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ゴーンの反撃と検察が狙う再逮捕 今後の攻防を徹底予測
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/248918
2019/03/07 日刊ゲンダイ 文字起こし
変装でスズキの軽ワゴンに乗り込んだ(C)日刊ゲンダイ
■保釈されたゴーンに海外メディアは一刻も早い記者会見を促している
鋭い眼光にたぎる闘志は、変装でも隠せなかった。
5日東京地裁から保釈を認める決定が出された日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告が保釈金10億円を納め、6日、東京拘置所から保釈された。
午後4時半すぎ、拘置所の正面玄関から10人ほどの職員に囲まれて出てきた作業着姿の男。ご丁寧に、オレンジ色の反射材まで身に着ける“完全コスプレ”には、玄関前で待ち構えていた報道陣も虚をつかれた。工事作業員に変装したゴーンは、正面に止めてあった黒塗りワゴン車を悠々と素通りし、前方の工事用とみられる軽ワゴンに乗り込んだ。屋根に脚立を積んだスズキの軽ワゴンだ。日産車ではなかった。
「拘置所前には200人以上の報道陣が詰めかけていましたが、最初は誰も作業員がゴーン氏とは気づきませんでした。止まっていた軽ワゴンも春日部ナンバーで、出入り業者の車と思われていた。ゴーン氏は青い帽子を深々とかぶり、大きなマスクで顔を隠していましたが、あの特徴的な目つきは紛れもなく本人です。変装に気づくと一斉にシャッターがたかれ、騒然となりました」(現場にいたカメラマン)
身柄の拘束は、最初の逮捕から108日間。ゴーンは少し痩せたように見えたが、背筋を伸ばして歩く姿には貫禄さえ感じられた。なぜ変装し、胸を張って堂々と出てこなかったのか。
「変装して拘置所を出たのは、マスコミの目をごまかし、保釈後の行き先を分からなくする狙いもあったでしょうが、プライドが高いゴーン氏は、やつれた姿を撮られ、それをずっと使われるのが嫌だったのではないか。髪も随分、白くなっていました。ただ、日産関係者は、保釈時の様子より当日の午前中の動きに神経をとがらせている。ゴーン氏の妻と娘がフランス大使館の車で来ていたからです。
大使館の黒塗りワゴンは、保釈時にもメディアの目を欺くダミーとして止まっていた。カムフラージュに協力したわけで、フランス政府がゴーン氏を支援するという見方の根拠になっている。今後、ゴーン氏が何を話し、どのように発信するのかに注目が集まっています」(経済ジャーナリスト・有森隆氏)
■4月8日の臨時株主総会がヤマ場
ゴーンの保釈は日本だけでなく、海外メディアも速報するなど関心が高い。今回の保釈決定を受け、ゴーンはフランスの代理人を通じて「私は無実であり、いわれのない罪に対して、私自身をしっかりと守るため、裁判に断固とした決意で臨みます」という声明を発表したが、この間の経緯や現在の心境などについて、ゴーン本人の口から聞きたいと、記者会見を望む声が広がる。世界中で劇場化された前代未聞の捕物劇は今後、どう展開していくのか。
「ゴーン氏側は一刻も早く会見を開き、日産と検察が結託したクーデターだと国際世論に訴えようとするでしょう。会見には、しゃべったことが裁判でゴーン氏に不利に働きかねないデメリットもあるが、世界中が注目する中で本人の口から謀略だと言われたら、日産のダメージは計り知れない。最大のポイントは、4月8日に開かれる日産の臨時株主総会です。当初の予定では、そこでゴーン氏は取締役を解任され、完全に切り捨てられるはずだった。その前に保釈されたことは、日産にとっても検察にとっても大きな誤算。ゴーン氏は裁判所の許可があれば、株主総会や取締役会にも乗り込める立場になった。まずは、4月8日の前に会見を開いて反撃に出るはずです」(有森隆氏=前出)
ゴーン保釈の条件としては、「都内に住み、住居の出入り口に監視カメラを設置する」「事件関係者との接触禁止」「パソコンや携帯電話の使用制限」などが定められているが、拘置所内に閉じ込められているのとでは、自由度は段違いだ。自ら発信する機会も増える。
国際世論を見味方に(弘中氏)(C)日刊ゲンダイ
「強力弁護団」と綿密打ち合わせで優位に |
「拘置所内では弁護士や大使館関係者との接見も時間の制約がありましたが、今後は綿密に打ち合わせができる。カメラの設置などで監視下に置かれるといっても、例えばトイレや風呂に入っている時はどうするのか。外出先で、誰かの携帯を借りて関係者と話をすることも可能でしょう。会見などで、日産社内のゴーン派の人たちにメッセージを伝えることもできます。すでに代表取締役会長を解任された日産に対して実務的な影響力を行使することはなくても、保釈されたことで、現経営陣に与える精神的なプレッシャーは相当でしょう。ゴーン氏が陰謀だと強く訴え続ければ、ただでさえ業績が悪化している日産の西川社長の求心力も低下しかねない。本能寺の変で織田信長を討ったはずが、亡霊に悩まされるような日々が続くのではないか。ルノーとの共同開発や共同生産を進める中、本業に集中できなくなる可能性もあります」(自動車ジャーナリスト・井上久男氏)
昨年11月19日、レバノンから羽田に到着したゴーンが逮捕された最初の容疑は、自身の役員報酬を過少に有価証券報告書に記載した金融商品取引法違反だった。この虚偽記載に関しては、過去5年分に加え直近3年分でも再逮捕されているが、直近2年については西川社長もサインをしているといわれる。いわば共犯なのに、なぜ検察は西川社長を捕まえないのか。ゴーンはそう世論に訴えるとみられている。
■互いに生きるか死ぬかの戦い
元特捜検事で弁護士の郷原信郎氏もこう解説する。
「ゴーン氏の独裁を容認し、腰巾着に徹して社長CEOに取り立てられて、5億円もの高額報酬を得るようになったのが西川社長です。自らも有価証券報告書の虚偽記載について責任を負う立場にあるのに、司法取引で免罪され、そのまま社長を続けるのか。この点をゴーン氏側は突いてくるでしょう。ゴーン氏の私的な投資で生じた評価損を日産に付け替え、この信用保証に協力したサウジアラビアの知人に日産子会社から約13億円を入金させたという特別背任容疑にしても、無理筋です。それを経営陣は了承していたのでしょう? 日産のガバナンスが問われる問題です。しかも、検察はサウジアラビアの知人に対する事情聴取もできていないようだし、今後も協力を得られる見込みがない。今回、争点や証拠を絞り込む公判前整理手続きが始まっていない段階で、被告が起訴内容を否認しているにもかかわらず、裁判所はゴーン氏の保釈を認めた。これは日本の司法では極めて異例の事態で、裁判所も検察の暴走にはついていけないと感じていることの表れだと思います」
さあ、こうなると窮地に陥ったのは検察側か。これだけ大騒ぎし、国際社会を巻き込んだ攻防で、もしゴーンが無罪ということにでもなれば、検察の威信は奈落の底まで失墜。特捜部は解体の危機だ。
しかも、新たなゴーン弁護団に名を連ねるのは、「無罪請負人」の異名を取る弘中惇一郎弁護士や、「刑事弁護界のレジェンド」と呼ばれる高野隆弁護士らである。弘中氏は4日の会見で「私としては無罪が取れておかしくないと思っている」と自信を見せていた。
「ゴーン氏自身も何らかの隠し玉を持っている可能性があります。それをいつ、どのように出してくるのか。ゴーン氏の戦闘態勢に対抗し、日産と検察も、死にもの狂いでゴーン氏の社会的抹殺を画策してくるでしょう。新たな容疑を見つけてきて再逮捕に踏み切ることは十分に考えられる。さすがにそこまでやると、検察は法的暴力集団と言われても仕方がありませんが、互いに生きるか死ぬかの攻防ですから、何を仕掛けてくるか分かりません」(郷原信郎氏=前出)
ゴーンの保釈で本格化する仁義なき戦いから目が離せそうにない。
ゴーンの反撃と検察が狙う再逮捕 今後の攻防を徹底予測 https://t.co/PMNHQnXrUQ #日刊ゲンダイDIGITAL
— Gekko the second (@gekkosecond) 2019年3月7日
【今後の攻防を徹底予測】さあ、ゴーンが何をしゃべるか、しゃべらないのか ゴーンの反撃 検察が狙う再逮捕 保釈されたゴーンに海外メディアは一刻も早い記者会見を促している 検察の次の一手、それに対する国際世論の反応も含めて、世界中で劇場化された前代未聞の捕物劇の今後(日刊ゲンダイ) pic.twitter.com/r3ovrmTxbt
— KK (@Trapelus) 2019年3月7日
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