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「株安=円高」は忘れろ!膠着ドル円相場の切り抜け術
https://diamond.jp/articles/-/197915
2019.3.27 週刊ダイヤモンド編集部
Photo:iStock/gettyimages
『週刊ダイヤモンド』3月30日号の第1特集は「株・為替の新格言」です。世界経済の変調の波が、外国為替市場にもいや応なく押し寄せています。2018年にはドル円相場の年間変動幅が初めて10円を割り込みました。膠着相場の裏でいったい何が起こっているのか――。相場に立ち向かうための「新常識」を探ります。(本記事は特集からの抜粋です)
ドル円市場で異変が起きている。1年間の変動幅が、2018年は9.91円となり10円をとうとう割り込んでしまったのだ。
10円割れは1973年に変動相場制に移って以降、初めての出来事だ。大きなトレンドがなかなか発生せず、膠着する相場にFX(外国為替証拠金取引)の個人投資家のフラストレーションがさぞたまっていそうに思えるが、さにあらず。
膠着感の強いレンジ相場こそ、個人投資家が利益を上げやすい絶好の機会なのだ。
そもそも、デイトレードなど短期取引が主体の個人投資家は、レートが上がったら売る、下がったら買うという「逆張り」になりやすい。
実際に昨年2月、ドル円が105円台まで円高が進んだ局面で、店頭FX54社の円売りポジション(買い建て)額は、昨年1年間では最も大きい3兆0286億円にまで膨らんでいる(金融先物取引業協会調べ)。その後、ドル円が反転し円安に向かうと、買い建て額は一気に縮小していった。
そうして逆張り戦略に味を占めていった投資家が多かったが、そこに襲い掛かったのが、米アップルの業績悪化懸念をきっかけに起きた、今年1月3日早朝の瞬間的な暴落(フラッシュクラッシュ)だった。
昨年末にかけて113円台から110円を割り込むという円高の流れの中で、円売りによる逆張りのポジション(建て玉)を仕込んでいた多くの投資家は、104円台まで一気に下げる急変相場によって、大きなやけどを負うことになったわけだ。
そうして年明け以降、ドル円のポジションは大きく減ってしまい、取引が相対的に少なくなることで昨年と同様に、足元の相場も大きな方向感を欠くレンジ相場になりつつある。
相関が薄れるドル円相場と
日経平均株価
ドル円相場が膠着する背景には、株安という「リスクオフの流れに円が反応しなくなってきている」(村田雅志マーケットストラテジスト)という要因もある。
下図はドル円相場と日経平均株価の推移を重ねて示したものだが、株高=円安の図式は読み取れるものの、株価が大きく下落したときのドル円の反応がかなり鈍いことが分かる。
これまでの相場の常識からすれば、円高方向に大きく動くことが多いはずだが、そうではなくなっているわけだ。
今年3月中旬までの1年間で、ドル円と日経平均株価の相関係数(絶対条件)が、0.375と低い水準にとどまっているのも、株安に対する反応の鈍さがまさに影響している。
そもそも、米国の利上げによって日本との金利差が拡大する状況にあって、今の円安ドル高基調が大きく崩れる状況は考えにくいというのが、多くの市場参加者の考えだ。
それが、株安に加えて、日本の現状の経常黒字や物価上昇率といった円高になりやすい要因すらも、時にかき消しているわけだ。
円高方向への動きが今後も限られるのであれば、円安に向けた大きな変動を期待したいものの、その頼みの綱である米国の利上げは、休止観測まで浮上するほど足元でトーンダウンしているありさまだ。ドル円相場はもはや、深刻な「材料不足」の状態に陥ってしまっているようだ。
そのため当面、相場の大きな変動は期待できそうにない。小さな変動でも一定の利益を取ろうとして、ついついFXで単発の取引枚数(投資金額)を増やしたくなるかもしれないが、年初の暴落を思えばやはりリスクが大きい。
自らの資金計画を念頭に、身の丈に合った枚数で取引するよう心掛けてもらいたい。
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