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エチオピア航空、米ボーイング最新機墜落の深刻度
大西 孝弘
ロンドン支局長
2019年3月11日
全1215文字
エチオピアの首都アディスアベバの国際空港からケニア首都のナイロビに向かっていたエチオピア航空302便が10日、離陸から約6分後に墜落し、同航空は乗客乗員157人の全員が死亡したと発表した。
3月10日、エチオピア航空302便がアディスアベバの国際空港から離陸し、同空港の南東のビショフツ近郊で墜落した(写真:共同通信)
機材は米ボーイングの737MAX8型機という小型の最新機材で、昨年11月にエチオピア航空に導入された。2月上旬に最初のチェックメンテナンスを行ったばかりだったようだ。事故の原因は明らかになっていないが、同航空によるとパイロットは離陸直後にトラブルを報告し、空港に引き返すことを要請した。
エチオピア航空はアフリカで最大の就航路線を持ち、アディスアベバの国際空港はアフリカのハブ(拠点)空港である。エチオピア航空は就航路線を増やし、最新機材を積極的に導入していた。アフリカの航空会社の中では優良な航空会社と受け止められていた。
アディスアベバとナイロビ間はその主要路線で、政治やビジネスなどで日本人を含め利用者が多い。エチオピアの日本人ビジネスコミュニティーでも衝撃が広がっているという。
筆者は特集「逆説のアフリカ」の取材で、2月上旬にエチオピア航空を利用した際に、比較的新しいボーイング737-700という小型機に搭乗した。アディスアベバからルワンダ首都のキガリまでのフライトで、飛行ルートや機体サイズなど今回の事故と重なる面があり、驚きを禁じ得ない。
米パイロット組合が737MAX8型機に懸念も
今回の事故で大きな焦点になっているのが、ボーイングの737MAX8型機の安全性だ。同機種は昨年10月にインドネシアのライオン航空でも墜落事故を起こし、半年間に墜落事故が2回発生したことになる。
インドネシアでは事故の調査が続いている。インドネシア運輸安全委員会は昨年11月に、機体の空中姿勢を測るセンサーの異常が墜落につながった可能性を示唆する中間報告を発表している。
その他にも同機種に懸念が広がっていた。米ブルームバーグ通信は昨年11月、米国の2つのパイロット組合による指摘を報じている。同機種の安全機能の潜在的リスクがマニュアルや訓練で十分に説明されていなかったというものだ。
世界の航空機需要を牽引しているのは新興国であり、エチオピア航空のように最新機材の導入も多い。その新型機で事故が続いてしまっている。世界的に737MAX機の受注や導入が本格化する局面にあった。
墜落事故の調査結果が出るまでには時間がかかりそうだが、航空専門家は「当面は737MAX機の発注を控える動きが広がりそうだ」と指摘する。世界の航空機需要は中小型機に集中しており、主力機材の墜落事故はボーイングの経営に大きな影響を与えそうだ。
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00002/031100155/?P=2
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