http://www.asyura2.com/19/hasan133/msg/430.html
Tweet |
トップニュース2019年10月20日 / 08:51 / 12時間前更新
焦点:
マイナス金利の独国債、スイスや中国が購入する理由
Dhara Ranasinghe
2 分で読む
[ロンドン 17日 ロイター] - 利回りがマイナス圏に沈んでいるドイツ国債に対して、外国人投資家の買い越しが続いている。買い手はスイスや中国の外貨準備運用当局ではないかとの観測がもっぱらだ。
ドイツの残存10年ゾーンの国債は3月以降、大半の銘柄がマイナス利回りとなり現在はマイナス0.4%前後と、1年前から1%ポイントも低い。8月上旬からは、全てのドイツ国債の利回りがマイナスで推移している。
ほとんどの投資家にとっては、たとえ長期保有を志向する向きであっても、こうした状況は投資先として魅力がない。満期まで持っていれば損失が発生するからで、資産運用会社や保険会社などはドイツ国債の保有を減らしている。
ただドイツ連銀によると、外国人のドイツ国債購入は増加しており、4月には2015年初め以来初めて買い越しを記録。最新データとなる今年7月時点では、資金流入額が前年比3.6%増と15年3月以降で最大の伸びになった。
コメルツ銀行が社内の取引に基づいて集計した別のデータでも、今年第1・四半期の外国人によるドイツ国債買いが4年余りぶりに増加したことが示された。
4─7月だけでドイツ国債利回りが40ベーシスポイント(bp)下がったことと併せて考えると、マイナス利回りを気にしない特定の投資家の存在が浮かび上がってくる。
コメルツ銀行の金利戦略責任者ミヒャエル・レスター氏は「謎が完全に解けたわけではないが、さまざまなデータから外国人による相当な規模のドイツ国債購入があったとかなり安心して結論付けられる」と述べ、該当する公算が大きいのは機関投資家ではなく、特に最近数カ月で言えば中央銀行だろうと付け加えた。
<中銀が買う理屈>
中銀など外貨準備の運用担当部門は秘密主義で、通常は戦略転換があっても公にせず、ドイツ政府も具体的にどんな外国人が国債を買ったのかは明らかにしない。それでも各種伝聞情報から、複数の中銀が買いに動いた様子がうかがえる。
根拠の1つとなるのは、主な資産運用会社と異なり、中銀は利回りの絶対水準にそれほど敏感にならず、金融政策ないし外貨準備保有のために国債を買うことが挙げられる。
実際、国際通貨基金(IMF)の最近のデータでは、第2・四半期の世界の外貨準備構成におけるユーロの比率は前期の20.23%から20.35%に高まった。もっともこの間にユーロが約1.6%上昇しており、そうした値上がりがシェア上昇に反映された面もある。
ユニオン・インベストメントのチーフエコノミスト、Jorg Zeuner氏は「ほとんどの外国中銀の外貨準備におけるドイツ国債の比率は大きく、外貨準備が増える限り、ドイツ国債の需要は継続するだろう」と予想した。
特にドイツ国債を積極的に買っているのは、スイス中銀だ。スイスフラン高を抑える為替介入を実施するたびに、いつもドイツ国債を購入している、と専門家は話す。
同中銀は各銀行の口座に新たに創造したスイスフランを入金し、それと引き換えに外貨、通常はユーロを購入する。この口座の6月末時点の残高は4710億フランと、11年7月の560億フランを大きく上回っている。
最近数カ月は、スイスフランの対ユーロ相場が堅調に推移するのと軌を一にして、口座残高が急増した。
米外交評議会で国際的な資金フローと中銀の準備政策を長年研究しているブラッド・セッツァー氏は「スイスが外貨準備を拡充する場合、資金がドイツ国債に向かうと予想できる」と強調した。
中国とドイツ国債の直接的な結び付きはより乏しいとはいえ、同国は8月、対米貿易摩擦激化の中で米国債保有を過去2年余りで最低の水準に引き下げた。債券アナリストは本当に中国が米国債保有をそこまで削減したとデータで確実に裏付けられたと主張することはためらいながらも、中国政府が一部の資金をユーロ圏に移したという事態は十分にあり得ると指摘する。
セッツァー氏は「最新データは中国が8月に米国債をかなり売却したことを示唆しており、資産構成多様化の一環としてユーロ圏の資産を買った可能性はある」と述べた。
一方、普段ならトリプルA格のドイツ国債は安全志向の年金基金や保険会社を引き付けるはずだが、現状彼らは新規購入に後ろ向きのように見える。
足元で実施されたドイツ30年国債入札は低調で、ドイツメディアは同国保険協会のチーフエコノミストの発言として、現在国債を買っているドイツの保険会社はほとんど存在しないと伝えた。
日本勢は米国債に資金を振り向けており、マイナス利回りの債券は敬遠。ネットベースで7月に226億円相当、8月も3744億円相当のドイツ国債を売却した。「今の利回り水準ならドイツとフランスの国債には投資できない」(大樹生命幹部)との声が聞かれた。
https://jp.reuters.com/article/germany-bonds-analysis-idJPKBN1WX0MW
2019年10月20日 / 08:46 / 3時間前更新
EXCLUSIVE-緩和必要なら短中期金利を「確実に」引き下げ=黒田日銀総裁
Leika Kihara and Kieran Murray
2 分で読む
[ワシントン 19日 ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁は19日、ロイターのインタビューに応じ、追加の金融緩和が必要になれば短期・中期の金利を「確実に」(certainly) 引き下げると語り、高まる海外経済のリスクに対し、マイナス金利の深堀りが主要な選択肢との考えを示した。
また、市場が大きく動けば現状の枠組みでも上場投資信託(ETF)の買い入れを増やすことは可能と述べ、景気に悪影響を与えかねない株価下落に対応する準備があることを示唆した。
20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議出席のため、米ワシントンを訪れている黒田総裁はロイターに対し、「世界経済の見通しは、総じてより活発さに欠けている。成長が回復する時期は幾分後ずれしている」と語った。
その上で「もし追加の金融緩和が必要なら、確実に短期・中期の金利を引き下げる。超長期金利の低下は望まない」と述べた。
黒田総裁のこうした発言は、米中貿易摩擦と世界的な需要の落ち込みに対する日銀の懸念を裏付ける。市場関係者の間では、こうした海外経済の減速を受け、日銀が10月の金融政策決定会合で追加緩和に踏み切るとの観測が出ている。
さらに黒田総裁の発言は、緩和に踏み切る場合、短期金利を一段と引き下げ、マイナス金利を深堀りする可能性が最も高いことも強く示している。
黒田総裁は、短期・中期金利の引き下げは経済にプラスに作用する可能性がある一方、超長期ゾーンを過度に引き下げると、年金や生命保険の運用に悪影響を与え、消費者心理を冷やしかねないと語った。
日銀はイールドカーブ・コントロール(YCC)の枠組みの下、短期金利をマイナス0.1%、長期金利をゼロ%程度に誘導している。国債とともに、ETFなどのリスク資産も購入している。
日銀が前回の会合で、海外リスクの高まりを警告し、政策対応に踏み切る可能性を示唆したことで、市場では日銀が10月30、31日の金融政策決定会合で追加緩和するのではとの観測が強まっている。
10月会合で緩和が必要なほど海外のリスクは高まっているか、との問いに黒田総裁は「確定的に言うのは少々難しい」と答えた。
黒田総裁は、米中協議に多少の進展が見られる一方、対立は続く可能性があり、英国の欧州連合(EU)離脱の先行きもまだ不確実だ、と指摘。「世界経済の下振れリスクが非常に高まったとか、非常に縮小したとか言うことはできない。リスクの高い状況が続くと思う」と語った。
そのような海外リスクと国際通貨基金(IMF)による世界経済見通しの下方修正は、日銀の日本経済の見通しに影響を与えるとも付け加えた。
黒田総裁は、2%の物価安定目標に向けたモメンタムが損なわれる場合、日銀はちゅうちょせず金融緩和するという従来の見解を繰り返したが、いつ行動するかについて前もってアイデアがあるわけではないと述べた。
「あらかじめ政策を決めていることはない。すべて経済データ次第だ」とし、今月の政策決定は既定路線ではないと示唆した。
日銀は追加緩和する場合の政策オプションとして、短期政策金利の引き下げ、長期金利操作目標の引き下げ、資産買い入れの拡大、マネタリーベース拡大ペースの加速の4つがあるとしてきた。
黒田総裁はマイナス金利の深掘りが主要なオプションの1つだと発言してきたが、アナリストらはマイナス金利のさらなる低下は地方銀行の資金繰りを悪化させ、消費者マインドを傷めると警告している。
マイナス金利深掘り以外ではどんな政策ツールがあるかとの質問に黒田総裁は「いくつかのオプションの組み合わせや応用がある」と指摘したが、詳細は語らなかった。
「資産買い入れプログラムを拡大することもできる。われわれの資産買い入れプログラムは長期国債だけでなくETFなども含む」と述べ、「金融緩和によって経済に影響を与える様々なツールがある」とした。
日銀は現在の資産買い入れプログラムの下で、保有残高が年間6兆円のペースで増えるよう、ETF買い入れを行っており、市場の状況に応じてそのペースは変動するとしている。
Slideshow (2 Images)
黒田総裁は「われわれのETF買い入れは非常に柔軟だ。現在の制度の下でも、必要ならETFの買い入れを大幅に増やすこともできる」と発言。年間6兆円のペースで買い入れを増やすという現在のコミットメントの下で、ペースを拡大することも可能との考えを示した。
インタビューは英語で行われました。
https://jp.reuters.com/article/interview-boj-kuroda-idJPKBN1WY0RC
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民133掲示板 次へ 前へ
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民133掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。