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渋沢栄一や津田梅子の新札が「日本最後の紙幣」になりそうな理由
https://diamond.jp/articles/-/199583
2019.4.12 鈴木貴博:百年コンサルティング代表 ダイヤモンド・オンライン
写真:毎日新聞社/アフロ
渋沢栄一に津田梅子
日本に新紙幣は必要か
1万円札の肖像を渋沢栄一とする新紙幣発行のニュースが、話題になっています。私の生まれた当時は1万円札は聖徳太子、それがやがて福沢諭吉に変わり、同じ福沢諭吉の肖像でさらに新紙幣が発行されました。平均して約20年に一度のペースで、日本の紙幣は新しい紙幣に切り替わっているわけです。
ただ、今回の新紙幣は特別なものになるかもしれません。おそらく日本人が日常的に使用する最後の紙幣になるのではないか――。そんな予測を私は立てているからです。
紙幣がこれから先、もう発行されなくなるというのはかなり突拍子もない予測に思えるかもしれません。実際に、そのようなことを試している先進国も見かけません。ただ、2024年度から使用される予定の今回の新紙幣が、仮にそれから20年後の2044年頃まで使用されることが想定されているとしたら、それ以降の世界にさらに新しい紙幣が必要なのかどうか、私はわからないと思います。
紙幣がなくなるという予測には、実は2つの別々の要素が存在します。それは、高額紙幣が必要なくなることと、少額紙幣が必要なくなることです。
まず、高額紙幣が必要なくなることを考えてみましょう。日本人の観光旅行客がよく持っているのにアメリカ人がほとんど持っていないものに、「100ドル紙幣」があります。成田空港や都心のメガバンクで米ドルを手に入れようとすると、両替パックに当たり前のように入っているのがこの100ドル紙幣ですが、アメリカで暮らしているとそれを見かけることはほとんどありません。
実際、銀行でお金を引き出す際にATMから出てくる紙幣は、たいていが20ドル紙幣です。たぶん、日本人だからそうだったのだと思いますが、私はアメリカで暮らしていたときも財布の中に3万円くらいのお金が入っていないと不安になるたちでした。そうすると、日本なら1万円紙幣が3枚入っていればいいのですが、アメリカだと20ドル紙幣が15枚。財布がとても分厚くなってしまいます。
そして、ほとんどのアメリカ人はそんな高額の現金を財布に入れていません。中流以上の人は、支払い額が10ドルを超えたら当たり前のようにクレジットカードで決済します。クレジッドカードがつくれない人の場合でも、デビットカードや小切手で支払います。逆に日本人観光客がスーパーなどで100ドル札を取り出すと、「ニセ札じゃないか」と疑われて、お札をじっくり調べられるほどです。
「紙幣は匿名通貨」
アメリカで流通しない高額紙幣
さて、なぜアメリカで高額紙幣が流通しないのでしょうか。クレジットカードや小切手が便利だからというのも1つの理由ですが、もう1つ重要なことは「紙幣は匿名通貨だ」ということです。つまり、それがきちんとした仕事で手に入れたお金なのか、犯罪で手に入れたお金なのか、紙幣だと区別がつきません。
アメリカでは、マネーロンダリングへの追及や処罰が非常に厳しいです。同じように匿名性を持った仮想通貨が出現したときは、日本のように大らかに受け入れるのではなく、その匿名性をどう消していこうかと本気で考えて取り組んだわけです。
そもそも高額紙幣が存在しなければ、多額のマネーロンダリングや不正取引は行うことができなくなります。その観点からも、1万円程度の高額紙幣を世界からなくしていこうという一定の必要性が、今現在、存在しているのです。
ちなみに「そうは言っても、1万円札が存在しない世界など想像できないよ」と言う日本人のために言っておくと、株券の世界でまったく同じことが以前、言われていました。
大企業の株券というのは、以前は紙でできていて、かつ匿名性が担保されていました。譲り受けた株券を、前の持ち主の名義のまま金庫に隠しておいて、ある日それを証券会社に持ち込んで名義変更をすれば、その人は正当な株主として認定してもらえました。これが以前の株のルールでした。
しかし、そのような制度を悪用すれば企業の乗っ取りが秘密裏に行われることもあり得ます。実際に昭和の時代には、大企業を舞台にした企業乗っ取り事件が起きたわけですが、平成に入って上場企業の株券が廃止され、全部電子化されたことで、そうした紛争も起きなくなりました。そしてなくなってみれば、株券が紙である必要がなかったことに、改めて皆が気づきました。紙幣もひょっとすると、そんなものなのかもしれません。
さて、もう1つの側面が、少額紙幣の必要性です。少額紙幣は、アメリカで生活しているととても便利で、商店で買い物をする際には硬貨とともに少額紙幣が欠かせません。しかし中国では、状況が逆になっています。
中国で発達したQRコード決済では、スマホをかざすだけで瞬時にお金の支払いが完了します。それも、上海であれば市内のどこでも通用します。そうなると、街に財布を持って出かける必要がなくなるのです。
では、高額決済はどうするか。それもスマホの中にクレジットカードを入れてしまえばいいし、数百万円に上る支払いなら、スマホの銀行アプリで送金すればいい。プラスチックのカードすら不要で、日常の決済は全部スマホで完了するわけです。
キャッシュレスが当たり前に
新札は「日本最後の紙幣」か
こうした社会になってくると、街中で現金を持っているのは外国人旅行者だけになってしまうでしょう。これは、実際に上海では「日本人あるある」です。しかし、それは日本人がアリペイを持っていないからというだけの理由です。
逆に、中国の訪日観光旅行客は、東京のいたるところで中国のQRコード決済によって支払いができるようになっています。足もとですら中国人はそうなのだから、2040年代以降は世界中の外国人観光客がキャッシュレスで見知らぬ街を旅することができるようになるでしょう。
そのように考えると、渋沢栄一の1万円札、津田梅子の5000円札は、それぞれ日本最後の高額紙幣になる可能性が高いと私は思います。そして、北里柴三郎の1000円札が、将来、かろうじて次の新しい紙幣に置き換わるかどうかでしょう。その可能性を考慮に入れても、私は今回発表された紙幣が日本最後の紙幣になる可能性の方が高いと思っているのです。
(百年コンサルティング代表 鈴木貴博)
円紙幣のデザインが変わるという報道に接したとき、私も似たようなことを考えました。
— 佐々木宏夫 (@hiroosasaki) 2019年4月12日
「渋沢栄一や津田梅子の新札が『日本最後の紙幣』になりそうな理由 | 今週もナナメに考えた」 鈴木貴博 | ダイヤモンド・オンライン https://t.co/3gdO7ksf9A
その前に労働基準法で給与は原則、現金で支払うようになっている。政府が保証しているからである。この法律が改正されない限り、給与総支給額に該当する金額の紙幣が発行されないと強烈なスタグフレーションになる。https://t.co/eeZ7gTVp3t
— 踊り子LV99 (@bloodberryFF) 2019年4月12日
100ドル紙幣など持ち歩かない米国民だけど日本じゃ諭吉が財布に2,3枚入ってないと心細い。けどキャッシュレスなんだろう時代は。最後の紙幣になるかもらしい渋沢栄一https://t.co/CH46qZ2MfW
— pop (@kkbd0702) 2019年4月12日
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