国鉄で働いていた者として、鉄道国有化を支持します。かつての国鉄と私鉄は貨物の連絡輸送をやっていて、全国津々浦々まで貨車を送ったものです。これを可能にしたのが、全国各地にあった操車場。政府自民党、全部売却しやがりましたが、あの操車技術が失われたのが痛い。 【30年以上前の稲沢操車場】パンプが残り、多数の貨物が集まる駅 車内展望 1983年 https://www.youtube.com/watch?v=9oxRKepxXCE 地方私鉄に継送する貨車は1輌とか2輌でしたが、これで地方私鉄は食っていた。彼らにとって、国鉄を経由して送られてくる貨車は、貴重な収入源でした。ローカル私鉄は昔から旅客輸送は赤字で、貨物で何とか維持していたのです。 上毛電鉄 デキとテ241とデハ104の連結 大胡駅 https://www.youtube.com/watch?v=u2TNtTMsQus ●東武鉄道の貨車が見られます。 国鉄の重要な任務として、国内産業の育成がありますね。外国製品を買わず、国内産業を育成して雇用を増やす。かつては日本も多くの鉄道車輛メーカーがありました。鉄道車輛は、早くから100%国産化を実現した工業分野でした。 230形蒸気機関車 鉄道記念物 機械遺産 SL https://www.youtube.com/watch?v=BNlBtrRD9kE ●01:38で、汽車製造株式会社の製造銘板が見られます。 1960年代以降、自動車産業の輸出が盛んになりましたが、それまでは日本の輸送機器の輸出と言えば鉄道車輛でした。パナマ運河の曳き船用電気機関車は、国際入札でアメリカのGE、西ドイツのAEGを退け、日本の汽車製造株式会社が受注に成功。日本初の鉄道車輛メーカーでしたが、1972年に川崎重工に吸収合併されました。 (註 汽車製造は、親族が勤務していました。) 【2006-2008】EF65-515号機いろいろ【EF65F】 https://www.youtube.com/watch?v=7VbBrfJxtJU ●これも汽車製造の製品です。 独立したばかりのインドが、電気機関車の国際入札で西ドイツ、フランスを退けて日立、東芝、三菱の日本連合が受注したのも特筆される出来事です。 Panama Canal Locomotive Electrics "mulas" Mitsubishi 290HP https://www.youtube.com/watch?v=wfwPpMGfbiA ●現在のパナマ運河用機関車です。メーカーは代わりましたが、日本製です。 Japan's Mitsubishi Loco in Spain Renfe Railway https://www.youtube.com/watch?v=uWa5psw5srg ●スペイン国鉄で活躍する三菱電機・三菱重工製電気機関車です。1970年代のものですが、その後、三菱重工は機関車の製造から撤退しました。国鉄の赤字が深刻化し、機関車の受注を減らしたのが原因です。前述の汽車製造も、そうでした。
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