうにもならない。私たちみたいなほぼ無視されているグループには、応援してくれているみなさんの力がなければ広がりを持たない。
意見(男性) 山本さんの話をユーチューブで見ていて自分も人のために役に立ちたいと思うようになった。そしていつか自分もしっかり学んで同じような舞台に立ちたいと考えるようになった。それにあたって山本さんをはじめ、れいわ新選組の方で政治塾など政治を学ぶような場をもうける考えはあるか教えてほしい。
山本 消費税5%で野党共闘ができなければ、れいわ新選組独自で候補者を100人立てるといっている。だから候補者をもうすぐ公募する。そして今若い方が政治の場に行きたいといわれていたが、この世界は人材不足だ。それは自民党の閣僚の顔を見ていたらわかる。政治の世界はつねに人材不足で、そのなかで若い人が声をあげてくれたのはうれしい。自分が政治の場に行って、みんなにとってプラスになるような世の中をつくっていくという気概をもった人たちが増えていくのは非常に重要だ。塾的なものも検討していきたい。
人人の生活に立脚した政治目指す
意見(男性) 生存権を保障するということにとても共感した。国の支出を増やすということにも共感している。しかし疑問なのが国債を発行して財源をまかなうとなるとインフレや円安が必ず起こると思う。それは市場が決めることだと思うがなぜインフレ率をコントロールできると考えているのか教えていただきたい。もう一つは消費税を上げるとしても給付付き税額控除を導入すれば逆進性は克服できるはずだ。ヨーロッパの国々は20%以上の消費税の国がたくさんあるがデンマークのように幸せな国がたくさんある。なぜそこまで消費税を敵のようにいうのかが私にはわからない。三つめは100人候補を衆院選で立てたとしたら絶対に共倒れになる。自民党が漁夫の利を得るだけだ。そういう自殺的行為をなぜするのか聞きたい。
山本 消費税を目の敵にするというのは、ヨーロッパと比べている時点で考え方がまったく違う。生活用品に関して非課税という扱いをしている国もある。消費税はヨーロッパが20%、日本が8%、10%なのにすべての税金のなかで3割を占めているという時点でバランスを欠いている。
すべての税金のなかで消費税の負担が大きくなっているのが日本の消費税だ。軽減税率というよくわからないことも出てきたが、そのレベルで逆進性が解消されるような状態にはなっていない。20年以上続くデフレから脱却しようと思えば内需を拡大させなければならない。なぜならGDPの6割は消費だからだ。消費を喚起するということをしなければならないときに消費に対する罰金を上げてどうするのか。冷え込むに決まっている。
他の国とは比べづらいかもしれないが、日本国内において20年間のデフレというのは少しでも克服していこうと思えば消費を喚起していくしかない。だれかの消費はだれかの所得だ。消費が減れば所得も減る。そのほかにも「生産性の向上」という名のもとに人件費をどんどん削っている。しかし消費税という税制を変えなければこの先より厳しい状況になるのは目に見えている。
中小企業の多くが消費税を滞納している。税金の滞納の6割が消費税という時点でこの日本においての消費税の在り方は破綻しているとしかいいようがない。消費税を上げたことによってこれまで非課税の人たち、インボイスみないなことがこの先おこなわれていく。インボイス導入によってもっとも打撃を受けるのはフリーランスのような零細事業者だ。最初は年売上3000万円くらいの人が免税事業者という扱いを受けていたが、今や1000万円まで基準が下がった。これが一切なくなる。免税事業者のままでは他と取引できない状態になる。とにかくみんなから搾り取る。免税業者をなくしていく方向だ。今の消費税に対してこのままでいいということには絶対にならない。
税額控除といっても、それはあとで返ってくるというものだ。先に払わなければいけない。少しでも景気が冷え込むような理由はいらない。やめる以外にない。20年以上デフレという病気で過去何度も消費税で強制的に物価を引き上げてきたことがこの国の弱体化につながっている。そこを無視して消費税をいい続ける意味は何なのか。財源が必要、増税が必要というが、消費税以外の取り方についてはなぜいわないのか。そこが一番あるところではないか。財源としてはあるところからとるしかない。これが税の基本だ。
新規国債の発行について「国が破綻する」という人がいる。国は破綻するのか? 破綻することはある。ギリシャのようにユーロ圏でユーロという通貨を使っていた場合、借金をするときはユーロ建てだ。これは外国から借金をしているのと一緒で、ギリシャには自国通貨を発行する能力がない。それと日本を同一視することはできない。財務省に洗脳されて「ギリシャのようになってしまう」といって選挙のときに交わした約束を反故にしたのは誰なのか。これは与党だけではなく野党のなかにもたくさんいる。今それに気付いたとして間違いを認めて正しい方向に行けばいいではないか。政治家のプライドを守るために政治があるわけではない。人人の命を守るために、生活を引き上げるために政治がある。方向を変えることを決断できるのも政治だ。
日本の財政破綻やデフォルト懸念に対する財務省の見解
日本はもう破綻すると言われ続けて30年以上経つ。金利は市場が決めるものだという話もあったが、その通りだ。だから金利がどうなっているかを見ると今はマイナスだ。信用がない相手にお金を貸すときには金利を高くとるのが常識だ。財政破綻論は、日本が破綻すると30年以上国内で流れているガセネタのような話だ。日本円で借金をし、日本円を発行する能力がある。この二つを併せ持っていてどうやって破綻するのか? 誰も説明できない。
れいわ新選組がもしも単独で選挙をやる場合100人の候補者を立てる。そんなことをやったら自民党を利することになるといわれるが、私は「消費税廃止はれいわ新選組が政権をとらないと実現できない。そこまでは消費税上がっていくけどみんな我慢してほしい。それまで夢を見ようじゃないか」なんてことはいいたくない。将来的には廃止にする。しかしその前に第一段階として野党で力を合わせて5%にまで下げるということを実現したい。スローガンだけで終わりたくない。まずは5%に減税をして少しでも景気がよくなって少しでもみんなの生活を楽にするということを担保したい。しかしこれには野党が乗ってこないと難しい。乗ってこないのであれば単独でやるしかない。そうなると昔の政治と新しい政治の対決だ。もともと旧体制とのたたかいということで旗を揚げた。野党を名乗りながら国を切り売りすることに繋がるようなことを決めた、自民党と変わらない人もいる。しかし5%にできるのであれば、私たちは議席を伸ばせなくても、そういうことも全部飲み込んで協力する。それが政治が存在する理由だからだ。
「自民党を利する」とおっしゃるのなら、5%で野党が一致するようにみんなの力をお借りしたい。野党のおしりを叩いてほしい。緊急政策的に人人の命を救う、中小企業の命を救う、この国の経済を立て直すということに一番寄与できるのが消費税引き下げだと思っている。一番わかりやすいものを旗印にして政権交代を実現しなければ、万年野党でいるわけにはいかない。何回もいうが、私は民主党に対して不信感を持って政治の道に足を進めた。立候補したのは自民党政権になって民主党政権よりももっと大変なことになると思って立候補した。もともと政治なんか信じていない。政治は信じるものではない。監視するもの、コントロールするものだ。それは山本太郎も一緒だ。応援をしながらお尻を叩いていただきたい。
なんとしても次の選挙では政権交代に繋がるようなたたかいをしていきたい。だから消費税は下げるしかない。野党がかたまって勝てるのだったら、とっくの昔に勝ってるはずだ。野党共闘に幻想は持たない。野党が勝てなかったのは経済政策が弱かったからだ。人人にこの人に託したら自分の生活は楽になるという希望を見せたい。
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