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2月 28, 2019 日々雑感(My impressions daily)
<菅義偉官房長官が記者会見で、東京新聞記者の質問に対し「あなたに答える必要はない」と回答を拒んだことが波紋を呼んでいる。菅氏は27日の会見で真意を釈明したが、発言は修正しない考えを示した。野党からは「官房長官失格だ」などと批判の声が上がっている。
26日の官房長官会見で、東京新聞記者は「(会見は)一体何のための場と思っているか」と質問。菅氏は「あなたに答える必要はない」と述べていた。
菅氏は27日の会見で、発言の理由について「これまで累次にわたり、官房長官会見は記者の質問に対し、政府の見解や立場を答える場だと述べてきた。あえて繰り返す必要はないということだ」と弁明。発言を修正する考えはないかとの問いには「それはない」と答えた。「会見は極めて大事だ」とも語った。
この記者をめぐっては、首相官邸が「事実に基づかない質問を繰り返す」として、東京新聞や内閣記者会に対応を申し入れてきた経緯がある。「回答拒否」は、菅氏がいら立ちを募らせていたことが背景にあるとみられる。
立憲民主党の辻元清美国対委員長は国会内で記者団に「記者に圧力をかけ、誠実に答えない。官房長官として失格だ」と非難。国民民主党の玉木雄一郎代表も会見で「どんな時でも丁寧に、真摯(しんし)に答弁してほしい」と注文した。
一方、主要野党と一線を画す日本維新の会の馬場伸幸幹事長は「(東京新聞記者の質問は)果たして質問なのか。単に持論を展開しているだけではないか。長官に同情する」と語った>(以上「時事通信」より引用)
記者会見で官房長官が気に食わない記者からの質問に答えない、というのは余りに大人げない、というよりも記者会見を根底から否定するものだ。つまり官房長官が特定の質問に答えない、と明言するのは報道機関を政府の広報機関と勘違いしているのではないだろうか。
米国のトランプ氏も同様に特定の記者の質問を拒否し、ホワイトハウスへの入館記者証を取り上げて物議を醸したことがあった。しかし報道の自由を侵害してはならない、というのは世界の常識だ。
官房長官が特定の記者質問を拒否したことに対して、野党各党が談話を発表しているが、官邸記者クラブの幹事会社が記者クラブを代表して抗議声明を出さないのはなぜだろうか。
それとも官邸記者クラブは政府広報氏に甘んじて官房長官の御機嫌を損ねたくないのだろうか。鋭い切り口の質問で官房長官を一度も立ち往生させたことのない記者では使いものにならないだろう。そんな連中はマスメディアの記者から政府広報紙職員に鞍替えした方が良い。
繰り返すが、官房長官は記者会見で特定の記者の質問を拒否してはならない。すべての質問は国民を代表しての質問だ。政府広報を司る官房長官は答える義務がある。
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