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1月 30, 2019 日々雑感(My impressions daily)
<米政府は29日、日本政府が導入を決めた地上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」2基の売却を承認し、議会に通知した。米政府関係者によると、売却見積価格は関連費用を含め計21億5千万ドル(約2350億円)。日本政府が配備候補地として選定した秋田、山口両県の地元の反対は根強く、理解が得られるかどうかが焦点となる。
日本政府が目指すミサイル防衛体制強化のための装備導入に向けた手続きが進展した。議会承認を経て売却が正式決定する見通し。日本側は配備実現に向けた日米間の具体的な交渉と地元調整を並行して進める方針だ>(以上「共同通信」より引用)
米国本土防衛しか使い道のないイージス・アショア2基を日本へ売却するにあたって、米国政府は2350億円で議会承認を得た、という。当初は一基当たり800億円といわれていたものが、随分と高騰したものだ。
しかも日本国土防衛にイージス・アショアはほとんど役に立たない。北朝鮮から発射されたミサイルは僅か数分で日本本土に着弾する。その間にミサイルをレーダーで補足して迎撃ミサイルを発射するまで日本の国土で対応していて間に合うはずがない。
だからイージス艦を導入して、常時警戒態勢を敷いている。イージス艦なら日本海上にあるため、北朝鮮の水域を水平線で探査していれば早期に探知できる。しかし日本の内陸に建設されるイージス・アショアは水平にレーダーを向けても、北朝鮮から発射されるミサイルを即時に探知することは地球が丸いため不可能だ。
だからイージス・アショアは日本の防衛には役に立たないが、米国の前線レーダー・サイト基地のハワイとグアムを守るには秋田と山口にイージス・アショアを設置すれば早期探知に役立つ。なぜなら北朝鮮が米国を攻撃する際にはまずハワイとグアムのイージス・アショアを破壊するためにミサイルを発射すると思われるからだ。
つまり北朝鮮が米国と事を構えるには日本のイージス・アショア基地とハワイとグアムのイージス・アショア基地をミサイルで破壊する必要がある。日本のイージス・アショアは米国本土防衛のために、最初に北朝鮮のミサイル攻撃を受けることになる。
安倍氏や官邸が何と言おうと、日本のイージス・アショアは米国本土防衛のために建設する。そのために2350億円にも上る国民の税金を使い、しかも攻撃される危険性まで引き受けることになる。バカバカしいにもほどがある。
北朝鮮の「核」の脅威を育てたのは米国だ。日本が北朝鮮のミサイルの脅威にさらされているのは昨日や今日ではない。1993年5月29日にノドンが日本列島を飛び越えた日から北朝鮮の脅威は現実のものとなっている。
「核」が搭載されようが通常弾頭のミサイルであろうが、日本海側に林立する原発を飽和攻撃されれば日本は終わる。そうした「危機」に対して、安倍自公政権は一度として「国難」と称しただろうか。北朝鮮の核開発を以て、脅威と叫びだしイージス・アショアの建設を拙速に決めた。これほどあからさまな隷米政策があるだろうか。日本国民は米国の防衛のために差し出される税金に対して、真摯な怒りを持つべきだ。
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