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原発汚染水に神経質な韓国とそれに怒る日本 どっちが正気 アホでもわかる 日韓衝突の虚構
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/255751
2019/06/09 日刊ゲンダイ WTO判断に喜ぶ韓国の市民団体(C)共同通信社 日本と韓国の関係悪化の要因のひとつが、水産物の禁輸問題だ。韓国は福島の原発事故を理由に、福島など8県の水産物について輸入禁止措置を取っている。日本はこれを不当だと世界貿易機関(WTO)に提訴していたが、ご存じのようにWTOは韓国の主張を認める最終決定をした。 この決定に対して、日本の菅官房長官が反発したものだから、反韓・嫌韓派の言論人も「韓国はケシカラン」と勢いづき、多くのメディアが尻馬に乗っている。その勢力に支えられた安倍首相は28日から大阪で開かれるG20で、文在寅大統領と会談しないとか、「WTO紛争処理制度見直しを議題にする」とゴネている。そればかりか「6月から韓国水産物の検査強化」を厚労省に指示するなど「報復」をチラつかせる始末だ。 だが、この問題は感情的にやり合っていても仕方がない。なぜWTOは韓国の言い分を認めたのか、日本人も冷静に考えてみる必要がある。 安倍首相は6年前の東京オリンピック招致演説で「汚染水はアンダーコントロール(管理下に置いている)」「現在も過去も安全」と大見えを切ったものだが、現実は違う。メルトダウンした3基の原子炉には日量最大300トン台の地下水が流れ込むが、「凍土壁」は効果薄で、汚染水から放射性物質を除去してタンクに貯蔵している。その頼みのタンクは満杯に近いが、2020年までしか増設計画がない。今後は外洋へのタレ流し、水蒸気放出、地下放出のいずれかがオリンピック後に実施されるという。ズサンな対策としか言いようがない。 セシウムやストロンチウム90は技術的に完全除去が難しく、トリチウムは除去不能だ。膨大な放射性物質を薄めてバラまくことが、アンダーコントロールなのだろうか。 この汚染水対策の“弱点”を突かれたのが、WTO敗訴の主因である。 そもそも消費者保護や地球環境保護に日本人も韓国人もない。被災地ではアイナメから高濃度セシウムが検出されたり、小児甲状腺がんの異常増加に住民はおののいている。今回のWTOの決定は、日本政府にまじめに汚染水対策に取り組めとお灸をすえたのである。それなのに、不都合な真実を「風評被害」と封じ込め、韓国バッシングやWTO批判で問題をスリ替えようとする安倍政権と嫌韓派たち。 だれがデタラメなのかは、子供でもわかるだろう。
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