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中西進さん、「令和」批判への反論・弁明は、お見苦しい。(澤藤統一郎の憲法日記)
http://www.asyura2.com/19/senkyo259/msg/719.html
投稿者 肝話窮題 日時 2019 年 4 月 17 日 16:26:45: PfxDcIHABfKGo isyYYouHkeg
 

(回答先: 「令和」考案者とされる中西進氏「誤解多すぎる」(日刊スポーツ) 投稿者 空っぽの愛国君 日時 2019 年 4 月 17 日 12:34:54)

 
中西進さん、「令和」批判への反論・弁明は、お見苦しい。
2019年4月13日付 「澤藤統一郎の憲法日記」


「世の中は三日見ぬまの桜かな」(寥太)という句がある。
作者の眼前には、満開の桜があるのだろうか。花はすっかり散った葉桜なのだろうか。三日見ぬ間に、花は咲いたのか、散ったのか。どちらとも解することが可能だ。

得意の人生を歩んできた者の眼前には満開の桜が見え、失意の人生を送った者には葉桜の句としか解せないのではなかろうか。句の解釈は、人それぞれである。また、人それぞれの立場やら人生経験が、解釈を決定することにもなろう。

さて、新元号「令和」である。私は、「令」も「和」も、いや〜な漢字と繰り返し述べてきた。「令」は、命令・法令・勅令・訓令・威令・禁令・軍令・指令・家令・号令・布令…の令を連想させる。令とは、権力者から民衆に、お上から下々への命令と、これをひざまずいて受け容れる民衆の様を表すまことに嫌みな漢字なのだ。

ところが昨日(4月12日)、これを正反対に解する人物の言が話題となった。その人の名は中西進。大阪女子大の元学長という肩書。万葉集の講座を東京都内で開いた。令和の「令」は発音が美しいと評価し、「命令」の「令」との指摘は当たらないと説明した。そして、こう言ったと報じられている。「命令の令との指摘は、こじつけだ。令嬢や令夫人などと同様に、和を形容する意味に取るのが普通だ」と強調した。

この元学長は、「中西進という人が(「令和」という元号の)考案者と言われているが、ここにいるの(自分のこと)は違う人間だ」とも述べたという。私は、中西進著「万葉の秀歌 上・下」(講談社新書)の愛読者である。これまでは尊敬もしていたが、中西進という人が「令和」の考案者だとしたら、実につまらぬことをしたものと興醒めだ。さらに、「令和」への批判を快しとせず再批判を試みる態度は見苦しい。「裁判官は弁明せず」という法諺がある。その美学を見習うべきだろう。

「令嬢や令夫人などと同様に、和を形容する意味に取るのが普通だ」という言語感覚にはなじめない。それこそ、こじつけではなかろうか。大多数の国民は、「令嬢や令夫人や令室」などという言葉とは無縁の生活圏で暮らしている。「令」と出てきたら、「令嬢や令夫人」を連想しろというのが、どだい無理な話だ。

「令和」と2字をならべて、「令」を修飾語、「和」を被修飾語と解して、「令なる和」と読めというのはさらに無理な話。「令嬢・令夫人・令室」など、人や物に付く「令」はともかく、「和」に修飾語が付くとは、普通の言語感覚では思いもよらない。「令」を修飾語とする例で思いつくのは、「令状」の令であり「巧言令色」の令くらいのもの。

少なくとも、両様の解釈が可能なことを、一方だけが正しくて、他を「こじつけ」という尊大さが、元号というものにまつわる権威主義的な雰囲気をよく表している。

さらに、令和の「レイ」は発音が美しいとの自画自賛の評価となると噴飯物である。高村薫は、「「れい」という音も冷たい響きで、長く使いたくなるような明るい語感ではない」と言った。こちらが常識的な言語感覚だろう。

令和のレイからは、冷血、冷酷、怜悧…、確かに冷たい響きしか聞こえてこない。

また、報道では「令和の典拠である万葉集に先行する漢籍「文選」に類似の文章があるとの指摘には『並ぶべくもない。冷静に見ると、万葉集が出典というのはいいと思う』と解説した。」とある。「並ぶべくもない」の意味が不明である。文選が万葉集に並ぶべくもないのか、あるいはその反対なのか。

中西進「万葉の秀歌 上」131〜133頁に「巻五・822」の旅人の梅花の歌の解説があり、その中で中西先生はこう書いておられる。「旅人は、32首に先だって、漢文で当日の模様を書いて序文としているが、その書き方も中国の王羲之の名篇「蘭亭序」を真似たものであり、華麗な四六文によるものである」と。

「蘭亭序」の文中には、「天朗氣清、惠風和暢」という文書があるそうだ。中西説では、令和のネタ元である梅花の歌32首序はこの「蘭亭序」の真似ということなのだ。

また、中西説では指摘がないが、つとに話題となっているとおり、「文選」中に漢の張衡による「帰田賦」があり、その一節に「於是仲春令月、時和氣清」と「令和」がしっかり出てくるという。「冷静に見ると、万葉集が出典というのはいいと思う」などとがんばっても仕方なかろう。「万葉のどこを採っても、結局は漢籍に行き着くね」と、余裕で破顔一笑してみせれば、中西先生の風格と尊敬は保たれたのに。

中西進といえば、大先生。その道の権威である。だから、自分の解釈が正しい、他はこじつけという姿勢を露わにしたことが不愉快なのだ。天皇制も権威である。天皇という権威が、学問上の権威と一緒になって、「令和批判は間違っている」と言うその姿勢こそ、まちがっている。天皇制に対してのものにせよ、元号に対するものにせよ、批判があって当然なのだ。天皇に関わることだから、斯界の権威が言うことだから、と批判を躊躇してはならない。誰もが語り、読み書きする言葉のことだ。何が正しいか、何がまちがっているか、天皇も大先生も決める権利はない。天皇にも大先生にも恐れ入ってはならない。
(2019年4月13日)
 
http://article9.jp/wordpress/?p=12413  

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コメント
1. 2019年4月17日 18:03:14 : kbNg4YKHQI : RW9QVU5na3JEZEE=[1] 報告
あくまで私見ですが、「令」の本来の意味は「神のお告げ」であり、転じて「言うことをきくべきもの」つまり命令で、これは、多くの人のイメージ通り。
「神のお告げ」が「大切なもの」に転じ、さらにそれが「立派なもの」的な意味を持てなくもないから、貴人に対する敬称として使う用法が生まれ、「令嬢」などの表現も使われるようになったんじゃないかなとも考えられるけど、この場合の「令」はどちらかというと「立派な」という意味が強いと思う。
そしてその「立派」は上からの言い付けをよく聞くといった、いわゆる「いい子」を表しているのではないだろうか。
だいたい、「令嬢」って、おしとやかで清楚で不純な事にも縁がないってイメージですよね、。
つまりは「いい子」ってことで、もっと言っちゃうと「言いつけをよく守る子」ってことじゃないかと。
そう考えると、「命令」の「令」とほとんど同じ使い方で、単純な「美しい」ではないと考えるほうが自然ではないかと思います。
ついでにいうと、「神のお告げ」だから「美しい」という流れは乱暴過ぎですよね。

結論としては、やっぱり元号にふさわしい文字ではないんじゃないかと思います。

2. 2019年4月17日 18:05:11 : q4HLyru6DY : S3M4WHJ5WHg0LmM=[29] 報告
召集令状 の 令じゃないのか。バンザーイと続く。
3. 地下爺[5844] km6Jupbq 2019年4月17日 20:03:56 : EvprcEFGVc : NDJuS292Z1UvRHc=[225] 報告

  だいじょうぶ 心配ない 「れいわ」 は 国民に受けいらられる違いない!!



4. 2019年4月17日 22:38:05 : ds2IwwUeWg : YVZKalFROC43bC4=[4] 報告
60才を過ぎて大宰府に左遷され、おしどり夫婦で長年連れ添った奥方をなくしてしまった大伴旅人が、同じく左遷されていた山上憶良のような歌人達と筑紫歌壇を形成した。
そのまま解釈すれば、我々は、帰田賦で読まれたように田舎に来てしまった清廉の徒の集まりである。漢詩に読まれたようなクールな月を見上げ、寒い日々も和んできた頃に、中国から入ってきたばかりの白粉のように白い梅の花を眺めて、蘭の香りを愛でて歌会を開こうという序文である。
この面々、早く都に帰りたいと思い、また、奥さんを無くした旅人の事を気遣っていた。
当時、梅は大宰府に入ってきたばかりの異国情緒溢れる中国産の珍しい樹木であった。まだ紅梅はなく、白梅しかなかったのである。中国文化礼賛の時代でもあった。
5. panbet37[1250] gpCCgYKOgoKChYKUglKCVg 2019年4月18日 00:39:43 : VpOX1JeSLw : ZENrMDVBc25WL2s=[28] 報告
大拍手。こういう冷静でロジカルな議論が、今とても求められています。

 こんなインテリジェンスが、日本人にあったら、白痴の狂人安倍晋三なんか、総理大臣になるはずがないんだけど。

 とはいっても現実はそうなってるんだから、次善の策は、一日も早く狂人ファシストで利権まみれの安倍晋三を引きずり降ろし、刑務所か精神病院にぶち込むことです。

6. 2019年4月18日 07:27:45 : dskeTl1r3I : N3k5L1cxUXJnWFU=[2] 報告
>5
さすがにこの駄文を「論理的」というのは贔屓の引き倒しだろう。

徹頭徹尾、印象論じゃないか。

7. 2019年4月19日 23:11:03 : GRGDp8FtD2 : RGk2U1JqNEJrSms=[4] 報告
>1さん 「神のお告げ」だから「美しい」という流れは乱暴過ぎですよね。」

投稿は、人物評が書かれてますが、1さんと異なる素人考として、乱暴ではないと思いますよ。
序文は、花鳥風月。 (季節は違うが)夜桜の宴に十三夜の月。 情景として美しい絵になる。

「天平二年正月十三日」、十五夜と十三夜の月は美しいとされ、令は月の修飾語かな。
(〈れい〉と読むなら2月で冷が季節感にあいそう) 現代人が、読む字の読みや意味は
(飛鳥奈良)官僚や知識人とは違っており、時代を想像して考えることが必要でしょう。


この時代、呉音と漢音があり、万葉仮名が使われていた。 令を(りゃう りょう)が呉音、 
(れい)が漢音で、呉音は朝鮮半島経由で仏教用語も呉音、遣唐使の伝えた唐からは漢音と
読みを分けられるいう。 (山上憶良は遣唐使で唐へ留学した人物。 子供を思う歌や地方の

役人になると富を築けたとされる時代に「貧窮問答歌」) 元号のはじまりは、大化の改新から
大宝律令(りつりょう)で、官僚組織や法律を作成した時代になる。 (保守願望の明治維新も
この時代の律令制) 序文は素人なりに、美しい情景と読めるとなりますね。


「以和為貴、無忤為宗」(和を以て貴しとなし、忤〈さか〉ふること無きを宗とせよ) 日本書紀も
同時代で、聖徳太子(聖徳は諡号)の17条憲法にでてくる。 〈宇治谷猛訳〉 「和を大切にし、
いさかいをせぬようにせよ。 人は皆それぞれ仲間があるが、全くよく悟った者も少ない。 

それ故君主や父にしたがわず、また隣人と仲違いしたりする。 けれども上下の者が睦まじく
論じ合えば、おのずから道理が通じ合い、どんなことでも成就するだろう。」 議論に臨む
姿勢、心掛けが「以和為貴」で、条文からは、〈常識として〉波風を立てない。 (話合いせず)
同調する。 のような意味にならず、一人一人の和(やわらぎ)の気持ちが大切と読める。

もう一つ、話題にあがる「招魂」も、日本書紀の天武天皇の記述が初出とされる。 天武天皇が、
病床に伏した際、薬の飲ませて招魂が行われた。 次の年、朱鳥(あかみとり)の元号とした。 
この年の9月崩御。 次の年から、また元号は使われなくなった。

天武天皇十四年十一月、『丙寅、法藏法師・金鍾、献白朮煎。是日、為天皇招魂之」
(宇治谷猛訳)『二十四日、法蔵法師・金鐘は白朮(おけら)の煎じたものをたてまつった。
この日、天皇のために招魂〈みたまふり〉(鎮魂祭。 魂が遊離していかないように、身体の中に

鎮め長寿を祈る)をした。』 生きている人の霊魂が、体内から出ていかないように(死)、魂が
外に出ようと震えるのを抑えるような意味のようである。 《国学者・伴信友の解説を字面での
意訳》 (日本書紀 神代上)蒙恩頼をミタマノフユヲカカフレリと読めて、天武天皇きにある

招魂(みたまふり)のもとで、大宝元年に鎮魂(みたまふり)と替わった。 後醍醐天皇の招魂
(しょうこん)は、陰陽家(陰陽寮は占いや暦や時間を扱う部署。 陰陽師として、平安時代の
安倍晴明や芦屋道満が有名)の招魂祭としている。 幕末、京都の政変での死者を孝明天皇

は仏教(施餓鬼か)、国学者は京都招魂社(1862年)国学者・福羽美静らが尊皇の志士を
京都東山の霊山に祀り,翌年、八坂神社境内に小祠を建立)に祀った。 この後に長州の
招魂場。 福羽美静は、国学者・平田篤胤の系譜、平田の霊魂観を学んでいると考えられる。

長州も平田篤胤の国学を学んだ白石正一郎らが、招魂場創建にかかわった。 推論すると、
伴信友の解説する招魂(みたまふり)は生者。 陰陽師の招魂(しょうこん)は道教の死者。
幕末の招魂は霊魂で、霊魂を招き鎮めるとなったように思われる。 字の読み方からだいぶん

外れましたが、天武天皇の招魂(みたまふり)鎮魂は新嘗祭(大嘗祭)、アマテラスの真床追衾
も天皇即位にかかわる儀式といわれる。

伴信友全集
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/991315/222

表意文字で意味を考えると令和は投稿の示す例の通りであり、1さんの美しいは出てこないと
するのもその通り。 やまとごごろも、幕末は大和魂となって、平安時代と違う意味になった。

[講和] 交戦国が、互いに協定を結んで戦争をやめ、平和を回復すること。
[平和] 戦争や紛争がなく、世の中がおだやかな状態にあること。

[元和](げんな) 戦国の終わりと見なされ、(島原の乱がおきた)幕末まで、平和が続いた。
[令和](れいわ) 30年後、批判に耐えれたかになるのでしょう? 

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