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室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。自らの子育てを綴ったエッセー「息子ってヤツは」(毎日新聞出版)が発売中
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室井佑月「そのやり方、正解?」
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190313-00000027-sasahi-pol
AERA dot. 3/14(木) 7:00配信 週刊朝日 2019年3月22日号
作家・室井佑月氏は、日本の貧困問題、東京五輪のお金の問題について意見を述べる。 * * * おにぎりを一つ持っている。自分はお腹が空いている。それでも、目の前に自分よりお腹が空いていそうな人がいたら、渡すよね。それが無理でも、おにぎりを半分こするよね。 大きな話になると、人はなぜそれができなくなるのだろうか。 この国の7人に1人が貧困だといわれている。なぜ、そんなことが起きるのか。 この国は超少子高齢化が進んでいる。労働力が足りず、移民に頼ろうとしている。労働力が足りないわけだから、失業者は少ない。 つまり、働かないから貧しいわけじゃない。働いても十分な賃金がもらえない。 安倍首相が「アベノミクスで失業者は減った」という。けど、非正規の低賃金で働く人が増えただけ。 安倍政権になってから、自動車産業などの大手企業が、内部留保をやたらめったら貯めるようになった。人件費を抑えるだけ抑えていることも、儲けにつながっているのだろう。 ほんとにそれがいいことなのか。というか、そのやり方が正解なのだろうか。 非正規の低賃金で働く人たちは、生きていくだけで精一杯の人が多い。精一杯なのだから物は買わない。子どももつくらない。 大企業が内部留保を貯め込むのは、この先、会社が良くなると想像できないからだろう。 結局、今のやり方で、幸せな未来を想像できている人なんて、この国にはいないんじゃないかと思う。 たとえば、開催費用が3兆円を超えるともいわれている東京五輪についても、おなじようなことを思う。 なぜ、人件費をボランティアで浮かそうとする? 去年、社民党の福島瑞穂さんが、疑問を投げかけていた。東京五輪の人材派遣を一手に任されている、パソナの契約金はいくらなのかと。民間企業であることを理由に、誰もその問いに答えなかった。 パソナがボランティアみたいな価格で仕事を請け負ったなら、堂々と答えていただろう。いえない理由は、我々が考える以上に契約金が高いからじゃないのか。 東京五輪を盛り上げようとしている人たち──国威発揚を狙う政治家だったり、広告会社だったり、箱物をつくる建築会社だったり、高い放送を買うんだからと張り切るメディアだったり、その放送に出演したい人たちだったり──その人たちはこれでいいと思っているのか。当初、復興五輪といっていたことも忘れて。踊れ、と国民に号令をかけるだけで。 3兆円は税金で、そんなに金をかけてやるなら、一部の人たちだけじゃなく、国民の多くに分け前が届く祭りにすればいいのに。そこに頭を使うべきなのに。 それなら、アスリートたちのパフォーマンスを純粋に楽しめ、東京五輪が終わった後、そのバカ高いツケがまわってきたとしても、少しは納得もできる。あのときみんなで踊ったよ、楽しい夢を見たともいえる。 そういう気持ちこそ、国威発揚となるんじゃない?
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