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2023年10月16日 12時00分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/284002?rct=world
日中平和友好条約の発効から23日で45年となる。国同士の関係が冷え込む中でも、中国での日本留学熱は冷めていない。日本留学希望者を対象にした学校が人気となり、生徒らは日本人との交流に期待する。一方で、中国の厳しい受験競争から逃れるため、コストが安い日本を留学先に選ぶ富裕層も増えている。(上海で、白山泉、写真も)
◆学費は年間260万円
上海市郊外にある全寮制の信男しんなん教育学園浦東校では、日本人教諭が日本語を使い、日本の高校の教科書を使って数学を教えていた。ほとんどの生徒は入学前に日本語を学習したことがなく、通訳が内容を説明する。約20人の教室に通訳1人が付くぜいたくな布陣で、学費は年間12万8000元(約260万円)。
同校は「2+1・5」と呼ぶシステムを考案した。2学年で計124人の生徒らは同校で高校の2年間を履修した後、9月に日本の高校2年生に転入する。最終的に、転入した高校の指定校推薦や帰国生枠などを通じて日本での大学入学を目指す。
◆日本人と高校生活を共に
中国人が日本の大学に入る場合、日本で語学学校に通ってから受験するのが一般的だ。しかし中国人同士で固まって生活し、日本社会に溶け込めない若者が少なくない。同校の魯林ろりん理事長は「日本人と高校生活を共に過ごすことで、より深く日本の社会や文化を理解できる」と強調する。
日中関係は良好とは言えないが、1年生の柯耀かようさん(16)は「日本人と交流したい」と語る。2年生の徐牧言じょぼくげんさん(16)は「日本で環境保護について学び、卒業後は上海で働きたい」との目標を持つ。
同校は2010年の創立後、現在は広東省深圳や湖南省長沙などに5校舎を持つ。日本の提携校は北海道から九州まで約30校あり、姚蕾ようらい校長は「少子化で日本の私立高校は生徒確保が難しく、中国人留学生の受け入れを希望する学校が増えている」と話す。
◆親子とも疲弊する受験戦争
一方、中国では受験競争が過熱する。ある教育関係者は「親子とも疲弊する受験競争から逃れるため、子どもを日本に留学させる富裕層は多い」と指摘する。新型コロナウイルス禍や米国との対立もあり、留学先を欧米から、近くて安全な日本に変える人も増えた。
日本学生支援機構の調査では、中国からの留学生はピークの19年は12万4000人に達し、5年間で3割増えた。コロナ禍で減少したが、22年5月時点でも10万人を超える。また中国では大学入試制度が改正された18年以降、外国語の試験科目として日本語が人気となった。中国語と共通する単語が多く、点を取りやすいためだ。22年の日本語試験の受験者数は5年間で約16倍の25万人に増えた。
海外との教育交流を支援する一般社団法人日本文化教育連盟(東京都)の幹部は「熱意のある学生が少なくない一方で、安易に日本を選ぶ人も増えている」と明かす。来日後に寮に引きこもったり、親と学校側がトラブルになったりする事案もあるという。
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