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イエメンで、アメリカのもう一つの恥ずかしい敗北が迫っている
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2019年9月17日 マスコミに載らない海外記事
Finian Cunningham
2019年9月9日
Strategic Culture Foundation
イエメンのフーシ派反政府派と秘密協議を行なっていることのトランプ政権による公式確認が、このアラブの国への軍事介入が脱出すべき救出不能な大惨事だというワシントンの認識を示している。
トランプ政権がサウジアラビア支配者にも、アンサール・アッラー(神の支持者)としても知られるフーシ派との四年以上にわたる戦争で何らかの和平合意をまとめるため交渉するよう促しているという報道がある。要はアメリカはこの泥沼から脱出したいのだ。
かなりの方向転換だ。これまでアメリカに支援されるサウジアラビア連合は反政府派はイランの代理人だという主張で、アラブ地域の最貧国に対する侵略を正当化してきた。今ワシントンはフーシ派「テロリスト」を交渉に値するとみなしているように見える。
これは多くのアメリカの他の外国における戦争のパターンに従っている。まず、侵略はベトナムやアフガニスタンでのように「共産主義者」あるいは「テロリスト」と戦うという道徳的主張によって「正当化される」。ワシントンは、不必要な多数の大虐殺と破壊の後、彼ら自身が作り出した大惨事からアメリカが脱出するための「協議」するため、以前の悪党と接触しようとするのだ。
先週、サウジアラビア訪問中に、デイビッド・シェンカー国務次官補(近東問題担当)によって、フーシ派との協議が確認された。
「我々はイエメンでの戦争を終わらせることに焦点を絞って精力を傾けている」とシェンカーは述べた。「我々は紛争で、相互に受け入れられる交渉による解決を見いだそうと試みるため、フーシ派と可能な限り話をしている。」
これに応えるフーシ派幹部ハミド・アッセムの発言が引用されている。「アメリカが我々と話しているというのは、我々にとって大きな勝利で、我々が正しいことを証明している。」 しかしながら彼は交渉が行われているかどうかの確認や否定すること拒否した。
我々はほとんどアメリカ政府の厚かましさを称賛しなければならない。アメリカ外交官の「我々は戦争を終わらせることに焦点を絞っていて」「相互に受容できる解決」という言い方に留意願いたい。
まるでワシントンが、神秘的な暴力に打ちひしがれた国に平和をもたらそうとする何らかの公正な仲裁者であるかのようだ。
戦争は、2015年3月、イエメンからのいかなる挑発もなしで、アメリカに支援されたアラブ首長国連邦も含むサウジアラビア連合によって開始された。引き金となった要素は、 イランと提携している主にシーア派の反政府集団フーシ派が、2014年末にサウジアラビアが支援する腐敗した独裁者を追い出したことだ。彼がしっぽを巻いてサウジアラビアの首都リヤドに亡命すると、サウジアラビアがイエメンに空爆作戦を開始したのだ。
これまでの四年にわたるイエメンでの大虐殺は約2800万人の国民にとって災難以外の何ものでもなかった。国連は国民の約80パーセントが飢えと病気で苦しんでいると推定している。
先週発表された国連報告は、一般人や公共インフラを無差別に爆破したサウジアラビアとUAE戦闘機に、軍用飛行機や軍需品や兵站の物惜しみせずに供給したアメリカとイギリスとフランスを、明示的に大規模戦争犯罪での共謀責任があるとしている。国連報告は残虐行為を犯したとしてフーシ派も非難した。それはそうかもしれないが、イエメンでの死と破壊の圧倒的多数は、サウジアラビアに率いられた連合へのアメリカ、イギリスそしてフランスの軍事支援に帰せられる。100,000人もの一般人が欧米に支援された電撃攻撃で殺害されたかもしれないが、欧米メディアは摩訶不思議にも、これまで四年にわたって決して増加するように思われない「10,000人」という数字を引用し続けている。
いくつかの要因がトランプ政権にイエメン戦争を段階縮小する強いているのだ。
地獄のような人道的状態と戦争犯罪での共謀は、イエメンで「イラン破壊活動」との戦いとされる、ワシントンのウソでは、もはや隠すことができない。アラビア半島南部の国は、民主主義で、法律を守る美徳で世界のリーダーだというアメリカの公式主張にとって、紛れもない広報大惨事だ。
イエメンにおける残虐行為のかどで、サウジアラビアへのアメリカ武器販売禁止令を呼びかける上で、アメリカ議会が団結している以上、PR戦争で敗北したのを我々は知るべきだ。トランプ大統領はイエメンでサウジアラビアを武装させ続けるため、今年早々議会決定を覆した。だがトランプさえ、大量虐殺を幇助し、けしかける彼の政府の責任は、アメリカ・プロパガンダの最もだまされやすい消費者たちにとってさえ、もはや許されなくなっているのを悟っているに違いない。
四年にわたる容赦ない空爆の後、財政的に破壊的になったサウジアラビア王国と、この戦争を考え出した、ませた皇太子ムハンマド・ビン・サルマーンにとって、フーシ派はいまだに首都サヌアと国の広大な区域を支配し続けている。イエメンにしかけられた野蛮な砲撃と包囲攻撃による飢餓も反政府派を引き下ろせなかった。
それだけでなく、フーシ派は戦争をサウジアラビアの中心部にもたらし始めた。過去1年にわたって、反政府派はサウジアラビア軍事基地と首都リヤドに、益々高度な長距離無人飛行機と弾道ミサイル攻撃を行っている。フーシ派がどこから彼らの致命的兵器を受け取っているかは明らかではない。おそらく、レバノンのヒズボラか、あるいはイランからだ。いずれにせよ、このような供給が、もし確認されたなら、侵略に直面している国に対する合法的支援として主張可能だ。
サウジアラビア領土奥深くへのフーシ派攻撃が、リヤドの甘やかされた君主に、真剣に思案させたのは確実だ。
もう一つの主な連立相手UAEが、一カ月前、イエメンでの関与を縮小すると発表した際、ワシントンとリヤドに、戦争は本当に徒労だったと混乱させたに違いない。
敗北はさらに、南部の港湾都市アデンでの、サウジアラビアとUAEが支援するライバル過激派戦士の間で、ここ数週間に発生している公然の衝突によって複雑化している。UAE戦闘機が、サウジアラビアに支援された過激派戦士とサウジアラビア軍集団を攻撃していることに関する報道がある。リヤドとアブダビ間で論争が勃発したのだ。ライバル派閥が、連合同盟国のはずのサウジアラビアとUAE間の代理戦争となって破裂する強い可能性がある。
イエメンでの阻止できない大惨事と、自分の立場がどのように防御不能で、実行不可能かワシントンが気づいているのは確実だ。
何十年にもわたる実に多くの他の法外なアメリカの戦争と同様、ワシントンはイエメンで、さらにもう一つの不名誉な敗北に直面している。アメリカが「相互の平和」の懸念などと粉飾して「戦争を終わらせる」ことを話し始める時、卑劣なゲームは、もはやこれまでとなったことが分かる。
Finian Cunninghamは主要ニュース報道機関の元編集者・記者。 国際問題について多く書いており、記事は複数言語で刊行されている。
記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2019/09/09/yemen-another-shameful-us-defeat-looms/
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