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景気後退リスクが増大、来年末までに「日経平均1万5000円・1ドル90円」も視野 中国の3月末外貨準備高、5カ月連続で増
http://www.asyura2.com/19/hasan131/msg/855.html
投稿者 うまき 日時 2019 年 4 月 08 日 13:20:33: ufjzQf6660gRM gqSC3IKr
 

(回答先: 2月経常収支は2カ月連続で黒字幅拡大、貿易収支と再保険金寄与 円弱気見通し強まる 逆イールド猶予、ドル円中期下方リスク  投稿者 うまき 日時 2019 年 4 月 08 日 13:13:22)

2019年4月8日 竹中正治 :龍谷大学経済学部教授
景気後退リスクが増大、来年末までに「日経平均1万5000円・1ドル90円」も視野
「魚の頭と尻尾はくれてやれ」は長期投資で成功する基本原則の1つ

 日本の株価は年初に日経平均で1万9000円台に下落した後は、高値も安値も更新することなく、方向感がないまま揺れている。
 言うまでもなく、今の市場にあるのはこの先の景気動向への不安である。中国をはじめとする新興国や欧州の景気失速で世界景気は足もと下向きであり、米国経済も2018年は「トランプ減税」の効果で上振れたが、2019年にはその効果が剥落し、かなりスローダウンするだろう。
 日本も今年10月には消費税率の2%ポイントの引き上げが控えており、このまま海外が景気後退に移行するなら、個人消費を中心に内需成長力の弱い日本経済も景気後退となるのは不可避だろう。その時、日本の株価はどの程度下がるだろうか。円相場はどうなるだろうか。その点に関する最新の分析と見通しを示そう。
 結論から言うと、今年後半に海外と日本の景気が持ち直すとの期待もあるようだが、その可能性は控えめに言っても高くない。仮にそうなった場合でも、株価の上昇余地は相対的に小幅だろう。
 むしろ2020年末までを展望すれば日米欧中が景気後退に移行する可能性は高く、その場合、日経平均は1万5000円前後までの下落、ドル円相場は1ドル90円前後までの円高をとりあえず覚悟した方が良いだろう。

株価指数変動のマクロ経済要因
 個別株の将来予測は変数(要因)が多すぎて手に負えないが、株価指数の変動はマクロの経済統計から得られる変数で比較的簡単に説明できる。
 本論では日経平均株価指数(以下、日経平均と記す)を対象にするが、株価の中長期的な変動要因はなんといっても1株当たりの企業利益である。そして企業利益全体は景気動向に依存している。日本で景気動向を最も包括的にモニタリングしている指標は内閣府の景気動向指数(CI)である。

 景気動向指数は、先行系列、一致系列、遅行系列の3つがあるが、先行系列は株価指数自体を構成要素の1つに含んでいるので、ここでは一致系列を株価指数の変動要因(説明変数)として取り上げよう。一致指数は生産から営業利益、有効求人倍率まで9つの統計データの合成でできている。
 日経平均の月末引値と月次の景気動向指数一致系列(以下、景気動向指数と記す)のそれぞれ5年間移動平均値からの乖離率を計測すると正の相関がある。2005年1月から2019年1月までの期間について相関係数は0.74、決定係数は0.55と関係性はかなり高い。これは日経平均の月次の変動の55%は景気動向指数の変化で説明できることを意味する(下の図表1、各色の破線が各データの5年移動平均値)。

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 さらに日本の場合、株価の動向と高い相関関係があるのが円相場で、円高・ドル安時には株安、円安・ドル高時には株高となる負の相関関係がある。これも上記同様に月次データをそれぞれ5年の移動平均値からの乖離率をとって関係性を計測すると、同期間中の相関係数は−0.86、決定係数は0.74となり、この種のマクロ経済・金融の変数の関係性としては異例なほど高い。円相場と株価の変化にこれほどの高い負の関係性があるのは、日本的な特徴だ。手短にその理由を説明しよう。
 まず一般的には、円安では外貨建て輸出の円価換算額が増え、輸出企業の利益はその分増える。一方、輸入企業サイドでは外貨建て仕入れ価格の円換算額が上昇するが、ある程度は消費者に価格転嫁される。そのため輸入サイドでは企業利益の減少は消費者に転嫁される分だけ減殺される。その結果、仮に日本全体の輸出と輸入が等しくても、円安は企業利益全体に増益効果があり、円高は逆に減益効果がある。
 さらに円は長期にわたってゼロ金利通貨であるため、世界的に株価が上昇する局面では投資家層のリスク許容度が高まり(リスクオン)、金利差獲得狙いの円売り・高金利通貨買いの持高が増え、円安になりやすい。逆に世界的な株価下落局面では投資家のリスクポジション縮小の動き(リスクオフ)が顕著になり、上記のような円売りポジションの縮小(円の買戻し)が起こるので、円高となりやすい。これが円相場の特徴として「リスクオンの円売り、リスクオフの円買い」を生む構図である。

 ちなみに1998年から2004年の期間については、日本株と円相場の関係は今日の負の相関とは異なり、正の相関関係が見られる。つまり円安と株安、円高と株高という関係であり、これは新興国などに一般的に見られるパターンと同じである。
 言うまでもなく1998年から2004年は日本が銀行の不良債権危機で大きく揺れた時期であり、海外投資家の日本株を含めた円資産に対する認識が「金融危機のリスクをはらんだ高リスク資産」だったからだろうと筆者は思っている。

楽観と悲観シナリオ別、日経平均予測
 次に日経平均(月末引値)の5年移動平均値からの乖離率を説明対象(被説明変数)とし、景気動向指数と円相場(月末引値)のやはり5年移動平均値からの乖離率を要因(説明変数)とした重回帰分析を行うと有意な結果が得られ、決定係数で0.845という非常に高い関係性が得られる(期間:2005年1月〜19年1月)。 

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 これは2つの要因で日経平均の変化(移動平均値からの乖離率)の84.5%を説明できることを意味し、この種のマクロ経済データによる説明度としては極めて高い。図表2に日経平均の実績値と回帰分析で得られた推計値(わかりやすいように日経平均の水準に直した形で表示)を示した。推計値(黒い破線)が実績値(灰色の実線)の変化をおおむね沿っていることがわかるだろう。
 さらにこの回帰分析から得られた結果(推計式)に基づいて、「悲観シナリオ」と「楽観シナリオ」に分けて2020年12月までの日経平均の予測を行った結果を図表2に示した。
 「楽観シナリオ」は、2020年に向けて景気は緩やかに持ち直し、2020年12月には2013年以降の景気回復局面でピークだった水準(2017年12月105.50)まで景気動向指数が回復するものだ。またその場合は、米国の景気回復が頓挫せずに継続することが、ほぼ間違いなく必要だ。
 現在、米連邦準備理事会(FRB)は金利引き上げシナリオを停止しているが、この場合には金利引き上げが復活し、2020年末までに1〜2回の金利引き上げが起こることを想定するのが妥当だろう。そこでそれに合わせてドル円は2020年末までに115円までドル高になることを想定している。

 120円前後までの円安の可能性は果たしてないだろうか。日米の景況格差や金利格差の観点から考えてみよう。日本サイドの追加金融緩和がもはや事実上の限界に達している。その上で2009年以降の米国の景気回復局面で実質国内総生産(GDP)成長率が2.9%と最も高く、ドル金利の先高感も一番強かった2018年にも届かなかった120円水準のドル高を近い将来に予想する根拠は乏しいと思う。
 一方、「悲観シナリオ」では、景気動向指数は前回の景気後退期だった2012年の底値(2012年11月90.4)まで2020年12月に下がることを想定した。この場合、米国では2020年頃に景気後退が始まり、政策金利(現在2.25-2.50%)も引き下げ過程に入る。日米金利差の縮小と投資家のリスクオフの円買戻しで2020年12月には1ドル90円まで円高が進む想定だ。
 さらに「弱い悲観シナリオ」として2020年末までの円高が1ドル100前後にとどまるケースを加えた。景気動向指数の想定は「悲観シナリオ」と同じである。
 予測推計の結果、「楽観シナリオ」では2020年12月の日経平均は2万4000円まで上がる。これは今年3月末より13.3%高い水準だ。一方、「悲観シナリオ」では1万4500円まで下がる。これは3月末比31.5%低い水準だ。同様に「弱い悲観シナリオ」では1万7300円で同18.2%低い水準となった。
 以上の「悲観シナリオ」の想定は、比較的穏やかなものであり、2008年のリーマンショック不況級の頻度的に数十年に一度の激震ではないことを言い添えておこう。またこうした予測は確率的なぶれを伴うものなので、幅を持って受け止めていただきたい。現実の景気と相場は短期的なジグザグな変動を伴い、変化のテンポも一様ではない。この種のマクロ的な推計では、そういうことまでは対応できない点を踏まえて参考にしていただきたい。
2020年までの投資スタンス「戻り高は売り」

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 図表2には経済協力開発機構(OECD)が公表している景気先行指数(Composite leading Indicator)のOECD全体、米国、中国も掲載した。データの直近時点は1月だが、方向は下向きで、かつ水準では2015年から2016年の世界的な景気スローダウン局面(ロシアやブラジルでは景気後退、主要先進国は景気減速となったが、後退までには至らなかった)と同じかそれを下回る水準まで下がっている。
 どのようなことがあれば、この動きが上向になり得るだろうか。1つは米中の貿易戦争で何かしらの妥協が成立し、米中相互に関税の撤廃が起こることだろう。その可能性は否定しない。その場合には株価もいったん跳ね上がることだろう。そこは日米ともに株式ポートフォリオを減らす、あるいはヘッジを入れるチャンスだと考えている。

 なぜなら筆者は米中間の問題は貿易問題を超えた21世紀の世界のあり方を巡る覇権争いになっていると理解しているからだ。5G(第5世代移動通信システム)を巡る対立も、それが安全保障問題に直結するだけに米国の中国企業排除の姿勢に妥協はないだろう。貿易に限定して何かしらの妥協があり得ても決して長続きせず、紛争は長期にわたると思う。
 また中国経済はリーマンショックによる世界的な不況を乗り切るために行った過度な信用膨張による成長パターンの限界に直面している。中国政府は金融・財政の再緩和でハードランディングを回避しようとしており、短期的な持ち直しはあり得よう。しかし債務調整は長期化し、成長率の下方屈折は不可避だと思う。
 さらに米国はクレジットサイクルの視点から見て、2009年から始まった景気回復の最終局面にある。例えば米国の長短金利差(10年物と3カ月物の財務省証券利回り)は現在ほぼフラットになった。1950年以降の米国の景気循環を見ると、この長短金利差がマイナス、あるいはほぼフラットになってから経済は平均6.4四半期(約1年半)で景気後退に移行している。
 長短金利差のフラット化、あるいは逆転は、債券投資家と資金調達企業が、近い将来の景気回復の終焉を予想した結果である。このような市場参加者がマクロ的な債券需要を通じて示す景気予想は個別のエコノミストの下手な予想よりも信頼度が高い。もっとも今回局面では米国のエコノミストも過半が2020年末までの景気後退入りを予想しており、長短金利差が示唆する結果と大差はない。
 むしろ株式投資家層の楽観度に危うさを感じるが、それは株式投資家と債券投資家の行動特性の違いなのかもしれない。つまり債券投資家は中長期の景気の先行きを判断して債券ポートフォリオの期間構成(duration)を変更する。一方、株式投資家はたとえ2020年に景気後退と株価の本格下落を予想しても、目先数カ月でも株価が上昇しそうなら、それを取ろうとするものなのだろう。
 長期投資で成功する基本原則の1つは「魚の頭と尻尾はくれてやれ」である。図表2に示した予測推計は、日本株が「魚の頭」の局面に入っていることを示唆しているように思う。
*本稿は、ダイヤモンド・オンラインの特設サイト「政策・マーケットラボ」に掲載されたものです。
https://diamond.jp/articles/-/198954


 

中国の3月末外貨準備高、5カ月連続で増加−3兆988億ドル
Bloomberg News
2019年4月7日 23:34 JST
• 外貨準備高は前月末比85億8000万ドル増えた
• 先進国市場の国債利回り低下に伴い保有する外国国債の評価膨らむ

Pedestrians walk past a currency exchange store located under an escalator in Hong Kong, China, on Thursday, March 16, 2017.
Photographer: Bloomberg/Bloomberg
中国の外貨準備高は3月末時点で3兆988億ドル(約346兆円)と、前月末比85億8000万ドル増えた。中国人民銀行(中央銀行)が7日発表した。先進国市場での国債利回り低下に伴い、保有する外国国債の評価額が膨らみ、5カ月連続での外貨準備高増加となった。
  ブルームバーグのエコノミスト調査での予想中央値は3兆900億ドル。2月末時点の実績も3兆900億ドルだった。

  UBSグループの中国担当チーフエコノミスト、汪涛氏(香港在勤)は、外貨の値下がりが外貨準備高に一定の目減りをもたらしたものの、「先進国市場の国債価格上昇がある程度のバリュエーション効果に寄与した可能性が高い」と指摘した。
原題:China’s FX Reserves Continue Moderate Gains on Valuation Effects(抜粋)

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-04-07/PPLBA56KLVR401?srnd=cojp-v2

 

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コメント
1. 2019年4月08日 20:22:40 : O8HL2KZeN6 : R3B5aGZLdXlFWW8=[139] 報告
願望と 同じに見える 楽観論

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