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習主席が挑む「持久戦」
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2019-01-13 天木直人のブログ
米中貿易協議の報道を見ていると、どうやら中国が譲歩しつつあるように見える。 関税問題についてだけでなく知的財産権問題についても譲歩しそうな気配だ。 果たして習近平の中国はトランプ大統領の米国とこれ以上競い合う事は得策ではないと思い始めたのか。 そう思っていたら、きょう1月13日の日経新聞「風見鶏」で、高橋哲史中国総局長が教えてくれた。 建国の父であり、習近平主席が崇拝する毛沢東が抗日戦争時の1938年に書いた「持久戦論」がいま中国でブームになっているという。 すなわち、昨年10月に出版された「『持久戦論』を読み返す」という解説本が、この手の本では異例の9万部を売るヒットになっているというのだ。 いうまでもなく、「持久戦論」とは、短期決戦で日本を蹴散らすべきだとする「速戦論」を否定し、拙速に走らず、時間をかけて少しずつ状況を変えていけば必ず日本に勝てる」と主張する」毛沢東の戦略の集大成だ。 そして見事に日本に勝った。 日本を米国に置き換えれば、それはそっくりそのまま対米戦略本になるというわけだ。 なるほど。これで合点がいく。 ついこの前までは、中国は「中国が米国を抜くのは時間の問題だ」という「速戦論」が見られたが、今は違うという。 習近平主導部は、米国に譲歩してでも3月までに貿易協議をまとめようとしているのだというのだ。 もちろん、その裏には、どんなに時間をかけてでもいいから、米国をしのぐ世界一の軍事覇権国になるという外交・安保戦略があるに違いない。 まさしく白髪三千丈の国だ。 万里の長城の国だ。 これでは、建国わずか250年足らずの「速戦論」の戦争国家である米国は勝てない。 ましてや米国第一主義しか戦略のないトランプ大統領の米国では勝てない。 その米国に従属するしか能のない安倍首相の日本の出る幕は皆無だ(了)
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