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ネットで信頼築いた「ふたりの太郎」/政界地獄耳
https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201907250000084.html
2019年7月25日9時4分 日刊スポーツ
★政治メディアは21日に投開票された第25回参議院議員通常選挙の分析に余念がないが、令和元年の参院選の特徴はNHKから国民を守る党がNHKの解体のみを目的とするように、ひとつのテーマに絞った政党や候補者が目立ったことが特徴だろう。れいわ新選組も原発反対以外の明確な政策はなく、国民のSOSに答える役目、庶民や弱者の味方が有権者の心を動かしたといっていい。ただこの2団体は参院選によって全国で得票率2%を上回ったことで、政治資金規正法や政党助成法などが適用される政党要件を満たしたことになる。 ★その中で特筆すべき点は「2人の太郎」ではないだろうか。1人はれいわ新選組代表・山本太郎、もう1人は選管で誤計上され合算されたとニュースになった自民党比例代表で当選した山田太郎だ。山田は12年、みんなの党で参院議員に当選。児童ポルノ法禁止法の扱いやアニメ・マンガ・ゲームの表現の自由について政府に戦いを挑み議論してきた。2期目は落選し、今回自民党から出馬。山本の99万票には及ばないものの、自民党比例候補で2位となる54万票を獲得した。山田はその得票数を選挙前から53万票程度と予測していたという。 ★2人の太郎の共通点はネットで有権者と信頼関係を作っていったことだ。テレビの取材よりも効果があることがわかる。選挙前から絶えずネットで有権者に語り掛け、今回の得票となった。これを簡単にポピュリズムで片づけることはできない。ネット選挙解禁から6年。初めてのネット議員ともいえる。もう1人付け加えるならば立憲民主党比例で7万3000票余りを獲得した須藤元気。須藤は格闘家としてのイメージだが09年に自らが立ち上げたパフォーマンスユニット、WORLD ORDERは福島の被災地など、さまざまなニュースの舞台でパフォーマンスを繰り広げ、ネットでアピールしてきたことも付け加えたい。 参院全国区や東京選挙区などではもう総合デパートのような政党や組織・団体は不要だと示した。(K)※敬称略
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