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厳重警戒の大阪G20 怪しい政治的思惑に広がる安倍不信
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/256883
2019/06/25 日刊ゲンダイ 文字尾k氏 大阪G20は過去最大規模の警備態勢(安倍首相)/(C)共同通信社 今週末28、29の両日、日本が初めて議長国を務めるG20サミットが開催される。大阪は最高レベルの厳戒態勢。全国から派遣される警察官を含めた3万2000人の警備態勢は、日本で開かれる国際会議としては過去最大規模だ。 G20前後4日間は、大阪市内を走る阪神高速の10路線が全面通行止めになるなど、大規模な交通規制が行われる。一般道でも首脳らの移動に合わせ通行が止められ、検問も実施。G20期間中、全ての大阪府立、市立の学校は臨時休校になる。 物流も大混乱。宅配便や郵便が一部で日時指定のサービスを停止するほか、商品が品薄になることを見越して、客に家庭内在庫を呼びかけるスーパーも出てきている。 既に大阪の街にはピリピリした空気が漂う。先週末(22〜23日)に大阪出張した日刊ゲンダイ記者は、駅などのコインロッカーが早々と使用中止になっていて困惑したと話す。タクシーの運転手は「検問ばかりで、みんな外出を避けるようになるんじゃないか」と不安を口にし、飲食店の店主は「お客さんが激減しそうで、商売あがったりですよ」と嘆いていたという。 大阪在住のジャーナリスト、吉富有治氏もこう言う。 「大阪市民は、各国からトップが来日することは歓迎していますが、ここまでの警備はちょっとやりすぎなんじゃないかと、既にうんざりしています。交通規制で高速道路は使えない。検問に引っ掛かりそうで家から出るのもおっくうになります。先ほども、警備ヘリコプターが低空飛行で飛ぶ音でうるさかった」 参院選向けパフォーマンスの集大成 G20は持ち回り開催とはいえ、大阪という大都市の府民生活を封じ込めるまでの状態は、ちょっと異常だ。 これだけの不便を強いるウラに何があるか。誰のため、何のための開催かと考えれば、答えはひとつだ。G20は「参院選を前にした安倍首相のための政治パフォーマンスの集大成の場」として準備されてきたのである。 慣例ではG20はG7サミットの後に開かれる。ところが、7月の参院選より前にG20での“見せ場”を作りたかった安倍は、8月開催のG7議長国のマクロン仏大統領を拝み倒し、6月開催にこぎつけたのだった。 安倍が狙った最大の見せ場は、北方領土問題の進展だ。昨年9月にロシアのプーチン大統領から「前提条件なしの平和条約締結」を提案されると安倍は前のめり。以来、官邸周辺で「2島返還で決着」「G20時の日ロ首脳会談で平和条約締結について大筋合意」などという“レガシー作り”の青写真が描かれてきたのは周知の事実だ。 4月の新元号「令和」発表、5月の改元と新天皇即位、トランプ米大統領訪日で、世論のお祝いムードを喚起し続け、6月のG20で最高潮に盛り上げ参院選になだれ込む――そんなシナリオだったわけだ。ところが……。 「安倍首相は先週土曜(22日)に出演したテレビ番組で、G20に合わせた日ロ首脳会談での平和条約締結交渉について『前進する可能性はある』と言いましたが、同じ日に放映されたロシアの国営放送で、プーチン大統領は『北方領土を日本に引き渡す計画はない』と断言しました。G20で北方領土問題が前進することはありません。日米関係についても、トランプ大統領との貿易交渉は5月の首脳会談の際に参院選後の決着となっています。今回会っても進展はないでしょう。懸案の日韓首脳会談も見送りの方向です。結局、安倍首相がG20のタイミングに合わせて描いてきたことが、ことごとくダメになり、今やメインテーマは海洋汚染の原因となっている『プラスチックごみ対策』です。『外交の安倍』と言うのなら、米中貿易戦争の仲介こそやったらいいのですがね」(政治ジャーナリスト・鈴木哲夫氏) G20では、世界経済の成長持続に向けた政策協調や自由貿易の推進をどこまで強く打ち出せるかが焦点とも解説されている。だが、先に終了した関係閣僚会合では保護主義への対抗姿勢を声明に明記できなかった。首脳宣言もまとめられるかどうか危うい。つまり、安倍は参院選のためのパフォーマンス失敗だけでなく、議長としても結果を出せず、赤っ恥をかくことになるかもしれないのだ。 維新・松井市長と吉村知事の晴れ舞台(C)日刊ゲンダイ
G20には他にも政府の怪しい目論見が透けて見える。 過去最大規模の警備態勢なのは、来年の東京五輪の予行演習の意味もあるからだろう。警察庁はテロ対策として今年度330億円余りの予算を組んだが、これは昨年度より200億円もの大幅増だった。G20対策や新天皇即位の要人警護の他、五輪向けの資機材の費用も含まれている。 そして、なぜ開催地が大阪なのか、だが、「日本維新の会」の本拠地だということが深く関係しているのは間違いない。 「G20は吉村府知事と松井市長にとって、まさに“晴れ舞台”。これほどの宣伝効果はありません。大阪ダブル選挙や統一選で維新が勝利した背景には、G20、2025年の大阪万博、カジノへの期待、そしてインバウンドの増加などによって、大阪全体に『アゲアゲムード』が広がっていることがある。来年の東京五輪が終われば、ますます万博への注目が集まる。これら全てに『維新のおかげ』というイメージが醸成されてきています」(吉富有治氏=前出) 政府はもともと、G20サミットを福岡市で開くと最終調整していたが、急転直下、大阪に変更した経緯がある。 会議は踊る、されど進まず ここまで何でも大阪、大阪で、維新への大盤振る舞い。その狙いはズバリ、改憲を睨んだ維新の取り込みだろう。 今度の参院選で自公だけで改憲勢力3分の2の議席を獲得するのはかなり難しい。改憲のためには、維新に最大限議席を取ってもらい、参院選後も改憲勢力の一角として安倍政権に協力してもらわなければならない。維新が世論の支持を拡大することは、結果的に安倍政権のためになるのである。 「官邸と維新の関係とは、松井市長と菅官房長官の関係です。菅氏は自民党が下野していた民主党政権の時代から大阪に通って、松井氏に対し『お互いにウィンウィンで協力していこう』と呼びかけ、太いパイプを作ってきた。官邸がG20や万博の大阪誘致を支援する代わりに、『憲法改正への協力をよろしく』という話は、当然あるでしょう」(鈴木哲夫氏=前出) とどのつまり、G20という国際舞台も、安倍にかかれば自己満足のようなレガシー作りや、悲願を成就させるための取引材料にされてしまうのだ。そんなことのために巨額の税金が使われ、大阪府民は疲弊させられる。あまりに酷すぎて、やってられない。 政治評論家の森田実氏が言う。 「安倍首相は地球儀俯瞰外交と言って頻繁に海外へ行き、『ロシアとの北方領土交渉は必ずまとめる』『拉致問題は必ず自分の手で解決させる』と強調してきたのに、いずれも全く進まないどころか遠のくばかりです。外交を“やっているふり”で国民をだましてきた。そして今の政治状況がそれを許してきた。究極の無責任体制です。そんな首相が議長を務めるG20で何か成果を上げられるはずがありません。『会議は踊る、されど進まず』です。いえ、進まないどころか、どんどん悪くなっています」 G20が終わった後のこの国には、壮大な虚無と安倍不信が残るだろう。参院選は鉄槌を下す絶好の機会だ。
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