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7月 14, 2019 日々雑感(My impressions daily)
<首相は13日、秋田県大館市での街頭演説で、陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の同県設置に向けた調査で不手際が相次いだ問題に触れ、「国民の安全と命を守り抜く上でイージス・アショアはどうしても必要だ。第三者と専門家を入れ、徹底的に調査していく」と述べ、予定通り配備を目指す方針を強調した。
首相は防衛省が実施した調査に関し、「緊張感のない、不適切な対応があった。極めて遺憾であり、言語道断だ。改めて県民の皆さまに心からおわび申し上げる」と陳謝。「安全保障政策は地域や国民から理解をいただかなければ進めることはできない」と述べ、説明を尽くす考えを示した>(以上「時事通信」より引用)
安倍氏は秋田で「国民の安全と命を守り抜く上でイージス・アショアはどうしても必要だ。第三者と専門家を入れ、徹底的に調査していく」と述べ、予定通り配備を目指す方針を強調した、という。それでは「丁寧な説明と理解」を得てイージス・アショアを設置する、というのも大ウソだったことになる。
なぜなら既に安倍氏は「国民の安全と命を守り抜く上でイージス・アショアはどうしても必要だ」という結論に達しているではないか。それなら「説明」も「理解」も必要ないことになる。
このブログで日本の防衛にイージス・アショアは不要だと何度も書いた。その根拠として、イージス・アショアが北朝鮮のミサイル発射を早期に探知して、迎撃するためのものなら日本海に配置しているイージス艦よりも「早期探知」機能で劣るからだ。
なぜ劣るのか。それは地球が丸いからだ。地球が丸いため、北朝鮮の近くの洋上に展開するイージス艦の方が北朝鮮のミサイル発射を発射段階で探知できる。それは簡単な中学程度の数学で計算できる。
まず地球の半径は約6371qで秋田のイージス・アショア基地までの距離は約1000qとしたなら、北朝鮮のミサイル発射を発射段階で探知するにはどの地点まで高いところで探知する必要があるか。
レーダー波は直進する。だから秋田のイージス・アショア基地を高い地点に設置すれば北朝鮮のミサイル発射を発射段階で探知できるが、その場合のミサイル発射基地を探知するレーダー波は地球の半径と直角の関係にある。だからtanX=1000/6371の値でtan表からX角度が求められる。そのXをcos表から角度の値を求めて6371/(Y+6371)でYを求めれば秋田のイージス・アショア基地に必要な標高が求められる。そうすると約25q前後だと解るはずだ。
それほど高い山は世界にない。もちろん秋田のイージス・アショア基地予定地の標高も500数十m程度だ。日本の防衛に秋田のイージス・アショア基地が必要ではなく、日本海上のイージス艦こそ有効で必要不可欠だということが「中学の数学の知識」があれば簡単に理解できる。
安倍氏が日本の防衛にイージス・アショアが必要だというのなら、それは北朝鮮のミサイル発射を発射段階で探知できると言っていることになる。それならその根拠を「丁寧に説明」して頂きたい。当然イージス・アショアが完成した段階でイージス艦の運用は廃止するのか。そこも「丁寧な説明」を求める。
日本を防衛するのに必要なのはイージス艦もさることながら、まずは北朝鮮の独裁者と会談することではないだろうか。何よりの防衛は仮想敵国との「友好関係」の構築だ。「敵認定」して「敵地攻撃」の「積極防衛論」まで飛び出す安倍自公政権で、国民の安全性は大きく損なわれている。「積極防衛論」に基づくポンコツ兵器のF35爆買いも、日本の防衛のためだという。
F35は航続距離1300qだから岩国基地から約600qの平壌を攻撃して戻れるわけだ。ステルス機能を使ってF35のOSが完全に働いて積載するミサイルが仕様通りであれば平壌の金正恩氏をピンポイントで奇襲することも出来るだろう。しかしF35はまだ未完の攻撃機だ。
しかも特殊な機体をしているため操縦性が悪く、訓練中の自衛隊ベテランパイロットですら脱出する暇もなく墜落した。いやそもそも防衛のためにステルス戦闘機が必要なのか。これも「丁寧な説明」をして頂きたい、安倍氏よ。
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