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6月 14, 2019 日々雑感(My impressions daily)
<安倍晋三首相は12日午後(日本時間同日夜)、イランのロウハニ大統領と首都テヘランで会談した。米国との対立で緊迫する中東情勢を巡り、緊張緩和を促す。イランが一部履行停止を表明しているイラン核合意の履行継続も働きかける。現職首相のイラン訪問は、1978年の福田赳夫氏以来41年ぶりだ。会談後、両首脳は共同記者発表に臨む。
首相はイランへの出発前、羽田空港で記者団に「日本とイランの伝統的な友好関係の上に、緊張緩和に向けて率直な意見交換を行いたい」と意気込みを語った。
日本とイランは伝統的な友好関係を持つ。安倍首相も2013年から毎年9月にニューヨークで開かれる国連総会出席に合わせてロウハニ師と会談を重ねており、会談は今回8回目。一方で、首相はトランプ米大統領と良好な関係で、イラン訪問に先立つ11日にもトランプ氏と電話で協議した。首相は双方とのパイプを生かし、日本のエネルギー安全保障の上でも欠かせない中東の安定に貢献したい考えだ。
ロウハニ師との会談では、米国側の考え方を伝えるとともに、中東地域の緊張緩和に努めるよう働きかける方針だ。イラン核合意については、米国が18年5月に離脱し、イランも19年5月に一部履行停止を表明した。首相は核合意の履行継続をイランに求める。今年が日イランの外交関係樹立90周年になることを踏まえ、友好関係のさらなる強化も協議する。
首相は13日には、イラン国政トップの最高指導者のハメネイ師と、日本の首相として初めて会談する。トランプ氏が5月の日米首脳会談でイランとの対話に意欲を示したことを踏まえ、首相は米国との対話を促す模様だ。ただハメネイ師は対米強硬派で、対話への慎重姿勢を崩していない。一連の会談には河野太郎外相も同席する。
首相は14日に帰国する。トランプ氏と電話協議し、イラン指導部との会談内容を伝える見通しだ>(以上「毎日新聞」より引用)
イランでの会談は不調に終わったようだ。安倍氏がハメネイ師にトランプ大統領との会談を勧めても、ハメネイ師は米大統領と会談する気はないと素っ気なかったようだ。
安倍氏はイランへ何しに行ったのだろうか。米イ関係改善のためなら、事前に外務省の外交チャンネルを通して協議していたはずだ。米国から「行ってくれ」と要請されて、安倍氏が単独で行ったのなら、成果が何もなくても驚かない。
米イ関係を悪化させたのはトランプ氏だ。対イ核合意を壊して、史上最大の制裁に突入したのはトランプ氏の単独行動だ。それに同調するように求められた日本政府はそれによりイランに盛っていた石油利権を手放し、その後釜に中国が座った。安倍氏はトランプ氏との関係を最優先して、長年の対イ利権を手放して日本の国益を棄損した。
今回はイラン原油の全面禁輸をトランプ氏は打ち出している。日本もそれに従うのだろうか。日本の原油輸入量に占めるイランの割合は6%ほどでしかないが、原油輸入先の分散化が日本の安全保障に繋がることから、輸入先国を減らすのは国益に反する。
果たして安倍氏はいかなるスタンスでハメネイ師と会談したのだろうか。トランプ氏のパシリとしてイランへ行ったのなら、これほど愚かなことはないだろう。
同じアジアの国として仲間意識で窮地のイランに援助の手を差し伸べに行ったのなら、そのような談話が出されるはずだが、そうした痕跡は何もない。全く恥知らずな男はハメネイ師に不快な顔をされても平気なのだろう。
安倍氏は「核製造も、使用もしない」とのハメネイ師の言葉を引き出したと自画自賛しているようだが、そんな事は「核合意」で明確ではないか。イランの核合意とは、イランが自国の核関連施設で高濃縮ウランの製造を企画していた、またはしている、という疑惑がかけられている問題のことだ。
それに対してイランは終始一貫して核兵器を製造も保有もしないと明言している。安倍氏がハメネイ師から初めて言質を取ったのではない。そして安倍氏の自画自賛を繰り返し報道している日本のマスメディアは一体何だろうか。
少なくとも米イ関係改善にイランへ行った安倍氏の所期の目的は全くの空振りに終わった。そのことをマスメディアは正しく日本国民に報道すべきだ。
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