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9月 03, 2019 日々雑感(My impressions daily)
<ロシアが米国に対抗する核戦力の拠点とするオホーツク海への敵艦隊侵入を阻むため、北方領土と千島列島で進める2019年の軍備計画の概要が2日、判明した。千島列島で二つの島への新型地対艦ミサイル「バスチオン」(射程300キロ以上)配備を明記しており、極東カムチャツカ半島から北海道に至る「防衛線」を射程に収める計画が近く完成する。共同通信がロシア当局の内部文書を入手した
ロシアが実効支配する北方領土や千島列島を戦略的に重視し、実戦配備を急いでいる事実が裏付けられた。日ロ首脳会談を5日に控える中、平和条約交渉が一層難航する要因となりそうだ>(以上「共同通信」より引用)
ロシアが対米防衛で、千島列島の二つの島への新型地対艦ミサイル「バスチオン」(射程300キロ以上)配備を明記しており、極東カムチャツカ半島から北海道に至る「防衛線」を射程に収める計画が近く完成する、という。実効支配する北方領土や千島列島を戦略的に重視し、実戦配備を急いでいるというから驚きだ。
実際に米国がロシアに侵攻してロシアを亡ぼすと誰が考えるだろうか。そうした荒唐無稽な妄想に囚われて軍産共同体を拡大するのが国家権力だとしたら、その国家権力は明らかに国民の福祉から離反したものでしかない。
韓国と同程度のGDPでしかないロシアがユーラシア大陸に広大な版図を有しているだけでも社会インフラなどに必要な予算だけで国家財政を圧迫しているのではないかと容易に理解できる。しかも擁する人口1億4千万人の国民に先進国として恥ずかしくない社会保障制度を充実するとなるとかなり困難を伴うことも理解できる。
その一方でロシアは軍事大国だ。数千発もの核兵器を保有し、全国各地のサイロの中には発射準備の整ったICBMがロシアの守護神のように鎮座している。それらは配備したらお仕舞ではなく、日々の管理と設備やICBMや核弾頭の定期的な更新が必要だ。軍備は大金を食い潰す「金食い虫」だ。
その「金食い虫」を千島列島に配備し、北方領土にも配備するという。まさか核弾頭は装備していないだろうが、配備されたミサイルは固体燃料といえども日々酸化し劣化する。ミサイルを保守点検する部隊の駐留はもとより、莫大な維持管理費が掛かることは明らかだ。
ロシア国民は止めどない軍拡をどんな思いで見ているのだろうか。新型ミサイルの実験で爆発事故を起こして放射能漏れを起こしたのも記憶に新しい。古代の動物が戦う角が拡大し過ぎて絶滅した話をご存知だろうか。
古代の動物を持ち出すまでもなく、ソ連が崩壊したのは全土に配備された核ミサイルの維持管理費により国家財政が破綻したからだ。同じ道をロシアも米国も中国も、歩んでいる。その崩壊の過程で国民福祉は置き去りにされている。
それでも、それらの国の国民は軍事大国を歩み続ける国家を支持しているのだろうか。なぜ戦争の支度に血道を上げる「ガキ大将」のような国家指導者たちに拍手を送り続けるのだろうか。それほど敵国が攻め込む、という強迫観念が強い、というのはそれぞれの国の国家指導者とそれぞれのマスメディアが国民を洗脳しているからだろう。
帝国主義により他地域を侵略して、奴隷として多民族を使役する時代は1960年代で終わりを告げた。その時代の幕を開いたのは先の大戦で亡くなった日本の先人たちだ。
今後、世界のどの地域であろうと、他国の軍隊により信仰されて奪われ、奴隷として使役されることはないしあってはならない。だから防衛以外の軍事力が必要なはずはないが、「戦勝国クラブ」の国々は他国を侵略し地球を何回も破滅させるに充分な核兵器を保有して武威を誇り威張っている。こんな「ガキの国々」が世界を支配していると思うとウンザリする。いつになったら人類は叡智を生かして、共存するようになるのだろうか。
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