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みずほFG、現役行員の年金「一律減額」の大ナタ…バブル入行組の人員削減に実質着手
https://biz-journal.jp/2019/11/post_129102.html
2019.11.24 文=編集部 Business Journal
みずほ銀行本店が入居する大手町タワー(wikipediaより)
みずほフィナンシャルグループ(FG)が企業年金の減額に舵を切った。共同通信や日本経済新聞が18日、報じた。報道によると、年金減額の対象は傘下のみずほ銀行、みずほ信託銀行の約3万5000人のうち53歳以下の社員。一方で、48〜53歳の社員が2020年度中に会社を辞めた場合は減額しない「特例」も設けるという。共同通信は今回の年金減額措置で「中高年の早期退職が増える可能性がある」と指摘する。各業界で課題になっているバブル世代の人件費圧縮に、みずほFGもついに着手したのだろうか。
■超低金利の長期化が原因?
みずほFGは1999年12月、第一勧業銀行・富士銀行・日本興業銀行の3行合併で発足した。日本の3大メガバンクの一角を構成しているが、単純な従業員数の比較では三菱UFJフィナンシャルグループ、三井住友フィナンシャルグループに比べて少ない。一方で、みずほFGは「サービス提供力No.1の<みずほ>」を企業理念に掲げ、「グローバルな視点から経済・社会の変化をいち早く予見し、個人・法人それぞれのお客さま、そして経済・社会にとって、常に革新的で最適な金融サービスを提供する」(公式ホームページより)として、全国で展開する支店業務のサービスに注力してきた。
みずほFG広報室は、今回の企業年金減額の最大の要因を「超低金利の長期化」だと説明。そのうえで、次のように制度更新の意図を語った。
「企業年金の減額は、今後も安定した年金支給を可能にするための措置です。退職を促す意図はありません。管理職の自動昇給を廃止するとの報道もありましたが、今回の人事制度の変更以前から、当グループの人事システムは自動昇給するシステムではありません」
■IT業界のサクラダ・ファミリア
だが、みずほ銀行の人件費圧縮・人員整理の噂は相当前からあった。東京都内の銀行関係者は次のように話す。
「みずほFGは2011年6月から約8年の歳月と、4000億円を投資して、勘定系システム『MINORI(ミノリ)』を導入しました。銀行業界でも例のない『勘定系システムを土台からつくり直す難事業』でしたが、このシステムの導入により支店業務は大幅にIT化され、事務系従業員が大量に不要になるといわれています。
ATMや銀行窓口の入出金などを記録し、管理しているのが勘定系システムです。ATMなど24時間稼働のオンラインシステムと、支店事務系のオフラインのバッチ処理を同時並行して処理を行う技術は非常に難しく、なかなか完成しないことから、IT業界のサグラダ・ファミリアと呼ばれていました」
■バブル採用組向けの人件費対策
一連のみずほFGの動きをどう見ればよいのか。経済ジャーナリストの森岡英樹氏は次のように解説する。
「今回の事実上の年金給付の減額は一言で言えば、『バブル採用組対策』に尽きます。これはみずほに限った課題ではないのですが、3行統合ということもあり、みずほはバブル採用組にメスを入れるのが遅れていたということでしょう。
大量採用したツケが、人件費の増大として収益を圧迫しています。1.9万人の削減をうちだしており、毎年度に人員削減計画をつくっていますが、7月に懸案のシステム統合を終えたことで、店舗、人員の削減に大きく切り込み始めたということです。
今年度下期から本格化する職務や成果に報いる報酬制度の見直しもリンクしています。また、兼業・副業の解禁も同様です。年金給付制度の見直しは、超低金利の継続を踏まえて、市場金利に連動させるというもので、『永続的に安定した給付を可能にするため』というみずほの説明は、その通りです。
しかし、共同通信の記事のように、53歳以下を対象にし、48〜53歳の社員が20年度中に会社を辞めた場合は減額しない特例を設けるというのは、まさにバブル期採用組を意識した制度と言っていいでしょう。これまで先送りしてきた、一番難しい課題に本格的に取り組みだしたということに尽きます」
1980年代にはカッコイイ職業として、垂涎の的だった銀行員も少子高齢化の波にはあらがえそうにはない。「花のバブル入行組」の苦難は続きそうだ。
(文=編集部)
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