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【アベノミクス偽装】実質賃金はマイナスだった 安倍首相が世界に大ウソ
http://tanakaryusaku.jp/2019/01/00019518
2019年1月25日 17:07 田中龍作ジャーナル 政府から「実質賃金はマイナスだった」とする答弁を引き出した山井和則議員。=25日、衆院16控室 撮影:田中龍作= 「21年ぶりの記録的な賃金上昇」…安倍政権が御用マスコミを使って一斉に報じさせた2018年6月の賃金統計 ― ところが実際はその逆で惨憺たるものだった。2018年の実質賃金の伸び率はマイナスだったことが、野党議員の追及で明らかになった。きょう25日、政府はそれを認めた。 23日、ダボス会議に出席した安倍首相は「産業界は5年連続、賃金を今世紀に入って最も高い、前年比2%上げるという対応を示してきた」とスピーチした。デッチ上げで塗り固めた賃金上昇を強調したのである。日本国首相として得意のウソを世界にばら撒いたのだ。 カラクリはこうである。グラフ(写真・下段)を見て頂きたい。 物価変動の影響を除いた実質賃金の表(写真)には、二つの折れ線グラフがある。緑のグラフの2018年は、給料の高い事業所(会社)をピックアップして、前年の統計と比べたものだ。 麻生財務大臣の暗黙の指示を受け、厚労省がサンプリングを変えたため、高めに出るような設定になっている。比べること自体イカサマなのだが。 オレンジ色のグラフ(参考値)は同じ事業所で継続した伸び率を見たものだ。正しい比較である。21年ぶりに高い値を示した2018年6月を見ると継続した伸び率はわずか0.6%だった。 緑色の2018年1月以降は給料の高い事業所をサンプリングして前年の統計と比べた(=違う人の身長を前年と翌年で比べた)。オレンジ色は同じ事業所(同じ人の身長)で比べた。=厚労省統計をもとに山井事務所作成= 25日、野党5党が国会内で開いた政府(厚労省、総務省、内閣府など)からのヒアリングで山井和則議員(国民民主)が質した― 「伸び率を見るには2.0(緑の線)と0.6(オレンジの線)のどちらを重視しているのか?」。 山井議員の質問意図は、麻生大臣の暗黙の指示でサンプルを入れ替えて高めに出るように設定した緑色の線(2.0)と同じ事業所で比べたオレンジの線(0.6)のどちらが正しいのか? だ。 6月は異様に突出しているが、2018年は年全体を見るとゼロから下に数値が振れている。つまり実質賃金の伸び率はマイナスである。 総務省の上田聖政策統括官(統計基準担当)が山井議員の質問に答えた。「実質賃金の伸び率としては0.6(オレンジの線)を重視している」と。 山井議員が総務官僚の言葉を引きとって言った。「昨年の実質賃金の伸び率は、実はマイナスだったんですね」。 原口議員が官僚に向けてマイクを握った。「総理が世界に向けて言ったこと、訂正して下さいよ。これアベノミクス偽装だ」。 〜終わり〜 「アベノミクス偽装ということが明らかじゃないですか!」国民民主党・原口一博議員らが関係省庁を追及!〜1.25勤労統計不正「賃金偽装」野党合同ヒアリング 2019.1.25 https://iwj.co.jp/wj/open/archives/440485 2019.1.25 IWJ 2019年1月25日(金)10時より東京都千代田区の衆議院にて、勤労統計不正「賃金偽装」野党合同ヒアリングが開かれ、厚生労働省の「毎月勤労統計」が偽装されていた問題、特別監察委員会の調査結果、基幹統計の再点検などについて、厚生労働省、総務省、財務省、内閣府よりヒアリングを行った。 ■ハイライト ※ぜひ、ご覧ください
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