中曽根元首相の葬儀に血税が1億円近く使われることに、強い批判があがっている。

「中曽根元首相の合同葬 国の“コロナ対策”予算から9600万円（日刊ゲンダイ）」
（阿修羅・赤かぶ　2020/9/26）
http://www.asyura2.com/20/senkyo276/msg/151.html

中曽根康弘の悪行は枚挙にいとまがないが、最大最悪の犯罪は、正力松太郎と組んで、
科学を無視して地震国日本に無理やり危険な原子力を導入したことだろう。

彼は核武装論者であり、原子力の平和利用という看板の裏で、密かに核武装を
進めていたことはまちがいない。

東京新聞の昨年の訃報記事の一部を引用する。

「中曽根康弘元首相死去　原発推進の道　主導」　（東京新聞　2019/11/30）
「
中曽根康弘元首相は1955（昭和30)年制定の原子力基本法の提案者となるなど、
被爆国の日本が有数の原発立国に浮上する過程に大きく関わってきた。

　自著「自省録」（新潮社）によると、原子力への関心は海外将校だった終戦間際、
広島への原爆の影響とみられる巨大な入道雲を見たのが契機だった。

　改進党の衆院議員だった53年に米国で原子力施設を視察し「日本もこの流れに
のらないと取り残される」と感銘を受けたといい、翌年には学術会の反対を押し切って
日本初の原子力研究予算（2億3千5百万円）を提案。55年には37歳にして衆参
超党派による原子力合同委員会の委員長に就き、同年の原子力基本法の制定や
翌年の原子力委員会の発足を導いた。

　日本初の商用炉、東海原発（茨城県東海村）を英国から導入することを決めた
初代原子力委員長の正力松太郎氏（故人）を補佐役として支えたのも中曽根氏だった。
正力氏の秘書だった萩山教厳・元衆院議員（故人）は「中曽根さんは（正力氏を）
『閣下』と呼び、銀座の読売新聞本社に通っていた」と生前の取材に証言した。

　41歳で原子力委員長を兼ねる科学技術庁長官として初入閣。田中角栄政権が
誕生した72年7月から2年務めた通産相（現経済産業相）時代には海外からの
濃縮ウラン購入量を増加させるなど商業原発の増加に寄与し、首相時代の83年には
青森県での遊説で「下北半島を原子力のメッカにする」と宣言し、原発や再処理工場が
集積する現在の姿の先鞭をつけた。

　本誌は福島第一事故後の2012年、こうした日本の原発導入の歴史を追った
通年連載「日米同盟と原発」の取材のため東京の事務所を訪ねて証言を求めたが、
高齢を理由に応じてもらえなかった。（谷悠己）
」

彼が暗躍して原発を日本のあちこちに建設した結果、東日本大震災で
福島第一原発がポポポポ〜ンと4基も続けて大爆発し、福島は壊滅状態になり、
東日本の広い範囲に放射能汚染が拡がった。

放射能汚染の影響で、毎日のように有名人を含め大勢の人が亡くなっている。

もうすぐ10年になるのに、事故の収束作業は全く進んでいない。
これから収束に何兆円かかるのかもわからない。

日本を破滅に導く悲惨な状況を引き起こした張本人にもかかわらず、
福島に行って公式に謝罪したという話は聞かない。

これほど無責任な男もいないだろう。

こんな極悪人の葬儀に血税を1億円も使うとは言語道断である。

そんな金があるのなら、福島原発事故の被災者の補償に使えと言いたい。

（関連情報）

「中曽根康弘の追悼式に血税1億円！」　（東海アマブログ　2020/9/26）
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1260.html

「原子力発電を推進した元凶としての中曽根康弘と正力松太郎」　（fm99.8　2011/3/29）
http://www.asyura2.com/11/genpatu8/msg/148.html

「中曽根康弘　水かけられて　怖気づく　その2」　（BRIAN ENO　2011/5/16）
http://www.asyura2.com/11/genpatu11/msg/284.html

「原発マフィアの中曽根康弘の大勲位を没収せよ」　（ラムセス　2011/6/19）
http://www.asyura2.com/11/senkyo115/msg/368.html

「1955年 原子力平和利用博覧会　正力松太郎は展示の小型原子炉を見て
自宅用に１台手配しろと言った」　（拙稿　2015/1/17）
http://www.asyura2.com/14/genpatu41/msg/644.html

「3.日本の原子力政策の軍事的側面　藤田祐幸（慶応大）」　（ネオファイト　2004/6/21）
http://www.asyura2.com/0403/genpatu2/msg/248.html
　

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