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平成の最後までマスコミがスルーし続けた…天皇・皇后の護憲発言と安倍政権へのカウンター(リテラ)
http://www.asyura2.com/19/senkyo260/msg/277.html
投稿者 赤かぶ 日時 2019 年 4 月 30 日 19:00:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

平成の最後までマスコミがスルーし続けた…天皇・皇后の護憲発言と安倍政権へのカウンター
https://lite-ra.com/2019/04/post-4689.html
2019.04.30 マスコミが無視し続けた天皇皇后の護憲と安倍政権批判発言 リテラ

     
     宮内庁ホームページより


 本日4月30日、明仁天皇が退位する。メディアではここのところ連日、明仁天皇と美智子皇后の軌跡を振り返る特集が繰り返し流れている。しかし、そうした回顧特集のなかでほとんど触れられていないことがある。

 それは、明仁天皇と美智子皇后の、平和と護憲の思い。そして、それを壊そうとする安倍政権へのカウンターを発信してきたことだ。

 もともと即位後の朝見の儀でも「皆さんとともに日本国憲法を守り、これに従って責務を果たすことを誓い」と表明したように、明仁天皇は以前から日本国憲法を遵守する考えそして平和への思いを強調してきたが、とくに第二次安倍政権発足以降は、安倍首相の“戦争のできる国づくり”政策、改憲に強い危機感を抱き、政権に警鐘を鳴らしているとしか考えられない、踏み込んだ発言を繰り返し行なってきた。

 マスコミがふれないのなら、平成最後の日に、本サイトがきちんとその軌跡と発言の詳細を残しておきたいと思う。

 まず、第二次安倍政権が誕生した翌年2013年の10月には、美智子皇后が誕生日に際した文書コメントで護憲の姿勢を示唆した。美智子皇后は、一年で印象に残った出来事を「5月の憲法記念日をはさみ、今年は憲法をめぐり、例年に増して盛んな論議が取り交わされていたように感じます」としたうえで、以前、あきる野市五日市の郷土館で「五日市憲法草案」を見たときの思い出をこのように語った。

「明治憲法の公布(明治22年)に先立ち、地域の小学校の教員、地主や農民が、寄り合い、討議を重ねて書き上げた民間の憲法草案で、基本的人権の尊重や教育の自由の保障及び教育を受ける義務、法の下の平等、更に言論の自由、信教の自由など、204条が書かれており、地方自治権等についても記されています。当時これに類する民間の憲法草案が、日本各地の少なくとも40数か所で作られていたと聞きましたが、近代日本の黎明期に生きた人々の、政治参加への強い意欲や、自国の未来にかけた熱い願いに触れ、深い感銘を覚えたことでした。長い鎖国を経た19世紀末の日本で、市井の人々の間に既に育っていた民権意識を記録するものとして、世界でも珍しい文化遺産ではないかと思います」

 日本国憲法と同様の理念をもった憲法観が日本の「市井の人々」によってもつくられていたことを強調し、基本的人権の尊重や法の下の平等、言論の自由、信教の自由などが、けっして右派の言うような「現憲法は米国の押しつけ」などではないことを示唆したのだ。

 そして、同じ年の12月、今度は、明仁天皇が80歳の誕生日会見でこれまでの歩みを振り返って「やはり最も印象に残っているのは先の戦争のことです」と語り、こう続けたのである。

「戦後、連合国軍の占領下にあった日本は、平和と民主主義を、守るべき大切なものとして、日本国憲法を作り、様々な改革を行って、今日の日本を築きました。戦争で荒廃した国土を立て直し、かつ、改善していくために当時の我が国の人々の払った努力に対し、深い感謝の気持ちを抱いています。また、当時の知日派の米国人の協力も忘れてはならないことと思います」

 日本国憲法を「平和と民主主義を守るべき大切なもの」と最大限に評価する明確な“護憲発言”だった。

 しかも、明仁天皇はわざわざ憲法制定過程における「知日派の米国人の協力」に言及していた。これは、右派の言う「米国による押し付け憲法」なる批判を牽制したものとしか思えなかった。安倍首相は2012年に党のネット番組で「みっともない憲法ですよ、はっきり言って。それは、日本人が作ったんじゃないですからね」と日本国憲法を罵倒していたが、明仁天皇の誕生日会見での発言は、それと真っ向から対峙するものだった。

■天皇が安倍政権に危機感を抱いた始まりは「主権回復の日」式典

 こうしたリベラルな考え方の持ち主と言われる明仁天皇だが、実は、践祚してからの誕生日会見を振り返ってみると、記者から具体的に社会情勢や政治的な話題についての質問が飛んでも、一般論を短く話すか、一言か二言、憲法や平和、民主主義についてふれるというのがもっぱらだった。

 それが、憲法4条に反しないギリギリのラインを保ちつつも、ここまで踏み込んだ発言をするようになったのは、第二次安倍政権発足以降のこと。これらの発言が、安倍政権の戦争政策や改憲への危機感から発されたものであることは、明らかだ。

 実際、この年の天皇・皇后の誕生日会見の前に、安倍政権に対して危惧を抱かせたであろう決定的な出来事があった。

 2013年4月28日に行われた「主権回復・国際社会復帰を記念する式典」のことだ。4月28日は1952年にサンフランシスコ講和条約が発効し、本土がアメリカの占領から独立した日。第二次安倍政権はこの日を「主権回復の日」と位置付け、政府主催で初めて式典を開き、天皇と皇后を出席させた。

 式典は極めて復古的な、右翼色の強いものだった。当日、菅義偉官房長官が閉式の辞を述べ、天皇・皇后が退席しようとしたとき、突然、会場の出席者らが両手を挙げて「天皇陛下万歳!」と叫んだのである。安倍首相らも壇上でこれに続き、高らかに「天皇陛下万歳」を三唱。天皇と皇后は、足を止め、会場をちらりと見やり、わずかに会釈してから会場を去ったが、その表情は固まったままだった。

 実は、この式典の開催は、自民党が野党時代から公約にかかげるなど、安倍首相の強いこだわりがあった。しかし、天皇・皇后は事前段階から周辺に拒絶感を吐露していたといわれている。実際、2016年12月24日付の毎日新聞朝刊記事によれば、〈陛下は、式典への出席を求める政府側の事前説明に対し、「その当時、沖縄の主権はまだ回復されていません」と指摘されていた〉という。

 前年の衆院選公約で「国防軍の明記」を盛り込んだ改憲案を掲げた安倍自民党は、政権を奪取し、その動きを本格化させていた。そんななか明仁天皇の誕生日会見に“変化”が起きた。上述のように、傘寿を迎えた明仁天皇は、会見のなかで、安倍政権へのカウンターとしか取れない、護憲発言を行ったのだ。

 いずれにしても、明仁天皇が安倍首相による復古的プロパガンダへの政治利用と、その憲法軽視の姿勢に危機感をもっており、それが、誕生日会見での言葉にあらわれたのだろう。

 ところが、こうした明仁天皇の動きに対して、安倍官邸は宮内庁へのプレッシャー、締め付けを強めていく。たとえば翌2014年の4月、「正論」(産経新聞社)5月号に「憲法巡る両陛下のご発言公表への違和感」と題した文書が掲載された。〈両陛下のご発言が、安倍内閣が進めようとしている憲法改正への懸念の表明のように国民に受け止められかねない〉〈宮内庁のマネジメントはどうなっているのか〉と、明仁天皇の“護憲発言”を批判する内容だ。執筆したのは、安倍首相のブレーンのひとりと言われる八木秀次・麗澤大学教授だ。すなわち「改憲の邪魔をするな」という安倍側からの攻撃に他ならなかった。

 そして、本サイトでもレポートしてきたように、こうした安倍首相に近い右派からの“天皇批判”は、その後、どんどんむき出しになっていった。

■「大戦への深い反省」を語った天皇、「A級戦犯」に言及した皇后

 しかし、陰に陽に圧力がかけられるなか、それでも天皇と皇后は、自分たちにできるやり方で、安倍政権による平和の破壊と改憲に強い疑義を呈すような姿勢を続けた。

 たとえば美智子皇后は2014年の誕生日文書コメントで「来年戦後70年を迎えることについて今のお気持ちをお聞かせ下さい」という質問にこう答えている。

「私は、今も終戦後のある日、ラジオを通し、A級戦犯に対する判決の言い渡しを聞いた時の強い恐怖を忘れることが出来ません。まだ中学生で、戦争から敗戦に至る事情や経緯につき知るところは少なく、従ってその時の感情は、戦犯個人個人への憎しみ等であろう筈はなく、恐らくは国と国民という、個人を越えた所のものに責任を負う立場があるということに対する、身の震うような怖れであったのだと思います」

 この皇后発言の2カ月前には、安倍首相がA級戦犯として処刑された元日本軍人の追悼法要に自民党総裁名で哀悼メッセージを送っていたことが報じられていた。連合国による裁判を「報復」と位置づけ、処刑された全員を「昭和殉難者」として慰霊する法要で、安倍首相は戦犯たちを「自らの魂を賭して祖国の礎となられた」と賞賛したという。そうしたタイミングで皇后は、A級戦犯に踏み込む異例のコメントを出したのだ。

 明仁天皇も、2015年の安倍首相による戦後70年談話が公開された翌日の8月15日、戦没者追悼記念式典で「さきの対戦に対する深い反省」を明言した。

「終戦以来既に70年、戦争による荒廃からの復興、発展に向け払われた国民のたゆみない努力と、平和の存続を切望する国民の意識に支えられ、我が国は今日の平和と繁栄を築いてきました。戦後という、この長い期間における国民の尊い歩みに思いを致すとき、感慨は誠に尽きることがありません。
 ここに過去を顧み、さきの大戦に対する深い反省と共に、今後、戦争の惨禍が再び繰り返されぬことを切に願い、全国民と共に、戦陣に散り戦禍に倒れた人々に対し、心からなる追悼の意を表し、世界の平和と我が国の一層の発展を祈ります」

 明仁天皇が、戦没者追悼式典で戦争に対する「深い反省」を使ったのはこの年が初めてのことだった。そのため、この夏強行成立されようとしていた、憲法の平和主義を解釈改憲によって骨抜きにする安保法制関連法案に対する天皇からの「反論」ではないかとも取り沙汰された。以降、天皇は同式典で「深い反省」の言葉を用い続けている。

 だが、安倍政権と皇室の対立が深くなるにつれ、官邸の“天皇封じ込め”は一層露骨になっていた。たとえば、2016年に天皇がビデオで直接国民に語りかけた「生前退位」をめぐる軋轢だ。

 そもそも、天皇側はこれ以前から、女性宮家の創設や「生前退位」について政府に検討を要請していた。にもかかわらず、官邸は無視をし続けた。そうした背景があって、天皇側から「生前退位の意向」をNHKにリーク、そして、明仁天皇自らの「おことば」公開という流れになったわけだが、これに対し、官邸は激怒。天皇の「おことば」表明後、風岡典之・宮内庁長官(当時)を事実上、更迭し、次長に子飼いの警察官僚・西村泰彦氏をあてて牽制するという報復人事に出たのである。

 しかも安倍政権は、国民世論におされてしぶしぶ「生前退位」だけは認める方向に転換したものの、その政府有識者会議やヒアリング対象者には、安倍首相直々の指名で“生前退位反対派”の日本会議系メンバーを複数送り込み、制度化を望む天皇の希望を無視して「一代限り」とした。さらに、この有識者会議のヒアリングでは、安倍首相が人選した平川祐弘・東京大学名誉教授が「ご自分で定義された天皇の役割、拡大された役割を絶対的条件にして、それを果たせないから退位したいというのは、ちょっとおかしいのではないか」と天皇を批判する始末だった。 

■皇后は安倍首相が無視したICANノーベル賞を賞賛

 こうした安倍政権の“報復”に、天皇はショックを受けたとも報じられているが、いずれにしても、官邸は皇室と宮内庁への圧力を強化し、天皇の発言を封じ込めようとしたのだ。事実、2016年と2017年の誕生日会見では、2013年のように憲法に関する踏み込んだ発言は完全に封印され、一年の動静を端的に振り返るかたちとなっていた。

 しかし、それでも、天皇・皇后は安倍政権へのカウンターを発信し続けた。

 美智子皇后が、2017年10月の誕生日に際し、宮内記者会からの質問に答えるたちで出した文書では、この年のノーベル平和賞に「ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)」が選ばれたことに言及。「大きな意義があった」と評価してこう綴ったのだ。

〈平和賞は、核兵器廃絶国際キャンペーン「ICAN」が受賞しました。核兵器の問題に関し、日本の立場は複雑ですが、本当に長いながい年月にわたる広島、長崎の被爆者たちの努力により、核兵器の非人道性、ひと度使用された場合の恐るべき結果等にようやく世界の目が向けられたことには大きな意義があったと思います。そして、それと共に、日本の被爆者の心が、決して戦いの連鎖を作る「報復」にではなく、常に将来の平和の希求へと向けられてきたことに、世界の目が注がれることを願っています。〉

 周知のように、100カ国超のNGOが参加し、日本からも7団体が加わっている連合組織であるICANは、被爆者の証言を聞く会合を開き、各国政府に直接働きかけるなどして、2017年7月の国連核兵器禁止条約の採択に貢献。そのことが評価されてノーベル平和賞を受賞した。

 だが、国連核兵器禁止条約の交渉にすらのぞまず、批准を拒否するという強硬な態度をとってきた安倍首相は、ICANの平和賞受賞には一言もコメントを出していない。

 そのなかにあって、美智子皇后が誕生日文書のなかでICANについて掘り下げ、その受賞の意義を大きく評価したのは対照的だ。しかも、これは一般論ではなく、明らかに核兵器廃絶の世界的潮流に逆らい、さらに北朝鮮の核・ミサイル問題を利用して好戦的世論を扇動している安倍政権の動きを意識したものと解釈できる。

 実際、文書では〈戦いの連鎖を作る「報復」〉と、わざわざカッコに入れ、「報復」を強調するかたちで否定していた。美智子皇后が当時、緊張状態が高まっていた朝鮮半島情勢を念頭に置いていたとしても、何ら不思議ではない。

■沖縄いじめの安倍政権に対して、天皇は沖縄への強い思いを

 憲法の問題とならび、天皇が発信し続けてきたのが、沖縄をめぐる問題だ。昨年の最後の誕生日会見でも、今年2月に行われた在位30年式典でも、天皇・皇后は沖縄への強い思いをくりかえし発信した。

 明仁天皇は、昨年12月20日に宮中で行われた誕生日会見で、途中、何度も言葉をつまらせ、ときに涙声になりながら、自らが天皇として皇后とともに歩んできた道のりを振り返るかたちで、戦後の平和と反戦にかける思い、戦争の犠牲の大きさを正しく伝える姿勢、沖縄への気持ち、日本人だけでなく外国人への心遣い、そして日本国憲法における「象徴」の意味などについて語った。

 なかでも印象的だったのが、安倍政権による“いじめ”と言える状況が苛烈を極める沖縄への強い言及だ。

 周知の通り、昨年9月に行われた沖縄知事選では、逝去した翁長雄志前知事の遺志を継ぎ、辺野古新基地建設に明確にNOを示した玉城デニー氏が当選した。だが、安倍政権はこの沖縄の“民意”を無視して辺野古の海への土砂投入を強行。しかも、「辺野古移設反対なら普天間基地の返還はない」という卑劣な二択を迫り、基地に反対する人々を恫喝している。

 そんな状況のなか、明仁天皇は「沖縄に心を寄せていく」ことを訴えた。1952年4月28日のサンフランシスコ講和条約の発効(本土の主権回復)から、沖縄の復帰までに、20年の歳月を要したことを振り返ったうえで、あらためて「沖縄は、先の大戦を含め実に長い苦難の歴史をたどってきました」と、本土から見捨てられてきた歴史を強調。「皇太子時代を含め、私は皇后と共に11回訪問を重ね、その歴史や文化を理解するよう努めてきました」と続けたあと、声を震わせ、会見場を見やりながら、こう力を込めた。

「沖縄の人々が耐え続けた犠牲に心を寄せていくとの私どもの思いは、これからも変わることはありません」

「心を寄せていく」ことを強調したのは、明らかにいまの日本政府による沖縄切り捨てを意識してのものだろう。「先の大戦を“含め”実に長い苦難の歴史」、「沖縄の人々が“耐え続けた”犠牲」という言い回しからも、それが本土に“捨て石”とされた沖縄戦のみを指すものではないことは明白だ。

 本サイトでも何度か紹介してきたように、もともと、明仁天皇の沖縄にかける思いは極めて強いものがある。現在も米軍基地の押し付けという「犠牲」を強い、県民の基地反対の意思を潰そうとしている安倍首相の姿がその目にどう映っているかは想像にかたくない。

 上述したように、2013年の4月28日、安倍首相の肝いりで行われた「主権回復・国際社会復帰を記念する式典」にあたっては、政府側の説明に対し「その当時、沖縄の主権はまだ回復されていません」と反論し、出席に難色を示していたという。

 また、皇太子時代の1975年に沖縄を初訪問したときには、火炎瓶を投げつけられるという事件が起きたが、事前に「何が起きても受けます」と覚悟を決めていた現在の明仁天皇は、その日の夜、こんな談話を公表した。

〈払われた多くの犠牲は、一時の行為や言葉によってあがなえるものでなく、人々が長い年月をかけてこれを記憶し、一人一人、深い内省の中にあって、この地に心を寄せ続けていくことをおいて考えられません〉

 在位中最後となった今年の訪問も含め、沖縄を11回訪れた明仁天皇。天皇としての最後の誕生日会見で、あらためて、「沖縄の人々が耐え続けた犠牲に心を寄せていくと宣言したことは、現在も政府が沖縄を虐げていることを深く憂慮する発言に他ならないだろう。

■在位30年記念式典で天皇皇后作詞作曲の琉歌「歌声の響」が

 天皇・皇后の沖縄への強い思いは、今年2月24日に行われた「在位30年記念式典」でも十分にうかがえた。式典では、沖縄出身の歌手の三浦大知が、明仁天皇が作詞し、美智子皇后が作曲した「歌声の響」を歌唱したのだが、これは天皇・皇后の明確な“メッセージ”だった。

 そもそも「歌声の響」は琉歌(沖縄の島々に伝わる8・8・8・6調の定型詩)だ。〈ダンジユカリユシヌ/ウタグイヌフィビチ〉(だんじよかれよしの歌声の響)と始まり、〈ミウクルワレガウ/ミニドゥヌクル〉(見送る笑顔目にど残る)と続く。「だんじゅかりゆし」というのは旅立ちを祝って歌われる沖縄の歌で、「ほんとうにめでたい」という意味。ここには、天皇・皇后にとって忘れられない沖縄のエピソードがこめられている。

 明仁天皇が「歌声の響」を詩作したのは皇太子時代、美智子皇后(当時は皇太子妃)と沖縄を初訪問した1975年に遡る。当時の沖縄は3年前に本土へ復帰したばかりで、天皇の戦争責任を問う声も多く、皇室に対する強い反感があった。実際、この訪問で明仁天皇がひめゆりの塔で献花した際、火炎瓶を投げつけられるという事件が起きている。だが、明仁天皇の沖縄訪問は覚悟の上だった。訪問前、琉球文化研究などの第一人者である外間守善氏から「何が起こるかわかりませんから、ぜひ用心して下さい」と心配された今上天皇は、「何が起きても受けます」と述べたという(朝日新聞2016年12月18日付)。

 その火炎瓶事件の翌日に向かったのが、辺野古のある名護市の国立ハンセン病療養所「沖縄愛楽園」。療養所の人々が二人を見送る際に歌った歌が「だんじゅかりゆし」だった。そして、東京に戻った明仁天皇がこの思い出を琉歌として詠み、沖縄愛楽園の人々に贈ったのが、先に紹介した一首だ。

 みなさんの「だんじゅかりゆし」と歌うその響が、わたしたちを見送るその笑顔が、いまでも目に浮かんで消えません──。そこに美智子皇后が琉球民謡風のメロディをつけたのが、琉歌「歌声の響」なのである。

 つまり、いまの天皇と皇后にとって、「歌声の響」はまさに、自分たちを受け入れるかどうかわからなかった沖縄で、社会的弱者であるハンセン病を患う人々から、自らの旅路(進むべき道)に祝福をもらったという思い出そのものだった。

 そして、その歌を30周年式典、最後の在位式典で沖縄出身の三浦が歌うことになったのは、まさに天皇・皇后が在位の最後まで、沖縄に対する贖罪の念を抱き続けたという証だろう。それは、いまも沖縄に米軍基地押し付けを強行し続けるばかりか、反対する沖縄県民を恫喝・攻撃し続ける安倍政権とは対照的なものだった。

■天皇タブーより強大になった安倍政権タブー

 どうだろう。こうして、7年間の言動を振り返ってみれば、天皇と皇后がいかに、安倍政権による民主主義や平和主義の破壊に心を痛め、なんとかそれを押しとどめようとギリギリのところで発言を繰り返していたことがよくわかるはずだ。

 しかし、天皇・皇后のこうした発言や姿勢はテレビなどのマスコミで報じられることはほとんどなかった。NHKが2013年の誕生日会見で憲法に触れた部分をカットして放送したのをはじめ、多くのメディアは戦争や憲法と関係のない当たり障りない部分ばかりをクローズアップ。全文紹介したとしても、その意図をきちんと報じることはほとんどなかった。

 そして、いま、平成から令和への代替わりにあたっても、「振り返り」のなかで、護憲や反戦、安倍政権へのカウンター的発言が紹介されることはほとんどない。

 いったいなぜか。それは、前述したように、安倍政権が天皇・皇后のそうした動きに陰に陽に圧力をかけ、それをメディアが忖度しているからだ。天皇よりも安倍政権を恐れたメディアは、政権批判につながる天皇の発言を封印してしまったのだ。

 昭和から平成の代替わりでは大規模な自粛が起きて、メディアにおける天皇タブーの存在が浮き彫りになった。しかし、平成から令和への代替わりで浮かび上がったのは、天皇よりも安倍政権批判がタブーになってしまったという、日本の状況だったのである。

(編集部)



















 

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コメント
1. 赤かぶ[11389] kNSCqYLU 2019年4月30日 19:01:19 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[1454] 報告





2. 赤かぶ[11390] kNSCqYLU 2019年4月30日 19:02:15 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[1455] 報告


3. 赤かぶ[11391] kNSCqYLU 2019年4月30日 19:03:05 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[1456] 報告


4. 赤かぶ[11392] kNSCqYLU 2019年4月30日 19:04:20 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[1457] 報告


5. 赤かぶ[11393] kNSCqYLU 2019年4月30日 19:05:25 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[1458] 報告


6. 赤かぶ[11394] kNSCqYLU 2019年4月30日 19:05:54 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[1459] 報告


7. 赤かぶ[11395] kNSCqYLU 2019年4月30日 19:06:29 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[1460] 報告


8. 2019年4月30日 19:46:58 : OjixfUBqFo : S2w4bnN1ZHVzLmc=[1] 報告
なんかもう、赤かぶが勝手にやって 文字を打つのが面倒になった
9. 2019年4月30日 21:19:40 : 2FOSukKJfI : Nkw4c2tKeW9zdVU=[176] 報告
令和になるからって新鮮な気持ちになんか全然なれないよな。

だって、アベ政治が続くんだから。
天皇陛下が皇太子殿下と交代するより、アベが辞めてくれた方が、ずっと新鮮で明るい気持ちになれるのに。

たぶん、明仁天皇ご自身もそう思っているんじゃないの?
私は辞めるのに、こいつは残るのかと。

10. 2019年4月30日 21:27:37 : bK17haSEug : YnpRa09KcTJ6OWM=[2] 報告
何が令和だ!バカ言ってんじゃねえ
今は2019年(グレゴリオ暦)だ
100歩譲って昭和95年だ!

萬世一系などの戯言を誰が信じている?

だいたい、日本の元号など大化(ユリウス暦645年)からじゃねえか

今上天皇のご苦労を慮るなら、天皇制をやめて自由にさせてやれば良いじゃねぇか

なまじ ンナモンがあるから、まこちゃんが あんなペテンあんちゃんに引っかかるんだよ

11. 2019年4月30日 22:44:54 : bK17haSEug : YnpRa09KcTJ6OWM=[3] 報告
だいたい令和の略字が何で「R」だよ

日本語には「R」の発音なんて殆どないじゃねーか
日本語のら行の発音のほとんどは「L」だべ
訓令式、ヘボン式。 なぁに言ってんだ!

1945年(グレゴリオ暦)=昭和20年以降 GHQ占領下にあった時から暫くは天皇制は統治のため都合が良かっただろうが、今はもうその役目も終わった

もう陛下をはじめ皇族の方々を開放して自由にのびのびとお過ごしあそばされて頂きたい

12. 2019年5月01日 06:56:12 : fPAGedqalU : S0tQb1pzMi91OVU=[158] 報告
 >凄い雑な早口な読み上げ!

 − — ぺこたん 自由党支持と立憲+共+社を応援
  氏の指摘に同感

  高齢国民がテレビの前で注視していただろう時間帯に
  原稿を粗雑に読むお粗末なァヘの姿はどう映ったのか。

  確かに国民は決してこころ良しとはしていないでしょうね。

13. 2019年5月01日 14:55:15 : MwqM2u5ylY : WmdFRGhUVFJRdkk=[373] 報告
09>さんに同意。平成天皇と皇后さまの気持ちを踏みにじってきた安倍晋三、いくら令和に変わろうが安倍という鬼畜人間は総理に居座ったまま、安倍政治が続く限り09さんと同じで心は晴れない。
14. 2019年5月01日 16:43:50 : 7fP1wgJAfk : QjRCbDZOZ0o2QVk=[6] 報告
英文憲法99条:

The Emperor(天皇)or the Regent as well as Ministers of
State, members of the Diet, judges, and
all other public officials(他の全ての公務員)、have the
obligation(義務)to respect(尊重)and uphold(擁護)
this Constitution(日本語訳された憲法ではなく、この英文憲法).

ですから、英文憲法99条が、天皇に国民の前で、

「私は(米国が日本に押し付けた)英文憲法を尊重擁護いたします。」と

と毎年元旦に公言することを義務付ける為に、それをNHKに報道させ
る事を義務付けることを法制化できる様に

国会議員をこの「天皇宣誓義務法案」を可決成立させる義務が
あるのですが、

肝心の国会議員、特に野党議員と言えば、

立憲民主、国民民主、共産、自由、社民の野党5党が「安保法廃止
法案」を参議院に提出という暴挙に出ました。

この行為は、三権分立に違反し、英文憲法81条及び英文憲法76条2項
を冒涜する行為ですから、

この野党5党代表を共謀罪(国家転覆罪)で逮捕することが可能。

尚、この暴挙の狙いは、主権者皆様が、(安保法の違憲審査請求を
東京地裁が受理し、その後保留中)である事実を忘れさす為です。

要するに、政令官僚様が英文憲法を完全に無視し、英文憲法と整合性
が取れないが、「焼き直し大日本帝国憲法」とは整合性が取れる

五法(刑法・刑事訴訟法・民法・民事訴訟法・商法)及び英文憲法
と整合性が取れない法令を根拠法とした行政を展開する事で、

主権者皆様を「21世紀型奴隷」の身分に置いているのですが、周りを
見渡すと同じ様なので、自らが奴隷の身分だというのが、気が付き
難くなっていますが、

この政令官僚様の「焼き直し大日本帝国憲法」とは整合性が取れる
行政を与野党が揃って、尊重擁護している構図です。

「そんな馬鹿な!」とお思いの貴方に:

日本が無条件降伏をちゃんと受け入れ、日本を天皇主権国家から
皆様主権国家に大変容させる為に、日本に乗り込んできたGHQ。

そのGHQは、当然、皆様主権憲法を日本に押し付けようとしていま
したので、

当然ながら、官僚達がGHQに押し付け様とした「焼き直し大日本
帝国憲法案」を拒絶し、

そして、GHQは、日本に押し付けた英文憲法と整合性を取る為に:

「第1条に違反する(日の丸・君が代)」と「第76条2項に違反する
(内閣法制局)」と「第21条1項に違反する(治安維持法)」を廃止
しました。

所が、GHQが帰国すると、英文憲法を改竄した和文憲法を公布する
ことで、

総理大臣と大臣が保持しなければ成らない「内閣令(cabinet orders)
←英文憲法73条6項」を奪い、

その名前を「政令(cabinet orders)←和文憲法73条6項」と変更
することで、

「内閣令」を抹消し、「政令官僚様」を誕生させ(クーデターが、
成功した事に成ります。)、

その「英文憲法を改竄することで誕生する事ができた政令官僚様」
が、

GHQに押し付け様とした「焼き直し大日本帝国憲法」と整合性を
取る為に:

「英文憲法第1条に違反する(日の丸・君が代)」と
「英文憲法第76条2項に違反する(内閣法制局)」を

復活させる事に成功しているだけでなく、

「英文憲法第21条1項に違反する(治安維持法)」を

全国の地方自治体で、「迷惑防止条例」として「焼き直し復活」
させることに成功しています。

要するに、GHQが1945年から1952年間に行った民主化政策を
ことごとく引っくり返す為に、

欠陥クーデター和文憲法を公布することで誕生できた政令官僚様
が、

日本社会を「焼き直し大日本帝国憲法」下に置くことに成功して
います。

結果、主権者皆様は、「憲法1条と13条及び憲法23条と整合性が
取れる市民学校」ではなく、

「憲法1条と13条及び憲法23条と整合性が取れない国民学校」で
教育されてしまい、今も教育されていますので、

英文憲法が皆様に与え、保障している自由と権利を十分に知る術
が無いだけでなく、

十分な主権者教育を受けていませんので、

主権者というよりは、奴隷に近い扱いを受けても「仕方が無い!」
と諦めがちな人生を送らざるを得なくなっているという

英文憲法が宝の持ち腐れに成ってしまっています。

ですから、英文憲法だけを尊重擁護する国会議員又は地方議員
を国会又は議会に送り込むことが必須となります。

或いは、英文憲法原文にに修正第1条「英文憲法だけを唯一の正本
憲法とする。」を追加する憲法修正運動(修憲運動)を

全国各地で盛り上げる選択肢しか、主権者皆様には、残されていま
せん←日本に民主主義を根付かせよう!!!

15. 空虚[2071] i_OLlQ 2019年5月01日 16:58:36 : KXjE92KZ0Q : dzc3RFJmdVRuamM=[4] 報告
>>9 殿 >>13殿

まぁまぁ、そう悲観的にならんでもよかろうw。

平成天皇の魂は、つつがなく令和天皇に継承されたw。

お言葉で、護憲の立場を宣言されとる、当然だろうがw
「以下そのお言葉の抜粋」

「常に国民を思い、国民に寄り添いながら、憲法にのっとり、日本国及び日本国民統合の象徴としての責務を果たすことを誓い、国民の幸せと国の一層の発展、そして世界の平和を切に希望します」と述べた。

引用:BBCニュースジャパン
https://www.bbc.com/japanese/48116008


政府ではない、国民様に寄り添うと仰せだわなw。

政府ではなく、国の発展(つまり、民の発展だ)と世界平和を切に希望する。

と・・・ふふ、この微妙な違いがわからんようでは、本当の愚民になっちまうねw。

16. 空虚[2072] i_OLlQ 2019年5月01日 17:52:30 : KXjE92KZ0Q : dzc3RFJmdVRuamM=[5] 報告
>>14殿

ご貴殿のご意見は、理に適うものだと思う。

だがw

その道筋として、憲法審査会・政治倫理審査会などが健全に機能

しているかを問い、主権者国民様の意識の向上があってしかるべしと思う。

往々にして方法論・手法だけでは事は成らんしあらぬ方向へイレギュラー

する心配も払拭でけへんのねw。

【 劇的な変革の後の劇的な反動 】これを繰り返してきた史実もあるw

主権者国民様の意識改革は、それなりに時間が必要でっせ。

諦めないで 諦めないで「時」をつくらないけまへん・・・。

おいらは、もうすぐ時間切れだがwww。

17. 赤かぶ[11513] kNSCqYLU 2019年5月01日 18:59:59 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[1578] 報告


18. 赤かぶ[11514] kNSCqYLU 2019年5月01日 19:00:52 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[1579] 報告


19. 赤かぶ[11515] kNSCqYLU 2019年5月01日 19:01:44 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[1580] 報告


20. 2019年5月01日 19:29:15 : AFjX9lsxMM : eEtBZ2o5ckxTSm8=[20] 報告
平成天皇と安倍晋三はその精神性に何ら重なり合うものがなかった。

一言でいうなら真逆。

かたや誠実を通しぬく。

かたやこれでもかというぐらい不誠実を繰り返す。

21. 未来のTOW[472] lqKXiILMVE9X 2019年5月01日 20:19:11 : RGM49ayQ3U : dHhZNWxFYnhxczY=[16] 報告

左翼共は自分がしていることを理解しているのかね?

選挙で選ばれた首相を叩き、男子世襲制の国家元首にバンザイするのかい。

いつから、天皇は左翼共にとって尊敬の対象になったのだ?
天皇の戦争責任とか、民主主義に反する世襲制度とか、多額の皇室費用とか、神道との政教分離問題とか、左翼共がギャーギャー言ってたクセにさ。

左翼共はいつから天皇バンザイの右翼に転向したのかね?
あれだけギャーギャー喚いていた問題はすべてクリアになったのかい。いや、左翼共は過去自分たちが何を言っていたかすべて忘れているだけかな?(笑)

左翼共は天皇バンザイと思想改変したクセに、お得意の「総括と自己批判」は一切しないのだなと思うね。
都合の悪いことには蓋をして、気付けば右翼に転向。最近の左翼共は右傾化するのが流行っているのかい?(笑)

22. 空虚[2073] i_OLlQ 2019年5月01日 20:50:24 : KXjE92KZ0Q : dzc3RFJmdVRuamM=[6] 報告
ほぉ。

右翼共は、なにかい?

愛国愛国と云いながら、国民の暮らしの先にある国の安寧を

願う天皇の御意思に薄汚くも「みっともない」嫉妬かい?

いいか、たかが支持率1/2にも満たない政権政府が民意の総意

などという傲慢・権威権力願望から己自身を解放でけんようじゃあきまへんで。

右翼共わw。

ま、極右も極左も金目の同類だとバレ始めている昨今

負け犬の遠吠えにもなっとらんわ・・・。

国民意識が熟するまで、伝統文化に対する理解力が熟するまで

天皇・皇族は滅私奉公のごとく、重責を担われる。

ふつう「人」であれば、イデオロギーなんぞ超越したところで

尊敬と感謝の心は育つ。言葉と行動が、それを担保することを

やんごとなきお方には珍しく、続けておられるお方々だ。

国民の信頼と信託に嫉妬するような、晋三思想はええかげんに卒業せんとね。


【 みっともないぞ 右翼共 】


あ、自称右翼のあのお方は関係ないからねwwwww。

23. 空虚[2075] i_OLlQ 2019年5月01日 21:30:41 : KXjE92KZ0Q : dzc3RFJmdVRuamM=[8] 報告
あ・・・世界思想だっけか?wwwwwww
24. 2019年5月01日 23:02:01 : ValwdjIOKk : ZmQ1Z0tpdGRibW8=[8] 報告
「忠君愛国」と云う言葉があるけど、「忠君」と「愛国」は違うんだよな。
「君主が如何わしい事をしようとした時に、それを諌めて止めさせる事が愛国者の役目」等と誰かが言っていたそうだな。
25. 2019年5月02日 03:25:01 : IJjjrLkBu1 : TkVzTE5CdVJubC4=[190] 報告
  21は投稿を良く読んでおらずコメントばかりを読んでいるのではないか。
  投稿には、本土決戦の前哨戦としての沖縄の苦しみを憂えた天皇皇后が、改憲を説く安倍内閣になってから一生懸命に護憲の重要性を説くようになったようだと、具体的な内容を挙げて説明している。
  意見に付くより人に付く日本の風土に於いては、天皇はこういう者、与党はこういう者、左翼はこういう者等というバイアスを掛け、最初に人となりを見るから、その発言の中味を分析することなく、既に貼ってあるレッテルを基本にして賛否を決定する傾向が強い。
  この癖を直さないと、例えば国会論戦に於いても与野党問わず議員の意見を聞き支持者の声を聴いて賛否を表すべき国会が機能せず、最初から結論ありきの茶番となる。党議拘束を掛けるなどはその典型であろう。
  つまり、皇室といえども国家の成り行きに危機感を持つことはあろう、特に戦前に天皇の名を以て多くの内外人民が殺戮された歴史からも当然の危機感であり、だからこそ投稿者の述べるように、ギリギリの線を以て護憲の精神を現天皇が説いたとも言えるのである。
   一方で議院内閣制に於ける安倍内閣は、大統領制ではない故に国権の最高機関を国会とし国会決議が全ての政策の元となるも、首相が大統領と勘違いしたかのように独自の憲法観を披歴、それどころか国会に登壇した際には国民の前に他国首脳のように現憲法の遵守を誓うどころか、改憲を高らかに宣言する仰天である。
   一国に拠って立つ最高法規が無くては独立国では無く、かつその最高法規を全ての政策の拠り所とする意識が無い内閣では行政実務が法の支配ならぬ人の支配、つまり公金を預かる幹部公務員の胸先三寸となるのが必至であり、現にそうなっているのである。
   拠って立つべき最高法規をみっともないと公言し、返す刀で事務方の人治主義を容認する安倍内閣と、最高法規の重要性を話の中に取り入れる天皇皇后を見て、意見に付くより人に付く風土なら、黒い石も白だと言い張るような安倍内閣に賛同だろうが、先ずは意見が大事であるとすれば、当然ながら護憲、つまり法治主義を尊重する側を評価せざるを得ないのである。
   ここで安倍首相が、国民の戦争の惨禍を再び繰り返したくないという強い意思が理解できるので戦後憲法を尊重し先ずは内閣として国民に護憲を宣誓してから公務に尽力すると言えば、当然ながら公金を人治主義で自在に采配出来た官僚や財界からは疎まれても納税者からは評価されるだろう。
   ところが護憲を宣誓すべき内閣が宣誓せず、天皇の方が法治主義を意識しているならば、当然ながら人を見るというバイアスを掛けなければ、憲法という法の支配の下での公務の重要性を口にした天皇皇后の発言は肯定せざるを得ないのである。
  
26. 2019年5月02日 21:43:05 : 7fP1wgJAfk : QjRCbDZOZ0o2QVk=[7] 報告
>>14」の続きです。

戦前と戦中は、日本は大日本帝国憲法下に在り、1945年から1952年
間の束の間の7年間だけ、日本は英文憲法下にあり、

1953年から現在までは、日本は、「焼き直し大日本帝国憲法」下に
在る事になりますので、

明日の憲法記念日の「憲法」とは、英文憲法でもなく欠陥クーデター
和文憲法でもなく、「焼き直し大日本帝国憲法」だったというオチと
なります。

そして、より重要な事実:

「焼き直し大日本帝国憲法」と整合性を取る為に、「天皇主権の
焼き直し復活」の地ならしが、

皆様主権英文憲法下で、着々と整備されているという歴史的実験が
進行中だという事実です。

それが、英文憲法第1条に違反する「日の丸・君が代」の復活と
国旗国歌法の整備であり(皆様主権に相応しい国旗と国歌に変更
しないと英文憲法第1条違反状態が継続するだけです)、

英文憲法第1条&第73条6項(内閣令条項)に違反する「元号法」を
1979年に成立させ(新元号を主権者皆様に強制する事は英文憲法1条
に違反することを明記し、超簡素化した新元号天皇儀式を担保できる
元号法に変更することが必須)、

違憲元号法を根拠法(法律の体をなさない法律ですが)とする新元号
天皇儀式であり、メディアによる天皇権威付け金太郎飴報道です。

ですから、法律の体をなさない(政令を単独で発行すれば済む話を
わざわざ法律を成立させている)法律、

それも英文憲法第1条(主権が天皇から皆様に移譲)& 第73条6項
(内閣令条項)にも違反する法律を根拠法とするという暴挙です
ので、

この一連の天皇権威付け工作に加担した英文憲法99条該当者を共謀罪
(国家転覆罪)で逮捕する事が可能です。

加えて、この明々白々違憲暴挙に声を挙げない司法関係者(裁判官・
法学者・憲法学者・弁護士)を共謀罪教唆(国家転覆罪教唆)で
逮捕する事が可能です。

そして、この明々白々違憲暴挙に声を挙げないメディアの責任を
主権者皆様の代表である国会議員が声を挙げるべきですが、

国会議員全員が英文憲法を無視し、「焼き直し大日本帝国憲法」を
尊重擁護しているのですから、何をか言わんやです。

最も重要な事実:

「焼き直し大日本帝国憲法」と整合性を取る為に、言い換えると
中央集権体制を堅持する為に、

英文憲法98条1項の「the supreme law of the nation」が、
「連邦制度を整備しろ!」と命令し続けています。

(因みに、米国連邦制度の根拠法が「the supreme law of the land」
ですが、

憲法と整合性が取れる連邦法と憲法と整合性が取れる州法を共存
させないで、法体系化する為に、優先順序を連邦法>州法とする事
を担保する為の制度です。

ですから、日本が連邦制度を採用していない事実を知る米国司法
関係者が、日本国英文憲法98条1項に「the supreme law of the
nation」が存在することを「なぜこの条項が存在するの?」と
訝ります。)

話を戻すと、政令官僚様が、「そんなことをしたら、中央主権体制
を堅持できなくなり大日本帝国憲法と整合性が取れなくなる。」
として頑なに拒否しています。

それどころか、政令官僚様は、「焼き直し大日本帝国憲法」と整合性
を取る為に、

連邦制度の整備を拒否するだけでなく、連邦制度下で保障されている
地方自治政府(英文憲法第八章「LOCAL SELF-GOVERNMENT」)の三権
(行政・議会・裁判所)の内の三審裁判制度の整備を拒否するだけ
でなく(拒否しているのを分からない様にする為に、「地方自治」
と意図的誤訳)、

英文憲法第1条が皆様に保障している主権者の地位から皆様を引き
摺り下ろし、ナント、「奴隷地区(特別区)」に住ませ様という

都構想を大阪市民に押し付け様ということで、政令官僚様がお膳立て
(利権の付け替えた実績しかない維新を無理やり勝たせ、堺市長を
辞めさせた)を完了していますので、

後は、メディアと学者と維新が適当にパホーマンスすれば大阪都構想
が実現し、

大阪市民は、現状から1/3の税収(大阪市税収の半分を占める固定
資産税だけでなく、法人住民税も大阪府に献上するので)で、
公共サービス費用を賄わなければならなくだけでなく、

街づくり権限まで大阪府に取り上げられてしまいますので、何をする
にも、先ず、大阪府にお伺いを立てなければ成らない羽目に陥って
しまいます。

要するに、大阪市民は、東京23区民と同様に、正に奴隷地区(特別区)
に住む住民ではなく奴隷となってしまいます。

要するに、全ての政令指定都市を都構想化(英文憲法第92条違反の
地方集権構想+英文憲法第1条違反の特別区構想)すれば、

市民は英文憲法94条が保障する「自分達地域の問題は、自分達が
解決する。」という選択肢を無くし、

英文憲法95条が禁止している、「国会が決定した政策を地方都市に
押し付ける」という中央集権体制の構築が完成する事になります
ので、

政令指定都市に住む主権者は、正に奴隷地区(特別区)に住む奴隷
となり、地元意識を保持する事が困難となります。

27. 2019年5月03日 21:38:35 : IJjjrLkBu1 : TkVzTE5CdVJubC4=[196] 報告
   26氏の問題提議だが、解決策としてはどのような策があるかご教示願いたいが、恐らく英語で作られた憲法原文を日本語に訳した際に誤りが有ったか、敢えて関係者が誤った和訳にし議会が受容してしまっているとの主張だと思うが、有識者による憲法の逐条解説では、政令の解釈や地方自治の在り方など、和文憲法?でも国民主権主義の視点で説明されてはいると思うが、結局は憲法解釈が前例主義で誤った解釈のまま社会的に改められずに今日に至っているということだろうか。
  国賠訴訟、行政訴訟では、憲法理念と基本法原則との整合性についての陳述も裁判官には殆どピンと来ないか、検証を避けているという印象だ。
  これも司法研修所での研修内容に、憲法、労働法など公法が俎上に上らないこともあろう、司法研修所を出た法曹の卵は憲法論議を一切せずに実務についているらしいことも大きな問題ではないだろうか。
  せめて研修所で26氏の述べるような英訳憲法と和訳憲法との基本的な齟齬について議論沸騰ともなれば、その後は違ったのではないか。
  いずれにしても官僚に都合の良いのは、議会が憲法との整合性を諮らず、政策が人治主義で運べ公金が役所の胸先三寸で歳出可能な状況であり、これは補助金を充てにする財界にも、かつまた政党助成金や官房機密費など事務方の大盤振る舞いを期待する政治家にとっても同様ではないだろうか。
  与党は改憲論議を提議する前に、現行憲法の、英文、和文解釈の違いによる不都合の検証と、憲法理念がどの程度社会に行き渡り実務的に実践されているか否かの再確認、憲法が授業に上らないと言われる司法研修所での研修内容の精査が不可欠であることを、26氏の説が示しているように思う。
  
28. 2019年5月04日 01:33:10 : 7fP1wgJAfk : QjRCbDZOZ0o2QVk=[8] 報告
>>27

>有識者による憲法の逐条解説では、政令の解釈や地方自治の在り方
 など、和文憲法?でも国民主権主義の視点で説明されてはいると
 思うが

確かに、「政令(cabinet orders)」という言葉が、和文憲法
73条6項に存在しますが、

この政令という意図的誤訳を採用すると、和文憲法73条6項が存在
する第五章のタイトルを「内閣」ではなく「政府」としなければ
ならなくなります。

そうなると、折角、政府が保持する三権(第四章「国会」と第五章
「内閣」と第六章「司法」)を、

憲法が、三つの権力にそれぞれを独立させ、

「国会だけに立法権力」、「内閣だけに行政権力」、「裁判所だけ
に司法権力」を与えているという

「三権分立の憲法根拠」が、台無しと成ってしまいますが・・・

で、地方自治ですが、英文憲法では、「CHAPTER VIII. LOCAL
SELF-GOVERNMENT」。

ですから、第八章「地方自治」ではなく、第八章「地方自治政府」
とならざるを得ません。

地方自治政府ですから、三権(議会・内閣・裁判所)を保持しな
ければ、政府と呼ぶことが出来なくなりますので、

それぞれの地方自治政府毎に、「三審裁判制度」を整備することが
必須となります。

で、「国民主権主義」ですが、

英文憲法第1条で、主権が天皇から「the people」に移譲したこと
を謳っていますので、

「the people」の日本語訳は、「皆様又は一般人又は市民」が
適切な日本語訳となります。

何れにしろ、「国民」と訳すと、不適切な日本語訳と言わざるを
得なくなります。

なぜなら、国民だと、国が「主権者」となり、民は、国策に従わ
ざるを得なく成ってしまうからです(大日本帝国憲法と整合性が
取れますが・・・)。

民主憲法下での皆様は、主権者ですから、国策が合憲で無い限りは
従う必要が、全くありません。

なぜなら、裁判所、特に最高裁判所が、違憲国策の法的効力を無く
してくれるからです。

そうする為には、裁判所、特に最高裁判所のメンバーを有能な人物
が占めざるを得なくなる制度であり、米韓に既に存在する

「人事聴聞委員会制度」の早期導入を担保する法案の提出を公約
してくれる国会議員候補を国会に送り込むことが必須となります。

29. 2019年5月04日 01:43:33 : 7fP1wgJAfk : QjRCbDZOZ0o2QVk=[9] 報告
『第五章のタイトルを「内閣」ではなく「政府」としなければ
ならなくなります。』を

『第五章のタイトルを「内閣(cabinet)」ではなく「政府
(cabinet)」としなければならなくなります。』に変更。

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