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米上院でイスラエルの破壊と殺戮を守るため反BDS法の成立を目指す動き(1/2)
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2019.01.08 櫻井ジャーナル
アメリカではマルコ・ルビオ上院議員を中心とするグループがBDS(ボイコット、資本の引き揚げ、制裁)を法的に禁止しようとしている。昨年(2018年)12月22日に連邦予算の一部が失効しているが、その問題よりイスラエルを守ることを優先しているわけだ。 政府機関の一部が閉鎖される直前、ベン・カーディン上院議員とロブ・ポートマン上院議員はどさくさ紛れに、アメリカ企業がイスラエル・ボイコットに参加できないようにしよう目論んでいたが、そうした動きが続いていると言える。 繰り返しになるが、アメリカには「1995年エルサレム大使館法」という法律があり、エルサレムがイスラエルの首都だと認めた上で、1999年5月31日までにそこへ大使館を建設するべきだとしていた。 その法律は歴代大統領の判断もあって実現しなかったのだが、2017年6月にアメリカ上院はその法律を再確認する決議を賛成90、反対0、棄権10で採択している。それがアメリカ上院議員の意思であり、そうした中から今回の法案も出てきた。 アメリカの政界はシオニズム、つまりイスラエル至上主義に覆われている。そうした状況を作り出す仕組みの中心に存在しているのがAIPAC。そうした考え方に基づいて動いている人々がネオコンで、その影響は民主党にも共和党にも及んでいる。 現在、ネオコンで中心的な役割を演じている人々は若い頃、ヘンリー・ジャクソン議員の事務所で訓練を受けていた。その中にはリチャード・パール、ポール・ウォルフォウィッツ、エリオット・エイブラムズ、ダグラス・フェイス、エイブラム・シュルスキーも含まれていた。 そうした一団が表舞台に登場してくる切っ掛けは1972年の大統領選挙。このときに民主党ではジョン・F・ケネディに近く、戦争に反対していたジョージ・マクガバンが支配層の思惑に反して候補者に選ばれたのだ。 民主党の内部ではマクガバンを潰すためにCDMなる反マクガバン派のグループが形成されるが、その中心になったのがジャクソン議員、ジャクソンが影響を受けたひとりがフリッツ・クレーマーである。 クレーマーはドイツ生まれで、熱烈な反コミュニストとして有名。第2次世界大戦中、ヘンリー・キッシンジャーに目をつけて出世街道に乗せたことでも知られている。大戦後、クレーマーは陸軍参謀部の顧問に就任した。 実際にネオコンが表舞台に登場してくるのはジェラルド・フォード大統領の時代。フォードはリチャード・ニクソンがウォーターゲート事件で失脚したことを受けて副大統領から昇格したのだが、大統領に就任するとデタント派を粛清していく。特に重要だと考えられているのが国防長官とCIA長官の交代だ。国防長官はジェームズ・シュレシンジャーからドナルド・ラムズフェルドへ、CIA長官はウィリアム・コルビーからジョージ・H・W・ブッシュへ交代した。 ジャクソン議員の事務所で教育されたひとりであるウォルフォウィッツは1991年にイラク、シリア、イランを殲滅すると語っていたという。これはウェズリー・クラーク元欧州連合軍最高司令官の話だ。(2007年3月、10月) (つづく) |
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