http://www.asyura2.com/19/genpatu51/msg/205.html
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「放射線の健康被害を通じて科学の独立性を考える 北海道がんセンター名誉院長 西尾 正道」
( 北海道医報 第1166号 2015/11/1)
http://www.hokkaido.med.or.jp/cmsdesigner/dlfile.php?entryname=medical_report&entryid=00001&fileid=00000707&/1166-11.pdf&disp=inline
「
現在、福島県の一般公衆に対して、年間線量限度20mSvという非常識な線量を強いているが、ICRPの一般公衆への人工放射線の年間線量限度の変遷を見ると、1953年勧告では15mSv、1956年勧告では5mSv、1985年勧告では1mSv(例外は認める)としており、健康被害の現実を踏まえて減少させている。そして1986年のチェルノブイリ原発事故を経験して、1990年勧告では1mSv(例外は認めない)としており、それに準じた基準が諸国の国内法に取り入れられている。日本の対応が例外的で異常なのである。
」
昔から原子力の問題に取り組んできた人はご存知だと思いますが、
ICRPの一般公衆への人工放射線の年間線量限度は次のような変遷を経てきました。
1953年勧告 15mSv/年
1956年勧告 5mSv/年
1985年勧告 1mSv/年(例外は認める)
1990年勧告 1mSv/年(例外は認めない)
研究が進むにつれ、放射能被ばくの影響が、考えられてきたよりもはるかに深刻
かつ危険であることがわかり、どんどん規制が厳しくなっていったのです。
ICRPは原子力推進団体であり、1mSv/年でも甘すぎるという強い批判もありますが、
それでも長年の被ばくの研究により科学的に導かれた結果であります。
2011年に福島原発事故が起きると、日本政府は20-100mSv/年でも安全と言い出しました。
もちろん、科学的な根拠、裏づけは全くありません。
世界中のどこを探してもそんなデータはありません。
安全だといいなぁ、という単なる願望にすぎないのです。
内閣官房参与だった小佐古敏荘教授は、「とても子どもに20mSvは浴びせられない」と
泣いて辞任しましたが、それほどの線量なのです。
政府は、事故直後の暫定基準ならともかく、満8年後の今でもそのデタラメな基準を適用し続け、
高汚染地域に元住民を帰還させようとしています。
これは殺人行為と同じです。
ご都合主義で勝手に基準を緩めるのはとんでもないことであり、科学を愚弄するものです。
こういった科学的な批判に対して、あきれたことに御用連中は非科学的、感情的と
逆に攻撃しています。
いったい科学的でないのはどちらか。
被ばく被害がどんどん深刻になっており、どちらが正しいのか、その答えは明らかです。
政府の言うことを信じていたら、いくつ命があっても足りません。
高線量地域からすみやかに避難・移住すべきです。
お墓の中で、「ああ、だまされた」とくやしがったところであとの祭りです。
(関連情報)
「ICRP勧告(1990年)による個人の線量限度の考え (09-04-01-08)
日本政府のやっていることはあまりにメチャクチャで、ICRP勧告がまともに見える」
(拙稿 2016/3/21)
http://www.asyura2.com/16/genpatu45/msg/344.html
「復興庁の冊子『放射線のホント』がひどい 全部デタラメ 「放射線のウソ」と改題すべき」
(拙稿 2018/4/3)
http://www.asyura2.com/17/genpatu49/msg/595.html
「事態はきわめて深刻だ!チェルノブイリ原発事故の専門家、
元小佐古内閣官房参与の糾弾に注目せよ(佐藤優)」 (阿修羅・mrboo 2011/5/1)
http://www.asyura2.com/11/genpatu10/msg/309.html
「チェルノブイリでは生涯35レム(350ミリシーベルト)安全説で死者・病人続出、
ソ連崩壊につながった」 (拙稿 2016/9/11)
http://www.asyura2.com/16/genpatu46/msg/454.html
「福島では白血病などで多くの住民がどんどん亡くなっている 今からでも避難・移住を!」
(拙稿 2015/7/5)
http://www.asyura2.com/15/genpatu43/msg/367.html
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