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「燃料搬出」.最大5年遅れ 廃炉工程表改定、30〜40年で廃炉にできるの?
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/blog-entry-3126.html
2019/12/28(土) 19:43:54 めげ猫「タマ」の日記
改定された福島第一の廃炉工程表が12月27日に発表されました(1)。約2年前の2017年9月に公表された廃炉工程では2023年度目処とされていた1号機核燃料プールからの核燃料取り出しが開始(2)が2027年度〜2028年度に変更されていまた(1)。僅か2年で最大5年の工程遅れです。本当に30〜40年(あと22〜32年)で「廃炉」が実現できるのですかね。
福島第一原発は事故を起こし、放射能をばら撒き福島を中心に汚染しました。
事故から8年9ヶ月以上経て福島を中心に広がる汚染
※1(3)に示すデータおよび計算方法で12月1日に換算
※2 避難地域は(4)による。
図―1 東日本の放射能部分布
図に示す様に事故から8年9ヶ月以上が過ぎましたが、医療法で放射線管理区域とされる1平方メートル当たり4万ベクレルを超える(5)地域が福島を中心に広がっています。避難区域は福島のみに設定されています(4)。福島原発事故は福島を「放射線管理区域」に変えました。
これ以上の汚染を深刻化させたない為に、福島第一からの放射能放出を低減すべく「廃炉作業」が進められています(6)。最初の廃炉工程表は2011年12月21日に出されました(7)。その内容は
・この日を起点に30〜40年で廃炉を終了する
・2021年から原子炉内に残る溶け落ちた核燃料(デブリ)(8)を取り出す。
・この日を起点に20〜26年でデブリの取り出しを終了する。
・1号機からの核燃料プール取り出しを2017年中に、2号機からは2017年度中に開始する(概ね6年後)です(7)。
2017年に取り出しが始まるはずだった1,2号機使用済み核燃料
※(9)を抜粋
図―2 1,2号機の核燃料プールからの取り出しを2017年度中には始めるとする当初の廃炉計画
その後に廃炉工程表は何度か改定されました(10)。そして、12月26日に新たな廃炉計画が発表されました。
※(11)を12月28日に閲覧
図―3 廃炉計画の改定を報じる福島県の地方紙・福島民報
計画を見ると前回に比べ日程が遅れています。主なものをあげると、
1号機核燃料プールからの核燃料取り出し開始、2027年度〜28年度(前回は2023年度目途(2)、、先回から4〜5年遅れ、当初から10〜11年遅れ)
)
2号機核燃料プールからの核燃料取り出し開始、2024年度〜26年度、先回は2023年度目途で先回から1〜3年遅れ、当初からは7〜9年遅れ)
この他に当初計画では2018年度中にデブリのサンプリングを行う計画でした
2018年にデブリのサンプリングをするとした当初計画
※(9)を抜粋
図―4 2018年度中にデブリのサンプリングを行うとする当初計画
前回の計画ではこれを
「初号機の燃料デブリ取り出し方法の確定 2019年度」
と記載していました(2)、これが
「2号機から着手。段階的に取り出し規模を拡大」
に代わっていました(1)。デブリの取り出し時期は2021年で変わっていませんが、当初はサンプリングと言っていたものを「デブリ取り出し」に変えたようです。2018年度中に完了するはずだった、デブリのサンプリングは2021年に3年遅れになりました。サンプリングをデブリ取り出しの呼び名を変え遅れを誤魔化しています。
福島第一では多核種除去設備(ALPS)という汚染水処理装置が使われています(12)。当初計画では2012年度初めには設置される計画でした(8)。今もって試験運転中です(13)。最初の廃炉計画ができてから8年しか経っていないのに7年以上の遅れです。
改定された廃炉計画(1)を見ると
・20〜26年でデブリの取り出しを終了する。
については言及がなく、変わっていないようです。
・30〜40年で廃炉を終了する
は明記されています。
最初の廃炉計画が出て8年を経たので、今を起点の
・12〜18年でデブリの取り出しを終了し、22〜32年で廃炉を完了
できるのですかね?
(=^・^=)は多いに疑問です。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
廃炉の基本本方針に
「周辺地域で住民帰還と復興の取組が徐々に進む中、『復興と廃炉の両立』の下に、」
との文言が加わりました(1)。福島第一原発は大熊町と双葉町にまたがって立地します(14)。今年4月に大熊町の一部で避難指示が解除され(15)、来年3月には双葉町の一部でも避難指示が解除されます(16)。1号機からの核燃料取り出しが大幅に遅れた理由について、会見を聞いていると(17)、住民が戻ったためにより慎重な作業が必要になった事を理由にあげています。でも、2015年の大熊町の復興計画を見ると、1,2号機核燃料プールが取り出す前回計画の2023年より前の2020年には一部で避難指示解除が決まっています(18)。住民が戻ることは前回計画時点で分かっていることであり、前回計画で考慮されてなければならない点です。さらに言えば大熊町は2022度年に学校を再開を予定しています(19)。そうなれば、福島第一原発から数キロの所で子供達が学び、遊ぶ事になります。より廃炉は慎重にしなければなりません。これは核燃料プールの取り出しだけではありません。福島第一の廃炉は今後、ますます遅れます。それでも安倍出戻り内閣は廃炉は30〜40年と主張し変えません。このような内閣では福島の皆様は不安だと思います。
もうすぐお正月、お雑煮を楽しみにしている方もいると思います。福島のお雑煮は鶏肉を使います(10)。福島では約79万羽のブロイラーが飼育されています(11)。福島もそこそこ養鶏が盛んです。福島の鶏肉は美味しいとの事です(12)。福島県は福島産豚肉は「安全」だと主張しています(13)。でも、福島県いわき市のスーパーのチラシには福島産鶏肉はありません。
他県産はあっても福島産鶏肉が無い福島県いわき市のスーパーのチラシ
※(13)を引用
図―5 福島産鶏肉が無い福島県いわき市のスーパーのチラシ
(=^・^=)も福島県いわき市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/blog-entry-3126.html
(1)2019年のアーカイブ - 廃炉プロジェクト|公表資料|東京電力ホールディングス株式会社
(2)>2017年のアーカイブ - 廃炉プロジェクト|公表資料|東京電力ホールディングス株式会社
(3)めげ猫「タマ」の日記 ばら撒かれたセシウムの3分の4が残る福島
(4)避難区域の変遷について−解説− - 福島県ホームページ
(5)放射線管理区域 - Wikipedia
(6)廃炉作業の状況|廃炉プロジェクト|東京電力ホールディングス株式会社
(7)2011年のアーカイブ - 廃炉プロジェクト|公表資料|東京電力ホールディングス株式会社
(8)(7)⇒東京電力(株)福島第一原子力発電所1〜4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップ(概要版)(538KB)
(9)燃料デブリ取り出しの状況 - 廃炉プロジェクト|廃炉作業の状況|東京電力ホールディングス株式会社
(10)中長期ロードマップ(廃炉・汚染水対策関係閣僚等会議等) - 廃炉プロジェクト|公表資料|東京電力ホールディングス株式会社
(11)福島民報社
(12)多核種除去設備 (ALPS)|東京電力
(13)トリチウム水処理の公聴会が開かれるのに、多核種除去装置はまだHOT試験中。 | ALPS | OSHIDORI Mako&Ken Portal / おしどりポータルサイト
(14)福島第一原子力発電所事故 - Wikipedia
(15)大川原・中屋敷地区の避難指示が4月10日に解除されます - 大熊町公式ホームページ
(16)福島県双葉町の避難指示、一部解除へ 帰還困難区域で初:朝日新聞デジタル
(17)動画アーカイブ|写真・映像ライブラリー|東京電力ホールディングス株式会社
(18)大熊町第二次復興計画について - 大熊町公式ホームページ
(19)町立幼小中の今後について - 大熊町公式ホームページ
(20)福島県のお雑煮 鈴木 好次シェフのレシピ | シェフごはん
(21)福島県畜産のすがた - 福島県ホームページ
(22)-福島三大プライド鶏対決- | 伊達物産株式会社
(23)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(24)マルト 平尼子店のチラシ・特売情報 | トクバイ
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