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脅しながら交渉するという米国支配層の常套手段は露国に通じるのか?(2/2)
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2019.05.15 櫻井ジャーナル
アメリカではベネズエラへ軍事侵攻するべきだとする宣伝が聞かれる。ホワイトハウスではマイク・ペンス副大統領、マイク・ポンペオ国務長官、ジョン・ボルトン国家安全保障補佐官が攻撃したがっている。 トランプが大統領に就任した翌月、つまり2017年2月にマイケル・フリン国家安全保障担当補佐官が辞任に追い込まれた。2012年7月から14年8月までアメリカ軍の情報機関DIAの局長を務めていたフリンはシリア情勢にも精通していた。 リビアやシリアへの傭兵を使った侵略を始めたのはバラク・オバマ政権。リビアでカダフィ政権が倒された頃にはNATO軍が地上のアル・カイダ系武装集団LIFGと連携していることが知られるようになり、その戦闘員が武器と一緒にシリアへ運ばれていることも報道されていた。 そこでオバマ大統領が言い始めたのが「穏健派」。「良いアル・カイダ」と「悪いアル・カイダ」が存在、アメリカは「良いアル・カイダ」を支援しているから問題ないという主張だったのだが、それをDIAは否定する報告書を2012年8月にホワイトハウスへ提出している。 オバマ政権が支援する武装勢力はサラフ主義者やムスリム同胞団が主力だとDIAは指摘、戦闘集団としてアル・ヌスラ(実態はAQIと同じだと指摘)の名前を挙げている。またオバマ政権の政策はシリアの東部(ハサカやデリゾール)にサラフィ主義者の支配地域を作ることになるとも警告していた。その警告が2014年にダーイッシュという形で現実なる。 ダーイッシュが勢力を拡大し始める際、アメリカ軍やCIAが支援している可能性は高い。2014年1月にファルージャでダーイッシュは「イスラム首長国」の建国を宣言、6月にはモスルを制圧、その際にトヨタ製の真新しい小型トラック「ハイラックス」を連ねてパレードしている。その後継を撮影した写真が世界規模で流れ、その存在が知られるようになった。 問題は、なぜパレードができたのかということ。アメリカ軍やCIAはスパイ衛星、偵察機、通信傍受、人を使って得た情報などでダーイッシュの動きを把握していたはずだが、反応していない。パレードしている車列などは格好の攻撃目標のはずなのだが、アメリカ軍は何もしていないのだ。 こうした情況の中、ホワイトハウスの内部で激しいやりとりがあった可能性が高い。そしてフリンは追い出された。このフリンをトランプが国家安全保障補佐官に任命したのである。そしてフリンはホワイトハウスから追い出され、トランプが攻撃され続けている。 トランプを失脚させ、マイク・ペンスを副大統領から大統領に昇格させるという計画が存在するとも伝えらたが、トランプを排除できないまま、ペンスを中心とするチームがホワイトハウスを動かし始めているようにも見える。 トランプはロシアとの関係修復を訴えて大統領選挙で勝利したが、これはネオコンのような好戦派にとっては許しがたいこと。アメリカ支配層はロシアが再独立への道を歩き出した直後からロシアとの軍事的な緊張を高めようとしている。ジョージ・W・ブッシュ政権は2002年、一方的にABM(弾道弾迎撃ミサイル)から離脱、今年2月にはトランプ大統領はINF(中距離核戦力)全廃条約の破棄をロシアへ通告、それを受けてロシアは条約義務履行の停止を宣言した。 アメリカの好戦派が強引に世界支配を実現しようとする中、ロシアは中国と戦略的な同盟関係を結んだ。パイプラインや鉄道の建設などインフラでの結びつきを強めているが、その動きに朝鮮半島の2カ国も加わろうとしている。 アメリカと朝鮮との問題はアメリカと中国との問題から派生しているのだが、2014年頃からアメリカの相手は中露同盟に変化した。 この中露同盟はアメリカの一極支配から離脱、新しい世界秩序を築こうとしている。アメリカの支配層は巨大資本という私的な権力が支配する新秩序を目指していたが、そのプランが揺らいでいる。アメリカの支配層が正気を失っているのはそのためだろう。プーチンがポンペオたちの要求に応じる可能性は小さい。(了) |
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