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米中貿易戦争でドル円相場は?軟着陸から最悪まで「3つのシナリオ」(ダイヤモンド・オンライン)
http://www.asyura2.com/19/hasan132/msg/469.html
投稿者 赤かぶ 日時 2019 年 5 月 25 日 14:11:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

米中貿易戦争でドル円相場は?軟着陸から最悪まで「3つのシナリオ」
https://diamond.jp/articles/-/203454
2019.5.25 山本雅文:みずほ証券チーフ為替ストラテジスト ダイヤモンド・オンライン


米中貿易戦争が激化するなか、今後ドル円はどう動くのか。専門家が3つのシナリオで分析する(写真はイメージです) Photo:PIXTA


米国株・金利、ドル円、中国人民元
今後考えられる「3つのシナリオ」


 今年に入り収束に向かいつつあると見られていた米中貿易戦争は、トランプ米大統領が5月6日、延期していた中国からの輸入品2000億ドル相当分に対する10%の関税を25%に引き上げる方針を突然表明し(10日に発動)、中国が13日に報復関税措置を発表したことで(発動は6月1日)、再び激化した。

 米国側の説明によれば、中国側がこれまでの合意の一部を白紙に戻したことが原因とされている。23日に米国株は大きく下落し、ドル円は米中長期金利の低下とともに109円台へ下落した。今後想定される3つのシナリオごとの、米国株・金利、ドル円、中国人民元の見込みは次の通りとなる。

【シナリオ1】
中国が歩み寄り
=人民元、米株、ドル円が上昇


 このシナリオは、米中貿易戦争の激化の中で、相対的に悪影響が大きい中国が、米国によるさらなる関税措置(第4弾、対中輸入の残り約3000億ドル程度に対する25%の関税賦課)を怖れ、米国の要求を飲むというものだ。この場合、6月にかけて複数回の米中閣僚級通商協議が行われ、6月28〜29日に大阪で開催されるG20首脳会議の際に米中首脳会談が開催され、最終合意に至る。結果として追加関税措置は行われず、これまで引き上げられた関税は引き下げ、もしくは撤廃されるだろう。投資環境としてはベストシナリオとなる。

 このシナリオの場合、これまで売り圧力が最もかかっていた中国・人民元や中国株、豪ドルなど資源国通貨、そして、中国経済の悪影響を受けやすいと同時に中国と輸出市場で競合するアジア諸国の通貨は反発するだろう。米国でも、事業環境の不透明感が後退することから米国株が上昇し、利下げ期待も後退するため中長期金利が上昇するだろう。ドル円相場は、米株高、米金利上昇の両面で下支えされ、113円程度への上昇もあり得る。

【シナリオ2】
中国が徹底抗戦。しかし米経済・株価は持ちこたえる
=人民元は下落する一方、ドル円の下げは限定的


 このシナリオは、中国当局が米国の要求を飲むことをよしとせず、徹底抗戦姿勢を示す場合だ。米中閣僚級通商協議は決裂し、米中首脳会談でも合意に至らないか、開催すらされない。こうした中、米国では淡々と対中輸入関税第4弾発動に向けた意見聴取など国内手続きが進められ、13日の計画発表から2ヵ月程度が経過した7月頃に発動に至る。

中国も報復関税を実施するが
米国と比べて影響は圧倒的に小さい


 これに対し、中国も報復関税を実施するが、報復関税の規模は米国と比べ小さくならざるを得ず、米国経済や米国株への悪影響は限定的となる。なぜなら、中国の対米輸入が米国の対中輸入に対し圧倒的に小さく、米国の対中輸入関税第3弾(2000億ドル相当分)に対する中国の報復関税対象は600億ドル分程度。第4弾では米国の関税が約3000億ドルとなるのに対し、中国の報復関税対象となり得るのは500億ドル弱にしかならない。

 この場合、人民元や中国株の下落圧力が大きくなり、豪ドルなど資源国通貨やアジア通貨は連れ安となる。一方、米国株との連動性が高いドル円の下落は限定的となる。

 なお、本シナリオで人民元がさらに下落する場合、トランプ大統領は人民元安を中国当局による「通貨操作」と決めつけ、元安牽制を行うだろう。この場合、人民元の下落が限定的となる可能性もある。また中国当局は、資本流出加速・金融危機発生リスクを回避すべく、外貨準備を取り崩し、ドル売り人民元買い介入を強化すると思われる。

【シナリオ3】
中国の徹底抗戦で米国も打撃を受け、
米国の対中圧力が弱まる
=当初ドル円が最も下落する一方、元安は限定的


 このシナリオはシナリオ2と似ており、米中通商協議が決裂し、米国が対中輸入関税第4弾を発動する一方、中国も報復関税を発動することで中国が悪影響を受けるまではシナリオ2と同じだ。シナリオ3は、中国だけでなく米国の経済・株式市場も大きな悪影響を受けると想定するもので、市場関係者にとっては最悪のシナリオでもある。

 このシナリオの場合、最も悪影響を受ける通貨ペアは、米国株や米金利との連動性が高いドル円である。米景気の減速懸念が高まれば、米国株が大幅に調整され、米利下げ期待が高まり、両面からドル安圧力がかかるためである。米中両国の景気減速は、世界景気の減速をも意味するため、投資家のリスク回避傾向が強まり、円高圧力がかかる。ドル円は108円割れを試すだろう。シナリオ2の場合、対ドルでの人民元安の進行を想定したが、シナリオ3ではドル安圧力も同時にかかるため、人民元安は限定的となろう。

米国に著しい悪影響が及ぶと
トランプ大統領は対中圧力を弱める


 ただしトランプ大統領は、米国の経済・株式市場に著しい悪影響が及ぶと、20年の次期大統領選での再選にとって好ましくない。このため対中圧力を和らげるだろう。こうしたトランプ大統領の変節が見られ始めると、米金利、米国株は上昇に転じ、ドル円も反発しよう。このような展開を想定する場合、米中正面衝突による貿易戦争激化を受けた当初のドルの下落が、ドル押し目買いの好機となる。なお、この場合の対ドルでの人民元の反発は、ドル反発と同時に起こるため、限定的となろう。

 米中両国が、互いに全ての輸入品に対し25%程度の関税を賦課すると、これ以上の関税拡大が不可能との見方も浮上するほか、さらなる関税率の引き上げは、経済・物価への悪影響を考慮すると事実上困難との見方も成り立つ。

 この場合、貿易戦争関連材料に出尽くし感が広がるかもしれず、米国株にとって下支え要因となり得る。タイミング的にも、20年夏には本格化する次期大統領選を控え、トランプ大統領としては、米国経済に大規模な悪影響が及びかねない貿易戦争拡大はあまりに危険、との判断が働きやすいだろう。

より長期的問題としての
米中技術覇権闘争


 関税賦課を主な手段とした米中貿易戦争と同時進行しているが、厳密には別の問題として、米中技術覇権闘争がある。米国が安全保障の問題としている中国ハイテク企業に対する米国製部品供給制限は、本質的にはハイテク技術面で中国に覇権を奪われないための措置といえよう。中国の国家戦略である「中国製造2025」は、まずは2025年までに半導体などコア技術の70%自給自足を目指すものだが、中華人民共和国・建国100周年にあたる2049年までには、100%の自給自足と世界一を目指しているともいわれ、長期的な戦略の通過点に過ぎないとされている。そうであれば、米中間の技術覇権闘争は、貿易戦争自体は収束に向かったとしても、今後さらに激化するだろう。

(みずほ証券チーフ為替ストラテジスト 山本雅文)


 

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コメント
1. 2019年5月25日 19:13:03 : qV2uCW30Mc : SnNHRld5TDVIZ1U=[233] 報告
ドル覇権 自業自得で 土俵際
2. 佐助[6891] jbKPlQ 2019年5月25日 20:48:35 : z5Sx38n0Sg : VHN1VmMvUE9LZS4=[348] 報告
米中貿易戦争だけでない中国の元が第三の世界基軸通貨になれない必然性

世界通貨のドルは25%の金しか保有していないので、世界の通貨と信用は、何回も不安定になります。そして結局は,ニクソンはドルの世界タイトルを防衛したが…複数通貨制になる。

最初からドルとユーロが一緒に、債券や通貨発行高を金とリンクさせれば、より長期間安定できるのですが、ユーロは「ドルの寿命を延命させるだけだとか、自己責任をとらない国は除名脱退すればよい」と、お互いのテレトリー(縄張り)の既得権益擁護が障害となり、簡単に収束できないのです。

そこで日本の日銀と天皇家(世界一)と日本の民間の金輸入量は、米国の保有金の25%を越えています。

だから現在進行形の第二次世界恐慌は、今回はドル・ユーロ・円が、世界の75%の金とリンクすることで収束できる。

中国、ロシア、インド、ブラジル、豪州、南アフリカの通貨が、第三の世界の基軸通貨をめざします。でも、どの国も25%の金を市場から購入することができません。

南アフリカとロシアは、世界最大のキン産出国である。基軸通貨国になるチャンスはある。

そして、バルブで支えている景気が作裂し、外国投資が引上げられるので金買いどころではなくなります。

そこで、日本は1933 年のルーズベルト大統領にならい、金の輸出輸入を国家管理にし、原価百円の1万円札紙幣で、国民から金価格相場にプレミヤムを付けて買上げると、円は間違いなくドルとユーロと共に、25%の金を保有して、第三の基軸通貨となる。今回のメインはプレミヤムになる。

でも、ドルのポンドの基軸通貨交代が国際会議承認されるのは10 年先。いかに通貨の交代が大変だということになる。しかも、このポンド中心からドル中心に移行した事実が公認されたのは、第二次大戦後だ。為替のポンド表示がドル表示に切り替わるには、さらに十年かかった。

そこで第三の世界基軸通貨になれない元だが,なる方法がある。
第一は、中国も政治的自由を求めて解体されることは避けられない。
第二は、香港返還で中国は、他の欧米の植民地国と同様、旧支配国の権益を保護した。
第三は、中国解体とバブル作裂と、シーラカンス銀行のデフォルトの三つの危機に直面している。
第四は、多民族・多部族国家だから。一致して行動することは困難である。
第五は、世界で唯一、民間銀行が紙幣を発行している香港が、ドルと固くリンクしているため、ドルが暴落すると、一気にバブルが弾けることは避けられない。

ただし中国は、溜め込んだドルで、一杯買込んでいる米国国債を解約し、キンを買う度胸はないと断言できる。だが、キンを原価百分の一の自国の紙切れで買いまくると、インフレが起きデフレを解消できる、というエコノミストのアト学説を真に受けてキン買いを断行し、自国通貨を世界通貨の一極にすることはありうる。

すなわち中国とインドと日本と南アフリカとロシアは、1933年のルーズベルトのように、民間のキンの売買と輸出を禁止し、国家だけが買上げる政策を採用すれば、キン保有で米国と欧州を越え、基軸通貨国になるチャンスはある。

こうして、ニクソンのキン離れによる為替フロート制は終わる。そして、世界の為替システムは、まず、ドルとユーロ通貨に各国がリンクする固定レート時代へ移行する。次に、国家がキン買いの主役となるキン獲得競争の勝者が三極目&四極目の世界通貨となる。

米中貿易戦争で日本も巻き込まれているが,いずれキンの助けを借り、世界の金融システムは一時的に安定させざるをえなくなる。

どうせ世界の金融システムは、キンに代わって厳格な通貨発行のルールを構築しなければならない。

日本は産業革命のマニフェストの実施が遅れており,だから、慣習期の商品にあぐらをかき、市場拡大のインパクトのある商品を開発できなかった企業は、縮小&倒産は避けられない。

各産業のトップ企業を入れ替え、次の時代をリードする企業を誕生させ急成長させますが,各産業ごとに巨大な産業・企業が誕生します。

そして、国家がキン獲得戦争の?役になるため、ユーロは、心ならずも、通貨の発行枠をキンとリンクさせると宣言するまで、キン価格は上下動しながら上昇を続け、ドルとユーロの交換レートは安定しない。そのため、世界貿易は縮小せざるをえない。そこで、ドルとユーロの為替の交換レートを固定化すれば、世界の信用縮小恐慌から脱出できると思考し行動する。だが、商品の優位性をもつ円が、円安では世界貿易の不均衡は是正できない。そのため心ならずも円は、キンとリンクし基軸通貨になる。

日本はアベノミクスで国家的大損失を発生させるのに匹敵する失敗している,だが、国家レベルの損失なので、誰も追及しない。ともあれ、紆余曲折があるが、次の条件が、円を新基軸通貨にすることを必然的にする。

それは、日本が、外国への農漁業など食品の輸入依存度を、実質25%に以下にしてまで、工業製品を外国に輸出する国であること、そして、原材料の75%以上を外国に頼る輸入大国であることだ。この小さな島国の輸出と輸入依存度は、産業革命によつて「日本商品の世界的優位性の法則」が2040年まで継続するからだ。

そして、サービス分野での優位性はさらに上昇する。

こうして、今回の世界信用収縮恐慌は収束し、日本は2007年の経済指数を回復することができる。この新しい機軸通貨体制により、戦争なしに世界信用収縮恐慌が収束されることを証明することができる。

中国とインドと南アフリカとロシアは、溜め込んだドル・ユーロ・円の基軸通貨と保有キンのバスケットのペッグ制によって、間接的に為替レートに、自国通貨を固定化することができる。そうして、その輸出大国を維持することが可能となる。

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