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リニア建設に批判を止めない静岡県知事に、経済誌など大マスゴミからの攻撃が止まらない。
しかし、大井川沿岸の水利権を奪うリニアへの批判に「別のダムはどうなんだ」という非難はどうなんだろうか。
仮に「箱物行政」を批判するなら「国費3兆支援ありのリニアこそ壮大な箱物」となるはずなのだが。
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リニアを止める静岡県 川勝知事「ヤクザ・ゴロツキ」暴言問題の背景に「ハコモノ行政」
2019年12月27日 05時00分 公開[河崎貴一,ITmedia]
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1912/27/news033.html
*phot山梨リニア実験センターで撮影した試験車両(ITmedia ビジネスオンライン編集部撮影)https://image.itmedia.co.jp/business/articles/1912/27/dk_r_0.jpg
「ヤクザの集団」「ゴロツキ」「反対する人がいたら、県議会議員の資格はない」――。
静岡県の川勝平太知事の“口撃”は止まらない。川勝知事は12月19日、JR東静岡駅前に計画している図書館などが整備される予定のいわゆるハコモノ施設「文化力の拠点」について、来年度予算を認めない県議会の自民党系の最大会派「自民改革会議」を、こう侮辱した。
翌20日、川勝知事は、自民党県議団の控室に出向いて、「あの発言は、私が言ってもいないことをマスコミが書いた」と責任転嫁。これには地元マスコミからも反発を受けて、24日の知事定例会見は荒れ、「発言は撤回しない」と発言の事実を認めた。
ところが、25日には一転して自らの発言の非を認め、「衷心より恥じており、猛省をしています」と謝罪会見をした。先月「嘘(うそ)つきは泥棒の始まり」と三重県知事に暴言を吐いた川勝知事だが、見事にブーメランが知事自身に直撃した格好だ。
川勝知事と、自民党系県議団・保守系無所属議員の間では、リニア中央新幹線を巡る問題が尾を引いている。
南アルプストンネル(静岡工区)を巡って、静岡県の川勝平太知事が着工に「待った」をかけてから、すでに2年以上が経過した。JR東海は、2019年内の着工が難しくなり、2027年予定の品川・名古屋間の開業は延期される可能性が高くなった。
*photリニア中央新幹線と東海道新幹線のルート(アイティメディア作成)https://image.itmedia.co.jp/business/articles/1912/27/dk_r_1.jpg
国土交通省の水嶋智鉄道局長は、12月14日、JR東海に対して、「(大井川流域市町に)説明責任を果たすことが求められる」と静岡新聞の取材で話している。
しかし、JR東海の幹部が流域市町に説明に出向こうと打診をしても、市町側が静岡県知事の顔色をうかがいながら、JR東海の面会を拒絶している実態はあまり知られていない。
このトンネルの着工については、大井川流域の利水者11団体とJR東海、静岡県の間で話し合いがなされて、2017年9月、県の仲介によって合意をして協定文書を作成するところまで進んでいた。それを、川勝知事が“ちゃぶ台返し”をしたと12月の静岡県議会でも取り上げられたのだ。
川勝知事がトンネル着工を拒むのは、大井川の源流部の地下にトンネルを掘ることによって大井川が減水し、河川の環境が悪化しかねない、というのが表向きの理由だ。
「環境」を盾にして、「(減水する毎秒2tの水量は)静岡県民62万人の命の水である」「(トンネル湧水を)一滴たりとも失うことがあってはならない」という川勝知事の物言いは、一見すると静岡県民にとっては“正義の味方”のようにも見えるだろう。
ところが、「常時、毎秒2tの水が失われる」という明確な根拠は、どこにも出ていない。かつて、JR東海が記した環境影響評価準備書には、「覆工コンクリート等がない条件で、最大で毎秒2t減水と予測」とある。現代のトンネル掘削の現場では、先行ボーリング(先行探査)をして地層を確認しながら掘削し、圧力が強くなるとすぐに地層を固めたり、覆工コンクリートのような防水工事を実施したりするので、大量の出水は考えにくい。
それに、知事の言う「一滴の水たりとも」という表現は、現実的な指摘ではない。川勝知事が、自らはできないことを他人に強要して、JRだけを水問題でつるし上げるのは、“官の民いじめ”と言われかねないだろう。
*phot静岡県庁の本館(手前)と別館(奥)https://image.itmedia.co.jp/business/articles/1912/27/dk_r_2.jpg
静岡県内では、リニア新幹線の事業者であるJR東海を、“環境破壊の企業”かのように捉える人が多くいる。しかし、このトンネル工事に、静岡県知事が「待った」をかけ続けなければならないような問題は、同じく南アルプスを通る長野県や山梨県をはじめ他県では一切起きていない。
それは川勝知事がJR東海に対して、「無礼千万」「頭に来た」「誠意がない」「静岡県民がリニア新幹線の線路に座り込む」などと、知事らしからぬ言葉でレッテル貼りや煽動(せんどう)をし、地元メディアが報じたこれらの言葉によって刷り込みをされた県民が多かったからかもしれない。
*phot知事定例記者会見https://image.itmedia.co.jp/business/articles/1912/27/dk_r_3.jpg
その静岡県で、12月以降、川勝知事のこれまでのJR東海への対応について、疑問を投げかけるような報道が相次いだ。
静岡新聞は、リニア問題に関しては、川勝知事の見解を無批判に報道してきた。その静岡新聞の読者欄(12月5日付け)に、「リニア解決の着地点を探して」という投稿が掲載された。「知事のけんか腰の交渉も気になる」「(知事は)リニア自体に反対ではないのだから、解決に向けて着地点を探ってほしい」という県民の意見を紹介したのである。
この投稿は、川勝知事が、JR東海との協議を仲介した国交省幹部に対して「中途半端な理解の人」「器に欠ける」と批判し、愛知県の大村秀章知事への批判に続けて、三重県の鈴木英敬(えいけい)知事を、「嘘(うそ)つきは泥棒の始まり」と公式の場で侮辱した発言を問題にしている。
また、同月11日放映の静岡朝日テレビの地域情報番組「夕方情報ワイド とびっきり!しずおか」でも、「リニア県議会、命の水論戦 『知事は劇場型』『JRイジメ』」というタイトルでも、川勝知事のリニア対応について、県議複数による批判的な質問を取り上げた。番組中、ゲスト出演した岸博幸・慶應義塾大学大学院教授(元経産省官僚)は、ソフトな言い回しをしながら、問題を鋭く指摘した。
「知事は(リニアへの対応で)、静岡県民のためというよりは、次の知事選を考えた行動をしている」
大井川の田代ダムから山梨県側に発電用に流出させている水が、リニア新幹線のトンネルで予想される減水の2.5倍もあるのに、リニア新幹線だけを目の敵にするのは、「ちょっと無理がある」(関連記事リニアを阻む静岡県が知られたくない「田代ダム」の不都合な真実を参照)「知事が騒ぐと、全国から『静岡県って何?』と見られる」などの発言があった。
静岡県知事が主導するリニア批判は、ちょっとおかしいと、地元メディアが報じ始めたのだ。
●田代ダムから大量の水が流出
静岡朝日テレビの「夕方情報ワイド とびっきり!しずおか」で、大きく取り上げたのは、桜井勝郎県議の県議会での一般質問だった。桜井議員は、島田市・川根本町選出で、大井川の延長168キロのうち、半分以上は桜井議員の選挙区を流れている。
12月9日午後、桜井議員が登壇する前には、傍聴席はほぼ満席になり、テレビ局のカメラも中継のために2台入ってきた。
*phot川勝知事にリニア新幹線問題を問い質(ただ)した桜井勝郎県議https://image.itmedia.co.jp/business/articles/1912/27/dk_r_20.jpg
桜井議員は、水で口の中をうるおしてから、熱く語り始めた。
「最近、知事は、(リニア新幹線の)トンネル工事で発生する湧水を全量戻す件で、JR東海を糾弾していますが、関連する地域住民、企業、静岡市を絡め、一部報道機関までが知事の言い分に乗っかって世間の関心を呼んでおります。まさしく劇場型のパフォーマンスです。(中略)日頃からJR東海には、(東海道新幹線の富士山静岡)空港駅設置につれない対応をされて、憤懣(ふんまん)やるかたない知事。ここぞとばかりにJR東海をいじめる、またとないチャンス。その怒りをトンネル工事による湧水にぶつけたのであります」
さらに、桜井議員は大井川源流部にある田代ダムの問題を取り上げた。
田代ダム(静岡市葵区)は、1928年、大井川源流部の標高1380メートルの地点に建設され、現在の事業者は東京電力だ。ダムに蓄えられた水は、南アルプス山中に掘られた導水路トンネルを経由して、4.8キロ東の田代川第二発電所(標高643メートル。山梨県早川町)で発電し、さらに東方2.5キロの田代川第一発電所(標高508メートル。同前)で発電に再利用されている。発電後の水は、山梨県の早川に放流されている。つまり静岡県から見ると、県外に流出している水なのだ。
その田代ダムで取水されている水量は、「毎秒4.99t」と、3日間で東京ドームを満水にするほど膨大な水量である。リニア新幹線のトンネルで「最大で毎秒2t」と予測される減水量の約2.5倍にあたる。
川勝知事は、2016年7月、早川町を訪れてこれらのダムを視察し、大量の水が大井川から取水されている事実を認識していた。それには口を閉ざして、まだ工事が始まってもいない、リニア新幹線のトンネル工事による湧水だけを問題にし、トンネル工事をストップさせているのだ。
*phot山梨県側に水を放流している田代ダムの航空写真。©Googlehttps://image.itmedia.co.jp/business/articles/1912/27/dk_r_101.jpg
*phot田代ダムからの導水路図。©Googlehttps://image.itmedia.co.jp/business/articles/1912/27/dk_r_102.jpg
桜井議員は、質問を続けた。
「知事が『命の水』と言う大井川の水を、『一滴たりとも渡さない』と言いながら、あの田代ダムから山梨県側に流れているあの水も、あなたの言葉を借りれば、『われわれの命の水』ではないでしょうか」
前述のように、JR東海が環境影響評価準備書に記した、「覆工コンクリート等がない条件で、“最大”で毎秒2t減水と予測」という減水量の予測を、川勝知事は、「常時毎秒2tの減水」と意図的に“拡大解釈”をして「毎秒2tの水は、静岡県民62万人の命の水」と危機感を煽ってきた。
しかし、桜井議員は、「毎秒2tの水が静岡県民62万人の命の水と言うなら、現在、山梨県側に放流している毎秒4.99tの水は“静岡県民155万人の命の水”に相当する」と追及した。田代ダムから他県に放流される水量を問題外にしては、水問題を解決できないというのだ。
桜井議員が質(ただ)した内容は、おもに次の6点。
・リニア新幹線のトンネル工事によって、本当に大井川の水は減るのか。
・トンネル工事の湧水は、その全量が、トンネル工事をする前に、大井川に流れていたのか。
・県の資料によれば、「南アルプスからの地下水が毎秒10tも駿河湾に流れている」とあるが、その水量の根拠は?
・トンネル工事によって、「毎秒2t」の地下水が、(前述の)地下水「毎秒10t」から減水するのか?
・トンネル工事によって、「生態系が壊滅的な打撃を受ける」と指摘するが、そう断定できるのか。
・静岡県中央新幹線環境保全連絡会議は、知事の賛成派ばかりで構成が偏っている。
桜井議員は、各質問について、「科学的な根拠をお示しいただきたい」と知事に答弁を求めた。
●自治体は東京電力に発電用水利権の一部返還を求めていた
「科学的根拠」という言葉は、JR東海が「減水量予測」や「(湧水を)全量戻す」と説明した際に、静岡県が求めてきた言葉である。それに対して、具体的な数字をあげて反論する以上、静岡県側も科学的根拠を説明する義務はある。
*phot桜井県議の質問に簡単に応える川勝知事https://image.itmedia.co.jp/business/articles/1912/27/dk_r_21.jpg
これらの桜井議員の質問に対して、答弁に立った川勝知事はこう答えた。
「田代ダムの水利権は、河川管理者である国土交通大臣から、発電取水のため、東京電力株式会社が許可された権利であります。リニア中央新幹線工事に伴う大井川流量減少問題とは異なる話であります。筋違いの話。
万一のことを想定して、その担保として、東京電力の水を一部、取り戻すということを県が東京電力に交渉する問題ではなく、JR東海が県外に水を流出させないよう、責任を持って取り組む問題であります」
田代ダムから山梨県へ流れ出ている水について、事業者でもないJR東海に「責任を持って取り組む問題」と押し付け、自らの役割を放棄する答弁をしてみせた。川勝知事が、答弁でリニア新幹線のトンネル工事について触れたのは、わずか約2分間だった。
川勝知事が答弁で語ったのは次の2点だ。
・田代ダムの水利権を、静岡県が問題にするのは筋違いの話。
・リニア中央新幹線のトンネル工事による減水こそ、静岡県が取り組むべき問題である。
こういう川勝知事の答弁こそ、「筋違いの話」の可能性がある。
最初の問題については、2005年、大井川流域自治体は、東京電力に対して発電用水利権の一部返還を求めたという前例がある。国交省・静岡県・山梨県・大井川流域自治体(静岡市・川根本町・川根町=当時)と東京電力の5者は、「大井川水利流量調整協議会」を結成して交渉をしている。
桜井議員も質問の中で、「県も当時の石川(嘉延=いしかわよしのぶ)知事が東京電力の本社まで出向いて交渉し、その御苦労もあって、年平均毎秒約1tをなんとか取り戻したのであります」と、県が田代ダムの水利権に関係した経緯について触れている。当時、島田市長だった桜井県議も、この水返還運動に石川元知事とともに行動した一人だった。
2点目の「減水」に関しては、「トンネル工事で、減水はまったく問題にならない可能性が高い」と、中央大学理工学部の山田正教授(専門は河川工学)は話す。山田教授の科学的な説明については、次回で詳述する。
●「県民の命の水」という“口実”
静岡県議会(定数69)の構成は、勢力順に、自民改革会議(39)、ふじのくに県民クラブ(19)、公明党静岡県議団(5)、日本共産党(1)、無所属(4)となっている。ところが、県政与党は、第二党の旧民主党系会派「ふじのくに県民クラブ」で、川勝知事も旧民主党や連合などの支援によって当選した。
県議会議員の半数以上を占める自民党系「自民改革会議」や保守勢力は、12月の県議会やその後の常任委員会でも、川勝県政を批判する勢いを強めてきた。その中でも、川勝知事の政治方針に鋭い視線を浴びせているのが、桜井勝郎議員(保守系無所属)だ。
桜井議員は、「リニア中央新幹線には、賛成でも反対でもない」という立場を取る。ただし、「リニア新幹線を口実に、川勝知事が、間違いやうそによって静岡県民をミスリードするのを看過できない」と本人は言う。
*phot桜井県議の質問を聞く川勝知事https://image.itmedia.co.jp/business/articles/1912/27/dk_r__w220_42.jpg
本会議後に、桜井議員は取材に応じた。
「川勝知事は、私の質問に対する答弁で、田代ダムから山梨県に放流されている毎秒4.99tの水については、『筋違いの話』と一考だにしませんでした。しかし、私が県河川局に確認したところ、『東電の水利権は一気には取り戻せないが、時間をかければ少しずつ取り戻す事は可能』と言っています。そのことからも、川勝知事は、『県民の命の水』というのは口実で、“JR東海イジメ”のためにトンネル工事を着工させないのは明らかです」
そして、トンネルの湧水について、知事とは異なる見解を示した。
*phot桜井勝郎静岡県議https://image.itmedia.co.jp/business/articles/1912/27/dk_r__w220_42.jpg
「知事は、減水の心配ばかりしています。ところが、リニア新幹線のトンネル工事に伴う湧水は、山梨県や長野県側に流れていた地下水だったかもしれません。そうであるならば、JR東海が静岡県の求めに応じて『湧水の全量を戻す』ようになれば、大井川河口部では、地下水を含めた水量は逆に増えることも考えられます。
知事は、そんなに水の事が心配で、JR東海の調査報告が不十分で信用できないのなら、静岡県は地下水について独自に調査すべきだと思います。静岡県こそ、科学的根拠を示すべきではないでしょうか」
川勝知事は「コンクリートから人へ」というスローガンを掲げていた民主党(当時)から支援を受けていたこともあり、就任当初は「ハコモノをゼロベースで見直す」と怪気炎を上げていた。だが、就任後の10年間を振り返ると、富士山世界遺産センター、静岡空港ターミナルビル、茶の都ミュージアム、日本平夢テラスなど、見直しどころかむしろ「ハコモノ」を積極的に整備してきたと報じられている。
冒頭で触れた「嘘(うそ)つきブーメラン事案」は、東静岡駅前に整備予定のハコモノに反対する県議会議員らに対して「ヤクザ、ゴロツキ」などと発言したものだ。リニアについても、前回の連載「静岡県知事の「リニア妨害」 県内からも不満噴出の衝撃【後編」で指摘した通り、これまでの知事の言動を検証すると、「水と環境」を取引材料にして、「代償措置」として、JR東海に東海道新幹線の富士山静岡空港新駅を造らせようとする“本音”が垣間見える。
新幹線の駅は分かりやすい「ハコモノ」だ。今回のリニア中央新幹線に川勝知事が「待った」をかけた騒動は、知事の「ハコモノ」に対する異常な執着心が世の中を掻き乱す言動の背景にある、と言っては言い過ぎだろうか。
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やくざ・ゴロツキが知事の発言として不穏当とするなら、このマスゴミ記事の「知事の異常な執着心が世の中をかき乱す」は明らかに云い過ぎだろう。
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