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古賀茂明「日本への信頼を守るため『I am not ABE』と世界に発信する時」〈dot.〉
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190324-00000016-sasahi-pol
AERA dot. 3/25(月) 7:00配信
著者:古賀茂明(こが・しげあき)/1955年、長崎県生まれ。東京大学法学部卒業後、旧通産省(経済産業省)入省。国家公務員制度改革推進本部審議官、中小企業庁経営支援部長などを経て2011年退官、改革派官僚で「改革はするが戦争はしない」フォーラム4提唱者...
安倍晋三総理 (c)朝日新聞社
一人の日本人が韓国の金浦空港の旅客機搭乗口付近で3月19日、暴力騒ぎを起こした。ネット上に公開された動画を見ると、この男性が、椅子に座りながら「I hate Korean、I hate Korean」と叫び、空港職員らに物を投げたり、蹴ったり、殴りかかったりする様子が確認できた。これだけなら、一人のネトウヨ日本人が暴言を吐いたというニュースである。話題にはなっても、一過性の騒ぎで終わったかもしれないが、すぐに、この男が実は、厚生労働省の武田康祐賃金課長(47)だということが伝えられ、一気に大ニュースとなった。
これを受けて、厚労省は、20日付で武田課長を大臣官房付とする人事異動を発令した。事実上の更迭である。
■厚労省官僚は安倍政権の体質を表すのか?
このニュースを知ってネット上では、武田氏の行動を賞賛したり、擁護したりするネトウヨの書き込みがなされる一方、「これこそ安倍政権の本質を表す象徴的な事件だ」という安倍批判の声も上がった。
この事件だけで安倍政権の本質がわかるとは思わないが、問題は、安倍総理には嫌韓意識など微塵もありませんと言っても多くの人は首をかしげるだろうということだ。そういう素地がある中での、中央エリート官僚によるヘイト暴言である。これを職務外でしかも酒の上での全く個人的な言動として、軽い処分で済ませるということになれば、安倍総理の嫌韓イメージは増幅されることになるだろう。
しかし、仮に武田氏に厳しい処分が行われたとしても、それで一件落着とはならない。彼の行動で世界中に拡散した「やっぱり安倍総理が嫌韓の差別主義者だから官僚もこんな言動を行うのではないのか」という疑念を消すのは容易ではないからだ。
もちろん、それは考え過ぎだという人もいるだろう。日本ブランド、例えば、最近のインバウンド観光客によって再評価されているおもてなしの心や東日本大震災の時に賞賛された忍耐と和の精神、さらには、主要国の中で唯一第二次世界大戦後一度も戦争をしていないという平和ブランド、禅に代表される奥深い精神性など、日本人に対しては非常に強いプラスイメージがあるから、たかが一人の愚行によってそれが傷つけられることはないという楽観論もある。私も、そう信じたいという気持ちを持っている。
しかし、そうした日本ブランドへの「誇り」を持つことは、実は「驕り」と紙一重である。誇りを強く感じる時こそ、不断の反省が大事だ。
■「寛容さ」に欠ける社会という世界の評価
そうした観点から、私が気になったのは、「世界幸福度ランキング2019」に関する報道だ。国連の関連団体が発表するランキングだが、今回、日本は156カ国・地域中58位で史上最低、18年の54位から四つ順位を下げた。OECD加盟国の中で見ると、36カ国中32位と最下位グループである。その調査手法に対しては様々な評価があるのだが、少なくとも悪い方向へ向かっている可能性があるという意味では心配な結果だ。
このランキングでは、アンケート調査を基に、(1)1人当たりの国内総生産(GDP)、(2)社会的支援の充実ぶり、(3)健康寿命、(4)人生の選択の自由度、(5)寛容さ、(6)社会の腐敗の少なさ、の6項目で分析している。日本は健康寿命で2位、1人当たりGDPで24位なのだが、人生の選択の自由度(64位)、寛容さ(92位)の順位が低かったため、全体の評価が低くなってしまったということ。そこで気になることがある。
それは、「寛容さ」の順位が極めて低いことだ。国際的にみると、日本は「寛容でない」というメッセージになっている。
このメッセージと現職キャリア官僚によるヘイト発言は非常に整合的なものに見える。
■沖縄・辺野古埋め立てに見る安倍政権の「不寛容」
さらに、沖縄の県民投票の結果を無視して、辺野古埋め立てを強行する安倍政権の姿勢も、いかにも弱者や異論を述べる人たちに対して寛容さがない行動に見える。
ジュゴンの死も、やはり、生物多様性の保護という価値観を完全に無視した日本政府の蛮行を象徴するようだ。沖縄・辺野古の海に赤茶色の土砂が流れ込む映像は世界に衝撃を与えた。傷だらけのジュゴンの無残な姿も人々の心を深く傷つける。3月19日には、アメリカの12の自然保護団体が米下院軍事院長らに対し、辺野古新基地建設工事一時中止を求める書簡を送付したというニュースも流れたが、これら一連のニュースは、日本政府の辞書に「寛容」の文字はないと世界に宣伝しているようなものだ。
さらに、深刻なのは、報道の自由度ランキングで順位を大きく下げた安倍政権が、東京新聞の望月衣塑子記者に対して、徹底的に取材妨害をし、さらには、誤った情報を流したり、些細な揚げ足取りをしたりして、望月氏の社会的な信用を貶めようとしていることだ。これは、単に報道の自由を抑圧するだけでなく、望月氏の人権を侵害する行為だと言ってもよい。政府に異論を唱えれば、一個人を組織ぐるみで徹底的に抑圧し、社会から抹殺しようとするような安倍政権の行動は、外国人記者たちの目にも異様に映っているのだろう。3月22日の菅義偉官房長官の記者会見では、ついにニューヨークタイムズの記者に「特定の記者の質問を遮ったり、快く思わない質問をけん制したりする意図があるのか」と露骨な批判的質問をされたのを見ても、日本に対する世界のイメージは、日々着実に傷つけられていると言ってもよいだろう。
このような安倍政権の行動は、日本、あるいは日本人に関する海外の評価にも深刻な影響を与える。信用を失うのは一瞬、取り戻すには一生などとも言うが、太平洋戦争で地に堕ちた日本への信頼を取り戻すために何十年もかけたことを思えば、今の安倍政権の言動はとても放置することはできない。
■安倍総理の後藤健二さん見殺し行動に対する抗議
そこで、思い出すのが、2015年1月23日のテレビ朝日「報道ステーション」での出来事だ。
その3日前の1月20日に、後藤健二さんがIS(イスラム国)に囚われている映像が公開された。安倍総理は、後藤さんが捕虜になっていて、後藤夫人が必死に身代金交渉を行っていることを知りながら、中東を歴訪していた。そして、あろうことか、エジプトで「イスラム国と闘う周辺各国に2億ドルの支援をします」と発言し、ISに対して、事実上の交渉中止と宣戦布告の宣言をしたのである。安倍総理は、さらにイスラエルを訪れ、同国国旗の前で記者会見を行うという火に油を注ぐ行動もした。ISはもちろん、あえて中東諸国全体の反感を買う行為だ。
私は安倍総理の言動は、世界中にとんでもないメッセージを送っていると考えた。もちろん、それが日本人の大多数の気持ちを代弁するものであれば全く問題ない。しかし、あの時、国民が、後藤さんが捕虜になっていることを知っていたら、安倍総理の行動を容認できる人はほとんどいなかっただろう。いや、多くの人が、「ちょっと待ってください。安倍総理の言動は、決して私たち日本人の気持ちを表したものではありません。私たちは、相手が誰であれ、闘う気持ちなどありません。アメリカと一緒に闘うつもりもありません。ですから後藤さんを無事に返してください」と表明したかったのではないだろうか。
しかし、テレビでは、安倍総理のそうした言動を批判するのはタブーとされ、キャスターやコメンテーターが口々に、「安倍総理がテロと戦っている時に安倍批判をするのは、テロリストを利することになる」と言って、安倍批判を封印した。
そこで、私は、1月23日の「報道ステーション」で、日本人は安倍総理とは違うという意味で、「I am not ABE」というメッセージを世界に発信するべきだと発言したのだ。番組後の反省会では、古舘伊知郎キャスターからいいコメントをもらったという評価があったそうだ。
しかし、結局その後、後藤さんは、湯川遥菜さんに続き、殺害されてしまった。
■パニックに陥った官邸がしでかしたとんでもない圧力行動
その一連の出来事は、安倍官邸に衝撃を与えたようだ。そもそも、ISが安倍総理の中東歴訪中にビデオメッセージを流すということを想定していなかったのだろう。捕虜返還のために交渉している最中に、敵方を刺激するような行為は慎むのが鉄則だ。それを無視した総理の中東訪問に対しては、下手をすれば、国民の強い反感を呼ぶ可能性がある。時は、15年の通常国会直前。これから集団的自衛権の行使容認の安保法制についての議論が始まるところであった。タイミングがあまりにも悪すぎる。そこで、マスコミに圧力をかけて政府批判を封印した、……つもりだった。
ところが静かになったと安心しかかったところで、私の爆弾発言である。官邸はパニックに陥り、とんでもない行動に出た。番組のオンエア中に二人の菅義偉官房長官秘書官がテレ朝の編集長とプロデューサーに別々に圧力メールを送ったのだ。私の発言に対する抗議である。番組中だから、電話が通じない、しかし、何が何でも急いで抗議をしなければならない。そこでメールということになったのだろう。
その後、菅官房長官はオフレコのテレビ局記者との懇談で、私を非難する発言を行うなど、圧力をかけ続けたようだ。私にもその取材メモが複数社から回ってきた。その結果、私は、3月末を最後に報ステに出演ができないことになったのだ。全く同じ時期に、同番組の屋台骨であるプロデューサーも更迭。気骨ある辛口コメントで知られたレギュラーコメンテーターも降板となったが、これも局上層部の指示によるものだったそうだ。
■「I am not ABE」の紙フリップは安倍政権の圧力への抗議
私は、3月27日の最後の出演に際して、もう一度1月のメッセージを視聴者に伝えたいと考えた。言葉だけでは、はっきり人々の記憶に残らないので、「I am not ABE」と書いたA3の紙を二つ折りにして密かにスタジオに持ち込んだ。オンエア中にそれを開いて……。
あとは、皆さんご存知の展開だ。
多くの人が誤解しているようだが、私が、あの紙を出したから、報ステをクビになったのではない。官邸の圧力でクビになることがわかったので、抗議の意味であの紙を出したのだ。
あの抗議行動から今週3月27日でちょうど4年になる。今回わざわざこの話を出したのは、望月記者への菅官房長官による圧力を見ていて、あの時のことを思い出したからだ。望月記者に対する官邸のバッシングは並大抵のものではない。私が記憶している限り、14年から15年にかけての私を含めた報ステ関係者への圧力、15年から16年にかけての岸井成格TBS News23アンカーへのバッシング、17年から18年の前川喜平元文部科学事務次官への攻撃以来の最強硬策に出ているように見える。
裏を返せば、望月記者の行動が、安倍政権にとって非常に大きなダメージになるとわかっているのだ。そういう時に採る彼らの手法は、必ず個人攻撃である。その人の信用を落とすことによって、いかに素晴らしい記事やコメントを出しても、その内容以前に、人格が信頼できないという理由で人々が読まない、あるいは見ないようにするという作戦である。
今回も、望月は嘘つきだという趣旨の情報がネット上には溢れている。嘘つきが書く記事や発言であれば、人々は最初から読む価値がないと考えて関心を持たないから、いちいち望月氏の発言や記事に対する反論をする必要がない。特に、政府側が、痛いところを衝かれて反論できない時には、これが一番有効な防御策になる。
一連の安倍政権による異論封じと少数者・弱者を叩き潰す姿勢は、日本のイメージを著しく傷つけている。
もちろん、それは、私たち一般の日本の庶民の気持ちとはかけ離れた行動だ。どうしてそういう行動をとれるのか。それは、安倍総理自身が、少数者や弱者と交わったことがないからではないだろうかという気がする。私たちの身の回りには、多くの恵まれない人たちがいる。自分自身が助けを必要としているという人も多いだろう。だから、庶民感覚の中には、必ず、少数者や弱者を思いやる気持ちが育つものだ。しかし、安倍総理にはそうした経験がなかったのではないだろうか。また、苦労人と言われる菅官房長官がそういう行動をとれるのは不思議なことだが、人間は、強者の立場についてから時間が経つと、弱者を思いやる気持ちを忘れてしまうということなのだろうか。
折しも、21日に引退を表明したイチロー選手が会見の最後に語った言葉が印象的だった。「アメリカに来て、メジャーに来て、外国人になったことで、人のことをおもんぱかったり、人の痛みを想像したり、今までなかった自分が現れた」(NHKより)
日本で英雄と崇められたイチロー選手でも、アメリカに渡った日本人という「少数者」の立場に身を置くことで、これまで感じたことのないような他者に対する深い思いやりの気持ちを持つことができるようになったということだと、私は理解した。
今、私たちに求められていることは、イチロー選手が感じた深い思いやりの心、寛容な心を再確認するとともに、安倍政権による日本人に関する負のイメージ拡散を、私たち一人ひとりが止めようと努力することではないだろうか。
私は、4年前、「I am not ABE」という紙フリップを出したが、今も同じメッセージを発信したいと思う。
皆さんも、それぞれの言葉で、「安倍総理と私たち日本人は違う」ということを世界に発信していただきたい。
安倍総理の辞書に「寛容」の文字はない
— 古賀茂明@フォーラム4 (@kogashigeaki) 2019年3月25日
イチロー選手:アメリカに来て、メジャーに来て、外国人になったことで、人のことをおもんぱかったり人の痛みを想像したり、今までなかった自分が現れた
安倍総理にはそんな機会が一度もなかったから
弱者の心の痛みが理解できない?https://t.co/tQ2Ch5W8wK
古賀茂明「日本への信頼を守るため『I am not ABE』と世界に発信する時」(AERA dot.)
— 但馬問屋 (@wanpakutenshi) 2019年3月25日
一連の安倍政権による異論封じと少数者・弱者を叩き潰す姿勢は、日本のイメージを著しく傷つけている。
安倍総理には(少数者や弱者と交わった)経験がなかったのではないだろうか。 https://t.co/J8xaJJjiLy
古賀茂明「日本への信頼を守るため『I am not ABE』と世界に発信する時」〈dot.〉(AERA dot.) https://t.co/HawNeQHwXR @YahooNewsTopics 同調圧力に弱い日本人が外からの評価には極めて疎い。日本人の内向きな思考か情報に疎いだけなのか。とにかく悪い方向に舵は向き、突き進んでいる。
— nitonasuk (@nitonasuk) 2019年3月24日
古賀茂明「日本への信頼を守るため『I am not ABE』と世界に発信する時」〈dot.〉(AERA dot.) - Yahoo!ニュース https://t.co/zPb425XMDT
— 管見道草 (@kankenmitikusa) 2019年3月25日
I am not ABE➡WE are not ABE も必要。日本の将来と日本人を貶めない事が少子化対応の基本となる。「人品骨柄と器量が極めて怪しい」総理では問題ですね。
望月記者の行動が、安倍政権とって非常にダメージになる。そういう時の彼らの手法は、必ず個人攻撃だ。望月記者の信用を落とすことで、いかに素晴らしい記事でも、その内容以前に、その人格攻撃を繰り返し、信頼を損なわせ、人々が読まないよ仕向けるのだ。https://t.co/aUvjn1w4d3 @dot_asahi_pub
— 渡部 深雪 (@mipom11) 2019年3月24日
まさに「We Are Not Abe」と叫びたい。日本は寛容さ、人生の選択自由度が乏しく、社会の腐敗が多すぎる。不寛容については、安倍首相の非情さの象徴だ。沖縄の辺野古埋め立て強行問題、報道における望月衣塑子記者バッシング、韓国や中東への過剰な差別・挑発行為など。https://t.co/nM8ZB4AM8x
— 凡人エリック (@No_Zey_2020) 2019年3月25日
「望月記者の行動が、安倍政権にとって非常に大きなダメージになるとわかっているのだ。そういう時に採る彼らの手法は、必ず個人攻撃である。」 https://t.co/5YPwj8qu21
— インパクト (@ayrton88senna) 2019年3月25日
古賀茂明さん
— 全部アベのせいだBot (@stop_abe_seiji) 2019年3月25日
1. 厚労省の課長が韓国の空港で暴れた。あれはアカン
2. それもこれもアベが悪い
3. 今こそ『I am not ABE』と世界に発信しなければ
1と2は同意しますが、そこから3に至るのがよく理解できません。どなたか解説していただけませんか?https://t.co/8tGIGIlXdL
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