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HANKYOREH
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/33123.html
[インタビュー]グリーンピースドイツのショーン・バーニー首席原発専門家
「二者択一式の要求がエネルギー転換の論点ぼかす
「2022年までに原発ゼロ」のドイツ、脱原発のために石炭使用せず
再生可能エネルギーの拡大とエネルギー消費効率向上が答」
PM2.5と同様に難題な「処置不可能」使用済み核燃料
「地下深層処分はなくすのではなく隠すこと
廃棄物をさらに発生させないことだけが唯一の代案」
「環境にやさしいエネルギーという言葉の意味を狭く解釈してはならない。環境にやさしいエネルギーとは、環境に有害であってはならないだけでなく、生命体の健康に悪い影響を及ぼしてはならず、社会の脅威にならないエネルギーを意味する。日本の福島原発の敷地内にぎっしり立ち並ぶ放射能汚染水タンクを思い浮かべれば、原発が環境にやさしいとは言えないだろう」
25日、ソウル龍山(ヨンサン)のグリーンピース事務室で会ったグリーンピースドイツ事務所のショーン・バーニー原子力首席専門家の言葉だ。彼は断固とした声で「いまだに原発が環境にやさしいと主張する人がいるとすれば、その人は表向きは気候変動を心配しながら、実際には原子力産業界の生存のために戦っているということだ」と述べた。さらに、「原発減少政策でPM2.5が深刻化したという批判がある」と言うと、「もしかすると、2007年よりも2017年に韓国の石炭発電の割合を50%以上高めた過去政府側の政治家たちがそんなことを言うのではないか」と言い、「2016年と2017年に韓国に追加された12ギガワット規模の石炭発電所計画は、過去の保守政権が立てたものだ」と皮肉った。
ショーン・バーニーは「原子力か石炭か」という二者択一式論争が「まさにエネルギー転換論議を散漫(distract)にする」と指摘した。彼は「2022年までに全ての原発を廃棄するドイツは、脱原発に向けて石炭を活用しなかった」とし、「2011年から原発8基が廃止される間に、新規石炭発電所は一つも建設されず、むしろ6つの事業が取り消された」と話した。実際、ドイツの「ドイツ・フラウンホーファー研究所資料」によると、ドイツの原発発電の割合は2011年の11.4%から昨年7.4%に、石炭は44.2%から38%に減り、太陽光・風力など再生エネルギー発電の割合は23.4%から40%へと大幅に増えた。原発・石炭を再生エネルギーが代替しても余りあるということだ。一方、韓国の再生エネルギーの割合は2017年基準で6.2%であり、政府の政策は「2030年までに20%に拡大する」という水準にとどまっている。
ショーン・バーニーは「ドイツは脱原発と同時に、2022年までに温室効果ガスの排出量を1990年当時の排出量の40%まで削減する脱石炭にも集中しているが、これが可能な唯一の理由は、再生エネルギー投資とエネルギー消費効率を高めてきたため」だとし、「再生エネルギーが十分なエネルギーを供給することができないと語る人は、海外で何が起こっているかを見なければならない」と話した。彼が提示した米国資産運用会社ラザード(Lazard)が2017年に発表した発電源別均等化発電コスト(LCOE)分析結果によると、核廃棄物処理費用などがきちんと反映された原発の均等化費用はここ数年間上昇し続け、メガワット時(MWh)当たり148ドルであり、太陽光は50ドルまで下がった。
ショーン・バーニーは原発が環境にやさしいエネルギーになりえない決定的な理由として、「処置不可能」状態の核廃棄物問題を挙げた。使用済み核燃料など核廃棄物は、PM2.5と同じくらいこれといった解決策のない「難題」だが、すぐには人々の視線が届かない地域にだけ積まれているため、深刻さを忘れるケースが多い。韓国では毎年900トンの高レベル核廃棄物である使用済み核燃料が発生しており、慶州(キョンジュ)の月城(ウォルソン)原発内にある使用済み核燃料貯蔵プールは飽和度が90%前後だ。このようななか、2013年に政府が推進した使用済み核燃料公論化委員会は、2053年までに地下深くに何世代にもわたり核廃棄物を埋めておく地下深層貯蔵施設の建設計画を立てた。
これに対し、ショーン・バーニーは「廃棄物をなくすのではなく、隠すことに過ぎない深層処分施設は容認できない方式」だとし、「環境にやさしいエネルギーへの転換をするには、核廃棄物のさらなる発生を止めることだけが答えだ」と語った。彼は「韓国の科学者たちが世界最高水準であることは分かっているが、2053年という期限は決して合わせることはできないだろう」とし、「全世界のどこを見てもまだ処分方法はない。原発業界が模範とするフィンランドの深層貯蔵施設でさえ、致命的な問題があるという研究結果が次々と発表されている状況」だと話した。
彼は「フィンランドと類似した深層貯蔵施設(核廃棄物を銅のコンテナに入れて地中の貯蔵施設に保管)を推進してきたスウェーデンでは、腐食の速度が遅いという銅でも100年後からは放射性物質の流出を防ぐことができないという研究結果が出た」とし、「最近、スウェーデンの裁判所はコンテナの完全性を長期間保障できないと判断し、このプロジェクトは停止された」と話した。
さらに「フランスの原子力安全研究所(IRSN)は、モニタリングも容易でない地下施設で火災が発生すれば、鎮圧や統制が難しいと警告した」とし、「ある施設に絶対に火災が発生してはならないという条件が、10年、100年程度ではなく何世代にもわたって守られなければならないのだ。このようなリスクのためにドイツ政府傘下の廃棄物委員会は『信頼できる深層貯蔵方法を探すのは次の世紀になってようやく可能になるだろう』と認めた」と語った。
チェ・ハヤン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
http://www.hani.co.kr/arti/economy/marketing/887602.html
韓国語原文入力:2019-03-27 22:16
訳M.C
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