●「投票率の低さ」と「消費税増税凍結」 投票率の低さをマスゴミのせいにばかりしていると本質を見失いますよ。 マスゴミも、基本は普通の企業であって、購読料と広告料が収入源だ。 このうち広告収入は大きく、販売収入50〜60%に対して、広告収入が20〜30%、残りはその他収入である。 収入の20〜30%を占める広告収入の提供者である(大)企業に忖度しない新聞社は、ないだろう。 もちろん販売収入が最大だから、購読者(国民)のための情報提供が最優先されるべきだが、「B層」という名でくくられるように、どうにでもなる対象なのでしょう。 だから、マスゴミばかり当てにした選挙は、野党にはふさわしくないし、敗因をマスゴミのせいにしていては、同じ失敗を繰り返すだけだ。 それは、テレビ等の他のメディアについても同じだ。 体制に忖度するマスゴミでも取り上げざるをえない明確な対立軸を訴えるなど、あくまでも国民に何を訴えるかに焦点を当てて戦略をねるべきだ。 そういう意味で今回の選挙は、与党と野党の対立軸が見えず、気の抜けたビールのようで、必然的に投票率も低い結果となった。 中でも、自民党の「消費税増税」と立憲の「消費税凍結」については、誰でも変わらないじゃないかと思うに違いない。 (旧)民主党の失敗の総括と反省がされていない、と多くの国民は見透かしている。 「消費税増税」とは、不公平税制強化の象徴であり、また(旧)民主党失敗のシンボルでもある、と国民は感じ取っています。 ●犬HKは論外 しかし、同じマスゴミでも犬HKは別だ。 犬HKは、ほぼ100%視聴者からの収入である。しかも、国民から強制的に徴収している。 だから、国民に有益な正確な情報を提供する義務があるのだが、そうなっていない。 犬HKトップの人や、犬HK視聴料強制徴収の違法性を裁く最高裁長官の人事が政権に握られているため、政権の支配下のおかれてしまっている。 これはなんとしても正常に戻さなければならない。 ●「N国党」ってなんだ? しかし、今回の参院選で1議席獲得、そして公党となった「NHKから国民を守る党」なる団体の素性はなんなのだろうか。 今回の参院選でも多数の候補者を立てたが、その資金源はどこにあるのだろうか。 今後明らかになってくると思うが、野党攪乱の道具として創られた「維新の会」や「希望の党」のような役回りに使われて行くような気がしてならない。 注意して持て行くほかない。 『「NHKから国民を守る党」はなぜ議席を得たのか?』 https://news.yahoo.co.jp/byline/furuyatsunehira/20190722-00135151/ −−−−− (略) 誰もが、N国党の政見放送でぶっ飛んだだろう。「NHKをぶっ壊す!」「不倫で、路上で、カーセックスですよ!」「さぁ、皆さん(NHK職員)もご一緒に!って言うわけないか(笑)」…もうただただ爆笑である。「普通」の人は、この政見放送を見て「爆笑しすぎてこれはヤバ過ぎる」と思い、そのまま放置する。N国は泡沫政治団体として、参議院では黙殺される―。 だれもがそう考えていた。私もそう考えていた。既存メディアも、一部を除くネットメディアもそう高をくくって黙殺していた。ところが、N国は最後の比例代表の1議席に滑り込んだ。いま、この国で異常なことが起こっていると思う。…泡沫じゃん。誰がどう考えても。いや、そもそもギャグじゃん。みんなそう思うが、そうではなかった。なぜN国は議席を得たのだろうか? (略) この12年間で、「ただただ爆笑して泡沫と笑う」ことが「暗黙のマナー」であった、この国の有権者の「政治的常識」が崩壊し、カメラの前で馬鹿な格好をして面白いことを言う人を、「あはっ、なんか面白ーい!」という感覚だけで、実際に票を投じる人が港区だけで約1,000人増えたのである。これの国政拡大版が、N国支持者のもう半分の実相なのではないか。 つまり「政治的常識」が存在しない、思想もなく、主義もなく、主張もなく、思慮もなく、そして知性も教養もない、漠然とした「政治的非常識層」が、N国支持者のもう半分だと考えると、この国全体の、統計でも、データでも、試験でも測ることのできない、どうしよもなく後戻りのできない不可逆的な常識の溶融が進んでいると考えるよりほかない。 そう考えると私は、慄然と肌に粟を感じる。この国全体の骨格が溶けていくような、そういった恐怖を感じる。NHKが好きだとか、嫌いだとか、もうそんなことは関係がない。だって「保守派やネット右翼」のトレンドの中で、NHK攻撃はとうの昔に終わっているからだ。 私たちは今、「政治的非常識層」という新しい人種―そしてそれはたぶん、日本人全体の常識や知性が、どんよりと溶融する恐怖と共に―存在することを、眼前に見せつけられている。 −−−−−− れいわ新選組以外の野党に、このような有権者の側に潜在する危機的状況を感じ取って、選挙戦略を構想し、行動できる人はいるだろうか? れいわ新選組には40歳以下の若い層の投票率が高かったが、立憲は70歳台が高かったという事実に謙虚に耳を傾けるべきだ。 夫婦別姓や同性婚などの多様性もいいが、奨学金の返済で苦しんでいる多くの学生や若い労働者にも、もっと優先度を上げて声高く訴えるべきだ。
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