http://www.asyura2.com/19/kokusai25/msg/608.html
Tweet |
岐路に立つヨーロッパ中央銀行」(ここに注目!)
2019年03月06日 (水)
櫻井 玲子 解説委員
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/300/315627.html
7日にヨーロッパ中央銀行が開く、金融政策を決める会合に、世界中の関心が集まっています。櫻井解説委員です。
Q1 ヨーロッパ中央銀行のドラギ総裁、線路の分かれ道で悩んでいますね。
A1 そうなんです。ドラギ総裁、実は経済が去年前半あたりから安定してきたとみて、ここ数年続けてきた金融危機に対応するための「非常時モード」から、景気が比較的よいときの「平時モード」に切り替えようとしていたんです。昨年末には、景気を支える対策の一つである「量的緩和策」も終了させ、次は秋以降に景気を引き締めるための金利の引き上げも始めるのでないか、というのが当初の見通しでした。ところがここにきて、ドラギ総裁は軌道修正を迫られるのではないか?と注目されています。
Q2 どうしてですか?
A2 景気に予想外の急ブレーキがかかったからです。ユーロ圏の最大の貿易相手・中国の減速に伴い、輸出や生産が減少。ドイツはゼロ成長です。イギリスのEU離脱への懸念も根強く、先行きが心配されています。
Q3 となると、今回の会合ではどのような議論がされるのでしょうか?
A3 まずは、企業などに十分おカネがまわるようにするための、ユーロ圏の銀行への極めて低い金利での貸し出し。この延長を検討するとみられています。5年前に導入されたこの対策、これまで何回かにわたって実施され、来年・2020年以降に満期を迎えますが、打ち切りにせず、景気を支える姿勢を強調してみせるかもしれないと専門家はいいます。また、市場関係者の間では年内の利上げは難しいという予測も広がっています。
Q4 当面はまだ、非常時モードが続くということでしょうか?
A4 それは今回の議論次第になりそうです。というのも実はこうした動きに異論を唱えている人たちも、中央銀行の中には、いるんです。景気が悪くなっているといっても、雇用や物価は比較的安定している。だから本当に困ったときに打つ手がなくならないよう、早く平時モードに戻すべきだ、という意見も根強いのです。
金融危機のときに始めた対応策を完全に手じまいする前に、足元の景気減速が始まっている悩みは、マイナス金利政策を今も続けている日本も同じです。
景気減速への対応が先か、より大きな危機に備えるのを優先するか、ヨーロッパ中央銀行の判断が、注目されます。
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。