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コラム2019年3月12日 / 13:50 / 9時間前更新
米ボーイング機墜落事故、株急落が映す「中国の脅威」
Tom Buerkle, Ed Cropley
3 分で読む
[ニューヨーク/ロンドン 11日 ロイター BREAKINGVIEWS] - この半年間でボーイング(BA.N)の新型機737MAX8で2度目となる墜落事故が起きたことを受け、同社株は11日に急落した。投資家の反応は、事故による短期的な財務面の影響を恐らく過大視しているが、もっと大きな長期的脅威を反映しているのかもしれない。
それは事故をきっかけに、世界最大の市場である中国で競合他社に門戸が開かれる恐れだ。
エチオピア航空機の事故原因は判明していない。それでも中国は昨年10月にジャカルタ沖で起きたライオン・エア機の墜落事故との共通点を指摘した上で、737MAX8型機の運航を停止した。インドネシアとエチオピアも追随した。仮に米連邦航空局(FAA)が同様の措置に出れば、同型機は実質的に世界中で運航停止となる。11日の米株式市場ではボーイング株が急落。先週末時点で2390億ドルだった同社の時価総額は一時、300億ドル程度減少した。
事故による財務面への影響を考えてみよう。仮に事故原因がソフトウエアの問題であれば、737MAX8型機は数週間から数カ月ほど運航停止となる可能性がある。FAAは2013年には787型機をバッテリーの問題で3カ月間、運航停止としている。それでもこうした問題がボーイングの事業に多大な負担となる公算は小さい。ボーイング737MAXはこれまでに4600機を受注しており、生産ラインは競合するエアバス(AIR.PA)のA320型機と同様、数年先まで予定が埋まっているためだ。
737MAX8型機に関連した航空会社からの損害賠償請求も、対処可能とみられる。同型機は現在、約350機が運航している。運航停止になった場合でも航空会社は、購入のために借り入れた融資の金利を支払わなければならず、ボーイングに利払いの肩代わりを要求するかもしれない。航空会社が同型機を定価の1億2200万ドルの6割で購入し、年率5%で資金を借り入れたと想定すると、年間の利払い費は全社合計で約13億ドルになる。リフィニティブI/B/E/Sの業績予想によると、これはボーイングの2019年の営業キャッシュフローの約7%に相当する。
それでも中国の反応は懸念すべきだ。中国はボーイングにとって最大の市場であり、同社は最近、中国に最終段階の生産を担う工場を建設した。さらに宇宙航空機部門は、習近平国家主席が掲げる「中国製造2025」計画で重点分野に挙げられている。こうした中、国有企業の中国商用飛機(COMAC)は米FAAに単通路型機「C919」の認定を求めている。中国の航空機メーカーに門戸が開かれれば、ボーイングとエアバスが享受している高収益の寡占状態は崩れ去るだろう。
●背景となるニュース
・エチオピア航空の旅客機が10日に首都アディスアベバの空港から離陸直後に墜落して乗員乗客157人が死亡した事故を受け、中国とインドネシア、エチオピアの3カ国は事故機と同型のボーイング737MAX型機の運航を停止した。
・ボーイング737MAX型機を巡っては、昨年10月にもインドネシアのライオン・エアが運航する同型機がジャカルタ空港を離陸後に墜落する事故が起きている。
・中国民用航空局(CAAC)は2件の事故に「ある程度の共通点」があると指摘。双方とも新たに納入された航空機で事故が発生した。
・11日の米国株式市場でボーイング株は一時、前週末比10%超下落、終値は5.3%安となった。
*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。
https://jp.reuters.com/article/bv-column-boeing-idJPKBN1QT0E6
トップニュース2019年3月12日 / 15:35 / 6時間前更新
アングル:
ボーイング機墜落事故、米国で訴訟なら巨額賠償に
Reuters Staff
2 分で読む
[11日 ロイター] - 米航空機大手ボーイング(BA.N)の保険会社が、エチオピア航空「ボーイング737MAX8」機墜落の犠牲者の遺族から、巨額の損害賠償請求に直面する可能性があると、業界関係筋が明らかにした。
昨年10月にインドネシア格安航空会社(LCC)ライオン航空の同型機による墜落事故が起きてから半年もたっておらず、新型ボーイング737MAX8機の安全性への懸念が高まっている。
エチオピア航空の同旅客機は10日、首都アディスアベバのボレ空港からケニアのナイロビに向けて離陸した直後に墜落し、乗員乗客157人が犠牲となった。
当座の保険金はエチオピア航空と契約している保険会社が支払うが、もし機体に欠陥があったことが証明された場合、ボーイングの保険会社からも資金を回収する可能性があると関係筋は語る。
遺族に支払われる当座の保険金は、航空運送に関するワルソー条約とモントリオール条約に定められた規則に基づくが、遺族が法的手段、とりわけ米国の裁判所で訴訟を起こした場合、金額は跳ね上がる可能性があると、英大手法律事務所アーウィン・ミッチェルのクライブ・ガーナー氏は指摘する。
「機体あるいは部品に何らかの欠陥があれば、ボーイングとエチオピア航空を相手取って訴訟を起こすことは可能だ」と同氏は付け加えた。
保険会社は通常、大規模な訴訟によるリスクを共有するコンソーシアム形式をとり、幹事となる保険会社が最も大きなリスクを負う。業界筋によると、事故機自体の保険価額は約5000万ドル(約56億円)だという。
エチオピア航空の保険ブローカーはウィリス・タワーズ・ワトソン(WLTW.O)が務め、チャブ(CB.BN)が幹事保険会社になっていると、ワトソンの広報担当者は11日明らかにした。チャブの広報はコメントしなかった。
一方、ボーイングの幹事保険会社は英グローバル・エアロスペースで、昨年10月に同型機事故を起こしたライオン航空の幹事保険会社も務める。
ボーイングの保険ブローカーはマーシュ(MMC.N)だと、関係筋2人がロイターに語ったが、契約の詳細については明らかにしなかった。
ボーイングの株価は11日、5.3%下落で引けた。
<米国での訴訟>
グローバル・エアロスペースが支払いを始める前に、ボーイングが当座の保険金を自家保険で賄うことになっていると、ボーイングに対して訴訟を起こす遺族の代理人を務めた経験があるニューヨークの弁護士、ジャスティン・グリーン氏は指摘する。ボーイングは自社の保険範囲についてコメントするのを差し控えた。
シカゴに本社を置くボーイングが米国で訴訟に直面するのは珍しいことではない。グリーン氏によると、同国では訴訟となった場合、墜落事故の犠牲者への損害賠償金は、適用される法律によって1人当たり約200万─300万ドルに上る。一方、エチオピアでは同20万ドル程度だという。
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海外で証人を見つけることは困難なことから、米裁判所はそのような訴訟を却下することがよくある。だが今回の墜落事故では、米市民8人が犠牲になっていることから、全犠牲者の遺族を代表とする訴訟が米国内で認められる可能性が高まっているとグリーン氏は指摘する。
モントリオール条約に基づくロイターの試算によると、犠牲者157人全員の当座の賠償費用は2500万ドル程度になる可能性がある。
モントリオール条約は旅客1人当たりの死亡または傷害につき最大11万3100SDR(国際通貨基金の特別引出権)の無過失責任を認めている。現在のSDRあたり1.39ドルのレートで計算すると、約15万7200ドルとなる。ただし、全ての国が同条約に加盟しているわけではない。
(Noor Zainab Hussain記者、Carolyn Cohn記者、Suzanne Barly記者 翻訳:伊藤典子 編集:山口香子)
https://jp.reuters.com/article/boeing-insurers-idJPKBN1QT0JS
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