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ヤフー ZOZOの株式買い付け終了 子会社に
2019年11月14日 12時40分
ヤフーの持ち株会社、Zホールディングスは、国内最大級のファッション通販サイトを運営するZOZOの株式の買い付けを終え、子会社にしたと発表しました。
ヤフーの持ち株会社、Zホールディングスはことし9月にZOZOを買収することで合意し、13日まで、ZOZOの株式のTOB=公開買い付けを行いました。
その結果が14日公表され、Zホールディングスは、ZOZOの株式の50.1%を取得し、13日付けで子会社化したということです。株式の取得金額は4007億円余りでした。
このTOBでは、ZOZOの創業者で、今回の買収を機に社長を退いた前澤友作前社長も一定の株式の売却に応じ、前澤氏の保有比率は、それまでの36%余りから、17%余りに下がりました。
Zホールディングスは、ネット通販の分野で国内トップを目指すという目標を掲げていて、ZOZOの買収で若い世代の利用者を取り込み、ライバルのアマゾンや楽天に追いつきたい考えです。
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コラム2019年11月14日 / 13:52 / 5時間前更新
コラム:孫氏が本領発揮、ヤフー・LINE統合に大きなうまみ
Liam Proud Karen Kwok
3 分で読む
[ロンドン 13日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 検索サービスのヤフーを展開するZホールディングス(4689.T)と無料通信アプリを手掛けるLINEが、経営統合に向けて検討に入った。高齢者の5人に4人が買い物の支払いを現金で行っている日本で、出遅れていたデジタル決済サービスが拡大のチャンスを迎えた。Zホールディングスの親会社・ソフトバンクグループ(9984.T)を率いる孫正義氏が、本領を発揮した形だ。
ソフトバンクグループ傘下の通信会社・ソフトバンク(9434.T)は、Zホールディングス(旧ヤフー、時価総額170億ドル)株式の45%を保有している。LINE(時価総額100億ドル)は韓国のネイバー(035420.KS)が73%の株式を保有し、LINEの日本人ユーザー数は8200万人に上る。
ロイターの13日の報道によると、統合計画には孫氏とネイバーのハン・ソンスク最高経営責任者(CEO)が関与した可能性がある。両陣営は折半出資してヤフーとLINEの支配権を持つ新会社を設立する。12日の株価に基づく新会社の企業価値は、約150億ドルだ。
今回の計画は、日本のモバイル決済市場で大規模な提携関係を生み出す点に大きなうまみがある。安倍晋三首相は、デジタル決済の比率を2025年までに現在の2倍の40%に高める目標を掲げている。
LINEのキャッシュレス決済サービス「LINEペイ」の登録者数は約3700万人。今年1─9月の同サービスを使った決済額は80億ドル弱だが、それでも巨大な顧客基盤だ。
ヤフーのスマホ決済サービス「ペイペイ」は、ソフトバンクとインドの決済フィンテック企業Paytm(ペイティーエム)との共同事業で、利用者数は1200万人余り。
LINEペイとペイペイを合わせると、電子商取引最大手の楽天を抜く。統合報道を受けて米市場に上場しているLINEの米預託証券(ADR)は、25%以上も急騰した。
孫氏にとっても実入りは大きい。折半出資の新会社設立によりソフトバンクは事実上、保有するZホールディングス株の半分をLINE株式の36%と交換することになる。アナリストによると、LINEの売上高は今後5年間に、ほぼ3倍に膨らむ見通しだ。
孫氏は、LINEの若年ユーザー層へのアクセスも拡大できる。こうしたユーザーによるLINEでの「スタンプ」送信は昨年、1日平均で約4億回に達した。
何よりもすばらしいのは、LINEのフリーキャッシュフローが、21年にはプラスになり始めるとアナリストが予想していることだ。
共有オフィス「ウィーワーク」への巨額出資で大きな損失を被った孫氏だが、風向きが「追い風」に変わるかもしれない。
●背景となるニュース
*ロイターは13日、関係者2人の話として、検索サービスのヤフーを傘下に持つZホールディングス(HD)と無料通信アプリを手掛けるLINEが、経営統合に向けて調整に入ったと報じた。ZホールディングスLINEはそれぞれ14日、「協議を行っていることは事実」とするコメントを発表した。
*計画によると、Zホールディングスの親会社ソフトバンクとLINEの親会社ネイバーが、折半出資の新会社を設立する。新会社はZホールディングスを傘下に収め、ZホールディングスがLINEとヤフーを運営する。通信大手のソフトバンクはソフトバンクグループの中核会社。
*ヤフーとLINEの経営統合報道を受けて、13日のニューヨーク市場でLINEの米預託証券が25%余り値上がりした。
(筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています)
https://jp.reuters.com/article/yahoo-line-breakingviews-idJPKBN1XO0GT
ヤフー、LINE統合に立ちはだかる独禁法の壁
白壁 達久 他 1名
2019年11月14日
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ギフト
全2049文字
検索サービス「ヤフー」を手掛けるソフトバンクグループのZホールディングスと対話アプリのLINEが経営統合を視野に入れて協議をしていることを認めた。対話アプリで国内約8000万人のユーザーを抱えるLINEと、約5000万人の利用者を抱えるヤフーの統合が実現すれば、巨大プラットフォーマーが誕生することになる。ただし、乗り越えるべき壁がある。独占禁止法の壁だ。
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00002/111400867/
ヤフーとLINE「統合」実現すれば何が起こるのか
交渉の事実は認める、カギはスマホ決済だ
田中 道昭 : 立教大学ビジネススクール教授2019年11月14日
ヤフーとLINEの経営統合が実現したら、どんなメリットがあるでしょうか(編集部撮影)
ヤフーを運営するZホールディングス(HD)とLINEが経営統合に向けた交渉に入っていることが明らかになりました。
11月13日夜に日本経済新聞などが一報を報じると、14日朝にZホールディングスは「協議を行っていることは事実ですが、現時点で決定した事実はありません」、LINEは「企業価値向上のための施策の1つとして検討を進めていることは事実ですが、当社として決定している事実はございません」とそれぞれリリースを出しました。
このまま報道の通りに経営統合が決まるかどうかは予断を許しませんが、LINEアプリの利用者は約8000万人、ヤフーのサービス利用者は約5000万人に上ります。もし、実現すれば金融やEC、小売りなども含めた大規模なサービス基盤が誕生し、国内IT産業の勢力図に大きな影響を与えることは確実です。
両社の統合にはどんなメリットがありうるのでしょうか。カギを握るのは、ヤフー傘下のPayPayが提供する「ペイペイ」、LINEが手掛ける「LINEペイ」というスマホ決済サービスです。
まず、「ペイペイ」に言及しておきましょう。
経済産業省の『キャッシュレス・ビジョン』(2018年4月)によれば、日本のキャッシュレス決済比率は、韓国の89.1%や中国の60.0%に対して、わずか18.4%にとどまっていました(2015年)。政府は、それを「大阪・関西万博に向けて、(中略)キャッシュレス決済比率40%の目標を前倒しし」「将来的には、世界最高水準のキャッシュレス決済比率80%を目指し、必要な環境整備を進めていく」としています。
2019年10月1日からの消費税増税とあわせては、「キャッシュレス・ポイント還元事業」が展開され、キャッシュレス社会への転換が図られています。
ソフトバンクグループの総力を挙げるペイペイ
そうした中、日本のキャッシュレス化を牽引、スマホ決済サービスのシェアを飛躍的に伸ばしているのが「ペイペイ」です。PayPayは、2018年6月、ソフトバンクとヤフー(2019年10月1日に会社分割を通じて持ち株会社体制へ移行、商号を「Zホールディングス株式会社」へ変更)それぞれ50%の出資で設立されました。
その後の2019年5月、ソフトバンクグループがPayPayへ追加出資したことで、PayPayの資本構成はソフトバンクグループが筆頭で50%、ソフトバンク25%、ヤフー25%へと変更されました。ソフトバンク・ビジョン・ファンドが出資するインドのPaytmも技術協力し、グループ総力を挙げての事業体制を構築しています。
ペイペイは、話題をさらった2回もの「100億円キャンペーン」や「キャッシュレス・ポイント還元事業」関連施策などを通して登録ユーザー数は1900万人(2019年11月)、月次決済回数で約8500万回(2019年10月)となっています。QRコード決済サービスのユーザー利用意向ではペイペイが独走、また「現金以外で思い浮かぶ決済手段」もクレジットカードを除けばペイペイが1位となっています。
通信事業の成長が描けないソフトバンクはペイペイを「新領域」と位置づけ、システム不具合などを経ながらも登録ユーザー数と加盟店拡大に攻勢をかけています。
ペイペイはEC・リアルでの各種決済に加えて公共料金や税金の支払いにも対応し、送金や割り勘、ギフトやお年玉などP2Pソーシャル機能も付いています。ペイペイ口座からの出金といった資金移動もすでに可能で、今後はローン・小口融資・MMF・投資・保険・後払いなどの本格的な金融サービスの提供も見据えています。
ソフトバンクの宮内謙社長は11月に開いた決算説明会でアリババ・グループの金融事業会社「アントフィナンシャル」が提供する決済サービス「アリペイ(Alipay)」のビジネスモデルを引用し、この金融サービス分野こそ「これからいちばん伸ばせる」「フィンテック領域」としました。
さらに、登録ユーザー数が伸びていけばペイペイは「決済アプリ」から「スーパーアプリ」へと変貌し、「このスーパーアプリをベースにして、いろいろなビジネスを展開することができる」と高らかにうたいました。
入り口として機能するペイペイ
2019年11月現在、ヤフーは、ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZOの連結子会社化を目指してTOB(株式公開買い付け)を実施中です。また、10月には、ECサイト「ペイペイモール」とフリマサイト「ペイペイフリマ」をオープンさせています。
つまり、拡充される「ペイペイ」を顧客接点にして、従来の広告事業に加えてフィンテックなど金融関連事業、EC小売りやオンライン・オフラインの継ぎ目のない多様なサービスを提供していくということを狙っています。
宮内社長は決算説明会で、「アリババにTモールやタオバオがあるように、われわれにもヤフーショッピング、ペイペイモール、ペイペイフリマといった陣形ができつつある」と語っています。
筆者は、宮内社長の言葉から、ソフトバンクグループ孫社長の戦略における2つの意図を読み取ることができると考えています。
1つは、ペイペイを、EC小売り事業を先鋭化させるとともに、広範な生活サービス全般へ顧客を誘導するための入り口として機能させるということ。もう1つは、その中でもEC小売りを中核で機能させる必要があるということです。
次にLINE側を見ていきましょう。
LINEペイが競合他社に先行して2016年にリリースしたQRコード決済は「加盟店の導入費用ゼロ、今後3年間は決済手数料無料」という赤字前提の大攻勢で話題をさらいました。LINEペイの戦略は、キャッシュレス化が進んでいない中小店舗に重点を起き、キャッシュレス導入にあたって障壁になっていたコストをゼロにするものです。これにより、2018年度内に100万加盟店を確保するという目標を掲げました。
【2019年11月14日16時30分追記】初出時、LINEペイのリリース開始時期に誤りがありましたので上記のように修正しました。
LINEペイには大きな強みがあります。利用者が約8000万人に上るLINEに、デフォルトでインストールされているので、新たに専用のアプリをダウンロードする必要がないのです。ここで導入店舗が一気に拡大すれば、ユーザーにとっての始めやすさ、使いやすさの点で、大きく前進します。
中国のテンセントをベンチマーク
LINEはコミュニケーションアプリを通じて、生活サービス全般から金融事業までを垂直統合しようとしています。ベンチマークしているのは、決済アプリ「ウィーチャットペイ(We Chat Pay)」が中国市場を席巻したテンセント(Tencent:騰訊)です。
中国のQRコード決済市場ではアリババの「アリペイ」が先行しました。ウィーチャットペイの登場はアリペイに遅れて9年後。アリペイの牙城は揺るがないものと当初は思われていました。
しかしウィーチャットペイはアリペイを凌ぐ勢いで浸透しました。すでにウィーチャットペイが逆転しているとの見方もあります。この勢いの差は、アリペイがECサイトと連動するアプリであるのに対し、ウィーチャットペイはコミュニケーションアプリに連動しているという違いによるところが大きいと私は見ています。
私たちがECサイトを眺めるのは買い物をする用事があるときに限られます。一方、コミュニケーションアプリは、友人・知人から連絡があるたび、こちらから連絡をしようとするたびに「毎日、何度も」開きます。コミュニケーションアプリを閲覧する頻度は、ECサイトを閲覧する頻度の何倍にもなるでしょう。
テンセントはこうして、利用頻度において絶対的な強みを持つコミュニケーションアプリをプラットフォームにして各種金融サービスを垂直統合し、さらにはそのほかの生活系サービスを充実させていきました。
LINEは今、従来のコア事業である広告に、これらフィンテックとAIを合わせた「戦略事業」の強化を図っています。
投資にも積極的です。2018年9月、LINEは第三者割当増資を行いました。そこで調達する資金の具体的な使途として挙げられているのは、フィンテック事業とAI事業でした。
ニュースリリースには「新しいインフラ確立を目指しているモバイル送金・決済サービス『LINE Pay』の決済対応箇所の更なる拡大、ユーザー数及び送金・決済高拡大のための広告宣伝費及び販促活動費」「今後展開を目指している金融関連サービスの立ち上げ及び運営に関わる運転資金、システムへの投資、人件費、各領域における国内外の戦略的融資」として約1000億円(2021年12月まで)を、また「自社製品である『LINE Clova』や関連サービスの開発のための人件費、外注費、広告宣伝費」に約480億円(2021年12月まで)を割く、とあります。
広告事業を継続して成長させていきながら、フィンテック事業とAI事業に対して戦略的投資を行う。ここからは、ポストスマホとしてのAIスピーカーというインフラを強化する意図、そしてLINEアプリ上に展開するフィンテック事業を強化する意図の2つが見えてきます。LINEはこれを「スマートポータル」戦略として整理しています。
あらためて確認しておきたいのは、フィンテック事業の中心にあるのはLINEペイだということです。LINEペイを起点に、資産運用や保険、ローンなどの金融事業を総合的に展開するのが、LINEのフィンテック戦略だと言えます。
LINEペイは「LINE上から送金・決済をする」サービスとして2014年12月にスタートしました。そこから、プリペイドカードやQRコード決済、クイックペイへと機能を拡張してきた経緯があります。LINEアプリ内に組み込まれているため、わざわざ専用のアプリをインストールする必要がありません。その手軽さは、他社の決済アプリと比べても群を抜いています。
そして、その強みを背景として、オンライン銀行としてはみずほ銀行との合弁企業、オンライン証券としては野村證券というそれぞれの分野のガリバー企業と協業することにもこぎ着けたのです。
アリババに見える孫氏の狙い
最先端のフィンテック大国である中国では、アリババが手掛けている決済アプリ「アリペイ」と、テンセントが手がけるメッセンジャーアプリ「ウィーチャット(WeChat:微信)」のウォレット機能「ウィーチャットペイ」が熾烈な争いを繰り広げています。
アリババのビジネスモデルを見ると、アリペイは「入り口」で、そこからアリババのEC小売りサービスや金融サービス、各種の生活サービスなどに導かれる仕組みになっています。
このアリババの事業構造にこそ、ソフトバンクグループ孫正義社長の狙いを読み解く核心があります。決済ビッグデータを取得するとか、ましてやデジタルでの広告収入を伸ばそうというような「小さな」話ではないのです。アリババの筆頭株主として取締役会メンバーでもある孫社長は、このビジネスモデルを熟知、アリババとテンセントのこれまでの熾烈な争いも間近で見てきました。覇権争いの厳しさを痛感してきたことでしょう。
中国はアリババに任せるとして、日本では自分たちがそれ以上のプラットフォームをやっていかなければならないと考えたとき、最も重要な入り口となるアリペイに当たるサービスこそペイペイなのです。だから、ソフトバンクグループはPayPayの最大出資者となりました。その戦略的重要性は計り知れないほど高いと言えるでしょう。
このような中で今回明らかになったヤフーとLINEとの経営統合。LINEやPayPayから、各種の金融サービス、EC小売り、さらには旅行・通信・電力・モビリティーへと誘導する巨大なプラットフォームが形成されます。
両者の組み合わせによるインパクトとしては、顧客基盤と顧客接点が挙げられます。デジタルトランスフォーメーション時代の顧客基盤とは、ずばりスマホの中で親密な顧客接点をいかに持つかという点に集約されているなかで、LINEというコミュニケーションアプリと各種サービスを展開するソフトバンク側の企業連合は、国内ナンバーワンの顧客基盤を持つ連合として躍り出たと言っても過言ではないでしょう。
https://toyokeizai.net/articles/-/314298
ヤフー・LINE統合へ 鍵は文・韓国大統領と孫会談にあった
森岡 英樹4時間前
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検索サービス「ヤフー」を展開するZホールディングス(ZHD)とLINEが経営統合に向けて最終調整に入った。日本経済新聞が14日朝刊一面トップで報じた。
ZHDの株式を4割握るソフトバンクとLINEの株式を7割保有する韓国ネイバーが協議しており、月内の基本合意を目指すという。LINEの対話アプリの利用者数は国内外合わせて約8000万人で、ヤフーのサービスは約5000万人。さらに金融、小売りなど多様な事業を手掛けており、統合が実現すれば東アジアを基盤に一億人を超すユーザーをもつ「メガプラットフォーマー」が誕生することになる。
メインバンクのみずほも統合を後押し
筆者はこの動きを週刊文春(10月10日号)のTHIS WEEK欄で「ソフトバンクグループの窮地で 孫正義が狙うLINE買収」と題して取り上げた。その裏取り取材で浮かびあがったのは、両社の統合は経済合理性があり、メインバンクも後押ししているということであった。両社の結節点にいたのはみずほフィナンシャルグループ(FG)だった。
孫正義会長兼社長 ©時事通信社
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ZHDを含むソフトバンクグループ(SBG)のメインバンクはみずほ銀行であり、LINEのメインも同行。しかも、みずほとLINEは共同でネット銀行「LINE Bank」を設立、来年の開業を目指して準備を進めている。また、SBGの孫正義会長兼社長によるアーム買収(3兆3000億円)でファイナンスしたのはみずほ銀行であり、孫氏が立ち上げた「ビジョン・ファンド」にも関与している。
LINE取り込みは今年4月時点で念頭に
SBGによるLINE取り込みは、ヤフーを会社分割して持株会社ZHDを立ち上げると発表した今年4月時点ですでに念頭にあったと思われる。ZHDは買収の受け皿となるインキュベーター(ベンチャー企業の支援を行う団体)となるもので、実際、10月1日の設立を待つように、ZOZOもZHD傘下に入った。そしてLINEである。
SBGの買収戦略の巧みさは、組織再編と税・会計処理の妙にある。「親子・孫上場によるガバナンス上の問題はあるが、中間持株会社を巧みに使い買収を仕掛ける。同時に合法的な税的なメリットを最大限に活かしている」(メガバンク幹部)と言っていい。今回のLINEとの統合においても、SBGとネイバーは共同出資の新会社を作り、その子会社にZHDが入る形が検討されているが、これは暫定的な形態で、いずれ株式交換等によりグループ内で組織再編されることになろう。LINEは事実上、SBGに買収されると見ていい。
次のページ統合には両社の台所事情も影響
統合には両社の台所事情も影響
両社の統合に経済合理性があるというのは、米国や中国のメガプラットフォーマーと対抗するという側面があるとともに、両社の台所事情も影響している。特にSBGについては、孫氏が創成した10兆円の「ビジョン・ファンド」が投資するシェアオフィス大手・米ウィー・カンパニー(We Workを運営)が新規株式公開(IPO)を延期したのを境に市場ではビジョンファンドが投資する他のユニコーン企業群についても疑念が持たれはじめている。直近の7〜9月期決算はビジョン・ファンドの巨額損失で「ぼろぼろ。真っ赤っかの大赤字」(孫社長)に転落した(最終損益は7001億円の赤字)。
一方、LINEも主力の対話アプリの成長が頭打ちとなり、新たな収益源の確保に迫られている。金融事業を含む戦略事業の営業損益は赤字で金融事業のテコ入れは待ったなしである。両社が接近するのは自然の流れと言える。
7月4日、ソウルで文在寅・韓国大統領と握手を交わす孫正義ソフトバンク会長兼社長(左)と握手を交わす(青瓦台提供)
7月4日、ソウルで文在寅・韓国大統領と握手を交わす孫正義ソフトバンク会長兼社長(左)と握手を交わす(青瓦台提供)
流れを決定付けたのは孫氏の韓国政府への接近
そして、その流れを決定付けたのが孫氏の韓国政府への接近だった。経産省関係者は、「孫正義氏は7月上旬にソウルで文在寅大統領と会って握手している。韓国から金を引っ張るつもりだ」と筆者に明かしていた。その席で何が話されたのか。ビジョン・ファンドへの協力とともに、LINEの親会社である韓国ネイバーへの働きかけがあったのではないか。
https://bunshun.jp/articles/-/15475?page=2
ヤフー親会社、ZOZOの連結子会社化を完了
2019年11月14日 13時07分 公開
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ご存知ですか?ソフトバンクグループの大学【入学金0円】
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Synology Japan代表に聞く2020年に向けた展望
ヤフーを傘下に持つZホールディングス(HD)は11月14日、ZOZOの買収が13日に完了したと発表した。9月30日から行っていたTOB(株式公開買付け)によって、約4007億円を投じ、ZOZO株式の50.1%(議決権ベース)を取得した。ZOZOはZHDの連結子会社となる。
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ZHDがZOZOの連結子会社化を完了(=9月12日撮影)
ZHDは、ZOZOが運営するファッションECサイト「ZOZOTOWN」を取り込み、EC事業の購入者数、取り扱い高、営業利益を拡大する狙い。ヤフーが運営するECプラットフォーム「PayPayモール」にZOZOTOWNを近く出店させ、送客力を強化する狙いもある。ZHDが提供するモバイル決済サービス「PayPay」をZOZOTOWNに導入することも計画している。
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ZHDによる開示資料
ZHDの川邊健太郎社長は、9月12日に買収を発表した際の記者会見で「2020年前半までに国内EC事業者でナンバーワンを達成する」とし、「楽天やAmazonは強いんじゃないの? と思われるかもしれないが、かなり現実的に手が届きつつある」と自信を見せていた。
ZHDはコマース事業や決済事業の強化により、海外のプラットフォーマーにも対抗する方針で、現在はLINEとの経営統合に向けて協議している。
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