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悪夢の平成、その次も悪夢の懸念 新元号で浮かれる刹那
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/250493
2019/03/26 日刊ゲンダイ 文字起こし ※タイトルは紙面による
安倍政権が続く限り、隠蔽とゴマカシによる地盤沈下は止まらない(C)共同通信社
いよいよ来週、新元号が発表される。平成も残り1カ月である。はたして平成とはどんな時代だったのか。まさに「失われた30年」だったのではないか。なにしろ、国力の落ち方はハンパじゃない。
平成元(1989)年からの数年間、日本経済の国際競争力は世界1位だった。ところが、山一証券が破綻するなど、金融危機が起きた平成9(97)年に4位から17位に転落すると、ズルズルと落ち続け、いまや25位である。
日本のGDPが世界経済に占めるシェアも、平成7(95)年は18%だったのに、いまでは6%に過ぎない。企業の時価総額ランキングも、平成元年は世界トップ10に日本企業が7社も入っていたのに、いまやトヨタ自動車の44位が最高である。かつて「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と称賛された輝きはどこにもない。
とりわけ悲惨だったのがサラリーマンである。この30年間で労働者の可処分所得は年間50万円も減っている。日経新聞によると、日本の時給は20年間で9%も減っているという。主要国で時給がダウンしているのは日本だけだ。国際比較が可能な97年と17年を比べると、イギリスは87%、アメリカ76%、フランス66%、ドイツも55%増えているのに、日本だけが9%もダウンしているのだから異常である。いつの間にか、日本は相当貧しくなっている。
経済ジャーナリストの松崎隆司氏が言う。
「平成は数年おきに経済危機に見舞われた30年でした。平成元年にバブルが崩壊し、平成9年に金融危機、平成13年にITバブルが崩壊し、さらに平成20年にリーマン・ショックが起きた。結局、30年間もデフレが続き、国全体にデフレマインドが染みついてしまった。40代以下は、不況とも感じなくなっている。致命的だったのは、技術革新を起こせなかったことです。GAFAのような企業は生まれず、次世代モバイル通信5Gの開発も、中国企業に先を越されてしまった。まさに没落の30年でした」
■日本の強みを失った30年
わずか30年間で「経済大国」から転落した理由はハッキリしている。アメリカにだまされて「新自由主義」を導入し、無防備なまま「グローバル競争」に突入したからだ。
グローバル競争に勝ち残るという旗印のもと、経営者はコストを下げるために社員をリストラし、政府も安価な労働力を企業に提供するために、雇用規制を破壊してハケンなど非正規社員を増やしていった。20年間で時給が9%もダウンしたのは、そのためだ。その結果、庶民が消費を控えるようになり経済は好転せず、景気が上向かないから、企業も人件費や設備投資を抑制するという負のスパイラルに陥ってしまった。人件費や研究費を削ったら、技術革新が起きるはずがない。
「平成の30年は、日本の強みを次々に捨てさった30年間でした。日本独自のシステムだった“終身雇用”や“系列”は、良し悪しは別にして日本企業の強みでした。日本型経営は、欧米各国から脅威の目で見られていた。とくに社員の雇用を守るという終身雇用は、力の源泉でした。石油ショックや円高不況を乗り越えられたのも、自分の会社だという意識が強く、一丸となったからです。雇用が安定していたから、分厚い中間層が生まれ、その中間層が消費を支えていた。ところが、アメリカかぶれの経済学者やアナリストの口車に乗って、新自由主義を導入してブチ壊してしまった。恐らく、アメリカは最初から日本の強みを破壊しようと狙っていたのでしょう。分厚い中間層が消滅し、貧困層に転落したのは致命傷でした。皆が生活防衛に走り、財布の紐を閉じている。これでは景気が良くなるはずがありません」(経済評論家・斎藤満氏)
いまでは外国人投資家が大株主になっている日本企業がゴロゴロある。どんなに稼いでも利益は外国に吸い上げられる構図である。
異次元緩和の行く末は…(黒田日銀総裁)/(C)日刊ゲンダイ
行き着く先は金利高騰かハイパーインフレか |
庶民にとって悪夢だった平成の30年。絶望的なのは「ポスト平成」は、さらにヒドくなりそうなことだ。
ヤバイことに、再び経済危機に見舞われる恐れが強まっている。あらゆる経済指標が悪化し、とうとう1月の「景気動向指数」は3カ月連続で悪化し、基調判断も「足踏み」から「下方への局面変化」へ下方修正している。景気は後退局面に入った可能性が高いということだ。
どうにも恐ろしいのは、この6年間、安倍首相は「この道しかない」と異次元緩和を続けてきたが、いまアベノミクスが崩壊したら、長期的な破局を招く危険があることだ。
「もともと異次元緩和は、壮大な社会実験でした。なにしろ、市場にカネを流すために日銀が国債発行の8割を買い続けるという異常な政策です。だから、いつやめるのか最初から“出口”について疑問符がついていた。買うのをやめた途端、国債が暴落して金利が高騰する恐れが強いからです。かといって、いずれ限界に達するから、いつまでも続けられるはずがない。そのため2年間の短期決戦のはずでした。ところが6年も続けている。いつ限界に達し、破裂するか誰にも分からない状態です。破裂したら未曽有の混乱は避けられませんよ」(斎藤満氏=前出)
歴史をひもとくと、量的緩和の行き着く先は、いずれもハイパーインフレとなっている。例えば、1923年のドイツは年率2万5000倍、1988年のアルゼンチンは年率5000倍のハイパーインフレを引き起こしている。
いずれ異次元緩和もハイパーインフレを起こす恐れがある。制御不能の悪性インフレに襲われたら、庶民はひとたまりもない。地獄を見ることになる。
■貴重な6年をムダにした重罪
なのに、この期に及んで安倍政権は「緩やかな回復が続いている」「景気の回復基調は変わらない」などと口にしているのだから、どうしようもない。
ひょっとして、最初から異次元緩和に「出口」はないと承知していながら、「あとは野となれ山となれ」と“禁じ手”に手を出したのではないか。
タイミングが悪いことに、世界経済も曲がり角を迎え始めている。アベノミクスの崩壊は、2020年「東京オリンピック」の後とみられていたが、「ポスト平成」の最初の年になるかも知れない。筑波大名誉教授の小林弥六氏(経済学)はこう言う。
「本来、安倍政権がやるべきことは新自由主義と決別し、富の配分を見直すことだったはずです。日本経済が成長しないのは、格差が広がり、将来不安が強まって、個人消費が活発にならないからです。もう一度、分厚い中間層をつくるべきでした。もし、6年間、必死に取り組んでいたら、成果は上がったはずです。ところが、安倍政権がやったことは、大企業と富裕層を潤わせることだけです。雇用規制を破壊して、安い労働力を企業に提供しようとしている。まさに新自由主義の発想です。平成最後のこの5〜6年は、日本経済を再生させるために残された貴重な時間でした。まもなく団塊の世代が後期高齢者となり、日本は超高齢化社会を迎えるからです。その前に国民の将来不安を解消し、成長産業を育てる必要があった。なのに、安倍政権は、刹那的な異次元緩和しかやっていないのだから最悪です」
庶民は新元号に浮かれている場合ではない。いつ本当の悪夢に襲われてもおかしくないと覚悟した方がいい。
悪夢の平成、その次も悪夢の懸念 新元号で浮かれる刹那|日刊ゲンダイDIGITAL https://t.co/a8eLcsJAlj @tim1134
— 桃丸 (@eos1v) 2019年3月26日
【悪夢の平成、次もまた悪夢】新元号で浮かれている場合なのか 金融行政の失敗、金融対策の刹那が長期的な破局を招き、まさしく出口なしで、世界経済の曲がり角を迎える運のつき 安倍政権が続く限り、隠蔽とゴマカシによる地盤沈下は止まらない(日刊ゲンダイ) pic.twitter.com/lVvbbO4pxh
— KK (@Trapelus) 2019年3月26日
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