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「れいわ新選組はナチス的ポピュリズムか」の声に舛添氏回答
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190904-00000017-pseven-soci
NEWS ポストセブン 9/4(水) 16:00配信
品川駅前で街頭演説をする「れいわ新選組」の山本太郎代表(時事通信フォト)
舛添要一氏
新興政党ながら先の参院選で2議席獲得した「れいわ新選組」。旧態依然とした永田町に吹き込む新風を期待する声が高まっている。だが、『ヒトラーの正体』を上梓したばかりの政治評論家・舛添要一氏は、「手放しの礼賛は危険。慎重に検証すべき」と指摘する。
* * *
先日、「NHKから国民を守る党」とナチス党の選挙運動の共通点について、発言しました。これには賛否がありましたが、他方で「れいわ新選組(以下、れいわ)の方がナチスに近い」「今後、国政で存在感を増すれいわを検証してほしい」といった意見がたくさん寄せられました。そこで今回は、れいわとナチス党の共通点について述べようと思います。
前もって言っておきますが、党首である山本太郎氏がヒトラーのような独裁者であるとか、差別的言説を行っていると言いたいわけではないので、ご承知ください。
さて、大前提の話をします。冷戦終了から30年近く経ちました。かつてのように右(保守)と左(リベラル)のイデオロギー対立をもって政界地図を描ける時代は終焉を迎えています。日本は自民一強時代を迎え、それに対峙するはずのリベラル代表格の立憲民主党は、何ら対立軸を見出せていない。
硬直化した政界に、変化をもたらす切り口(新たな争点)があるとすれば、上と下の対立軸です。一部の富裕層とそれ以外の大多数との格差は広がり、「分断」時代が到来しています。下層に位置する国民にしてみれば、政治は安定しているのに、なぜ私たちに富は配分されないのか、との不満が募ることでしょう。
世界中でこうした声が噴出しており、既得権を突き崩そうとする動きが盛んです。日本でそうした不満の受け皿となりつつあるのが、山本氏率いるれいわに他なりません。
このたび躍進したれいわの主張をざっと並べてみましょう。最低賃金1500円、奨学金返済免除、消費税廃止・所得税や法人税の累進課税、財政出動、野宿者支援…。こうした主張に通底するメッセージは明確です。
「国民を飢えさせない」
これは、ヒトラーの「労働者むけ政策」を彷彿させます。ホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)や他国の侵略といった側面ばかり注目されるナチスですが、党の綱領には、小企業の保護や貧困家庭の教育費国庫負担など、労働者に訴える内容が多く盛り込まれています。
ナチスは右翼政党のように日本人に思われていますが、実はそうではありません。そもそもナチスはドイツ人がそう呼んだわけではなく、敵陣営による蔑称です。ジャパニーズをジャップと呼ぶようなものです。正式にはナチオナールゾチアリスティッシェで、訳すと「国家社会主義」。ドイツ国民のための社会主義といったところでしょうか。具体的には、日々労働に従事する一般大衆のための政党を意味します。
つまりは、ナチスは下(労働者)からのポピュリズムの風にのった政党なのです。ナチスを熱狂的に支持したのは、既得権益にあずかれない大衆(危機的階層)でした。彼らはエリートを嫌い、むしろ「マージナルマン」(外れ者)が中央に成り上がる様に喝采を送りました。
ここにれいわとナチスのもう一つの共通項があります。党首の山本氏は、芸能界から国会議員になるも、しばらく「無所属のはぐれカラス」でした。突飛な国会質問、天皇に直訴の手紙など、エリート政治家には真似できない手法で注目を集めてきました。永田町の政治家たちは、山本氏のことをバカにしていたことでしょう。参院選に出たれいわの候補者たちも、これまで周縁にいた人たちが多い。
ヒトラーも学歴だけでいえば、小学校しか出ておらず、ましてやドイツ人ですらありません。オーストリア人です。そんなアウトサイダーの彼が成り上がっていく際には、神出鬼没の街頭演説や共産党への攻撃的な選挙妨害など、「やけっぱち」とでも言いたくなるような手法をとりました。
当初は、エリート政治家たちからピエロのように扱われていたこの男が、第一世界大戦後の経済恐慌というドイツの苦境に際して、爆発的に支持を拡大していったのはご存知の通りです。翻って日本でも、いまリーマン級のショックが起これば、何が起こっても不思議ではありません。
もちろん大きな違いはあって、重度障害者の政治家を実現させたれいわの姿勢は、優生思想を押し進めたナチスとは、対局的です。これまで政治に関与できなかった人間を永田町に送り込んだ功績は、高く評価されるべきでしょう。ポピュリズム政党という側面だけで、両者を同一視するつもりはありません。
ただし、一つ注意したいことがあります。れいわの主張は富裕層を除く、多くの国民にとってありがたいものです。ではどうやって実現させるのか。そこに大きな疑問が残ります。また、山本氏の看板政策であり、彼の政治信念であろう「反原発」について最近、ほとんど発言していないのも気になります。
国民受けがよい政策ばかり並べ、党勢を拡大してもいずれメッキは剥がれます。そのとき、被害を被るのは、大多数の国民です。有権者は熱に浮かされず、冷静な視点で新興政党を見つめることが大切です。
*『ヒトラーの正体』刊行イベント「ヒトラーはいつだって甦る ──永田町のバカへの警告」(舛添要一氏×適菜収氏対談)が9月7日に本屋B&Bにて行われます。(詳細→http://bookandbeer.com/event/20190907a/)
先日、「N国」とナチスの類似点を指摘したら、ナチスに近いのは「れいわ新選組」のほうではないかという意見が多数寄せられた。その質問に答える。https://t.co/MSsOA8ghX3
— 舛添要一 (@MasuzoeYoichi) 2019年9月4日
山本さんがヒトラーのような独裁的革命家になるとしたら、怖いことです。確かに経営陣に牙を剥いている。
— みこにゃっこ (@yurinekoweblon) 2019年9月4日
潰さず、適材適所で、山本さんが生き生きと活躍できる役割を見つけて行きたいです。
ナチスに似たようなものなどない!
— なるべくフォロー返します。吉田しよいん (@kintarou1818) 2019年9月4日
全く違うから…馬🐎鹿🦌さんですね…逆に可哀想…
— 叶夢 (@bVDea0EsTliNJfU) 2019年9月4日
山本太郎さんの政見放送を拝見しましたが、政策というより、ボランティアのような印象を受けました。そのような甘言に一部の無党派層が熱狂することを、自民党はもっと真摯に受け止め、弱者に寄り添った政治を取り入れなければ未来はないと思います。
— shina (@shina6794) 2019年9月4日
ん〜…原発についても演説で言ってるんだけど、舛添サンは、聞いとらんのだねぇ⤵️
— あわのうた✨ (@mononoke_34) 2019年9月4日
時々【れいわ新選組】について語る人がいるけど、全くもって演説を聞いておらず、自分の空論の中で語るんだよね⤵️辞めて欲しいわ⤵️
書くなら、調べてから述べよ!
当たり前の話なんやけどね😥
オイオイ、ナチス的と言うなら自民党に警戒を向けるべきではないかい?
— Takao Hattori (@htarchan) 2019年9月4日
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