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9月 06, 2019 日々雑感(My impressions daily)
<ロシアのプーチン大統領は5日、北方領土の元島民の墓参やビザなし交流でロシアが日本に配慮しているにもかかわらず、日本はロシアに歩み寄っていないと不満を表明した。日米同盟が平和条約締結の障害になっているとの懸念も改めて示した。極東ウラジオストクで開かれた「東方経済フォーラム」の全体会合で発言した。
全体会合では、司会者が安倍晋三首相に対し、北方領土のロシア人住民が日本のビザを取得できなかったと批判的に質問。安倍首相が、こうした課題を解消するために「領土問題を解決し、平和条約を締結すること」が必要と述べた後でプーチン氏が発言した。
プーチン氏は北方領土への墓参などについて「元島民や(安倍)首相の希望に歩み寄っている」と述べる一方で「それは特別なものだ」と強調。北方領土問題と直接関係がない、ロシアが併合したウクライナ南部クリミア半島の問題を持ち出して、日本はクリミア住民にビザを出していないと主張し、「奇妙なことだ」と不満をにじませた。
プーチン氏は「日本を信頼している」と述べながらも、平和条約締結問題に関して「2国間関係の枠内に収まらない。軍事・安全保障の問題がある」と指摘。「米国を含む第三国への日本の義務を考慮しなければならない」と従来の立場を繰り返した>(以上「時事通信」より引用)
なべ安倍氏は極東ウラジオストクで開かれた「東宝経済フォーラム」へ出掛けて、またもヘラヘラとプーチン氏との会談に臨んだのか。司会者が安倍晋三首相に対し「北方領土のロシア人住民が日本のビザを取得できなかった」と批判的に質問したというが、それはプーチン氏の「日本はクリミア住民にビザを出していない」との主張と符合する。
つまり日本を極東ロシアの開発に引きずり込む「企て」の下に開催された会議だということは歴然としている。そうした相手の思う壺にわざわざ嵌りに行くことはない。
ロシアに極東開発をする経済余力はない。軍事開発と兵器生産だけで手一杯だ。韓国と同等かそれ以下しかないGDPの国がミサイル開発や数千発もの核兵器の維持・管理を行うだけでも大変だ。
しかも広大な国土を抱えてインフラ整備と維持・管理」だけでも国家財政の範囲を超えていることは誰の目にも明らかだ。そのロシアが北方領土を不法占拠し、クリミア半島を国際的に認められない方法で「併合」した。これほど領土に対して「強欲」な国があっただろうか。
その会議の席上、安倍氏は北方領土を解決して「歴史的な」平和条約を締結しようと述べたようだが、安倍ープーチン会談では北方領土の解決は不可能だと結論がでているではないか。なぜ安倍氏は不可能な「北方領土解決」をいつまでも口にするのだろうか。
それとも北方領土開発などで参加する日本企業と話が出来ていて、「共同開発」を安倍自公政権で着手しなければならない理由でもあるのだろうか。そうでないなら、北方領土はもとより、極東ロシアの開発など日本が手を貸す案件ではない。
ロシアが経済的に困窮し、国土が疲弊した方が「北方領土返還」にとって良い環境というべきだろう。最悪の場合は「泥棒に追い銭」だが、ロシアから北方領土を買い取れば良いからだ。
ロシアが国民に北方領土は先の戦争の「戦利品」だと教えている限り、北方領土の不法占拠は終わらない。それは不法占拠を続けるという意思の表れに他ならないからだ。それならロシアといかなる経済協力をしようと無駄だ。
そして安倍外交の失態は東京宣言やイルクーツク合意の「北方四島」から大きく後退した1956年の「北方二島先行返還」まで後退させたことだ。安倍氏に外交を任せてはならない。彼の外交は悉く失敗している。
なぜ外務省は無能な首相に外交を丸投げしているのだろうか。それとも外務省の官僚たちは無能な安倍氏よりも更に無能だからなのだろうか。着実に前進させてきた対ロ「北方領土交渉」を鈴木氏や安倍氏たちは勝手なスタンド・プレーでぶち壊した。
そのことを日本のマスメディアが一紙たりとも批判しないのも不思議な現象だ。あたかも「言論統制」でもしているかのようだ。
日本はいつの間にか戦前へ回帰してしまったのだろうか。国民が考えれば誰でも「消費税は悪」とわかる税制に、反対の声が国民から湧き上がらないのも戦前の統制社会そのものだ。その根元に日本のマスメディアがあることに間違いない。
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