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マイク・ペンス大統領で、ブッシュ風外交政策への復帰を待ち焦がれるネオコンと共和党幹部
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2019年10月16日 マスコミに載らない海外記事
ご注意!副大統領の外交政策姿勢はブッシュ政権以来未曾有のメシア信仰を引き起こす
バーバラ・ボランド
2019年10月7日月曜日
内閣レベルの召喚令状を完備した弾劾に、議会が向かうにつれ、マイク・ペンスが大統領となる恐怖が益々大きくなりつつある。
だがそれに直面しよう。2024年か、それより早いかにかかわらず、ペンスが大統領となることは、支配体制派共和党議員にとっても、タカ派ネオコンにとっても、夢の実現だ。トランプ式「アメリカ・ファースト」愛国心は、グローバリズムのゾンビ化した死体が到来次第、即座に死ぬだろう。
2016年の選挙準備段階に、トランプがペンスを選んだのは偽善だとしてメディアは批判した。トランプは、イラク戦争を「大失敗」と呼んで、共和党の正説と決別したのは有名だ。2003年のイラク侵略を彼女が支持したかどで、ヒラリー・クリントンをあざ笑う機会を彼は決して見逃さなかった。だがトランプは、彼が副大統領として選んだ人物も、戦争に賛成投票していたのを気にするようには思われなかった。はぁ?
それはトランプが、大統領職を、ワンマンバンド(複数楽器を一人で演奏する芸)と見ており、側近連中の過去の政治姿勢には束縛されず、トランプが経営する会社と同じスタイルで率いたいと思っているからだ。ペンスは、トランプが副大統領について聞かされていたそのままの人物を「大手俳優派遣業者」から採用したかのようだ。トランプにとって、補佐官はほとんどお飾りで、ペンスはハリウッドの監督が二流映画に選びそうな副大統領だ。
トランプと異なり、ペンスは政府の新参者ではない。彼はアメリカ下院議員とインディアナ知事として長い実績があり、「タカ派のタカ派」と言われるゆえんはあきらかだ。ペンスはイラク戦争に賛成投票しただけではない。彼は、防衛費増強も、世界中への「アメリカの価値観」風例外主義の輸出も、イラクからの軍撤退所定日を、国造り段階が完了するまで延期す決議も、全て支持していたのだ。
シリアへのアメリカ軍事介入や、ロシアとの一層冷えた関係や、より強力なNATO支援をペンスは支持している。ペンスは彼の下院での実績は、アメリカで最も保守的な議員の一人として自慢し、自身の立場は「キリスト教徒で、保守主義者で、共和党員という順番」だと説明している。
副大統領として、ペンスは彼のネオコンの真正性を磨きあげている。彼はトランプ大統領任期中、NATOを称賛しており、彼は大統領と同じ考えではないと同盟諸国が感じる中、国際舞台でNATOの重要性を強調し続けている。
ペンスの長年の政府における実績と、副大統領としての実績から、彼が大統領になったら、一体どんなふうになるか我々は想像可能だ。彼はおそらく、ジョージ・W・ブッシュの政策を思い出させる、民主主義の発展と人権を強調する「価値観政策」を採用するだろう。ブッシュのように、ペンスはグローバル健康プログラムや、他の国際開発プログラムへの予算を増やすかもしれない。彼は、少なくとも、価値観を共有する西欧諸国との強い国際同盟を信じている。もし彼の過去が最も良い判断材料となるなら、ペンスは、世界中、広範囲に軍を配備するのをためらうまい。
今年早々の、ウエスト・ポイント新卒業生へのペンスの訓示は、彼が世界をどのように見ているかについて、我々に厳しい現実を見ることができる。
諸君の生涯のある時点で、諸君がアメリカのため、戦場で戦うことは、ほぼ確実だ。諸君は戦闘で兵士を指揮するだろう。それは起きるだろう。諸君の一部は、アフガニスタンやイラクで、過激イスラム・テロリストに対する戦いに参戦するだろう。諸君の一部は、北朝鮮が平和を脅かし続けており、益々多くの軍を配備する中国が、地域における我々のプレゼンスに対抗している、朝鮮半島やインド-太平洋で参戦するだろう。諸君の一部は、攻撃的なロシアが無理矢理に国境を引き直そうと努めているヨーロッパで戦いに参加するだろう。諸君の一部はこの半球で軍務に服すよう要求さえされるかもしれない。
その日がくれば、諸君は銃声がする現場に行き、任務を果たし、諸君は戦い、諸君は勝つことを私は知っている。アメリカ国民は、まさにそれを期待している。だから、諸君がどこに派兵されようとも、諸君がここで学んだことを活用し実行に移すようお勧めする。もしもではない、その日が来たら、諸君は、その立場を堅持できるよう、諸君の全ての武具を身につけよ。」
ペンスにとって、米軍はまもなく「戦場で戦わな」ければならないのだ。これはもしもではなく、いつかの問題だ。彼のアメリカ防衛の考えは戦力投影、地球の取り締まりだ。
2017年5月、宗教道徳をペンスがアメリカの外交政策に明示的に埋め込む「確率は高い」とオバマの元外交政策当局者ハディ・アムルとスティーブ・フェルドスタインが書いた。
二つの点が、ペンスの外交政策を特徴づけるだろう。共和党支配体制の再来と、社会問題についての、キリスト教保守派思想の攻撃的な考え方。ペンスは「ユダヤ教・キリスト教の性格」を共有する国との同盟を好み、「文明の衝突」戦略を好むかもしれない。
この二人の論説は予知的だった。
最近のシンガポール・サミットの際「宗教に基づく外交政策へ回帰」の先触れとして、彼がミャンマー国家顧問アウン・サン・スー・チーの横に座り、イスラム教徒ロヒンギャに対する暴力的迫害のかどでミャンマー軍を非難した際、ニュースサイト、ディフェンス・ワンは、ペンスの「感動的な振る舞い」に称賛を惜しまなかった。
ペンスはトランプが好む醜い実利主義の「国益」の厳守より、「一見、時代後れで、より普遍的な、アメリカ的価値観の言葉を使った」。ペンスと前国連大使ニッキー・ヘイリーは「少なくとも、部分的には、ペンスの福音主義キリスト教信仰から生じているように思われる、価値観に基づく外交政策手法」の実例だ。
それは実際に先祖返りだ。ブッシュ・ジュニアが大統領執務室を占めていた時以来、これほどの信仰厳守が、アメリカの優位性に対する、ほとんどまれに見る信念と組み合わさったものを我々は目にしていない。イランに対する脅しを強化する、あからさまな宗教的演説で、マイク・ポンペオ国務長官は、キリスト教と侵略の奇妙な錬金術を実証している。ポンペオ同様、ペンスも、聖書の数節を外交政策と組み合わせるのを好んでいる。ペンスが陸軍士官学校訓示で、卒業生は「諸君の武具を身につける」べきだと言った時、彼は使徒パウロのエペソ人への手紙を参照しているのだ。悪魔の策略に対して立ち向かうことができるように、あなたは「神の全ての武具を身につけ」なさい。
アメリカ干渉主義のために疑似宗教風枠組みを使い、個別の戦闘員たちにとって、その言説がいかに不似合いであれ、陳腐な黒と白、善対悪で全ての戦いを描き出すブッシュ時代の世界観をペンスはよみがえらせている。ブッシュとマケインは、イラク戦争を善対悪の葛藤と呼んだ。そして、それがどのような結末になったか我々は見ている。それでも外交政策のこのモデルの発露は共和党支配体制の中では健在なままだ。
沼地の中の軍産複合体推進者連中は、政治的利益のために、この救世主的探求を喜んで利用する。民主主義と人権の世界的擁護運動だと言うペンスとポンペオは、彼らの世界観の旗手なのだ。
民主主義の勝利に対する強固な信念と組み合わさった国際干渉主義が再浮上したことを、誰も驚くべきではない。実際、それは決して本当に消え去ってはいなかったのだ。第一次世界大戦で戦うため、ウッドロー・ウィルソン大統領が歩兵を派兵して「民主主義のため、世界は安全にされなくてはならない」と言った時以来ずっと、兵士を戦争に送ることで、アメリカは「民主主義を広める」ことができるという考えには一種の誘惑があるのだ。トランプの「取り引き」外交政策に対しては、多くの正当な批評があるが、ブッシュ時代のグローバリズム・モデルを復活させる前に、アメリカは、じっくり考えるべきだ。もし民主党議員が弾劾を思いどおりにできれば、我々は考えているより早く外交政策の報いに直面するかもしれない。
記事原文のurl:https://www.theamericanconservative.com/articles/onward-christian-soldier-imagining-a-pence-presidency/
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