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日本の政治をダメにしている連合という隠れ与党勢力
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2019年6月 3日 植草一秀の『知られざる真実』
2019政治決戦の争点は消費税である。 安倍首相は消費税増税再々延期を打ち出して衆参ダブル選に突き進むだろう。 投票日は7月21日になる可能性が高い。 8月4日の可能性も残るが、国会会期延長の可能性を自民党衆議院国会対策委員長が否定していることを踏まえると7月21日の可能性が高だろう。 安倍内閣が消費税増税強行で選挙に臨むことも悪い話ではない。 この場合には参院選の単独実施になるだろう。 このケースでは安倍内閣与党は大敗するだろう。 32の1人区で野党候補は一本化される。 ここで与党は大敗する。 与党は全体として想定外の大惨敗に陥る可能性が高い。 参院の改憲勢力3分の2確保は維持できないだろう。 安倍首相は早期の退陣に追い込まれる。 このシナリオを想定すれば、消費税増税強行を掲げての参院選単独実施は悪い話ではない。 しかし、この結果が濃厚であるなかで、安倍首相が消費税増税強行に突き進むとは考えにくい。 日経新聞に私の履歴書の連載を始めた石原信雄氏が、上から目線で消費税増税強行を主張したが、官僚の思い上がりが日本の針路を誤らせるのである。 安倍首相は消費税増税を延期して衆参ダブルに挑む可能性が高いと見られるが、意表を突いて、消費税率を5%に引き下げる提案を提示する可能性も存在する。 安倍首相に近い筋からこの情報が漏れている。 安倍内閣が消費税増税強行で進むなら、現在の状況でも野党は善戦できる。 消費税増税に対する主権者の反対が圧倒的多数を占めているからだ。 問題は、安倍内閣が消費税再々延期または凍結、あるいは消費税減税を提示した場合の状況だ。 現状では、この場合、野党陣営は勝利できない可能性が高い。 なぜなら、野党陣営は消費税増税阻止までしか発言していないからだ。 消費税増税再々延期と消費税増税阻止では、どちらにも比較優位がない。 野党がバラバラである分だけ、野党陣営の分が悪くなる。 この問題を真剣に考えているのだろうか。 極めて疑わしい。 この状況下で、あり得ない情報が飛び込んできた。 すでに認識している人が多いと思うが、連合が自民党の岸田文雄政調会長に、10月に予定される消費税増税の着実な実施と軽減税率制度「廃止」などを盛り込んだ要請書を手渡したのだ。 この要請とまったく同一の要請を示しているのは財務省である。 連合はいつから財務省の回し者になったのか。 連合が日本の政治をダメにしている。 日本政治のがんと言ってもよいだろう。 輸出製造業の親会社は、実は消費税増税大歓迎なのだ。 消費税が増税されればされるほど、企業は政府からの補助金で潤う。 還付金という名の補助金が注がれて、まさに濡れ手に粟なのだ。 下請け企業はまったく状況が異なる。 消費税増税分を価格に転嫁できない。 消費税を自己負担する。 生産工程の最終部門を請け負う親会社は製品を輸出すればするだけ、不当に巨大な還付金という名の補助金を手にできる。 消費税増税の実施を要請する連合は、明白に労働者の敵である。 連合は明確に安倍内閣与党の支持団体であることを宣言するべきである。 安倍政治に対峙する政治勢力の側でスパイ活動などを行うことを即刻中止するべきだ。 連合の支援を得て選挙を戦うと、疑惑の目で見られることになる。 消費税減税(廃止)、最低賃金全国一律1500円実現、原発稼働即時ゼロ の三大公約を明示して、この旗の下に結集しよう。 オールジャパン平和と共生は、この公約を明示する候補者を「ガーベラ推薦候補」として全面支援することにしている。 |
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