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あなたの参院選
ゼロ票確認 選挙ガチ勢って? ツイッターで「いいね!」も
デジタル毎日 2019年7月10日 16時00分(最終更新 7月10日 16時00分)
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2017年10月の衆院選と宮城県知事選で投票する際、土井直樹さんが仙台市内の投票所でゼロ票確認をした投票箱=土井さん提供
「零(ゼロ)票確認ガチ勢」と呼ばれる人たちを知っていますか。誰から頼まれたわけでもないのに、投票所で最初の投票者になり、投票箱が空であることをチェックしている一般の人たちです。一番乗りするために早朝から投票所に並ぶことも。なにが彼らを駆り立てるのでしょうか。【待鳥航志】
■公職選挙法の施行令に規定
公職選挙法の施行令は、投票開始前に投票箱が空であることを投票に来た人に示すよう規定しています。ゼロ票の確認は、投票所を一番に訪れた投票者らにしかできない特別なものです。
埼玉県川口市の高校教諭、安藤顕一さん(42)はガチ勢歴が10年以上。きっかけはテレビやネットでゼロ票確認を知ったことでした。投票日が来ると、安藤さんは午前6時すぎに家を出ます。投票所に用意された椅子に座って待ち、最初に投票。投票箱に何も入っていなかったことを確認した書類にサインします。初めて空の投票箱を見た時、選挙に参加する感覚が強まるような楽しさがありました。
投票後はSNS(ネット交流サービス)でゼロ票確認を報告し、「投票に行きましょう」と呼び掛けます。勤務先で生徒への話題にしようと続けてきましたが、最近ではツイッターで全国のガチ勢たちが朝一番の投票を報告しあうようになっています。安藤さんも「いいね!」やコメントをもらうことが楽しいそうです。
■社会の成り立ちを身近に
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参院選候補者のポスター掲示板の前に立つ「零票確認ガチ勢」の土井直樹さん=東京都渋谷区で2019年7月8日、手塚耕一郎撮影
東京都の会社員、土井直樹さん(29)は2017年10月、当時住んでいた仙台市で衆院と宮城県知事のダブル選挙の朝を迎えました。ネットでゼロ票確認を知り、空箱を見てみたいという思いがありました。たまたま朝6時過ぎに目覚めると、外は雨です。「雨で他の人が出遅れるかもしれない」。自宅から5分のところにある投票所へ走ると、入り口付近にすでに人影が。「ガチ勢かもしれない」と焦りましたが、投票の準備をするスタッフでした。
無事に一番乗りを果たし、二つの投票箱が空であることを確認できました。「何も入っていない投票箱を見て、これから票が入っていく光景を想像しました。選挙が不正なく行われていくことは民主主義の根幹に関わる。こうやって社会が成り立っているんだということを、身近に感じることができました」
ゼロ票確認を伝えた投稿のリツイートは1万件を超えました。土井さんは「人生で1回は体験してみてほしい。特別な感じがして選挙に対する意識も変わる。雨の日が狙い目です」とアドバイスしています。
■SNS時代の楽しみ方
土井さんが投票した場所では空箱の写真を撮影できましたが、選挙管理委員会によって対応は異なるようです。ベテランの安藤さんは「感謝状を出す選管もあります。ゼロ票確認はSNSがある今の時代ならではの投票の楽しみ方」と言います。安藤さんからはこんな声も聞きました。「自分の地元は投票率が低い。自分の1票がどれだけ政治に影響を与えるか実感を抱くのは難しいし、投票が面倒だという気持ちも分かる。でも意見の近い候補を見つけて投票することで、少しでも自分の意見を吸い取ってもらおうとすることが大切だ」
■参院選で社会は変えられるのか
参院選に投ずる1票で、政治や世の中を変えることができるのでしょうか。参議院に詳しい竹中治堅・政策研究大学院大学教授(政治学)は「参院選は世の中を大きく変える可能性があるし、逆に現状を変えたくない人にとっても重要。現政権の権力基盤を左右する」と断言します。
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参院選の選挙ポスター掲示板を見つめる「零票確認ガチ勢」の土井直樹さん=東京都渋谷区で2019年7月8日、手塚耕一郎撮影
参院議員は3年ごとに半数が改選され、今回は124議席が選挙の対象になります。竹中教授は「一般的に、(政権を担う)与党が参院で過半数の議席を確保できない場合、政権運営に支障が生じる。例えば、自民党が公明党と連立内閣を組んだそもそもの目的は、参院で過半数勢力を作ることでした。自民単独で過半数の議席を獲得したいまでも連立を維持しているのは、政権に対する参院の影響力が持続しているためと解釈できます」と指摘する。
■「1票は非常に重い」
法律は衆参両院で議決が一致した場合に成立し、通常は衆院で法案が可決された後に参院で審議されることが多いです。法案を参院で一部修正して議決した場合、衆院で再び議論され、修正案に同意された場合は成立します。衆院で可決されたのに参院で否決された場合は、再び衆院で3分の2以上の賛成で可決されると、参院の議決に関係なく法案は成立します。
このような「衆議院の優越」が憲法で認められていますが、参院の影響力が限られているということでしょうか。竹中教授によると、歴史的に歴代首相には参院の議長や議員と安定的な関係を保つなどして、法案に対する支持をあらかじめ確保しようとする動きがありました。参院が法案成立を拒むことが少ないのは、内閣側が事前に働きかけて参院の支持を獲得した結果でもあると指摘します。
衆院の多数派である与党が、参院で少数派になって両院の議決が一致しにくい状況を「ねじれ国会」と呼びます。「ねじれ状態においては特に、参院で法案を成立させるために内閣は多くの政策を見直している。13年の参院選以降はねじれが解消されたが、例えば安保法制(15年)が長時間にわたり審議されたのも、参院の影響力を示しています」と竹中教授。法案をつくる過程で、内閣は衆院より独立性の高い参院から支持を得ることを重視することもあり、参院には強い影響力があるといいます。
竹中教授は「参院選の結果は政権運営に大きな影響を与える。1票は非常に重い」と話しています。
連載「あなたの参院選」
この連載は毎日新聞社とYahoo!ニュースによる共同企画です。参院選を新たな目線から伝えます。
https://mainichi.jp/senkyo/articles/20190709/k00/00m/010/177000c
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