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不足する医療費「上級国民に払わせろ」は正しいか  実は年金よりも深刻な医療費の問題
http://www.asyura2.com/19/senkyo266/msg/271.html
投稿者 鰤 日時 2019 年 10 月 07 日 13:31:04: CYdJ4nBd/ys76 6dw
 

(回答先: 左派政党が労働者から支持されなくなったワケ 安倍晋三の長期政権を裏付ける「格差の縮小」と「貧困率の低下」 投稿者 鰤 日時 2019 年 10 月 07 日 13:29:34)

不足する医療費「上級国民に払わせろ」は正しいか 実は年金よりも深刻な医療費の問題
2019.10.7(月)
加谷 珪一
時事・社会
 団塊の世代すべてが75歳以上の後期高齢者となる、いわゆる2025年問題を目前に控え、医療制度改革が待ったなしの状況となっている。現在、3割となっている自己負担の引き上げにはかなりの反発が予想される中、日本医師会が医療保険で優遇されている国家公務員と大企業社員の保険料率引き上げを提言している。乱暴に言ってしまえば、「上級国民」からもっと徴収すればよいという話だが、料率の引き上げは効果があるのだろうか。(加谷 珪一:経済評論家)

日本の健康保険は5種類
 医療制度について適切に議論するためには、日本の公的医療制度の全体像を把握しておく必要がある。

 日本の医療制度は、国民皆保険制度となっており、全員が何らかの健康保険に加入する必要があるが、健康保険には大きく分けて以下の5種類がある。

「健康保険組合」は主に大企業が独自に運営する健康保険で、当該企業の社員が加入する。企業が単独で設立する場合には、常時700人以上の社員が在籍している必要があり、2社以上が協同で設立する場合には3000人以上の社員数が必要となる。

 独自で健康保険組合を設立しない中小企業の社員は、全国健康保険協会が運営する「協会けんぽ」に、公務員の場合には「共済組合」に、それぞれ加入している。これらに該当しない自営業者などは、各市町村が運営する「国民健康保険(国保)」に、75歳以上の後期高齢者については「後期高齢者医療制度」に加入しているはずだ。

 各制度の加入者数は、健康保険組合が約3000万人、協会けんぽが3600万人、共済組合が900万人、国保が3300万人、後期高齢者が1600万人となっている。

日本の医療制度は驚異的!
極めて安価に病院にかかれる日本の医療制度
 日本では原則として3割の自己負担で病院にかかることができるが、これは世界的に見ても驚異的な制度といってよい。普段意識することはないかもしれないが、ちょっとした風邪で受診した場合でも、患者1人に対しては軽く数万円の費用がかかっている。自己負担の3割を除くと、これらの費用はすべて医療保険から支払われており、この制度がなければ、気軽に病院にかかれないだろう。

 がんなどの場合には、1人あたりの治療費が数千万円に達することも珍しくない。こうした重篤な病気の場合、高額療養費制度による補助があるため、患者の負担はさらに低く抑えられている。わずかな自己負担で、あらゆる医療に対応できるのは、国民皆保険制度が存在しているからである。

 だが、自己負担分を除いた7割について、すべてを保険料でカバーできているのかというとそうではない。医療費全体に占める保険料の比率は半分しかなく、足りない分については税金(国庫負担と自治体の負担)からの補填が行われている。

 今後、高齢者が急増することで医療費の大幅な増加が予想されているが、政府や自治体の財政状況は厳しく、これ以上、税金による財政支援を期待することはできない。そこで、国民皆保険制度を維持していくためには、
(1)自己負担率を上げて病院に行きにくくする、
(2)保険料の料率を上げて財政を改善する、
(3)医療の質を下げ、支出を抑制する、
という3つの解決策しかないというのが現実だ。

国家公務員と大企業の社員は優遇されている
 少し長くなったが、医師会が提言しているのは、上記のうち(2)の保険料率の引き上げということになる。

優遇されているのは誰?
 一般的に医療財政を好転させるには、自己負担率の引き上げが最も効果が高いといわれる。自己負担率が低いと、たいしたことがない病気でも気軽に受診してしまうため、どうしても医療費が増えてしまう。

 自己負担率を大幅に引き上げれば簡単には病院に行けなくなるので、確実に医療費の抑制につながる。だが、貧困化が急速に進む日本では、3割の自己負担率でも厳しいという国民が増えている。低所得層の中には、保険に加入しているにもかかわらず、自己負担分を支払えないため病院を受診できないという人もいる。

 自己負担率を大幅に引き上げた場合、貧困によって病院にかかれないという、戦後の日本ではあり得なかった問題が急拡大する可能性がある。また、高齢者を中心に自己負担率の引き上げに対する反発は大きく、なかなか決断しにくいというのが現実だろう。

 医師会としては病院の受診者が減るのは困るという事情もあり、保険料率引き上げという提言につながったものと考えられる。

 先ほど説明した健康保険は、実は制度によって所得に対する保険料率が異なっている。国家公務員の共済組合の料率は約8%、大企業の社員を中心とした健康保険組合は平均すると9.2%の料率となっており、他の制度とくらべてかなり優遇されている。

 一方、中小企業の社員が対象となっている協会けんぽの保険料率は平均すると10%、地方公務員共済は9.6%と負担率が高い。もしすべての健康保険を協会けんぽ並みの10%に上げると、保険料収入は何と1兆円もの増収となり、医療財政は大きく好転する。

 医師会の提言は、相対的に優遇されている国家公務員と大企業の社員の負担を大幅に引き上げることで、医療費を確保しようという方策であり、言葉は悪いが、優遇されてきた「上級国民」からもっと徴収しようという考え方である。

医療費の問題は年金問題よりも深刻
 年金2000万円問題に代表されるように、世の中では公的年金の財政問題に対する関心が高い。年金も医療と同様、国民から徴収する年金保険料だけでは、年金の支払いをカバーすることはできず、足りない分については国庫からの補填が行われている。

年金よりも医療の方が深刻な理由
 だが、年金の場合には150兆円の積立金があることから、年金財政が急激に悪化しても、積立金を取り崩せばよいので、すぐに給付が減るといった事態は想定しにくい。一方、医療については、徴収した保険料で、その年の医療費をカバーする必要があり、年金における積立金に相当するものは存在していない。このため、医療費が高騰すると、急激に医療財政が逼迫するという特長があり、その意味では年金よりも医療の方が深刻な問題を抱えている。

 また生活保護受給者の医療費については、医療扶助という形で一般会計から支出されているが、近い将来、年金の減額が確実視されていることから、生活保護受給者の増加が見込まれている。生活保護が増えれば、一般会計の支出も増えるので、医療保険に対する国庫支出が増加したことと同じ結果になってしまう。

 現時点で生活保護者に対する医療費の支出は約1兆8000億円と、医療費全体(約42兆円)と比較すればごくわずかだが、この金額が大きく増えてくるようだと、財源の問題が議論の対象となる可能性もある。

 いずれにせよ、今後、医療費が増大することは確実であり、医療の水準を下げるという決断を下さない限り、何らかの形で財源を確保する必要に迫られる。

「上級国民」から徴収することの是非はともかく、年金と同様、医療費についても国民的な議論をもっと活発にしていく必要があるだろう。

もっと知りたい!続けて読む

左派政党が労働者から支持されなくなったワケ
弱体化する左派を尻目に、安倍政権が有権者に支持されるこれだけの理由
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/57821?page=4

http://www.asyura2.com/19/senkyo266/msg/111.html
内閣府がひっそり公表した日本経済「不都合な真実」
小泉進次郎は総理になってやっていけるだろうか・・・
2019.9.30(月)
田代 秀敏  

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コメント
1. 2019年10月07日 14:01:02 : OO6Zlan35k : L3FGSWVCZWxFS3c=[217] 報告

>不足する医療費「上級国民に払わせろ」は正しいか

元々、医療保険は、個別の健保の採算の範囲で、負担率を決めるのが妥当だから

その意味では<正しくない>が

政治的には、正しいかどうかは、無意味だろう

どの政権になろうと、人気取りポピュリズムのため、

いずれ引き上げられて、他の赤字分の補填に使われることになる

もちろん、本来は、再分配を行いたいなら、健康保険も公的年金も、廃止して、

税による徴収に一本化するのが妥当だが


医療や介護の生産性が低く、完全な需要超過の状況では

いずれは、欧州のような厳しい供給制限が行われることになるだろう

それが左右関係なくポピュリズムの必然ということだ


2. 2019年10月07日 14:12:37 : klqNuQcZgg : OGlLemZUZ2dXWDI=[2] 報告
誰も上級国民に払わせろなどとは言っていないと思うが、かなり意図的な表題である。

貧しい者からは取らず、富裕層からもっと取れと言っているだけだと思うが。

そもそも金持ちだからと言って「上級国民」になれれわけでもなさそうだから。
それはまた別の概念だろう。

まずは兵器でも穀物でも何でもアメリカのいいなりにモノを買わず、首相外遊の度にバラまきをせず、キャピタルゲインの分離課税をやめ、ついでに政党助成金をやめてください。

主婦ならみんな知っているが、所帯を持たない人が馬鹿にするような細かいことからコツコツと節約し、少しでも医療費や教育費に回すのが家計の常識です。

3. 2019年10月07日 14:50:23 : ZFZGNH50iU : QkpscEQxcEt6bVE=[21] 報告
結局何が言いたいんだ?
最後に生活保護について入れるあたりウヨらしいと思うがw
年寄りはさっさと死んでくれと言ってたかと思えば79歳の自分もバリバリ働いてるからみんな生涯現役でと言い出した麻生のおかしさについてでも語れよw
4. 泣いた赤鬼[18] i4OCooK9kNSLUw 2019年10月07日 15:21:21 : DMA8CAVQqq : OGVUTUZUQ2VRQm8=[17] 報告
戦後一貫した失政悪政を如実に示す「いわゆる2025年問題」などという恥知らずな戯言を冒頭安易に引き合いに出すような「経済評論家」なるパラサイトの性懲りもなく「木を見て森を見ず」の記事には辟易させられるばかりですな。
5. 2019年10月07日 22:11:27 : LgNAxqnkAY : cko2RUQ4eHo4MFE=[15] 報告
>>1
おまえポピュリズムポピュリズム五月蠅いけど
それで誰かの命を救うことになるなら仕方ないね。
唯一無二の命には代わりは居ないのだから。
その負担(保護)がともすれば後々の経済力(命)を
奪うなら少々考え物だが
21世紀に於ける国家は目の前の命に
全力を出すのが当然では。
6. 2019年10月07日 22:16:30 : LgNAxqnkAY : cko2RUQ4eHo4MFE=[16] 報告
>いずれは、欧州のような厳しい供給制限が行われることになるだろう

欧州は右派が伸長しているが様々な機関の調査では
幸福度は高いっすけどね。欧州というより北欧だけどね。
一機関だけの発表なら「おかしい」と言っても良いが
様々な機関で総じて幸福度が高い。自分は
功利主義者ではないがこれだけ圧倒して
幸福度が高いと認めざるを得ないね。
最もスウェーデンは少し様相が違い
殺人発生率が何故か高いけどね。

弱肉強食で俺は元気だから良いんだー
俺が生きられるのだから良いんだー
ではなく皆が相応に生きられるのが良いね。

7. 2019年10月07日 22:24:07 : LgNAxqnkAY : cko2RUQ4eHo4MFE=[17] 報告
>現時点で生活保護者に対する医療費の支出は約1兆8000億円と、
>医療費全体(約42兆円)と比較すればごくわずかだが、
>この金額が大きく増えてくるようだと、財源の問題が
>議論の対象となる可能性もある。

まあでも其れおかしくないかね。生活保護の捕捉率2割だろう?
ドイツは8割に達していたと思うが。
その上で「大きく増えると」???
何を寝ぼけたことを言っているのだろうか。

ドイツ基準にしたら大幅に増えるのは当然だが?
その上でドイツは国家運営をしているのだろう?
ドイツに出来て何で日本に出来ないんですかね〜?
因みに日本は世界でも有数の高齢化社会だが
以前に何処かで見たのだと高齢化率2位はドイツ。
差は1才かそこらだったはず。であるならば
ドイツの医療費も膨大になっているはず。

その上でドイツは数年前に借金を改め
黒字を維持することを決定。
詳しくは知らないけどね。

何でドイツに出来て日本に出来ないんですかね。

8. 2019年10月07日 22:32:11 : LgNAxqnkAY : cko2RUQ4eHo4MFE=[18] 報告
>>1
>医療や介護の生産性が低く、完全な需要超過の状況では

医療はともかく介護なんて完全に人手だが。
完全ロボット化すれば別だがそんなところで
生産性を持ち出して来ても全く意味がない。
因みに欧州だと介護職が公務員の場合も多々ある。
「公」が機能しており「民」に
放り投げている日本とはかなり様相が異なる。

9. 2019年10月07日 22:36:25 : LgNAxqnkAY : cko2RUQ4eHo4MFE=[19] 報告
>>1
目減りするとかなら話は少々別だが
(実際多くはそこに言及)
命が関わってくるのなら声を上げるのは当然。

世界的にも医療は別枠にした方が
良いのではないかね。まだ先の話?そうは思わない。
幾ら幸福度が高いとは言え先進国は
何処も高齢化社会に突き進んでいる。
アメリカでさえ高齢化により医療費が
増大する傾向にあり予算編成に
四苦八苦している。先進国の都合だが
何れ途上国も同じ道を歩むと仮定するなら
医療は予算とは別枠という意識・制度を
世界的にも広めていくべき。

それが「人権社会」の本来のありよう。

10. 2019年10月07日 22:40:14 : LgNAxqnkAY : cko2RUQ4eHo4MFE=[20] 報告
>>1
目減りするとかなら話は少々別だが
(実際多くはそこに言及)
命が関わってくるのなら
声を上げるのは当然。↓追記。

それをポピュリズム、愚民等と言って貶すお前は
外道であり言語道断。確かに?1世紀以上前なら
弱者は野垂れ死にしたり悲惨な死を遂げていたが
その時代を紐解いているのかは知らないが
「死ぬのは当然」というのは有り得ない。

11. 2019年10月07日 22:46:49 : LgNAxqnkAY : cko2RUQ4eHo4MFE=[21] 報告
人権に関わってくる医療を予算やビジネスに
組み込んだことがそもそもの間違い。
土台からして狂っている。そこに目を向けない
>>1は救えない。多分「それしか道がない」とでも
思っているのだろうがこれこそ
グローバリズムの世の中で
解決するべき問題だろう。

これによって先進国は何処も疲労困憊だしね。
というかこういう問題を解決出来ないと言うなら
来るロボット化に於ける「不要社会」にも
全く打つ手がないという予見すら可能になる。

12. 2019年10月07日 22:51:58 : LgNAxqnkAY : cko2RUQ4eHo4MFE=[22] 報告
>>1の馬鹿なところはさ。ポピュリズムになる
制度システムを放置してポピュリズム云々していること。
オマケに愚民という言葉まで付けてくるが
制度を変えようという意識は全く働いていない。
誰も今の制度が最上等とは思っていない。
今この瞬間に出来ないなら未来永劫出来ないとは思わない。
利害関係もあるだろうから。というか資本主義システムに
組み込まれるとほぼ全ての業態が利害で
雁字搦めにされる。電力に於ける
石油業界と原発業界の対立も激しさを増すばかり。

崇高な理念、という部分で進められない
難しさがある。これが良くも悪くも・・・・
(今は悪い部分が前面に出ていると思うが)
人間社会の絶望的な部分だろう。

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