http://www.asyura2.com/19/hasan131/msg/472.html
Tweet |
前向きに読み解く経済の裏側
景気は本当に後退しはじめたのか
2019/03/11
塚崎公義 (久留米大学商学部教授)
景気動向指数が悪化し、基調判断も下方修正されましたが、景気が後退しはじめたと考えるべきではない、と久留米大学商学部の塚崎公義教授は主張します。
(nixk/Gettyimages)
景気悪化を示唆する材料は多いが、性急な判断は危険
今回は、かなり技術的な内容も多いので、要点を最初に示しておくと、「1月の数字が非常に悪かったが、統計は振れるので一喜一憂せず、2月以降の数字を見てからゆっくり判断すべき」「景気動向指数は製造業関係の指標を主に使っているが、経済がサービス化しているので、経済全体を見るべき」「労働力不足だから省力化投資を積極化する企業が多いため、景気は簡単には後退しないはず」といった点が重要だと思っています。
景気楽観派の筆者としては、旗色が悪いことは十分認識しておりますが、現時点で白旗を掲げる必要は全くないと考えています。景気弱気派が読むと、強弁しているように見えるかもしれませんが(笑)。
今ひとつ、予防線を張っておくと、仮に日本の景気が悪化したとすれば、それは中国経済が予想以上に落ち込んだためだろうと思われます。つまり、中国経済の専門家が予想を外したから筆者の予想が外れた、ということになるわけですね(笑)。もちろん、そうならないとは思っていますが。
経済指標は振れるから一喜一憂するべからず
1月の景気動向指数が発表され、一致指数が大幅に悪化したことから、基調判断が下方修正されました。「事後的に判定される景気の山が、それ以前の数カ月にあった可能性が高いことを示す」ということですから、要するに拡大を続けてきた景気がすでに方向を変えて後退しはじめている、ということですね。
もっとも、これは内閣府が機械的に計算した結果に基づいて機械的に出されている判断なので、実際の景気判断とは異なります。実際の景気判断は、様々な事柄を総合的に考慮して専門家の会議で決められるものです。そして、政府高官も景気が拡大を続けているという認識を変えていない模様です。
筆者が機械的に出された上記の判断に対して感じる違和感の最大の原因は、1月だけ突出して悪い数字となっているけれども、それ以前の数字はそれほど悪くない、ということです。つまり、単月の数字が非常に悪かったことを理由に景気の方向が変わったらしい、と判断しているわけです。
筆者は長年景気を見てきましたが、経済指標は振れるので、一喜一憂は危険です。景気を見ている「エコノミスト」は、経済指標を数カ月分じっくり眺めて、景気の大きな方向が変化しつつあるのか否かを判断するものです。したがって今回も、2月と3月の数字を見てから判断するべきだと思っています。
景気動向指数は製造業関連のウエイトが高い
景気動向指数は、鉱工業生産・出荷の関係の数字が重要なウエイトを占めています。サービス業より製造業の方が景気の振れが大きいこと、生産・出荷が増えると運送業等も活発になること、といったことが考慮されているのでしょう。
しかし、かつて製造業のウエイトが高かった時代はそれで良かったのでしょうが、経済がサービス化してきているので、景気動向指数だけで景気を判断するのは危険かもしれません。サービス業等の動向も併せて考える必要があるでしょう。
景気拡大にも慣性の法則あり
景気は、拡大している時にはそのまま拡大を続ける力が働きます。雇用が増えると給料を受け取った元失業者が消費を増やす、といった好循環が働くわけです。今次局面で筆者が注目しているのは、労働力不足により省力化投資が増えつつあることです。
中国向けの輸出が減りそうだ、ということで、中国関連企業の設備投資は落ち込むかもしれませんが、省力化投資が全産業への拡がりを見せれば、全体としての設備投資はそれほど落ち込まないかもしれません。
今ひとつ、今次局面で重要なのは、製造業で仮に失業者が出たとしても、失業者はすぐに次の仕事を見つけられるだろう、ということです。従来の日本経済では、「輸出が減って製造業の雇用が減ると、失業者が消費を減らすので景気が更に悪化する」という悪循環が生じていたのですが、今回はそうした悪循環が見込まれないので、輸出の落ち込みが景気に与える悪影響が限定的だ、ということだと思います。
株価等を語るなら一喜一憂が重要かも
余談です。株価等を語るために経済指標を見ている「マーケット・エコノミスト」は、経済指標が発表される度に一喜一憂しておかないと、株価等が経済指標に反応して動いてしまいますから、市場に置いていかれてしまい、仕事になりません。したがって彼らは一喜一憂しますが、それは彼らが景気そのものよりも株価等を見ているから、という違いに起因するわけです。
読者の目的によって、景気を知りたいならば筆者の視点を共有していただきたいですが、株価を語りたいのであれば、拙稿よりもマーケット・エコノミストのコメントの方が役立つと思います。適宜使い分けをお願いします。
本稿は、以上です。
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/15588
「最長景気」に乱気流 中国減速、世界に連鎖
電子部品の輸出鈍化 設備・生産にも影
景気は緩やかな回復を続けつつも、先行きの不透明感が増している。景気の拡大期間は戦後最長を更新した可能性があるが、足元は中国や欧州など海外経済の減速の余波が広がる。輸出の鈍化に加え、堅調な設備投資や生産にも影響が見え始めた。海外から吹く乱気流への備えが欠かせない。
投資意欲が減退
TDKは2019年3月期の設備投資額を18年10月時点の予測から200億円減の1900億円に下方修正した。山西哲司常務執…
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO42273580Q9A310C1MM8000/
迫真水産大国再興なるか(1) 消えた「海のカナリア」
2019/3/11付日本経済新聞 朝刊
保存 共有 その他
北海道函館市、スルメイカ漁終盤の1月。きらびやかな夜景とは対照的な漆黒の海にともる漁火はまばらだった。2018年度の水揚げはピークから8割以上落ち込み過去最低の水準だ。「もうイカの街とはいえんかもしれんね」。早々に漁を切り上げた漁師も多い。
□ □
価格は平均でキロ632円と10年前の3倍。加工業者が買い付けられるのは400円台まで。函館の水産物地方卸売市場は全国有数だが、場内は寂しげな雰囲気…
残り文字数:1571文字
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO42276390Q9A310C1PE8000/
中国経済成長率、年平均1.7ポイント水増しと論文が指摘−2008〜16年
Bloomberg News
2019年3月11日 12:14 JST
ブルッキングズ研究所がシカゴ大と香港中文大の研究者論文草稿公表
ブルームバーグ・エコノミクスのオーリック氏は論文の結論に慎重
中国は2008年から16年まで9年間の経済成長率を平均で年1.7ポイント過大に発表していたとの研究報告を、香港中文大学と米シカゴ大学の研究者がまとめた。
米ブルッキングズ研究所が公表した論文草稿で執筆者らは、成長と投資の目標を達成すれば高い評価を得られる地方政府による報告が成長率の水増しにつながったと分析。中国国家統計局はそうした統計操作を認識し、地方からの数値を調整しているが、2008年以降はそれほど十分に調整を行っていなかったとしている。
relates to 中国経済成長率、年平均1.7ポイント水増しと論文が指摘−2008〜16年
From the conference paper "A Forensic Examination of China’s National Accounts"
「08年の後、地方の統計は数値をますます不正確に伝えるようになったが、国家統計局の調整ではこれに応じた変更がなかった」と論文は説明。その代わりに税収や電力消費、鉄道貨物動向、輸出入などごまかしにくい数字を基に中国全体の年間国内総生産(GDP)を予測するようになったという。
研究者らは、見直した後の数値は「08年以降の中国成長鈍化が公式統計が示唆するよりも深刻だったことを示している」と指摘している。
国家統計局にコメントを求めたが今のところ返答はない。
ブルームバーグ・エコノミクスのチーフエコノミストで中国経済指標に関する著書もあるトム・オーリック氏は、この論文の結論について「慎重」な見方をしている。
国家統計局は1990年代以降、地方による誇張の影響を排除する「確固たる努力」をしており、地方当局が投資を過大に報告していたとの執筆者の主張は、中国の設備投資は拡大し過ぎているとの広範な論調と整合性がないと同氏は指摘。論文執筆者は税収を基にして「本当」のGDP成長率を推計したが、そこにはサービスセクターが大きめに反映されている可能性があり、他の指標に比べて正確だと言うことはできないと論じた。
原題:China’s GDP Growth Pace Was Inflated for Nine Years, Study Finds(抜粋)
米国株上昇−S&P500は6週間で最大の上げ
Reade Pickert、Vildana Hajric
2019年3月12日 5:50 JST 更新日時 2019年3月12日 6:14 JST
11日の米株式相場は6営業日ぶりに上昇。S&P500種株価指数は6週間で最大の上げとなった。買収関連の報道を好感して半導体銘柄が高い。堅調な米小売売上高統計を受け、景気に対する楽観も広がった。一方で米国債は下落した。
米国株は上昇、半導体などテクノロジー銘柄が高い
米国債は下落−10年債利回り2.64%
NY原油は反発、サウジの減産報道やベネズエラ懸念で
NY金は反落、米中通商協議が難航との見方を米政権が退ける
S&P500種は200日移動平均を上抜けた。ナスダック100指数は2%超の上げ。アップルの投資判断引き上げも支えとなった。エヌビディアは競合他社の買収で合意し、フィラデルフィア半導体指数は1カ月で最大の上昇率。1972年以降で最長の連続安となっていたダウ輸送株平均も上昇した。ただ、ボーイングは大幅安。10日のエチオピア航空機の事故を受けて一部航空会社が737MAXの運航を停止したことが響いた。ボーイングはダウ工業株30種平均の構成銘柄でウエートが最大。この日ダウ平均の構成銘柄で下げたのはボーイングのみだった。
S&P500種株価指数は前週末比1.5%高の2783.30。ダウ工業株30種平均は200.64ドル(0.8%)上げて25650.88ドル。ナスダック総合指数は2%高。米国債市場ではニューヨーク時間午後4時58分現在、10年債利回りが1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.64%。
先週は世界経済に関するネガティブなニュースが相次いだほか、米雇用統計も低調な内容となり、米株式相場は昨年12月以降で最悪の下げとなっていた。
インベスコの世界市場担当チーフストラテジスト、クリスティーナ・フーパー氏は「朝方発表された米小売売上高が材料となり、株価は上昇した」と分析。「株式相場に明るいセンチメントを作り出すという意味において、M&A(企業の合併・買収)がマイナスに働くことは決してない。先週は株式相場にとって比較的暗い1週間になったが、この日は良い形で安堵(あんど)感から上昇した」と述べた。
ニューヨーク原油先物相場は反発。サウジアラビアが合意以上の規模での減産を4月も続けるとの報道や、ベネズエラでの大規模な停電で同国の原油生産が大幅に落ち込むとの懸念が背景。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物4月限は72セント(1.3%)高の1バレル=56.79ドル。ロンドンICEの北海ブレント5月限は84セント上げて66.58ドル。
ニューヨーク金先物相場は反落。米中通商協議で合意締結の可能性が低下しつつあるとの見方をトランプ政権が退けたことから、逃避先としての金の妙味が低下した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月限は0.6%安の1オンス=1291.10ドルで終了した。
原題:Tech Rally Powers Best Stock Surge Since January: Markets Wrap(抜粋)
Oil Rises as Saudis, Venezuela Seen Carving Deeper Into Supplies
PRECIOUS: Gold Falls as U.S. Remains ‘Optimistic’ on China Deal
(第4−5段落を追加し、更新します.)
ポンド8日ぶりに上昇、EU離脱案の採決控えて
Susanne Barton
2019年3月12日 3:44 JST 更新日時 2019年3月12日 6:42 JST
英首相と欧州委員長が急きょ会談、英議会の離脱案採決控え
ドル指数は小幅低下、ドルが主要10通貨の大半に対し下げ
11日のニューヨーク外国為替市場では、ポンドがドルに対し8営業日ぶりに上昇。昨年8月以降最長の連続安に歯止めがかかった。メイ英首相とユンケル欧州委員長の会談が急きょ設定されたが、トレーダーの間で英国の欧州連合(EU)離脱が延期されるとの見方が優勢となった。
ニューヨーク時間午後4時31分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前週末比0.2%低下。ドルは主要10通貨の大半に対して下落
主要10通貨の中ではノルウェー・クローネの上昇も目立った
ポンドは対ドルで1%高の1ポンド=1.3144ドル。EU離脱延期への楽観が追い風に
英議会は12日、メイ首相のEU離脱案について採決を予定。引き続き首相が敗北するとのシナリオが見込まれている
早い時間には1.2949ドルで日中安値を付けた
「EU離脱の延期が実現する兆しはどのようなものであっても、ポンドに多少の上昇余地をもたらす可能性がある」と、ウェルズ・ファーゴ・セキュリティーズの通貨ストラテジスト、ブレンダン・マケナ氏は顧客向けメモで指摘
ユーロはドルに対し0.1%高の1ユーロ=1.1245ドル。1.1222ドルの日中安値から持ち直した
ドルは対円で0.1%未満の上昇で1ドル=111円22銭。一時は0.3%安となっていた
日銀金融政策決定会合を控え、日本の10年債利回りが約2週間ぶりの水準に低下
オーストラリア・ドルは米ドルに対し0.4%高
欧州時間の取引
ポンドが対ドルで続落。一時は0.5%安の1ポンド=1.2949ドルとなった。12日に下院が採決を予定しているメイ英首相のEU離脱案への支持が十分でないことを示唆する報道が材料視された。ドル指数は0.1%上昇。
原題:Pound Set to End Losing Streak as May Meets Juncker: Inside G-10(抜粋)
Pound Declines as U.K. Says Brexit Talks Deadlocked: Inside G-10
(相場を更新し、情報を追加します.)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-03-11/PO6H096KLVR401?srnd=cojp-v2
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民131掲示板 次へ 前へ
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民131掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。