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次期衆院選に向け野党の連携を強める動きが活発になっている。
野党第1党の立憲民主党・枝野幸男代表は、国民民主党の玉木雄一郎代表や、衆院会派「社会保障を立て直す国民会議」の野田佳彦代表に合流を要請した。まずは衆院会派レベルで旧民進党勢力の再結集を図る狙いだろう。
枝野、玉木両氏は15日に会談。玉木氏は、参院を含めた対等な立場での統一会派を結成するよう逆提案した。枝野氏は納得せず、協議は平行線のまま仕切り直しとなった。安倍晋三首相は、憲法改正の国会発議に向けて国民に秋波を送っており、合流構想は改憲勢力の帰趨[きすう]にも影響しよう。その点でも両党連携の行方をしっかり注視しておきたい。
7月の参院選で、自民、公明両党は改選過半数の議席を獲得し、安倍政権は引き続き安定した基盤を手に入れた。野党は、与党に対抗するため1人区の候補者を一本化して臨んだが、擁立・調整作業が遅れ、共闘の脆弱[ぜいじゃく]さも露呈。政権を脅かすような勝負に持ち込めなかった。それは取りも直さず、野党が政権を担い得る勢力として有権者に見なされていないことの表れとも言える。
枝野氏はこれまで「永田町の数合わせにはくみしない」と強調。野党再編には消極的だった。しかし、参院選の結果は想定より振るわず、山本太郎氏率いる「れいわ新選組」の躍進にお株を奪われた。連携を重視する姿勢にかじを切ったのは、衆院選に向けた戦略の見直しを迫られたためだろう。
総論は賛成だが、各論になるとたちまち異論が噴出してまとまらなくなる。民主党時代からのそうした悪弊を断ち、参院選比例代表で228万票を集めて躍進したれいわなどとの連携をどう図るか。衆院選へ向け「大きな固まりをつくり政権交代へと向かっていく」とする枝野氏の力量が問われる。
現在の衆院議員の任期満了は2021年の10月。残り2年余りの間に確実に選挙が行われる。その主戦場となる小選挙区で、野党がそれぞれバラバラに戦うのでは、与党を利するだけだろう。
ただ、衆院選は政権選択と位置付けられている。理念、政策を棚上げした安易な合従連衡は有権者の信頼を失うだけだ。自民、公明両党を追い込み、政権を手にするというのであれば、選挙区調整や相互支援ばかりでなく、首相候補や公約を統一し、政権の枠組みを選挙前に示して、政党連合を構築する覚悟と決意が求められる。
自衛隊の日報隠し、財務省の森友学園関連の公文書改ざん、厚生労働省の統計不正など、ここ数年、民主主義の土台を揺るがすようなさまざまな不祥事が表面化した。にもかかわらず、行政の監視機能を担うはずの国会は、その役割を果たしたとはとても言えず、機能不全は目を覆わんばかりだ。
熟議が消え、最後は数で押し切る光景が常態化。国会が政権の下請け機関とまでやゆされている現状は、野党にも責任があることをしっかり自覚すべきである。
熊本日日社説 2019年8月17日
https://kumanichi.com/column/syasetsu/1154919/
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