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「桂太郎超え」の悪夢 正比例する政権長期化と国の劣化
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/263087
2019/10/10 日刊ゲンダイ
安倍首相の在任期間が歴代最長に(C)日刊ゲンダイ
この臨時国会中に安倍首相は在任期間で歴代最長を更新する。11月19日、桂太郎の2886日に並び、翌20日にはトップに躍り出る。首相周辺によれば、安倍はその日を「首を長くして心待ちにしている」らしい。前人未到の記録塗り替えだ。今後もそう簡単には破られないだろう。歴史に名を残す“勲章”を手に入れられることに喜びひとしおなのだという。
もっとも、国民にとっては安倍の在任最長など「悪夢」でしかない。
かつて「竹下派のプリンス」と呼ばれ、自民党で将来の首相候補と目された中村喜四郎元建設相もそう考えるひとりなのだろう。1994年に汚職事件で逮捕され、失職を経て無所属で議員を続けてきた。これまで決してインタビュー取材を受けることはなかったのに、10月4日付の朝日新聞のオピニオン面に登場したのである。
中村は今年1月から、立憲民主党会派に所属、野党共闘の選挙にも積極的に関わってきている。古巣に弓を引くのはなぜか。沈黙を破ったのはなぜなのか。次のように答えている。
<日本はもう限界だなと思った。このままでは国が壊れてしまうと考え、野党に協力することにしました>
勤続40年のベテラン代議士が、日本の惨状をただじっと見つめているわけにはいかなくなった、ということか。今の自民党と安倍についてはこう続けた。
<自民党はおそろしく権威主義的になってしまいました。反対意見を排除して、敵とみなした者を厳しく攻撃する。総裁選で安倍晋三首相と争った石破茂さんは、参院選であまり応援演説を頼まれなかった。党がそういう雰囲気をつくっているように見えます>
<権力を握る者は、権力に抑制的でなければならない。反対意見をきちんと聞く。失敗したら自己批判もする。昔の自民党はそういう大人の政党でした。いまは権力への抑止力がなくなっている。非常に恐ろしいことです。民主主義が壊され、独裁的な体制にも入りかねないと思っています>
「やってるふり政治」の末路
中村の言う通りだ。安倍政権の長期化と正比例するかのように、7年弱でこの国は恐ろしいまでに劣化した。
2012年の第2次政権発足直後から安倍が政策の一番手に掲げたのは経済だった。異次元の金融緩和で始まったアベノミクスは、「トリクルダウンで富が滴り落ちる」などと期待を持たせたものの、大企業や株を持っている富裕層が儲かっただけで、庶民には何の恩恵もなかった。
アベノミクスの失敗を認めない安倍は、1強の驕りで聞く耳も持たない。社会保障カットなどで弱者の切り捨ても加速。庶民のサイフがカツカツになるのは当然で、消費が冷え込む中、景気はヘタって悪化、その兆しは今春にはクッキリ出てきていた。
それでも消費増税を断行。無理をした揚げ句が、5・7兆円の新たな税負担を国民に強要しながら、一方で、景気対策として公共事業などに2・3兆円を投入、そこに2800億円近いポイント還元費用も含まれるという世紀の愚策。安倍は「消費税(の増税分)をすべて還元する規模の対策を講じる」と胸を張ったが、それってまっとうな政策と言えるのか。一体、何のための増税か。訳が分からない。
「それだけの規模の景気対策で手当てをしなければならないのは、経済が悪化するのが分かっているからで、だったら消費増税なんてやらなきゃよかったのです。
スローガンを次々掲げて『やってるふり政治』を続けてきましたが、結局、アベノミクスではデフレ脱却すらできなかった。消費増税をしても景気が悪化すれば、増税の意味がなくなるだけでなく、経済成長どころかマイナスの影響を与える。国民騙しにも程があります」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)
プーチン大統領と握手する安倍首相(C)ロイター
頭が腐れば手足まで社会はおかしくなる |
安倍政権の経済失策がもたらしたものは、「今だけカネだけ自分だけ」の拝金主義と格差固定。そして、忖度と不正が横行し、モラルが破壊された社会だ。
森友学園問題で財務省が公文書を改ざん。霞が関のトップ官庁が不正に手を染めたことに世間は怒り心頭だったが、その理由は安倍と昭恵夫人を守るための忖度だった。公平公正に国民に奉仕すべき公僕が、職責と使命を忘れ堕落した。それは民間も同じで、原発マネーの還流という汚いカネを受け取りながら経営陣が居直り会見を行った関西電力も、国民の電気料金で運営される公営企業であることを忘れ惨憺たるものである。
頭が腐れば、手足までだ。日本郵政グループの生命保険の不正販売では、ノルマ達成に追われる郵便局員が、老人をカモにして保険に加入させるという特殊詐欺のヤクザも驚く手口だった。
そして驚愕なのはここ1週間ほどテレビを騒がせている神戸市須磨区の小学校の悪質なイジメ。児童ではなく、教師が同僚を執拗にいたぶっていたというから世も末だ。これでは子供のイジメはなくならない。教育の荒廃も止まらないはずである。
政治評論家の森田実氏がこう言う。
「政治学の古いバイブルにアリストテレスの倫理学をまとめたものがあります。そこには『政治は最高の善の追求』つまり、国民大衆の幸福を追求すること、とあります。『倫理観』こそ政治家にとって最も必要な条件とされているのです。
トップに立つ人間のモラルが崩れれば世の中がおかしくなるのは当然です。周囲にもモラルの低い人が集まり、そういう人たちが出世するからです。安倍政権の7年間で日本社会は本当に傷んでしまいました。心がねじ曲がった状況を真っすぐに戻すのは大変です。立て直しは簡単ではありません」
山高きがゆえに貴からず
それなのに安倍は難題先送り。9日までの代表質問でも、野党が何を追及しても暖簾に腕押し。真正面から答えることはない。
外交もメタメタだ。ロシアのプーチン大統領と27回も首脳会談をして、「北方4島は日本に帰属する」という長年の基本方針を変更、「2島返還」に譲歩しても、交渉は1ミリたりとも進んでいない。北朝鮮による拉致問題も同様で、「私の政権で解決」とほえ続け、「無条件」にハードルを下げても、金正恩委員長は一切、乗ってこない。
だから代表質問で野党から攻められると、北方領土については「交渉内容に関わることは差し控える」、拉致問題については「条件を付けずに金委員長と直接向き合う決意だ」と多くを語らず、逃げの一手。そのくせ、歴史問題を抱える韓国には強硬姿勢で、日韓関係を手の施しようがないほどにもつれさせた。「外交の安倍」なんて噴飯モノ。トップが安倍だからこそ、日本外交は迷走しているのである。
それでも、党内は公認権を握る安倍を恐れて表立って批判しない。大新聞テレビも牙を抜かれて大本営発表を垂れ流すだけ。言論が死んでしまっているから、史上空前の口先ペテン政権にもかかわらず、長期化するのである。前出の五十嵐仁氏が言う。
「『山高きがゆえに貴からず』です。首相が長く在任したからといって、中身が伴っていなければ評価されません。長期政権の要因として『安倍1強』という状況をつくった“政治技術”が手腕とされるかもしれませんが、実体は、隠す、ごまかす、嘘をつく、という手練手管で国民を騙したに過ぎない。
嘘つき政治がどんなに長く続いても、日本政治の汚点にしかなりません。国民騙しの政治に、問題の本質を十分に伝えないマスコミが手を貸し、内閣支持率を安定させた。マスコミの責任も重大です。さらに、マスコミが安倍政権にひれ伏したことで、有権者は政治を諦め、無関心となり、投票を棄権した。結果的に安倍政権を応援したことになります」
確かに、安倍を5回もの国政選挙で勝たせたのは有権者だ。安倍政権の長期化は、国民が自滅の道を選んでいるということに他ならないのである。
日刊ゲンダイ
— 但馬問屋 (@wanpakuten) 2019年10月10日
【正比例する安倍政権の長期化と国の劣化】
『この首相が“桂太郎超え”の悪夢』
「モラルの破綻、剥き出しの敵意、弱者排除、1強の驕り、忖度の横行、これらがもたらす経済のヘタレ、外交の迷走、言論の死、教育の荒廃、不正の横行、拝金主義と格差固定」
#買って応援 pic.twitter.com/cmMBtVlekK
なかなか稀な悪政で名を残しますね
— 🐾ニャンコ先生@「待機児童ゼロは少子化対策ではありません」🐾 (@trv1ZWslG0Mzobb) 2019年10月10日
でも、もう十分💢
1日も早く退陣へ!
「桂太郎超え」の悪夢 正比例する政権長期化と国の劣化 https://t.co/HNxjOlh34l #日刊ゲンダイDIGITAL
— kazutora7 (@kazutora71) 2019年10月10日
【この首相が「桂太郎超え」の悪夢】正比例する安倍政権の長期化と国の劣化 国民は自滅の道を選んでいるのか モラルの破綻、剥き出しの敵意、弱者排除、1強の驕り、忖度の横行、これらがもたらす経済のヘタレ、外交の迷走、言論の死、教育の荒廃、不正の横行、拝金主義と格差固定(日刊ゲンダイ) pic.twitter.com/aAyZNTPxkg
— KK (@Trapelus) 2019年10月10日
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