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中国・四川省の濛渓河遺跡 洪水で姿を現した太古の世界/新華社
http://www.asyura2.com/19/china13/msg/345.html
投稿者 藪素人 日時 2024 年 2 月 03 日 07:07:36: BhHpEHNtX5sU2 5U2RZpBs
 

中国・四川省の濛渓河遺跡 洪水で姿を現した太古の世界/新華社
新華社 によるストーリ
https://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E4%B8%AD%E5%9B%BD-%E5%9B%9B%E5%B7%9D%E7%9C%81%E3%81%AE%E6%BF%9B%E6%B8%93%E6%B2%B3%E9%81%BA%E8%B7%A1-%E6%B4%AA%E6%B0%B4%E3%81%A7%E5%A7%BF%E3%82%92%E7%8F%BE%E3%81%97%E3%81%9F%E5%A4%AA%E5%8F%A4%E3%81%AE%E4%B8%96%E7%95%8C/ar-BB1hDEIi?ocid=msedgdhp&pc=U531&cvid=c91e2f306f354dbb8fe306acf5a7a8b8&ei=20

濛渓河遺跡出土の埋木。(2023年12月5日撮影、成都=新華社記者/劉坤)

 【新華社成都2月2日】中国四川省資陽市楽至県にある旧石器時代の濛渓河(もうけいが)遺跡は1月30日、2023年の中国六大考古新発見に選ばれた。遺跡は動物化石や埋木(うもれぎ)、植物の種子など多くの有機遺物が残る数少ない遺跡で、5万〜7万年前の隠された太古の姿をわれわれに示している。

 四川省文物考古研究院旧石器考古研究所の鄭阜ャ(てい・てつけん)所長によると、遺跡の年代は第四紀後期更新世。ステゴドンやケブカサイなど多くの大型動物が絶滅し、人類の生理学的特徴がすでに現生人類と一致していた時期にあたる。

 遺跡は2019年夏、洪水により1万年以上前の埋木や動物化石が地中から流出し、古代人が使っていた打製石器が露出したことで存在を確認。四川省文物考古研究院が中国科学院古脊椎動物・古人類研究所と合同で約2年の緊急発掘調査を行い、遺跡の様相をおおむね明らかにした。濛渓河沿岸では相互に関連性を持つ遺跡11カ所が見つかり、濛渓河遺跡群が形成された。

 暫定的な分析の結果、濛渓河遺跡は古代人が水辺に居住して形成されたものと判明。文化層は現在の濛渓河の水位より下に分布しており、水に浸された特殊な埋蔵環境により大量の有機物材料が残されていた。23年までに石器や木器、骨器、動物化石が10万5千点余り、植物種子や果実、芽胞などの遺物6万点余りが出土したほか、火の使用や物を切断し、彫り刻み、磨くなど人類の活動痕跡が見つかった。

 鄭氏によると、遺跡に保存されていた有機遺物は植物遺存体がゾウやサイ、クマ、魚、鳥など陸海空に生息する大中小の肉食・草食類三十数種、動物植物遺存体が樹木や果実など三十数種に上り、大量のセッコツソウ(接骨草)やキンコツソウ(筋骨草)の発見は当時の人々が生薬でけがを治していた可能性を示している。一部の器物に残された刻痕は人々の間に精神的な追求が生じていたことを物語っている。多くの動植物資源は当時の環境や気候を理解するための貴重な材料になるという。

 鄭氏は「濛渓河遺跡は旧石器時代社会の場景を立体的に復元する数少ない遺跡だ。分野横断型の重大な発見であり、その意義は考古学にとどまらない」と語った。(記者/童芳、張海磊)  

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コメント
1. 阿部史郎[271] iKKVlI5qmFk 2024年2月05日 21:24:07 : H3qewymxyA : akJmdGxndm1hajY=[-8459] 報告
中国株が大暴落!
習近平政権の経済政策も暴落止まらず、共産党の特権階級も逃げ出す準備。
https://t.co/7TTYbUjjGS
中国経済の崩壊が益々表面化している模様。
https://t.co/n1aNDHTJsT
https://t.co/ZRlRiocYOq
世界中であらゆる工作をしてきた中国人が更に裁かれるよう祈ります!

[18初期非表示理由]:担当:混乱したコメント多数により全部処理
2. 秘密のアッコちゃん[1115] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月28日 07:13:41 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[553] 報告
<■592行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
VW、中国ウイグルから撤退、工場売却 少数民族の強制労働巡り批判浴びる
2024/11/27 22:15
https://www.sankei.com/article/20241127-GVKLERTX4BPZPKT32IGL7AMWFE/
ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は2024年11月27日、中国新疆ウイグル自治区にある合弁事業の工場を中国企業に売却することで合意したと発表した。
同自治区での事業を巡り、少数民族ウイグル族の強制労働との関連を批判されていた。
ドイツ経済紙ハンデルスブラットによると、VWは2013年から中国大手、上海汽車集団と合弁で工場を運営。
2019年に完成した自治区内の試験走行コースの建設時に強制労働が行われた可能性があり、株主などからの撤退圧力が強まったことで、VWは事業の見直しを迫られていた。
VWと上海汽車集団は上海の別の企業に工場と試験走行コースを売却することで合意した。
VWは発表で
「経済的な理由による事業再編の一環」
としている。(共同)

「デマ散布機関で偽装人権団体」中国駐大阪領事 在日中国人に当局が口封じ報告のHRWに
2024/10/10 18:14
https://www.sankei.com/article/20241010-TZDVNQF3KFBHREZNDK5U5Z254Y/
中国の薛剣(せつけん)駐大阪総領事は10日、X(旧ツイッター)で、国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)について、
「CIA(米中央情報局)が操るプロのデマ散布機関であり、国際的にとっくに信用破綻している偽装人権団体」
と指摘した。
HRWは、中国政府への抗議活動に参加した在日中国人に中国当局が
「口封じ」
のために嫌がらせをしているとの調査結果を公表している。
HRWは10日、ウイグル、チベット、内モンゴル自治区出身者ら25人にインタビューした結果を公表。
多くが中国当局にデモ活動の取りやめや中国人活動家の情報提供を求められ、自治区に残す親族らも脅迫めいた連絡を受けていたという。
薛剣氏は、結果を報じた一部メディアも名指しして
「余りにも酷過ぎるじゃないか!卑劣な中国デマをこのように無分別に鵜吞みにして垂れ流すのは、結局あなたたちも一つ穴のムジナなだというものなのか」
と指摘した。
HRWの報告書は共同通信などが報じた一方、HRWは調査結果を公表する前に駐日中国大使館に見解を求める書簡を送ったが、回答はなかったという。

「家族がどうなっても知らない」在日ウイグル人らに中国当局が圧力 人権団体HRWが報告
2024/10/10 15:56
https://www.sankei.com/article/20241010-NTORUYVXKJD3JI74DZ2HQD7NNU/
国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)は中国当局から受けている
「圧力」
の実態を巡って、日本で暮らすウイグル、チベット、内モンゴル自治区出身者らにインタビューし、
「中国が海外にいる政権批判者に対して嫌がらせ」
と題して、10日に結果を公表した。
多くが中国当局にデモ活動の取りやめや中国人活動家の情報提供を求められ、自治区に残す親族らも脅迫めいた連絡を受けていた。
HRWは
「活動の自由など基本的人権は守られるべきで、圧力は許されない」
「日本政府も情報収集して中国政府に首脳会談などで反対を表明してほしい」
と訴える。
■読書会も「反中国組織か」
HRWは6月〜8月にかけて、自治区出身者ら25人に聴取した。
いずれも日本で、ウイグル民族弾圧への反対活動やチベット文化を紹介する活動などに関わった経験があるという。
16人が当局の圧力があったと証言した。
複数の在日ウイグル人は、中国当局の関係者から中国の通信アプリ微信(ウィーチャット)などで連絡を受け、中国政府に批判的な活動を止めたうえで、日本ウイグル協会など在日のウイグル人グループの名簿の提供などを求められたという。
親戚から自治区に帰国するように求められた際、中国の警察が突然電話を代わって
「さっさと帰ってこい」
「さもないと家族がどうなっても知らないぞ」
と言われたケースもあったという。
内モンゴル自治区出身者は、読書会で同郷の活動家の著作を扱おうとしたことで、中国当局が自治区で暮らす親族を通じ
「反中国の組織ではないか」
などと圧力をかけられたという。
当局関係者は本人に連絡し、各種イベントに参加する内モンゴル人の情報も求めたという。
■「国境を越えた人権弾圧は許容しない」
チベット文化を紹介する在日チベット人や、香港の民主化活動に参加した経験のある台湾人は、それぞれ駐日中国大使館にパスポートの更新や重要文書の受理のため帰国を促された。
いずれも中国当局による拘束などを恐れ、勧告を拒否したという。
米議会では、外国人や帰化した人も含め、国境を越えた迫害に対応する
「弾圧報告法案」
が審議されている。
HRWは政府も国内に居住する外国人らが、強権的な母国の当局から圧力や嫌がらせを加えられている実態を把握するシステムを作るべきだと指摘する。
HRWのアジア局プログラムオフィサー、笠井哲平氏は
「中国当局は何の躊躇いもなく、日本で中国政府の人権侵害を批判している中国出身の人々を口封じしようとしている」
と指摘する。
日本政府に対しては
「中国政府に、国境を越えた人権弾圧を許容しない姿勢を明確にするべきだ」
と訴えた。
HRWは今回の調査結果について駐日中国大使館に見解を求める書簡を送ったが、10日の公表までに回答はなかったという。

中国当局 政府に批判的な在日中国出身者に嫌がらせか 人権団体
2024年10月10日 16時03分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241010/k10014606311000.html
国際的な人権団体
「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」
は、日本で中国政府に批判的な活動などをした中国出身の人々に対し、中国当局が嫌がらせを行うなどして圧力をかけているとする調査結果を公表しました。
この調査は、
「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」
が2024年6月から8月にかけて、中国の新疆ウイグル自治区やチベット、それに香港などの出身で日本に住む、あわせて25人に聞き取りを行ったものです。
いずれも、人権侵害を訴える活動などに参加していて、このうち多くの人が、中国の警察が自身や中国にいる親族に日本での活動をやめるように圧力をかけてきたと答えたということです。
このうち、複数の新疆ウイグル自治区の出身者は、中国当局が中国に住む親族を通じて連絡をとってきて、中国政府に批判的な活動をやめるよう言われたり、日本にあるウイグルのコミュニティーに関する情報を提供するよう要求されたりしたと証言しているとしています。
さらに、聞き取りに応じた複数の人が日本の警察は救済してくれないだろうといった思いや、報復などを恐れる気持ちから、日本の当局に助けを求めなかったとしています。

「中国当局、在日中国人を脅迫」=政権批判に「口封じ」―人権団体
2024年10月10日 15時07分
https://equity.jiji.com/oversea_economies/2024101000756
国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)は10日、中国政府に批判的な在日中国人に対し、中国当局が嫌がらせや脅迫をしていると明らかにした。
2024年6〜8月に実施した聞き取り調査に応じた日本在住の25人が当局の圧力について証言したという。
HRWによれば、新疆ウイグル自治区の人権問題を扱う日本の団体を支援する同自治区出身者は、中国で暮らす親族と電話で話していたところ、突然電話を代わった現地の警察官から
「家族がどうなっても知らないぞ」
と言われた。
また、中国の
「ゼロコロナ」
政策への抗議活動を企画した人は、当時在籍していた日本語学校を通じ、在日中国大使館から活動をやめるよう迫られた。
HRWは、政権批判をする自国民を中国当局が
「何の躊躇いもなく口封じしようとしている」
と指摘。
日本政府に対し
「国境を越えた人権弾圧を許容しないと明確にすべきだ」
と訴えた。 
「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」

「日本政府は中国出身の人々に対する中国政府の監視や脅迫をやめるよう求めるベきだ」
とした上で、このような事案を報告できるシステムを作ることなどで、基本的人権を守る必要があると指摘しています。

在日中国人が自国批判→「中国当局から嫌がらせ」 人権団体が報告書
2024年10月10日 7時00分
https://www.asahi.com/articles/ASSB92TFGSB9UHBI01LM.html?msockid=03bbc426d8756d821927d643d90f6c0f
国際人権団体
「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」(HRW)
は10日、日本で中国に対する抗議活動などに参加した複数の中国出身者が、中国当局から脅迫や嫌がらせを受けたとする報告書を発表した。
HRWは、今年6月から8月にかけて、これまで中国政府によるゼロコロナ政策を批判したり、少数民族への人権侵害を訴えたりする活動などに参加したことがある日本在住の25人の中国出身者に聞き取りを行った。
そのうち16人が、中国政府関係者から活動中止を求められたり、中国に暮らす親族に対して現地の警察から圧力をかけられたりしたと証言した。
報告書によると、日本で暮ら…
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不信を決定付けたウルムチ事件
正論2024年8月号 日本ウイグル協会会長 アフメット・レテプ
2009年7月5日に発生したウルムチ事件から2024年で15年となる。
世界中のウイグル人はこの事件を
「7・5ウルムチ虐殺」
として毎年追悼し、真相究明と責任追及を訴え、中国への抗議活動を続けている。
この事件を境に、ウイグル人と中国人や政府の相互不信が決定的なものとなり、ほとんどのウイグル人が中国人との共存など到底無理だと考えるようになった。
一方の中国政府もウイグル人を
「国家の敵」
と見做し、その独自のアイデンティティを恐怖政治によって徹底的に破壊する方向へ大きく舵を切った。
結果、欧州議会を含む世界11議会でジェノサイド(集団殺害、大量虐殺)と認定、国連も人道に対する罪で警告するまでに至った。
■引き金となった韶関(しょうかん)事件
2009年5月21日、東トルキスタン南部の町、カシュガルのコナ・シェヘル県(中国語表記、疏附県 (そふ-けん))から819人のウイグルの若者が、中国政府が一大プロジェクトとして強行する所謂
「余剰な労働力の東部移送プロジェクト」
の一環で、5000km離れた広東省韶関市の工場に移送された。
1カ月後の2009年6月26日深夜、(「ウイグル族による漢族女性暴行事件が相次ぐ」とのデマをきっかけに)凶器を持った数千人の中国人がウイグル人らの寮に襲い掛かり、政府発表で死者2人、負傷者約120人を出す事件が起きた。
現場にいたウイグル人らは約20人が死亡し、負傷者も政府発表より数倍多いと証言している。
これが、ウルムチ事件の引き金となった韶関(しょうかん)事件だ。
必死で逃げまくるウイグル人と、四方八方から凶器で襲い掛かる中国人、そして周りで撮影しながらウイグル人の皆殺しを叫んでお祭り気分の大勢の中国人の姿を映した動画がネットにアップされ、ウイグル人社会に大きな衝撃が走った。
動画では、血まみれに倒れ、抵抗することも逃げることも出来ない状態の複数のウイグル人を大勢の中国人が楽し気に蹴る、斧で叩き斬る、放尿する姿さえあった。
当時、千葉県に住んでいた私は、その動画を見て全身が激しく震えた。
人間同士がどうやったらあのような残酷極まりない性格になるのだろうかと、頭が真っ白になり、経験したことのない憎しみと無力さに苛まれたことを今でも鮮明に覚えている。
■充満する3つの不満
当時、ウイグル人社会には、死活問題として人々が極度の不満を抱いていた問題が3つ存在していた。
(1)ウイグル語での学校教育の廃止
2002年から、大学の授業を中国語に切り替える政策が始まり、2009年には保育園にまで広がった。
独自文化が継承されるためのルーツを断ち切る狙いがある政策として強い反発はあったが、それを不満として漏らす者には皆決まって
「3つの悪(テロリスト、分離主義、過激主義)に感染した危険分子」
とのレッテルが貼られ容赦なく処罰されていった。
ウイグル語も、ウイグルの文化も全く知らない大量の中国人が続々と学校の教壇に立ち、
「中国語で授業が出来ない」
との理由でウイグル人教員らが大量に職を失うことになった。
(2)カシュガル旧市街地の取り壊し
北京オリンピックが閉幕した2008年8月24日、中国当局はカシュガル旧市街地を取り壊すと通告した。
約6万世帯のうち、50世帯分の住居だけは壊さずに保存するが、それ以外は全て取り壊し、住民を郊外の集合住宅に移住させるという計画だった。
私も大学時代をカシュガルで過ごしたが、カシュガルは、ウイグル人にとって悠久の歴史を持つ古都であり、日本人にとっての京都と同じ存在だった。
旧市街地は、ウイグルの歴史・伝統・文化の全てが凝縮された博物館であり、ウイグルの誇りそのものだった。
中国に言わせれば、古臭い街並みを高層ビルやテーマパークに変えてやるのだから感謝しなさいという理屈だったが、ウイグル人からすれば、ウイグルの歴史や文化が跡形もなく消し去られる結果をもたらすことは火を見るよりも明らかだった。
反発する者は前述した危険分子のレッテル貼りで処罰され、重要文化財に指定された歴史的建造物も含めて取り壊しが強行された。
2009年6月、1300年の歴史を持ち、
「カシュガル皇族神学校」
として当時大学の役割を果たした建物が跡形もなく取り壊され、多くのウイグル人が落胆し悲しんだ。
取り壊された時、中国政府による
「1級文化財」
の看板が建物の玄関に掛けられたままだった。
(3)若者の強制連行と強制労働
2001年、中国は世界貿易機関(WTO)の加盟国として安い中国製品を世界市場で自由に売れるようになった。
4年後の2005年、
「余剰な労働力の東部移送プロジェクト」
がウイグル人社会に突き付けられた。
カシュガル、ホータン、アクスなどウイグル人密集地から、16歳から25歳の未婚のウイグル人女性を、中国沿岸部の複数の都市の工場へ移送するというもので、第11次5カ年計画(2006-2010年)の間、計40万人を目標にするという内容だった。
毎日のように中国各地から政府支援を受けた大量の中国人が入植し職を得ている一方で、地元のウイグル人らを意図的に就職の機会から排除し、
「余剰な労働力」
との名目で家族から引き離し、言葉も文化も異なる5000kmも離れた中国沿岸部へ集団で移送する、行きも帰りも本人の意思とは無関係に密室(政府と移送先企業間)で決まってしまう。
しかも、ウイグルの未来の母となる未婚の若い女性をターゲットにしていることから強い反発が起き、親たちは娘の移送を拒否した。
「職を与えて経済的に助ける」
という政府の説得は不発に終わり、これを受けて、僅かな割合で男性にも枠を広げ
「各戸から5年以内に最低1人を」
とのスローガンが掲げられ、実質的なノルマ制が取られた。
応じない場合は農地の没収等の罰則も設けられた。
参加を拒否した女性の兄弟や父親が逮捕された事例や、移送先の工場から逃げ出して帰って来た女性に地元政府が罰金刑を科した事例等が断続的に伝えられた。
受け入れ先の企業には30万・人民元(約650万円)の補助金制度まで登場した。
低賃金で長時間労働が強いられ、政治学習、厳重な監視、人種差別、性暴力被害、自殺等の事例が伝わるようになると、強制連行を回避するために、娘を慌てて結婚させる親が続出した。
反発が強くノルマの達成が厳しかったため、このプロジェクトに参加し最低でも2年間中国沿岸部の工場で労働に関わった経歴のないウイグル人女性に結婚証明書を発行しないと決める自治体も現れた。
2008年5月には、カシュガル市政府がウイグル人女性に対する結婚証明書の発行を一時停止すると発表した。
中国共産党カシュガル地区委員会の史大剛書記は政府会議で、
「ウイグル族の外部就労を妨げる者は、カシュガル民衆の罪人である」
と非難し、抵抗の排除を訴えた。
強制連行と強制労働以外の何物でもなかった。
政府発表では、このプロジェクトによって移送されたウイグル人は、2008年に16万2500人、2009年に12万3900人となっている。
■7・5ウルムチ虐殺
これらの不満が充満する中で火に油を注ぐように、前述の韶関(しょうかん)事件【2009年6月26日深夜】が発生する。
溜まりに溜まったウイグル人社会の不満は更に高まっていった。
しかも、強制連行を強引に進めてきた政府が、2009年6月26日から2009年7月5日までの間、事件に対する公式な反応を何1つ示さずに放置した。
仮に加害者と被害者の民族が逆だったら即座に大規模拘束に乗り出し、官製メディアも一斉に非難キャンペーンを展開していたはずが、韶関(しょうかん)事件では無関心の様子だった。
日頃から人種差別に耐えながら我慢してきたウイグルの人々が絶望的感情と弾圧されるリスクを背負いながらも、2009年7月5日にウルムチで大学生らを中心とした抗議デモを行った。
最初の頃の現場を写した写真や動画は今でもネット上で確認できるが、当局に説明と公正な裁きを求めているだけだった。
しかし、デモが始まって間もなく、中国当局は説明どころか、武装警察を動員し無理に解散させようとしたため、平和的なデモが衝突へ発展。
武装警察が学生らに発砲したことを受け、街沿いの人々も加わり、参加者が最初の1000人規模から1万人規模にまで膨らみながら衝突し、大惨事となった。
政府発表では、死者192人、負傷者1721人となっているが、現地からの証言等によると、当日の発砲やその後の無差別拘束で3000人以上が死亡し、1万人以上が行方不明となったと見られている。
また、政府発表だけでも3000人以上が死刑判決を言い渡した。
中国当局は、事件の背景にあるウイグル人の不満をひた隠した。
ごく普通の平和的なデモを悲惨な衝突に変えてしまった自らの責任にも一切触れなかった。
国際機関やメディアによる独立した調査を行うことも許可せず、当時米国に住んでいた
「ウイグルの母」、
ラビア・カーディルさんの煽動による計画的な暴動だと主張した。
また、都合よく切り取りしたウイグル人の破壊映像や衝突に巻き込まれた中国人の被害映像だけ発信し、真相究明やウイグル人の被害状況から国際社会の目を逸らすことに成功した。
そのため、国際社会から激しい非難や制裁を受けることもなかった。
また、日本メディアを含む多くの国際メディアは
「ウルムチ暴動」
との中国側の一方的な主張をそのまま引用した。
他所からやって来た者に先祖から受け継いだ伝統や文化が否定され、母語で教育を受ける権利が否定され、誇りに思う街並みが破壊され、ひいては人生の全てを捧げて育てた子供が強制連行されたらあなたはどうするか。
必死で声を上げたところ、銃を向けられたら、あなたならどうするか。
それを
「暴動」
と言って片付けられていいのか。
中国当局は事件の背景にあるウイグル人の不満とは向き合おうとしなかった。
若者の強制連行を含む誤った政策を事件後も続けたのだ。
警察には超法規的な権限が与えられ、些細な事でウイグル人に暴力を振るい、発砲するようになった。
結果、ウルムチ事件(2009年7月5日)後の数年間は衝突が断続的に発生し、その度に当局は
「テロ事件」
と主張したが、中立的な国際機関やメディアが検証し、テロだと事実確認出来た事例は1つも無かった。
国際調査も自由な取材も許されないまま2016年以降の大規模な強制収容へと突き進んだ。
■深刻さを認識してほしい
「余剰な労働力の東部移送プロジェクト」
のスタートから15年、ウルムチ事件から10年以上が経った2020年に、オーストラリアのシンクタンク
「豪戦略政策研究所(ASPI)」

「売りに出されるウイグル人」
と題する調査報告書を発表した。
世界が初めてウイグル人の強制労働問題と向き合うことになった。
しかし、その間に数十万人ものウイグルの若者が犠牲になり、世界中の企業がウイグルの強制労働問題に巻き込まれていった。
この問題を念頭に、欧米では強制労働防止法の法整備や企業の取引見直し等が進んでいる。
日本の行政や企業にも、事の深刻さを再認識し、具体的な対策を進めて頂きたい。
最近、中国の電気自動車メーカー、BYDのCMがよく目につくようになった。
市民の足である路線バスにまでBYDを採用する自治体も出ているようだが、一言申し上げておきたい。
ASPI、英シェフフィールド・ハラム大学、国際人権団体のヒューマン・ライツ・ウォッチ等がウイグルの強制労働問題で複数の調査報告書を発表しており、いずれにも必ず登場するのがBYDだ。
値段だけで判断して良いのか、自分の良心に再度聞いてほしい。

2009年ウイグル騒乱
https://ja.wikipedia.org/wiki/2009%E5%B9%B4%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%82%B0%E3%83%AB%E9%A8%92%E4%B9%B1

【取材秘録】2009年ウルムチ暴動 家族を奪われたウイグル女性たちの悲痛な叫び
https://www.youtube.com/watch?v=SgIBbT4NF5I

売り物のウイグル人
−新疆地区を越えての「再教育」、強制労働と監視−
https://hrn.or.jp/wpHN/wp-content/uploads/2020/08/884619c6c323ea22fe2f7bda7da0b11b.pdf

ウルムチ虐殺14周年追悼デモ
https://www.youtube.com/watch?v=5VD7T9j54UU

2013年「7・5ウルムチ虐殺四周年抗議活動」デモ
https://www.youtube.com/watch?v=_fqSix3Bd_o

7・5ウルムチ事件について
2012/1/8お知らせ
https://uyghur-j.org/japan/2012/01/7%E3%83%BB5%E3%82%A6%E3%83%AB%E3%83%A0%E3%83%81%E4%BA%8B%E4%BB%B6%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/
2009年7月5日に東トルキスタン(新疆ウイグル自治区)の首府ウルムチで騒乱が起きた。
中国当局の発表によると、武器を手にしたウイグル人が
「暴動」
を起こし、商店や車両に火をつけたという。
しかし実情は、ウルムチのウイグル人学生らによる、
「2009年6月26日の広東省」
の事件の責任を追及する平和的なデモが始まりであり、それに次第に人が合流して1万人の規模になった平和的なデモだったのである。
しかし現地政府は1000人を超える武装警官を投入してデモを鎮圧し、無差別な発砲で数百人を射殺し、更に数人を装甲車で轢き殺した。
また中国政府は
「暴動」
は世界ウイグル会議がインターネットを通じて扇動した、計画的かつ組織的な犯罪であると主張している。
しかし現地と外部との情報のやり取りが厳格に監視されている中で、このような
「暴動」
を計画、実行することなど不可能である。
世界ウイグル会議はこのような扇動など行っていないと完全否定している。
中国政府は平和的なデモを暴動と言い、根拠が無いままに世界ウイグル会議が扇動したと批難しているのである。
ウルムチの学生が抗議した
「2009年6月26日の広東省の事件」
は広東省韶関市の玩具工場で起きたもので、200人のウイグル人が6000人の漢人から襲撃され、多数の死者が出たと言われる。
中国政府は当初、この襲撃事件の起きた原因を有耶無耶にし、犯人を逮捕しようとしなかった。
この2009年7月5日のウルムチの事件をきっかけに、政府は2009年6月26日の広東省の襲撃事件の犯人を逮捕して厳罰で臨むと、方針転換することになった。
しかし、この事件を起こした犯人を逮捕するだけで、この問題は解決するものではない。
直接には扇動された漢人の工員達が起こしたものであるだろうが、その背後には漢人による
「少数民族」
への差別意識があり、更に根本的な原因としては、中国政府が行っているウイグル人への弾圧と、同化政策がある。
何故東トルキスタンから遠く離れた沿岸部の広東省にウイグル人の若者がいるのだろうか。
彼らは経済的な理由から出稼ぎに来ているかのように言われるが、実際には中国政府がウイグル人の若者数十万人を、中国の沿岸部の工場などへ強制的に連行しているのである。
地域ごとに
「出稼ぎ」
に出す若者の数がノルマとして割り振られ、また貧しい農村部の若者に仕事を斡旋するとの名目ではあるものの、実態は安価な労働力として奴隷のように酷使されている。
更に女性であれば売春を強要されることもあるという。
強制連行されたウイグル人達は、政府機関や企業、一般の漢人らによって差別され、政治的にも脅迫され、収容所の囚人のように厳重な監視下に置かれている。
そもそもウイグル人の貧困を、地元での雇用によらずに、沿岸地域に移送させることによって解消しようとするのは何故なのだろうか。
中国の支配下に入ってから、東トルキスタンには大量の漢人が入ってきている。
60年前の総人口に占める漢人の割合は6%に過ぎなかったのが、現在ではほぼ半数を占めるまでに至っている。
地元の要職は漢人によって占められ、ウイグル人は大学を卒業しても地元では仕事が出来ないのが現状である。
漢人の大量移入とウイグル人の若者の大量移出は、東トルキスタンの同化を目的として行われているのである。
また若いウイグルの独身女性を大量に中国内地に移送しており、2006年から2010年で40万人を送る計画であるとのことである。
女性のみを大量に中国内地に送り込むということは、ウイグル人と漢人の通婚を奨励し、ウイグル人同士の婚姻を妨げる意図があると思われる。
このような人の移動による政策以外にも、公教育からのウイグル語の追放、宗教活動や民族の習俗・文化への制限、など様々な方法によって漢人と同化されようとしており、ウイグル人というものが地球上から抹殺されようとしているのである。
2009年7月5日にウルムチで起きたデモが武装警察によって鎮圧された後、中国政府はウイグル人の暴動によって漢人が多数犠牲にあったと、殊更に漢人の被害を強調し、民族対立を煽った。
その結果2009年7月7日には漢人による報復が起こった。
報道された写真に写る漢人らは鉄パイプや手斧を持っているが、彼らは
「デモ参加者」
であるとされている。
これら漢人の暴徒は道を歩くウイグル人を襲い、ウイグル人の商店を襲撃し、モスクに放火した。
しかし、当局はウイグル人に対してしたような激しい鎮圧は行っておらず、
「民族」
毎に違った対応をしている。
また、2008年3月のチベットで起きた騒乱の時に地域を封鎖し、外国人記者を現地から締め出したことで他国からの批判が集まったことからの教訓として、今回の2009年7月5日のウルムチ事件では一転して情報を公開する方針を採るようになった。
しかし情報を公開するとは言っても、
「ウイグル人の暴動」
の映像を提供するなど公式の情報発信の一方で、電話やインターネットなどを遮断して現地と直接連絡が取れないようにしていたのであるから、より効果的な報道統制を狙ったものと言えるだろう。
ウルムチの事件の翌日にはカシュガルやグルジャ(イリ)などにも飛び火し、軍、武装警察による厳戒態勢が敷かれている。
現在現地政府が認定する死者の数は少しずつ増えており、百数十人となっているが、その大部分を漢人の死者であると言っている。
しかし世界ウイグル会議が得た情報では、2009年7月5日以降現在まで、事件の時に武装警察によって殺された者、漢人暴徒の報復行為によって殺された者など、最大で3000人のウイグル人が虐殺されたとみられる。
また、今でも多くのデモ参加者らは逮捕されて監獄に閉じ込められ、拷問を受け、死に至っているはずである。

日本ウイグル協会「デモ参加者1万人が一晩で消えた」 ウルムチ暴動15年、中国を批判
2024/7/4 23:21
https://www.sankei.com/article/20240704-MTWECXJUJJKRBIZDN4HBE2FVT4/
中国新疆ウイグル自治区ウルムチで2009年に起きた大規模暴動から2024年7月5日で15年となるのを前に、日本ウイグル協会は2024年7月4日、東京都内で記者会見を開いた。
「ウイグル族による暴動」
との表現は中国の一方的な発表に基づくものだとし、
「中国は都合よく切り取った情報だけを公表し、事件の背景や不都合な事実を隠している」
と批判した。
事件は2009年7月5日、ウルムチ市内で発生。
広東省の工場でウイグル族の工員が漢族に襲われて死亡した事件への抗議デモがきっかけとなり、一部が暴徒化して漢族や治安部隊と衝突。
当局発表で197人が死亡、1700人以上が負傷した。
協会のレテプ・アフメット会長は
「ウイグル人が中国人との共存は無理だと考えるようになった事件だ」
と指摘。
警察の無差別発砲や漢族の暴行があったとの証言や動画もあり、1万人規模に膨らんだデモの参加者が
「『一晩で消えた』との証言も多い」
と主張し、
「実際の死者数は3000人超、行方不明者は1万人超とみられる」
と訴えた。
中国政府は2000年以降、自治区の学校でのウイグル語教育を順次廃止。
アフメット氏は、当時、毎年10万人程度のウイグル族の若者が強制労働に従事させられ、不満が高まっていたことが事件の背景にあると紹介し、
「事件の背景や当局の暴力を全く伝えず、悲惨な衝突に変えてしまった中国政府の責任は重い」
と非難した。
事件後に逮捕され行方不明となった青年の事例も挙げた。
「母親はメディアに問題提起後、国家機密を漏らした罪で逮捕された」
「国際社会は天安門事件には注目するが、この事件には無関心だ」
と批判。
中国当局によるウイグル族への強制収容や強制労働など、西側諸国が現在批判している問題に繋がる事件だったとして、
「国際社会は中国の一方的な情報を鵜呑みにせず、私たちの小さな訴えに耳を傾けてほしい」
と訴えた。

「ウルムチ暴動」から15年 ウイグル協会が抗議集会「非人道的扱い、激しさ増した」
2024/7/5 18:11
https://www.sankei.com/article/20240705-OCFV5XF77RHY7PM5ERARJEUZ7I/
2009年7月5日に発生した「ウルムチ虐殺」(通称・ウルムチ暴動)から2024年で15年。これを追悼し、在日中国大使館前で抗議集会が開催された=2024年7月5日午前、東京都港区
https://www.sankei.com/article/20240705-OCFV5XF77RHY7PM5ERARJEUZ7I/photo/N4YW4ZVDHNOQLCOVGPDQGMEE3Q/
中国新疆ウイグル自治区の区都ウルムチで、2009年にウイグル人デモが漢人や治安部隊に弾圧された
「ウルムチ暴動」
から2024年7月5日で15年となった。
日本ウイグル協会は東京都内の中国大使館前で抗議集会を行い、犠牲者を追悼した。
中国当局は暴動の死者を漢人ら197人としているが、1万人近いウイグル人が行方不明になったとの指摘がある。
同協会は
「ジェノサイド」(民族大量虐殺)
と欧米諸国が非難するウイグル人弾圧の端緒となった出来事だと訴える。
■銃殺、無差別に拘束
「武装警察や軍隊が(ウイグル人の)学生らに発砲し、数千人のデモ参加者が銃殺され、無差別に拘束された人々が行方不明になった」
「その後もウイグル人に対する非人道的な扱いが激しさを増す一方だ」
ウイグル協会の田中サウト氏は集会でこう訴え、ウイグル人弾圧の停止と国際的な調査団の受け入れを求める抗議声明を大使館に投函した。
「ウルムチ暴動」
を巡っては、2009年6月に広東省の工場で起きた漢人によるウイグル人襲撃・殺害事件に抗議するため、ウイグル人の若者らが2009年7月5日にウルムチでデモ行進を行った。
一部が暴徒化すると漢人や治安部隊と衝突し、1700人以上が負傷。
2009年7月7日には漢人が襲撃する
「ウイグル人狩り」
も起きた。
一方、中国当局は、亡命ウイグル人組織「世界ウイグル会議」(本部・ドイツ)が扇動したとして、鎮圧を正当化している。
田中氏は
「デモの始まりはウイグル人の権利を求める若者による平和的なデモだった」
「過激な暴力を使ったのは中国側だ」
と強調した上で、
「ウイグル人が暴力で漢民族を刺激したかのようなイメージが作られ、日本のメディアも『ウイグル人の暴動』という言葉がよく使われている」
「一方的に中国から流された情報を鵜呑みにしているのではないか」
と語った。
■平和的デモを衝突に変えた
田中氏は2023年10月に日本国籍を取得したが、暴動当時はウルムチ市内で働いていた。
「20代や30代のウイグル人の若者が町から消えて、高齢者や子供ばかりだった」
「約1万人が消えたのは現実に近いのではないか」
と語る。
田中氏は警察署で指紋や顔写真を撮られたが、その後釈放された。
当時について、同協会のレテプ・アフメット会長は2024年7月4日の記者会見で、
「一般の中国人が町の至る所で、ウイグル人を見つけたら殴り殺すということが散発的に起きた」
「木の上にまで逃げたウイグルの若者も追い掛けて殺そうとされた」
と説明した。
「平和的なデモを悲惨な衝突に変えた中国の責任は重い」
「その後ウイグル人に対して警察が当たり前のように発砲し、暴力を振るうようになった」
「これが色々な衝突を生み出し、その度に中国がテロだと主張するという流れになった」
とも語った。

中国、「テロ対策」名目に締め付け強化 ウルムチ暴動15年「息苦しい状態」とウイグル人
2024/7/5 21:12
https://www.sankei.com/article/20240705-5S3AL36HPJJEXF4YSMIYJODABQ/
中国西部の新疆ウイグル自治区ウルムチで発生した少数民族ウイグル族の大規模暴動から2024年7月5日で15年となった。
中国当局は
「テロ対策」
を名目にウイグル族への締め付けを強め、信仰するイスラム教への管理も厳しさを増している。
暴動は2009年7月5日に発生した。
南部、広東省の工場でウイグル族が漢族に襲われて死亡した事件への抗議デモがきっかけとなり、一部が暴徒化して漢族や治安部隊と衝突。
当局発表で197人が死亡、1700人以上が負傷した。
暴動は、中国当局がウイグル族への抑圧を強化する契機となった。
各地の街頭やモスク(イスラム教礼拝所)などに多数の監視カメラを設置し、ウイグル族の動向を徹底的に監視。
オーストラリア戦略政策研究所は2020年、ウイグル族らを拘束しているとみられる施設が自治区内に380カ所以上あると報告している。
中国政府は2024年1月に発表したテロ対策に関する白書で、
「テロ活動を計画した犯罪者を法に従って処罰し、テロの大部分を計画段階や行動前に粉砕した」
と主張。
自治区を
「反テロの主戦場」
と表現した。
同時に、習近平国家主席が2015年に提起した
「宗教の中国化」
政策の下、中国当局は宗教活動への統制も強めている。
自治区などでモスクなど宗教施設を取り壊し、少数民族の脱宗教化を事実上進めていると指摘される。
その一方で、中国政府がアピールするのが自治区の経済振興だ。
2024年3月には、政府が管轄する国有企業が2024年から3年間で、自治区の新興産業などに総額7000億元(約15兆5000億円)近くを投資すると表明した。
「アメとムチ」
でウイグル族の不満を逸らし、漢族社会への同化を図る狙いがある。

事件当時を知る在日ウイグル人は、中国政府が故郷を分断したとして悲痛な思いを語った。
当時、ウルムチの大学で学んでいた関東在住のサメットさん(30代、仮名)は
「事件を機に自治区内で相互不信が深まった」
「他人を信頼しきれない息苦しい状態だ」
と嘆く。
事件当日、警官が子供を手で掴みながら空に発砲するのを見た。
「当時は中国人として生きていたが、日本に来て中国の酷い仕打ちを知った」
「中国人との共生は無理だと気付かされた事件だ」
と振り返る。
自身も長年帰郷できていない。
「農家の父も土地を奪われ、『死んだ方がましだ』と言っていて胸が痛む」
「国際社会はウイグルを分断した中国に声を上げて」
と訴えた。

見逃されてきた女性の強制労働…ウルムチ事件の真相
日本ウイグル協会会長 レテプ・アフメット
2024/6/24 8:00
https://www.sankei.com/article/20240624-YJSSHGXJS5O65LSOFMFSYJDVS4/
米国で
「ウイグル強制労働防止法」
が2022年6月に施行されてから2年が経過した。
欧米ではウイグル人強制労働問題への対応が着々と進んでいる。
2024年2月にも欧州化学最大手のドイツBASFが、強制労働への関与の可能性が指摘された事業から撤退を発表したし、2024年3月には欧州連合(EU)の欧州議会などが、強制労働で生産された製品の流通や輸入を禁止する規制案で暫定合意した。
2024年5月には米政府が中国企業26社を新たにウイグル強制労働防止法のリストに追加、2024年6月にも3社を追加し、輸入禁止の対象としたことを発表した。
ただ、このように厳しい措置が取られるようになったのは、近年になってからである。
2001年12月、世界貿易機関(WTO)に正式加盟した中国は、安い製品を世界市場で自由に売って急成長する陰で、ウイグル人の強制労働を続けてきたが、国際社会がそれを気にすることはほぼなかった。
中国当局が新疆ウイグル自治区カシュガルなどウイグル人集住地から、ウイグル人女性を
「余剰な労働力」
と称して中国沿岸部の複数都市の工場へ集団移送する政策を始めたのは、WTO盟から4年後の2005年だった。
対象となったのは16歳から25歳の未婚女性で、第11次5カ年計画(2006〜2010年)の間に計40万人の移送が目標とされていた。
毎日のように政府支援を受けた大勢の漢人が入植し職を得ている一方で、地元のウイグル人女性が家族から引き離され、言葉も文化も異なる5000kmも離れた地へ集団で移送されることには強い反発が起きた。
しかし、中国は
「各戸最低1人を」
とのスローガンの下、女性たちを本人の意思と関係なく強制的に連行。
厳重な監視下の長時間労働、人種差別、性暴力などの事例も伝わり、移送先でウイグル人が無差別襲撃され死亡する事件まで発生した。
2009年7月5日、ウイグル人の町ウルムチで起きた
「ウルムチ事件」
は、実はこのウイグル人襲撃に対する大学生らの抗議デモから始まったのだ。
日本では
「ウイグル暴動」
などと報じられたが、実際には平和的なデモを警察が武力で無理に解散させようとしたため、悲惨な衝突に発展したものだ。
そのウルムチ事件から間もなく15年になる。
当時、国際社会は事件の背景にある強制連行、強制労働と向き合うことなく、その結果、問題は10年以上、放置された。
その間、数十万人ものウイグルの若者が苦しみ、数えきれない人々が犠牲になった。
そして、日本を含む世界中の企業が、強制労働による商品を供給するという形で強制労働に手を貸し続けた。
これ以上、この問題を放置せず、厳しい態度を示す日本であってほしい。

群馬「正論」 レテプ・アフメット氏招き講演「進行中のウイグルジェノサイドの実態」
2024/6/6 17:53
https://www.sankei.com/article/20240606-UCM4L5ODJNK6DJK4BQNH7CUEOE/
群馬「正論」懇話会(会長=田中善信・田中二階堂法律事務所長)は2024年6月28日、日本ウイグル協会会長、レテプ・アフメット氏(46)を招き、第66回講演会を開催します。
アフメット氏は中国・新疆ウイグル自治区出身。
平成14年に来日、東大大学院理学系研究科で修士号を取得し日本のIT企業に就職しました。
平成29年頃からウイグルの家族と連絡が取れなくなり、一般人まで強制収容所に送られているという情報が届き始め、父親や弟らも再教育施設即ち強制収容所に入ったことを知ります。
当局の脅迫めいた圧力を受けながらも同じ境遇の同胞と力を合わせ、圧政の告発を続けています。
演題は「進行中のウイグルジェノサイドの実態」。
欧州の人権団体は、中国がここ10年で海外在住のウイグル人やチベット人約1万2000人を強制帰国させたとの報告書を発表。
強制収容所に入れられ死亡した女性もいるとされます。
何のために迫害するのか。
ウイグル支配の歴史的経緯、中国政府による凄惨な実態を語っていただきます。

【日時】2024年6月28日(金)午後1時半開演
【会場】前橋商工会議所会館2階「ローズ」(前橋市日吉町1の8の1)
【申し込み方法】往復はがきに郵便番号、住所、氏名、電話番号を明記、〒371−0858 前橋市総社町桜が丘1037の136 産経新聞前橋支局「正論」係へ。同伴者がいる場合はその名前も。整理券をお送りします。
【一般入場料】1000円
【締切】2024年6月26日必着


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