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「令和」は夢の宇宙旅行か? 悪夢の銀行大倒産か?
http://mainichibooks.com/sundaymainichi/column/2019/05/26/post-2289.html
サンデー毎日 2019年5月26日号 牧太郎の青い空白い雲/718 「令和」はどんな時代になるのか? 多分、人間はがんで死ななくなる。次々に新薬が登場している。この3月、難治性の血液がん治療製剤「キムリア」の製造販売が承認された。5000万円を超える「価格」が最大のネックだが、これも早晩「公的保険適用」になるだろう。 今、年に約37万人ががんで死ぬ。それが「がん死ゼロ!」ということになると、平均寿命は100歳を超えるだろう。長生きすれば、宇宙に行けるかもしれない。 小型ロケットの開発も目覚ましい。米国、中国、オーストラリア、スペイン、英国、日本など、世界に100社以上の「ロケット企業」が存在する。昨年、アメリカのロケット・ラボという企業が初の完全商業打ち上げに成功、顧客企業の衛星を無事に軌道投入した。ホリエモンのロケットも打ち上げに成功した。宇宙が「市場」になる。 ともかく「令和」は夢のような時代なのだ。 × × × でも、70歳を超えた当方「夢は夢で終わる」という「冷たい現実」も知っている。確かに、宇宙へ行く人は現れるだろう。が、それは1億人に1人か2人? 100以上あるロケット企業の90%が間違いなく倒産する。 「令和」制定にあたって、安倍政権は海外の記者に「令和の『令』は命令(order)ではなく美しさ(beautiful)である」と盛んに強調したが、少なくとも、中国人には評判が悪い。「零」と音が同じで「冷たい!」と言うのだ。「令和」は「熱い希望」と「冷たい絶望」が入り交じる時代になるのだろう。 絶望的なのは「少子高齢化」である。日本人は「令和」時代、本格的な人口減少の時代を迎える。 お上の言いなりのNHKなどは「就業者総数における有効求人倍率が上昇した」などと「明るいニュース」を演出しているが、それは少子高齢化で市場の労働者数が減少して「人手不足」になっただけ。なんせ、平均賃金は平成9(1997)年をピークに減り続け、人手不足と言われながら、労働者の「貰(もら)い分」は減り続けた。 経済成長率を見ればよく分かる。IMFの国別ランキング2018年4月版によると、1995〜2015年の20年間で、中国は名目GDPの成長率が1000%を超えているそうだが、日本はマイナス20%(世界平均は139%)。会社でいえば、とっくに倒産しておかしくない。 日本人は(一部を除くと)間違いなく貧乏人になった。 × × × 10連休が終わって、野暮(やぼ)用で東京・大手町の大銀行に行った。これまで気にならなかったが、窓口は「中高年の女性」ばかりではないか? 平成が始まった頃、銀行の窓口は「若い美人」だった。多分、安い賃金で「中高年」を採用しているのだろう。 日刊ゲンダイデジタルによると、平成元(1989)年の上場会社の時価総額ランキングを見ると、トップはNTTで22兆7760億円、それ以下は日本興業銀行、住友銀行、第一勧業銀行、富士銀行、三菱銀行......と大銀行ばかりだった。それから30年余。今年3月末時点のトップはトヨタ自動車(21兆1670億円)、2位がソフトバンクグループ(11兆8265億円)......銀行でベスト10に入ったのは5位の「三菱UFJFG」(7兆5172億円)だけ。銀行は凋落(ちょうらく)した。 「みずほFG」は日本興業銀行、第一勧業銀行、富士銀行が合併して誕生したメガバンクだが、平成元年の3行の時価総額を単純合計すると28兆6408億円もあったのに、今や20位で、4兆3497億円にすぎなかった。銀行は貧乏になった。 × × × 日銀は改元祝賀ムードの最中「10年後に地方銀行の約6割で、純損益が赤字になる」との試算を公表した。人口減少と超低金利で、利益を出すことが難しい。都銀は海外業務で収益をあげているが、地銀はそれがない分、苦しい。 日銀は「金融機関間の統合・提携や、他業態との連携も有効な選択肢となり得る」なんて他人事(ひとごと)のように言うが、要するに「統合」という名前の「倒産」を宣言したようなものだ。間違いなく地銀の経営者は討ち死にする。 × × × 「新元号」のお祭り騒ぎが終わって「冷たい現実」が次々にやって来る。そんなことは百も承知で、日本人は「御代替わり」に沸いてみせた。石川啄木ではないが「はたらけどはたらけど猶(なお)わが生活(くらし) 楽にならざり......」という"厭世(えんせい)観"を何とかごまかそうとしたのだろう。 「危機」は銀行だけではないだろう。「令和」という新時代は日本人にとって「生きるか死ぬか」の分岐点なのだ。 |
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