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靖国参拝で改めて認識 進次郎氏の軽薄さとメディアの劣化 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/260452 2019/08/17 日刊ゲンダイ 言いたいことしか話さない(C)共同通信社 だから“マスゴミ記者”などとバカにされるのだ。終戦記念日の8月15日は毎年、大新聞、テレビで首相や閣僚、政治家の靖国神社参拝の有無や是非が報じられる。だが、報道は決まって、玉串料の奉納は公費か私費か――などワンパターン。記者にも本気で政治家の歴史認識を問う厳しい姿勢はほとんど見られないため、靖国報道は単なる形だけの「8月ジャーナリズム」と揶揄されているワケだが、とりわけ今年は大マスコミ記者のダメぶりが際立っていた。 記者の低レベル化を見せつけたのが、自民党の小泉進次郎衆院議員(38)が参拝に訪れた時だ。小泉議員といえば、つい1週間ほど前、フリーアナウンサーの滝川クリステル(41)との結婚、妊娠報告を首相官邸で行ったのが記憶に新しい。この時、大マスコミ記者は、官邸で結婚会見するという小泉氏の「公私混同」を一切批判せず、ニタニタしながら「指輪は?」「プロポーズの言葉は?」なんてバカな質問を続け、小泉氏も小泉氏で、恥も外聞もなく、ヘラヘラして「昨年からお付き合いを始めて、そして今回自然なかたちで結婚の報告、妊娠の発表になれたことはうれしく思います」などと冗舌に語っていた。 ところがだ。靖国に姿を見せた小泉氏は、参拝前も後も記者団が「ひと言下さい」と呼びかても一切応じず、黙って車に乗り込んでいたから唖然ボー然。戦争を知らない勉強不足の世襲議員とはいえ、政治家なら、結婚報告よりも、靖国参拝を語るのがスジだろう。私的な発言は喜んでベラベラ答えるが、政治的な質問では記者をガン無視とは言語道断ではないか。政治家として、あまりに薄っぺらだ。 記者も記者だ。こういう時こそ、「答えろ! 小泉」となぜ、迫らないのか。相手の言いたいことだけ、話したいことだけを伝えるのであれば、報道でも何でもない。単なる広報マンだろう。 官邸記者の中には「小泉さんの結婚報告の取材は会見ではなく、囲み取材であり、批判は間違っている」などと言っている連中もいるらしいが、本気で言っているのであれば一刻も早く記者をやめるべきだろう。どうりで、マトモな知識人ほど新聞離れが進むワケだ。
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